海龍のアルペジオ ーArpeggio of LEVIATHANー   作:satos389a

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…酷い、とにかく酷い…。
今度はチートライダー達が智史によって地獄絵図を見る羽目になります。
彼らが酷い目に遭っても問題ない方だけ、見る事をお勧めします。
当初は彼らを屠った後直ぐにチートラマン達を屠る予定でしたが、少し気が変わりました。
それではじっくりとお楽しみください。


第37話 無慈悲なる暴虐

「「さあ、お前の罪を数えろ!」」

そう呟いたのは仮面ライダーの世界系の1つ、Wの世界のヒーローというべき左翔太郎とフィリップだった。

彼らは仮面ライダーWサイクロンジョーカーに変身し、これからドーパントという怪人と戦うのだ。

だが彼らも含めた仮面ライダーの世界系のヒーロー達は気がつかなかった、この時『災厄』がこっそりと彼らの世界を覗き見しているということにーー

 

 

ーーほぼ同時刻、次元の壁を突破して侵入したリヴァイアサンのCICでは

 

「やはり強者がうようよといるな、だが若い奴は大人の貫禄がまるで湧いてこないし気に入らないな、チャラいという感じで。だがこいつらの中でも特にフォーゼは気に入らん、防災頭巾の如きダサいキャラの外見のデザインはもちろんの事、「宇宙キター」という変なテンションの声と馬鹿馬鹿しい理想論を掲げ正義を振り回しておきながら気に入らぬものは殺す、それが気に入らん。自分の信条を守って気に入らぬものととも仲良くなったということをやってのけたら人間的に大したものだ。まあ己の鍛練もかねて葬り去るからあんまりネチネチ言っても無駄だな。」

そう言い自己の手で強制生成した次元の穴を通じてサークルのモニターに投影して自身の好みかを論評する智史、まあ昭和勢は概ね好印象を持っていたし平成勢もオーズまでに限ってではあるものの、まあまあ人としての貫禄は出ていた為に人としての印象は悪いものは持っていない。寧ろ一部のキャラに至っては好印象さえ持つ程だった。

だがフォーゼからはとても怪しかった、鎧武を除いたキャラのデザインには仮面ライダーの気品が感じられず、寧ろ安っぽささえ感じてしまうほどで、彼はそんな彼らに嫌悪感さえ感じていた。

 

「智史、フォーゼが嫌いとか言ってたみたいだが、フォーゼってどんな奴なんだ?」

「一言で言えば、偽善まみれのヒーローだ。綺麗事を掲げておきながら実際には汚れたこともやっている奴だよ。人は嘘を平気でつく、無意識にでも、な。態度や行動が口で呟いた言葉より強く印象に残るのは前述のことが無意識にでも体に刻みつけられているからだよ。」

「成る程な…。要するに人間性を示したければ言葉ではなく態度で語れと。お前はそう言いたいのか?」

「まあそういうことだ。悪いことになると口で言いながら実際にはいいことをしていると態度で語ればいい奴だなという印象を与えられるぞ?時間だ、チートライダーのみではあるものの、こちらが用意したバトルフィールドに案内してやろう。勿論砥石として己を強化する為のな。(まあ緊張しなくはない、勝てるということが物理的、科学的に見て一目瞭然だというのに何故か、だ。油断によるどんでん返しを恐れているのだろうな。その恐れを消す為に更に己を適応強化するとするか、現実逃避の意味合いも込めて。それに計画も無しに暴れ回ったら色々と面倒だ、潰したい世界、通過儀礼に近い感じで潰さなければならぬ奴以外の者達まで巻き込んで、力づくで全て殲滅することしか解決する方法のない泥沼のような事態は笑えん。)」

そう心の中でぼやく智史、無闇に暴れ回ったら自分の望まないこと、罪まで背負わされることを危惧し蹂躙したい所以外の蹂躙は控えることにしていた。それはさておきとして、此れ迄の進化、そしてそのペースをべらぼうに上げ過ぎているお陰であらゆる能力が滅茶苦茶な迄に強化されていた、勿論その中には物理的、科学的ハードウェア面で瞬時に対応してしまう対処能力も含まれていた、たとえ戦術がへたっぴでもハードで強引に相殺できないことはないという考えからである。まあ彼の場合そんなもの使わなくても勝ててしまう域にいたのだが…。

そして彼は嬉しそうに指を鳴らす、すると各々の世界系に突如として異変が生じ始める。

 

 

「な、なんだこれは⁉︎」

「時空の、歪みだと…⁉︎」

「いったい何が起きているんだ⁉︎」

「体が、沈んでいく…‼︎」

怪人と戦闘中だった者、日常を過ごしていた者はチートライダーならば問答無用で向こうの気持ちなど御構い無しに強制的に智史が生成したバトルフィールドに連れて行かれる、そして一斉に変身して己に挑みかかってくる展開こそ面白みがあると判断した彼により変身していたライダーは強制的に変身を解除される。

 

「こ、ここは…。」

「何処だ、クソッ、通信が繋がらねえ…。」

「お、お前は誰だ⁉︎」

「待ってくれ、お前らと敵対する意思はない!」

そして彼らは暗闇の空間ーーバトルフィールドに叩きつけられる、ここに召喚されたのはチートライダーのみでそれ以外は召喚していない、チートクラスを余裕で吹き飛ばせるということを実証する事で欲望の1つを満たせれば十分なことなのであり、潰す価値が無い者まで潰すつもりは微塵もなかったからだ。

 

「“ようこそ、我が庭へ。”」

「な、なんだてめえは…‼︎」

突如として空間に響き渡る重々しい声、そしてその声の主は空間を切り裂くようにしてゆっくりと姿を現す。

 

「我が名は海神智史。諸君らをここに招待した張本人だよ。」

「てめえか、ここに俺達を呼び寄せたのは。」

「そうだ、己を鍛える為に諸君らと戦いたくてな。」

「何でお前と戦わなければならないんだ!」

「そうだ、早くここから出せ!」

「止めろと言われて止められるか。ここから出たければ私を倒してからにしろ。」

「何だと⁉︎」

智史の挑発に激高する一部の仮面ライダー、それを見た智史はすこし嬉しそうだった。

 

「早く私を倒さないと『家』が大変なことになるぞ?」

「どうやってもそう簡単には通すつもりは無いということか…‼︎」

「そうだ、諸君らが変身し、持っている技の全てをぶつけなければ、元の世界に帰れると言う可能性は永久にゼロだ。帰りたければさっさと掛かってくるがいい。」

「野郎…、俺達を舐めるなぁ!変身!」

「変身!」

「変身っ!」

「そうだ、それでいい…。さぁ、私に挑め!」

そして智史は手元にカオスブレイド、ハイウェイスター(元ネタはff12に登場するジャッジ・ガブラスが所持していた武器より)を生成して戦闘態勢を整える、それに応えるかのようにライダー達も変身していく。

因みに智史は素のままでは白兵戦での戦闘技能はあまり高くない方だった(それを補うかのように圧倒的なハードスペックと物量を背景とする力攻め、ごり押しが主体の戦術だったが)それを考慮した彼は次元横断能力の一部を生かし、ジャッジ・ガブラスに関するデータ(攻撃モーション、必殺技モーションを含む)を初めとするものを調べ上げてそれを体にプログラムとして記録した。普通の人間にはこういう芸当は不可能なものの、彼は霧のメンタルモデル、それも規格外すぎる人ならざる化け物なのだ。オマケに常に進化し続けているのだから、こんなことが可能と言われても何となく納得できてしまう程だった。

 

「「「「うぉぉぉぉぉぉぉ!」」」」

「ふんっ!」

「はぁっ!」

 

ーーカキィィィィン!

ーーザンッ!

 

「ぐほぁ!」

「げはっ!」

そして仮面ライダー達は変身して彼に襲いかかる、彼はそんな仮面ライダー達を次々と迎え討ち、斬り倒していく。

 

「どうした、もう弱音を上げるのか?」

「強いな、俺が戦ってきた悪党どもよりも…!」

小手調べ程度とはいえ智史は彼らをあっさりと斬り倒してしまう、そして根性が無いのかと発破を掛けようとしたところで1人ーーチートライダーの最強格は並とは違っていたことに気がつき、少し興味を示す。

 

「南光太郎ーー仮面ライダーBLACK RXだな。小手調べ程度とはいえ、我が一撃に耐え、余力を十分に残すとは流石チートライダー代表格というべきか。肩慣らしで終わったら詰まらんだろう、RX。お前はまだ真髄を見せつけていないというのに。」

「そうだ、俺は太陽の子っ!仮面ライダーBLACKっ! RXっ!お前の暴虐を許さん!」

「それでよい。全力で来い、こちらも全力で応えよう。」

彼はそう嬉しそうに笑う、何せ最強格を蹂躙できる機会が目の前にあるのだから。勿論倒す、蹂躙出来るだけの力が無ければこちらが殺られてしまって本末転倒なので、それだけの力はもうとっくに付けていたが。

 

「てりゃぁぁぁ!」

「はっ!」

 

ーーバキィン!

ーーガキィィィィン!

 

智史はカオスブレイド、ハイウェイスターを連結した薙刀で、RXは自身の力の源であるキングストーン「太陽の石」から、光粒子を凝縮されて形成される光のスティックーー光子剣リボルケインで互いに斬りかかる、お互いの剣がぶつかり合う際に火花が飛び散り、暗い空間を彩る。

 

「隙が無いな、0.1秒という僅かな隙さえも…‼︎」

「迫真のぶつかり合いという感じでいいではないか、まあ隙が有っても問題は無い。最もお前を葬るのには0.1秒も要らんがな。」

「成る程…。その様子を見るにお前の言葉は事実としか言いようが無い…!」

何撃目かの鍔迫り合いでRXは大きく弾かれる、幸いキングストーン・フラッシュをバリアとして使用した為に壁に叩きつけられはしなかったものの、それでもRXを多少フラつかせるには十分だった。それに対し智史は息を全く乱さず、ケロリとしていた。

 

「このままだとお前の思うがままの事態となろう、ならばその前にケリをつけん!たぁぁぁぁ!」

そう言いRXは突っ込んでくる、リボルケインを右手に構えながら。

 

ーー恐らくリボルクラッシュか。あれはリボルケインで貫き、更に高エネルギーを体内に注ぎ込むことで怪人どもを悉くお陀仏にした恐るべき必殺技だな。まあこんな技を食らった奴らが悉くお陀仏にされる理由も理解不能ではない、何せ無限にキングストーンからエネルギーは供給されるのに対して体内に流し込まれたエネルギーが処理出来ない、或いは外に逃せないのでは何れ破裂するわ、風船が内部からの膨張に材質が耐えきれずに破裂する理屈と同じよ。

だが裏を返せばそのどちらのペースかが流し込まれるペースを上回っていればあの技を食らった怪人どもが辿ったような末路は辿らなくて済むということだ。私か?私なら、そのまま受けて全部自分のものにしてしまおうか。

 

「食らえぃ!」

リボルケインが智史に向けて突き出される、智史はそのリボルケインの光る刀身をそのまま片手で受け止める。

 

「瞬時に見切り、受け止めるとは、なかなかやるな、だがこれは多くの悪を葬った一撃!この一撃を受けて滅びるがいい!」

「それは私には通用するのかな?」

そしてキングストーンからリボルケインを通じて智史に莫大なエネルギーが流し込まれ彼の身を爆破する、筈が、

 

「馬鹿な、悪党共を簡単に滅す程の力を持つこの高エネルギーを吸収しているだと⁉︎」

「そうだ、身に害を及ぼす役割を持つモノを中に入れても綺麗に無害化された上で己のものとされたらそのモノはもう役割は果たすまい?」

逆に吸収され、彼のものにされてしまっていた。RX自身の必殺技というべきリボルクラッシュを逆用される状況に陥っては、彼に対する勝ち目は半分潰えたに等しい。

 

「し、信じられん…‼︎」

「威力は無限大という噂が流れていたみたいだが、正確には測りきれない程の威力だったという方が相応しいだろう。威力が無限なものがもし実在したら一撃だけで私も含めたあらゆるものが粉微塵となっているだろうな。」

智史はそう言い放つ、そしてリボルケインを通じて今度はRXに先程流し込まれたエネルギー量を遥かに上回る量を流し込もうとする、しかしーー

 

「とうっ!」

「む?」

次の瞬間に突如として智史の目の前からRXが消え、斬撃の火花が智史の頬に程走る。

 

「ほう、ゲル化してエネルギー逆流攻撃を避けたのか。見事だRX、この形態にならなければ私を倒せぬと踏んだか。」

「そうだ、俺は、怒りの王子っ‼︎仮面ライダーBLACK‼︎RX‼︎バイオライダーッ‼︎」

なんとRXは最凶ライダーと名高いバイオライダーに変身し先程の逆流攻撃を逃れてバイオブレードで智史を斬りつけた。

 

「中からお前を滅ぼしてやろう!」

「面白い、ならば本当に滅ぼして見せよ」

「その言葉、後悔しろ!てやぁ!」

そしてRX、いやバイオライダーは跳躍する、智史は剣撃を放つがバイオライダーはゲル化してそれを躱す、そして彼は智史の体内に入り込み、智史を体内から斬り刻もうとした、だがーー

 

「ば、馬鹿な、俺の身体が侵食され、吸収されていくだと…⁉︎」

「ふっ、愚か者が。私を何の対策も練らない隙まみれの悪党だと勘違いしたのか?そうだったら大きな大間違いだ。」

「な、何だと…⁉︎」

何と智史は敢えてゲル化したバイオライダーを体内に招き入れ、そして圧倒的な力を持ってバイオライダーの構成素材を侵食分解して吸収してしまうという力業を見せつけた、これは『力』を持つものにしか出来ぬ芸当ーー特権であり、当然バイオライダーに負けた者達にはこんな滅茶苦茶な特権などない。

勿論智史にこんな芸当が出来たのは滅茶苦茶という言葉さえ越えた進化のお陰だったが…。

 

ーードォンッ!

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…。なんて、なんて奴だ、さっきのあの様子は隙まみれだというのに…‼︎」

「お前の頭の尺では“隙”と見えたようだが、あれは“隙”ではない、“余裕”というのだ。私にも通じるかもしれんが、自分の尺が正しいとは、必ずしもそうだとは言えんぞ?」

幸い早いタイミングーーあれはかなり手加減していた方であり、本気を出せばあっさりと侵食吸収されて消滅していたのだがーーで辛うじて智史の体から脱出できたバイオライダー、しかしうまく着地できなかったのか、バランスを崩して床に転げ落ちる。そして先程の様子の通り、ダメージを負ったことに違いは無く、足がかなり縺れ、スタミナがないことが一目瞭然で分かる程だった。

 

「最強格に相応しく中々粘るな、だがもうそろそろ幕切れとしないか?」

「…そうだな、終わりが近いな、俺も、キングストーンも…。だが俺は、太陽の子…‼︎仮面ライダー…、BLACK、RX…‼︎この身と引き換えにしてもお前を倒そう、てやぁぁぁ!」

己の最後が見えたのか、それとも智史の圧倒的な力の前に心の目が霞んだのか、ヤケになって突っ込んでいく南光太郎ーー仮面ライダーBLACK RX。それに続くかのように形勢を立て直したオーディン、ダークキバら複数が智史に飛びかかってくる。

 

「その結末、醜いものとして終わらせてやろう。散れ」

智史は連結状態のハイウェイスターで空間を突き、更に分離したカオスブレイドで今度は空間を一閃して巨大な爆発を引き起こす。原作ff12ガブラスの技エグゼクションに近いような演出だったが原作の方の使い手は人間なのに対しこちらの方の使い手は人間では無く人外、それも化け物じみた存在なのだ、当然威力は本家よりもべらぼうに高かった、演出が派手なのに効果威力は地味という本家に対しこちらは演出によって予測される結末を裏切ること無く、死刑の名を冠するに相応しい真髄を遺憾無く見せつけた。たったの一撃で突っ込んできたバイオライダーもとい仮面ライダーRXをオーディンら複数の仮面ライダー達を瞬間移動といった小細工も御構い無しでなおかつその暇さえ与えずに瞬時に粉砕し、彼らの体を原子レベルで塵と化してしまう。更に複数のライダー達をその余波で面白いように転がす。

これはもはや、戦闘ではなく彼、海神智史が大好きな一方的な蹂躙劇の如き様相だった、なにせ研磨と言いながら圧倒的な力で一方的に振り回し、叩き潰しているのだから。

 

「いい様だな…。」

「てめえ、何てことを…‼︎これ以上、てめえの好き勝手にさせるか…‼︎」

「ほう、意気地なしかと思っていたがそうでは無かったようだな、これは失礼。砥石以下では無かったか。」

「舐めるな、俺達はてめえの為の砥石じゃねえ!」

「イライラするような言い方だな…!」

「ふざけんじゃねえよ、この野郎…‼︎」

他のライダー達も智史に簡単に斬り伏せられ、更に吹き飛ばされるという絶望的な状況下においても、何とか態勢を立て直した、そして彼らは立ち上がり強化変身のポーズを取り始める。そして次々と形姿が変わり、先程のものとは打って変わって雰囲気が変わった。

 

「お前に勝って、みんなを守る!」

「そうだ、仮面ライダーはそれでいい。偽善を叫んでいるだけで十分だ、それでこそ己を更に鍛える甲斐がある。さあ、もう一度来い」

「タダで済むと思うなよこの野郎!」

そして強化変身した仮面ライダー達は智史に再び斬りかかる、智史はここから盛り上がるということを予測したのか嬉しそうに笑う。

 

「食らえ!」

「はぁっ!」

「てやぁっ!」

キック、パンチも含めた先ほどより威力、技の切れも増したあらゆる攻撃が智史に再び襲い掛かる、しかしそれは『想定内』なら全く問題にはならない、ただ攻撃が激しくなっただけのことである。智史はそれらを今度は素手で冷静に受け流し、そしてカウンターとして重い一撃を次々と打ち込み、彼らを次々とバトルフィールドの壁に深々と叩きつけていく、そこから一歩も動くことなく。

 

 

「ライダーキック!」

「ロイヤルストレートフラッシュ!」

「ブラスタークリムゾンスラッシュ!」

そんな中でファイズブラスターフォーム、ブレイドキングフォーム、カブトハイパーフォームが必殺技と言うべき攻撃をクロックアップで時間の速度が低下しているという状態で一斉に叩き込む、だが智史はそんな環境下ーーその環境さえも強引に捻じ曲げて介入できるのだがーーでも平然とブレイドの高エネルギーを帯びた重醒剣キングラウザーの刀身を片手で受け止め、更に2人分の必殺キックをもう片方で受け止めた、そして、

 

「ふんっ!」

「どはぁっ!」

「ぐはっ!」

ファイズとカブトを軽々と投げ飛ばし、床に叩きつける。更にその勢いで、

 

「影は斬り裂けても私を斬り裂けぬようでは、今お前が持っている王の名を冠した剣はお前に相応しく無い得物だ、王の名が泣いているぞ?王の名を冠する物は最も力を持ち、そしてそれを統べる器、更にはそれらのバランスを維持しつつ更なる高みに至らせる力を持つ者に相応しいものだ。」

「な、何…⁉︎ふざけるな、この剣はお前のものじゃない!」

「まあそうだろうな、この時までは。今からこの剣は私のものとなり王の名を冠する剣に相応しいものへと昇華するのだ」

 

ーードォンッ!

「だあっ!」

智史はキングラウザーをブレイドキングフォームから奪い取り、その構成素材を作り変えて先程のものよりも桁外れなまでに斬れ味と硬さを上げてしまう、それに伴い王の剣に相応しいオーラも更に増していく。

 

「王の名を冠する衣を纏っておきながら、私を倒せなかったお前には死を贈ろう、新たに生まれ変わったこの剣の最初の錆として。」

智史はそう呟きながらキングラウザーを引きずってブレイドの目と鼻の先までに迫る、刀身に力を帯びさせながら。

 

「沈め!」

 

ーーブンッ!

ーードガァァァァァァン!

「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

そして彼はもう興味などないと言わんばかりにブレイドキングフォームを軽く斬り捨てる、ミサイルの直撃や200tの衝撃にも耐えうる非常に堅固な鎧もこの一撃の前には全く意味をなさずにいとも簡単に引き裂かれ、ブレイドは縦に真っ二つにされるようにして閃光とともに消滅した。

 

 

「1人倒せたからって…、俺達を…、俺達仮面ライダーを…、この程度だと思うなぁぁぁぁ!」

「そうだ、俺達は最後には必ず勝つ…‼︎お前には負けん!」

「自分達の世界では通用しうる決め台詞だな。だが私には効かぬぞ?」

それを見ながらにして何とか立ち上がるファイズとカブト、その遠吠えのようなような台詞に智史は少し呆れるようにして返答する。そして2人は渾身の力を振り絞りそれぞれフォトンバスターとマキシマムハイパーサイクロンという銃に変形させた武器から大技を放つ、その光は智史を覆い、両者を巻き込むような巨大な爆発が生じる。

 

 

「…やった…のか…?」

「いや…分からん…。この爆発だとーー」

 

ーーザンッ!

 

ーーズガァァァァン!

 

何かを言おうとした2人、しかしその言葉を最後まで言う間も無く無傷で先程の攻撃を軽々と耐え凌ぎ、しかもその殆どを吸収してしまった智史にキングラウザーで胴を両断され、跡形も無く爆散した。

流し込めば怪人を滅殺してまうフォトンブラッドという猛毒粒子さえ、彼には効果が無く、寧ろ彼自身の進化、そしてそのペースを更に強化する為のスタミナ材として逆用されてしまったのだ。

 

「あ、あれ程の攻撃を、難なく耐え凌ぐなんて…。」

「しかも撃ち込んだ技全てが奴にしてみれば只のスタミナ剤だというのか…?」

「ば、化け物だ…。」

「もう私に挑む者は居ないのか?…ふっ、皆心が折れかかっている為に砥石としての役割も果たせなくなりつつあるか…。それにもう飽きてきたし、幕切れを早めつつもお前達を殺った時の快感がより深く出るように、お前達の心を憎しみと憎悪に染めてやろう。」

そう智史は呟く、すると映像が投影される、彼らが住んでいると思われる世界系の無数の光景が。

 

「な、何のつもりだ、この程度で俺達に打撃を与えられると思ってるのか…⁉︎」

「先程のは下準備だ、本番はこれからだ。」

そして彼は嬉しそうに指を鳴らす、すると映されている世界系が突如として歪み、崩壊を始める。

 

 

「“ぎゃぁぁぁぁ!”」

「“嫌ぁぁぁぁぁぁぁ!”」

「おい、どうなってんだよ…‼︎」

「な、何をした…‼︎」

「お前達が住んでいる世界系にか?ああ、お前達の全てを破壊する為にブラックホールを強引に発生させたのだ。この世に思い残すものが無いようにな。」

「ふ、ふざけんな…!」

次々と人やモノがブラックホールに飲み込まれるようにして悲鳴を奏でて消滅していく、映像を通じて映されるその光景に戦慄し動揺するライダー達、そして彼らの中に忘れかけていたどす黒い何かがこみ上げてくる、その様を見ていた智史、そんな様の彼らとは対照的に笑いが堪えきれず、腹を抱えて笑い転げた。

そして彼らがいた世界は全て消滅してしまう、一部と特例を除いて。

 

 

「おい…、ふざけんな…、ふざけんじゃねえ…‼︎てめえだけは、絶対に、ぶち殺してやる‼︎」

「貴様のような外道は八つ裂きだけじゃ済まねえ、髪の毛一本残さずこの世から消してやる…!」

「お前達から宝物を奪い去り、消し去った私が憎いか?憎いだろうな…。そうだ、私を憎み、恨め!私に対する憎しみに溺れ、私に斬りかかるがいい、その絶望と憎悪の塊こそが私を更に磨く砥石となるのだ…!」

 

「「「「ゔぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」」」

 

智史によって散々に痛めつけられ、この上に悪夢と言うべき光景を見せつけられ、ディケイドコンプリートフォームがライダーカードを用いて呼び寄せたライダー達も含めた皆が完全にどす黒い感情に支配され我を忘れて彼に突っ込んでいく、彼は3度目は甚振るようにしてわざと中途半端に手を、足を、剣を、武器を、次々と斬り落とし、胴を貫き、裂き、仮面を潰し、叩き割り、修羅というべき地獄絵図を生み出していった、ディケイドコンプリートフォームが召喚した平成の最強フォームのライダー達は一刀で両断されて消し去られたが。

 

「畜生…、畜生…‼︎」

「ぐぞぉぉぉぉぉぉ!」

「悔しいか?悔しいだろう…?そうだ、もっと憎しみに溺れ、不甲斐ない己と、私を憎むがいい!」

憎しみに溺れ、手足を切り落とされて苦しむライダー達、智史は本当に嬉しそうだった、自分が望んだ『己を強大にしながら、強者を苦しめ、甚振る』という願いが自分自身の力でちゃんと現実に生み出されたのだから。

 

「そして氾濫する憎しみに食われ、滅びよ!」

 

ーードゴォン!

 

「「「「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」」」」

「「「あぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」」」

「「あぁぁぁぁぁ!」」

「あぁぁ…。」

「…ぁぁ」

そして彼はその美酒に酔いしれつつも憎しみに満ちた力を彼らに深々と突き立てる、その中に流し込まれた『憎しみ』は壊れかけた彼らの力の器を溢れて彼らの血肉を食い荒らし、青い炎となって彼らを焼き尽くし、内から滅ぼしていく。そしてその後には静寂が訪れた。

 

 

「己に御せぬ力に食われ滅びるという醜い末路…、実にいい様だ。奴らに醜い結末を辿らせてよかったわ。さて、唯一の生き残り君を連れて行くとしよう。」

静寂しか残らない空間、その中で唯一生き残らせたーー先程までの智史との戦闘で変身ベルトを破壊されて大怪我を負い、意識を失っていたがーー仮面ライダー、オーズごと火野映司を智史はクラインフィールドの殻で覆い、手元に呼び寄せる。

 

「ここを何時までも残しておく理由は無い。片付けるか。」

そして智史は気を失っている火野映司と一緒にバトルフィールドを離れるとバトルフィールドを跡形も無く解体してしまう。

 

「終わったみたいだな、智史。しかし、随分とこれまた酷いことを…。」

「見ていたのか、ズイカク。奴らの『家』が崩れる様を。」

「ああ、幾ら何でもやり過ぎじゃないか、相手を片付けるのにカタルシスを出したいとはいっても…。」

「それでも無数の世界系諸共アンチスパイラルを焼き尽くした時よりは随分とは“マシ”だろう?」

「規模的にはな…。でもされた側、見ていることしか出来ない側の気持ちに少しはーー言うまでもないか。」

「ああ、欲望のままに奴らを甚振る、それが楽しいことだとしても、される側だったことを思い出す度に心が痛む…。」

「そうか…。しかしそれにしても、その男は誰だ?」

「彼か?彼の名は火野映司。仮面ライダーオーズの変身者だよ。彼はあえて殺さなかった。理由?私が彼を元から気に入っているというより、彼の世界にあるクスクシエという料理店の外装と内装を見て回り、そこでリラックスしたいということと鴻上ファンデーションの会長、鴻上光生と言う人物を一度見たいという欲望からだよ。」

「でも、その世界はさっきの暴挙で破壊された筈では…?」

「あれか?ああ、お前が見ていたものの中に彼の世界も壊れるという真っ赤な嘘を混ぜておいたからそう見えただけだ。」

智史はオーズの世界は一度でも訪れてみる価値があると考えていた、ただ相手を楽しく甚振るのに自分への憎しみや負の感情以外は要らないと本能で判断していた為に敢えてオーズにもあのような悪夢のような真っ赤な嘘を見せつけた上で蹂躙したのだった。もし彼らの宝物を壊すことを抜きにして蹂躙するとしたら、それはあまり楽しいとは思えず、カタルシスもうまく出ないからだ。

 

「さて、火野映司を部屋に連れて行って休ませるとしよう、私が彼も含めたチートライダー、否仮面ライダー達にしたことがアンクや泉比奈といった仲間達の耳に入ったら皆怒り狂い、特にアンクや後藤は私に掴みかかってくるだろうな、向こうの世界に着いたら早速彼らにこのことを知らせるとしよう、くくく…。」

「笑い方が、こ、怖えぞ…。」

「ふっ、彼らは私の底知れぬ欲望を満たす為の“玩具”だからな…。」

そして智史は映司を部屋に連れてそのまま寝かせる、勿論手当はきちんとしておいたし、反乱対策も滅茶苦茶すぎる勢いで実行していたが。

 

「智史くん、まともになってきたね。」

「ああ、ヒュウガやイオナ、ヒエイ、群像達、そしてお前と意見を交えたことで己の齟齬に気がついてから、私は色々と学習してきた。」

「成る程ね〜。それにしてもズイカクから聞いたけど、仮面ライダーオーズごと火野映司って人の世界に行くの?」

「ああ、焼き払ってもいいが、一度でも見ておきたいものが幾つかあるからな。最初はそれが終わったらチートラマン達も直ぐにぶっ潰そうかと考えていたが、火野映司を見た途端、クスクシエと鴻上光生のことを思い出し、彼らを見たいという欲望が芽生えてな、気が変わってしまった。」

「いつも通り、自分に正直ね。鴻上さんってどういう人なんだろう?そしてクスクシエってどういう場所かなぁ?」

「料理店さ。だけど私にしてみれば心が落ち着く『場所』でもある。店長は白石 知世子(しらいし ちよこ)。まあ思い込みに終わっているかもしれんな、彼らに私が火野映司にしたことを話したら皆怒るかもしれないし、一生私を許そうとしないかもな。」

「そうね、彼を大切に思っている人達にしてみればたまったものではないわね。でも一生許してくれないとまだ決まった訳ではないわ?智史くんは自分に素直だし、真面目だから。」

「そうだな。さて、自然と風景を楽しみながらそこで少し寛ぐとしようか。」

「ええ。」

そしてリヴァイアサンはスラスターを吹かして、チートライダージャンルの世界系列で唯一破壊しなかったオーズの世界系へと向かっていく。

一方その頃、オーズの世界では。

 

「映司ぃ…。どこへ行きやがった…?」

 

声の主はグリードの1人、アンクだった。右手以外は人間という姿形をしていたものの、これは嘗ての先代オーズの暴走により意識を肉体から切り離されて右手だけとなった彼が人間に憑依することで生み出されたかりそめの姿で本来の姿ではない。

彼は出現したヤミーとの戦闘中突如としてコアメダルケースごと消えたーー智史が仕組んでいたことなのだがーー映司を血眼になって探しまくっていた、映司が居ないということはグリードの名を冠する通りに、コアメダル収集を己が目標としているアンクにしてみれば不都合極まりなかった。

 

「畜生…、何がどうなってんだ…⁉︎」

必死に探してもなお、映司が見つからないことにそう苛立つアンク、しかしその苛立ちは間もなく解消されることとなる、大怪我を負った映司とその大怪我を負わせた張本人がまもなく現れるという形でーー




おまけ

チートライダーとリヴァイアサン=海神智史に判断され、召喚された仮面ライダー達、その一覧

仮面ライダーBLACK RX
仮面ライダースーパー1
仮面ライダーアマゾン
仮面ライダーストロンガー
仮面ライダーZO
仮面ライダーJ
仮面ライダークウガ
仮面ライダーアギト
仮面ライダーオーディン
仮面ライダーファイズ
仮面ライダーブレイド
仮面ライダーカブト
仮面ライダーダークキバ
仮面ライダーディケイド
仮面ライダーW
仮面ライダーエターナル
仮面ライダーオーズ
仮面ライダーフォーゼ
仮面ライダーウィザード
仮面ライダーフィフティーン
仮面ライダー鎧武
仮面ライダー3号
仮面ライダー4号
仮面ライダードライブ
仮面ライダーネクロム
仮面ライダーシン
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