海龍のアルペジオ ーArpeggio of LEVIATHANー   作:satos389a

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今作は前作の戦闘結果の皆さんの反応を書きつつも、智史が蒔絵とキリシマ達を仲良くしようととんでもない計画を実行します。
あとヒュウガとタカオが彼によって酷い目に遭います。
読みたい方だけお楽しみください。


蒔絵との出会い〜ヒエイを蹂躙する篇
第7話 ヒエイと打ち上げとフルボッコタイム


「“霧の艦隊東洋方面艦隊群が霧の究極超兵器、超巨大戦艦リヴァイアサン一隻の前に全滅ーー"、その報告は本当だな、上陰君?」

「間違いありません、リヴァイアサンを追尾していた我が軍の潜水艦がその戦闘の一部始終を確認しています。」

 

日本統制軍 陸軍派代議士、そして与党幹事長である北 良寛(きた りょうかん)の質問にそう答えるのは上陰龍二郎次官補だった、彼は日本統制軍 海軍の潜水艦にリヴァイアサンを追尾するよう命令を出していたのだ。

 

「彼はこちらに気がついていたようですが、その任務を担当していた潜水艦に自衛以外の攻撃を禁じていたため、彼の方からこちらに攻撃を仕掛けるような気配はありませんでした。」

「そうか…。奴から何らかのコンタクトがあったら逐一報告しろ、ただし自衛以外の攻撃はするな、こちらから手出しをしたらどうなるのかはこちらがが彼を排除するために投入した特殊部隊がまざまざと物語っている。」

 

北は智史が横須賀で引き起こした一連の騒動はよく知っていた、しかし彼は圧倒的な力でこちらを蹴散らしつつも自衛以外の戦闘を一切しなかった、しかもその戦闘のほとんどが、こちらが彼を確保したり排除するために部隊を動かしたことに起因していたのだ。もし彼を敵に回したら彼によほどの非がなければ、世界が終わってしまうのだ。なので彼らは慎重に、言葉と手段を選ぶことにした、もし陸軍の強硬派の一部に彼を攻撃しようという兆候があったらたとえ実行に移していなくても容赦なく排除することにした。

 

 

 

ーーその日、世界に激震が走ったーー

 

ーー霧の艦隊東洋方面艦隊群、霧の究極超兵器リヴァイアサンにより壊滅ーー

 

この報はリヴァイアサンのあとをこっそりとつけていた日本統制軍の潜水艦が、霧の東洋方面決戦艦隊がリヴァイアサンに一方的に屠られていく様を見て日本統制軍上層部に報告したものだ、実は智史はそのことに気がついていたがあえて見逃していた。

そしてその報は滅びへと瀕していた人類に大きな驚きと僅かな希望を与えた、その一方で霧には衝撃と戦慄を与えた。

 

「まさか…コンゴウ様に続いてナガト様まで奴に…。」

「ナガト様の反応はあの大規模なエネルギー反応を検出した直後に消失しています…。」

そう会話するのは大戦艦ヒエイと重巡洋艦ナチだった、ナチは自艦に付属していた偵察機ーーリヴァイアサンが強力な艦載機を大量に生み出し、しかも長期間も運用していることに衝撃を受けた霧が航空機の再配備を進めたことで手に入れたものーーを運用しリヴァイアサンとナガトの戦闘の一部始終のデータを入手していたのだ、そしてリヴァイアサンが圧倒的な力を振るってナガトを容赦なく解体していく様を見守ることしかできなかった。もし彼女がその場にいてもナガトを守ることさえも出来ずに一瞬で粉砕されていただろう。

 

「ミラーリングシステムで大量のエネルギーの濁流を自在に引き起こすとは、まさに伝説の海の怪物に相応しい戦いぶりです、ミラーリングシステムの使用は身を滅ぼすのを促すのに終わるでしょう。」

「彼の戦闘能力は我々の常識を越えています、ヒエイ生徒会長、あなたがたった1人で向かっても海の藻屑と消えるだけです、もし行くのでしたら私達姉妹と新型の重巡洋艦や軽巡洋艦に超兵器、超巨大レーザー戦艦グロース・シュトラールとナハト・シュトラール、超高速巡洋戦艦ヴィルベルヴィントとシュトルムヴィント、そして彼の航空戦力を相殺するためにフォレルタル級超空母20隻と超巨大2段空母ペーター・シュトラッサー級4隻、超巨大未確認飛行物体ヴリルオーディンを10機同行させてください。」

「わかりました、今すぐ出撃の準備を急がせてください。

コンゴウ様…ナガト様…、あなた方の仇はこのヒエイが必ずや取ります。」

 

リヴァイアサンを撃沈すべく出撃準備を進めさせるヒエイ。しかしその一方で彼女はリヴァイアサンのメンタルモデルがどういう人物なのかということに興味を持ち始めていた。

 

 

ーー横須賀に向かうリヴァイアサンーー

 

「“大学院の研究室、どこに行くか決めた?”」

「“まだ決めてない…。”」

 

「“コンビニの世界はお客様優先!だから何かあったら謝れ!”」

「“はい…。”」

 

「“もっと早くやりなさいよ、お客さんがいらいらしてるわよ!”」

「“はい…。”」

 

ーー黙れ、ドブネズミども。

私に常識を押し付けるな、そして一方的な義務を押し付けるな。私は私のやりたいことをやりたいときにだけやりたいのだ。もちろんやらなきゃならないこともある、でも私の状態を考えずにやるべきことを勝手に変えるな。貴様らを見たら滅多刺しにし、八つ裂きにして殺してやる。

 

 

リヴァイアサンの艦首甲板でそのような回想をしている海神智史。彼にはもう元の世界に戻る意志はない、仮に戻ってもまた辛い日々がそこにあるだけだからだ。

 

「智史、お前ここにいて何考えてるんだ?」

「過去の回想だ、ズイカク。かつて私が味わった辛い日々のことをな。」

「そうか…あの記憶はお前の中に強いトラウマとして残っているのか…。」

 

私に話しかけるのはズイカクだった、当初彼女は私に対する憎しみを強く持っていると思っていたが予想に反して好みが合い、すぐに仲良くなれた。中でも料理ではお互いに作ったものを食べあってお互いの長所と短所を指摘し合い私の料理の腕前を磨き上げてくれる良きライバルになってくれていた。

 

「智史、お前はナガト達を殲滅したというのに更に強くなり、そしてまた強くなろうというのか?私にしてみればもう十分だというのに」

「上には上がいるかもしれん、ズイカク。世界各地の霧のデータベースを調べ上げた結果、他にも霧の超兵器がいることが確認された、中でもヴォルケンクラッツァー級は非常に強力だ、奴の波動砲は大陸も吹き飛ばし、副砲もお前達クラスなら余裕で吹き飛ばせる。流石に今の私なら余裕で打ち倒せる、だが奴が他の霧や霧の超兵器を連れてまとめて襲いかかってきたら流石に無傷とはいかん、だからもっと己を磨き、強くなるのだ。」

「霧を余裕で滅せるほどとんでもない力を持っているというのにすごく慎重な奴だな、お前は。私にはその行く末が恐ろしくてしょうがない」

「さて、もうすぐ横須賀か、それにしても私の攻撃で損傷を負ったタカオが硫黄島がある方向に向かっているな、あそこにはヒュウガがいるのに…。」

「まあいいんじゃない?もうすぐキリシマ達を打ち上げる時間になるよ、それに琴乃が待ってるし、行こうか。」

「ああ…。」

 

そして彼はキリシマ達を使うある作戦の為に打ち上げ場所へと移動していく。

 

 

ーー重巡洋艦タカオの独白

 

 

ーー何で、こうなるのよ…。

 

私は奴と人間達の船から必死に逃げていた、奴が出現した当初は霧ならざるものとして奴の方から概念伝達があっても冷たく拒絶した、奴はあの2人にあっけなく沈められると信じていた。

しかしそれは間違いだった、奴はあの2人を始めとした潜水艦群を一蹴すると、大戦艦コンゴウの東洋方面第一巡航艦隊を軽く殲滅してのけた、さらに第4巡航艦隊も一撃で粉砕され、霧は追い詰められていった。そして奴は横須賀で一旦動きを止めた後、奴との決戦の為に艦隊を結集させていたナガトの方へと向かっていった。奴の進撃を阻止する為にナガトからの命を受けた私はピケット艦として熊野灘付近で他のピケットナガラと共に索敵網を形成して、必要あらば各艦と連携した攻撃を仕掛ける筈だった。

だが奴は艦載機を大量に出撃させてこちらに攻撃を仕掛けてきた、私たちは必死に抵抗した、だがその努力さえ嘲笑うのかのように奴の艦載機はこちらの攻撃を次々と無効化し、そして吸収してしまった、そして奴らは次々と私たちに容赦のない攻撃を片っ端から加えていき、他の艦は次々と断末魔の叫びをあげながら沈められていった、私の方にも奴らは襲いかかり、僚艦の501が侵食魚雷を4発も食らって轟沈し、私にも侵食魚雷や新型のミサイルが数発叩きこまれ、そして大量のロケット弾と機銃掃射が加えられた。私のクラインフィールドはあっという間に飽和し、上部構造物は自慢の超重力砲諸共跡形もなく粉砕され主砲は吹き飛び廃墟のようになり、船体にも大穴が次々と開き、応急修理さえ間に合わず海水がどんどん入って左に20度も傾いてしまった。さらにその攻撃のせいで一部の機関部にも海水が入ってしまったりミサイルやロケット弾で破壊しつくされたりとかして速力は10ノットが精一杯となってしまった。幸いそれ以上の攻撃を奴は仕掛けてこなかったものの、私は自分たちが奴に一方的に沈められていくのを想像して、恐怖で心が一杯になった。

そして奴は大戦艦ムツ率いるSSTO打ち上げ阻止と霧の裏切り者、401を始末する為の第3巡航艦隊を纏めて始末すると、超兵器すら投入して決戦を挑んだナガト達さえ赤子の手を捻るかのように悉く殲滅してしまった。第3巡航艦隊にいた妹のアタゴとは連絡が取れず、しかも奴はまだ私がいる熊野灘の方へと向かってきている。

 

ーー嫌だ、嫌だ、私はまだ死にたくない…!

 

そして私は崩れかけた躯体で瀕死の船体を必死に動かして奴から南へと逃げていった。幸い奴は東の方へそのまま向かっていった、そして硫黄島で休息を取ろうとした時ーー

 

「…うそでしょ、体がもう持たないのに…。」

 

硫黄島から複数のオレンジ色の光束とミサイルが次々と放たれ、それが複数私に命中したところで私の意識は途切れた。しばらくして私は見知らぬ場所で目を覚ました、崩れかけた躯体は元通りになっていた、そして卵の形をした何かがそこにいたのに驚く、そしてーー

 

「タ〜カ〜オ〜、あんたさ、いったい何してんの?それにしても手酷くやられたじゃない、ここに連れてきた時にはあんたの躯体は崩れかけだったし、船体もボロボロだったじゃない、いったい誰がこんなことをあんたにしたのよ?」

 

 

 

その頃、リヴァイアサンのミサイルVLS群のとある一基の近くではーー

 

「キリシマ、ハルナ、これよりコンゴウのコアと共にお前達を特殊作戦用大型SGM(Ship-to-Ground Missile)で打ち上げる。目的は刑部蒔絵の回収の為だ、そのSGMは横須賀上空に入るとお前達が入っているパーツを切り離し、そのパーツは空中分解し、お前達は外へ放り出される。その直後にナノマテリアルを大量に詰めた弾体が起爆し、お前達は刑部邸の近くの倉庫に落下するだろう。」

「智史、何故お前は何故そんなことが確定しているように簡単に言えるっ⁉︎」

「自分の都合のいいことが確実に起きるように日々量質を強化しているシミュレーションで何度も演算し、データを積み重ねてその作戦に必要な装備や能力もどんどん継ぎ足して強化しまた何度もシミュレーションを演算して強化する、その繰り返しをしてそれが確実になるようにした、だからだ。」

 

彼が発言した作戦の内容に納得がいかないキリシマを彼は理屈通りの現実で黙らせた。実際にその内容通りに行く確率は99.9999999%。ほぼ内容通りに行くと言わんばかりの内容であった。

 

「そしてその爆発の痕跡に興味を示した刑部蒔絵はお前達を見つけるだろう、私が彼女がそういう行動を起こすようにシナリオを書いたからだ、もちろん他人が蒔絵より先にお前達を回収しないようにシナリオは演算した上で現実に起こるように近づけてある。」

「つまりお前の言った通りのことが起こるのか…。」

 

彼の発言の内容にとにかく納得せざるを得ないハルナ。実際に彼はこれまで計画したシナリオをシミュレーションで演算し、いろいろ試してまた演算をするということを大量に繰り返して悉くそのシナリオ通りに実現してしまったのだ。

 

「あとキリシマ、お前にはクラッシャブルストラクチャーを渡しておく、付けとけ。それとコンゴウのための飾りもな。さすがのお前とて地上に叩きつけられたらタダでは済まないだろうからな。ハルナ、お前には渡さん。私の楽しみのネタになって貰おう。」

「私を玩具として使うのか、お前は…。」

「つまりそういうことだ。時間だ、とっとと乗れ。」

「貴様…私を捨て駒として使う気か。」

「そんなことはない、お前にはキリシマやハルナに協力してもらって代わりの体になるものを実装してもらおう、もちろん人の型をしたものではないがな。」

 

彼はコアだけのコンゴウにそう呟くとキリシマとハルナと共に彼女をSGMの格納スペースの中に入れる。

 

「相変わらず自分の思った通りにいくようにシナリオを書くのが好きなのね、智史くん。」

「私は自分の好きなことが起こるようにしか起こらないように書く。それ以外の書き方は考えてない。」

「ふふふ、自分の欲望に素直な子…。可愛い子ね…。」

「イセ、その評価はある意味ありがたい…。」

 

そしてSGM発射の時が来た。

「発射10秒前…3…2…1…発射。」

その言葉と同時にリヴァイアサンのミサイルVLSのハッチの一つが開き、そこからSGMが轟音と爆炎と共に星が瞬く空の中を天を目指して飛び出していく、そして向きを変えて横須賀の方へ飛んで行った。

 

「よし、打ち上げは成功か。さて、硫黄島に向かうとするか。」

「ヒュウガちゃんのところに?彼女に会いたいわ、そしてじっくり彼女を可愛がってあげるから。」

「おそらく奴の自動迎撃システムが作動するだろう、多分こちらから呼びかけても止まらないだろうからそいつを叩き潰して硫黄島を制圧する前提でいる。」

そしてリヴァイアサンは向きを変えると進路を硫黄島に取ったーー

 

そしてキリシマ達はというとーー

 

「くっ、なんて速さだっ!体が後ろに引っ張られている!」

「速さが通常のミサイルを上回っている、体を踏ん張らせているのが精一杯だ。」

 

やがて横須賀の防護壁を飛び越えたSGMはキリシマ達が入ったパーツをパージする、その直後に一際巨大な爆発が起こる。

「うわあぁぁぁぁ!」

「くっ、彼の言う通り倉庫に激突するっ!」

「誰か、私を落とさないでくれぇぇぇ!」

 

そして2人と一個は彼、海神智史の宣言通りにそのまま刑部邸の倉庫に激突し叩きつけられて気を失った。

 

そしてほぼ同時刻ーー

 

「艦長、各装備の点検と物資の積み込みを開始します。」

「群像、超重力砲のメンテナンス始めるね、イオナ、お腹見せてくれる?」

「…こう?」

四月一日いおりがイオナにそう言うとイオナは服をめくってお腹を見せた、すると401の船体が割れ、中から超重力砲が姿を現わす。

 

「あれ、傷一つすらない、あいつメンタルモデルって言ってたけど一体何者なの?私には圧倒的な力を持つ絶対神にしか見えないんだけど…。」

「私にも彼のことはあまりわからない、ただ霧にしてみれば恐るべき災厄であることは分かる。」

 

群像達は今より少し前に横須賀に着いていた、彼らは補給と休息、そして振動弾頭のサンプルを受け取るためにここに来ていたのだ。

 

「しっかし、あいつ化け物か?あいつが霧の東洋方面艦隊群を壊滅させちまってからよぉ、日本近海から霧がいなくなっちまったな、そのせいで俺たちは冷や飯食いだぜ…。」

「いいじゃないか、彼のおかげで世界が動き出し始めたのだから。」

智史=リヴァイアサンが霧の東洋方面艦隊群を壊滅させたのを見た日本近海とその付近の霧は我先にと逃げるようにその海域から去っていった、そのせいで群像達は長崎を出てからここに来るまで彼らに一度も会わなかったのだ。

日本統制軍の地下ドックで彼らがそんな会話をしていたその時であるーー

 

「高速で飛来するミサイルを確認!着弾予想地点は、ここです!」

「何だと!」

「ミサイル、防護壁を越えましたーー、えっ、自爆⁉︎強力な重力震反応を確認、同時に大量のナノマテリアルが撒き散らされた模様です!」

 

リヴァイアサンから撃たれたミサイルが横須賀に飛来した、そして防護壁を越えると先端部分を切り離した直後に青白い巨大な爆発を引き起こして大量のナノマテリアルを撒き散らしたのだ。ナノマテリアルは雪のように静かに降り積もり、あたかも夏に雪が降っているような光景が幻出した。

 

「一体、何が起きてるんだ…。」

 

彼らにはその出来事を見守ることしか出来なかった、そして後の調査で判明したことだが、ミサイルは巨大な爆発を引き起こして大量のナノマテリアルを撒き散らしたものの物理的被害は一つも確認されなかった。

 

 

そして硫黄島ではーー

 

「…来る…。奴が、ここに…来る…。いっ、嫌ぁぁぁぁ!」

「タカオ、落ち着いて!ここは地下深くだし、あんたを酷い目に遭わせた奴もそう簡単には手出しは出来ないわよ、この島は私特製の要塞だから」

リヴァイアサンがここに近づいていることに怯え錯乱するタカオ、それを落ち着かせようとしているヒュウガ。確かにここは通常の霧では攻め落とせないほど強力なものだった、そう、通常の霧なら。そしてそこに来る霧は力を持ちすぎたとんでもない化け物だった。

 

そしてほぼ同時にーー

 

「もうすぐ硫黄島か。よし、概念伝達や電波通信で奴らに呼びかけてみるか、もし抵抗をやめなかったらここを占拠して城を建ててやろう。」

「智史くんったら相変わらず容赦ないね。ヒュウガさん達がこれに答えてくれるのかが問題だけど…。」

そして彼はリヴァイアサンから概念伝達や電波通信で呼びかける。

 

「ん、電波通信?そして向こうから呼びかけている?」

「ヒュウガ、これ奴からの⁉︎だったらこれに答えて!じゃないと私たち殺されてしまう!」

「何言ってんの、タカオ、あんた頭すこし冷やしなさいよ。」

「冗談じゃないわよっ、奴に抗っても徹底的に蹂躙されて殺されるだけよ!」

そのようなやり取りを硫黄島の地下でする二人、そして彼の予想通りヒュウガはこの呼びかけを無視して迎撃システムを稼働させた。

 

「やはりそうなりましたか。んじゃあここ更地にして城建てちゃいましょうか!」

ヒュウガ特製の要塞から飛んでくるミサイルやビームをクラインフィールドで受け止め、吸収しつつ、彼はサークルを展開する、そしてリヴァイアサンに青いバイナルの光が灯り、砲塔レールガンやAGS、ミサイルVLS、レーザー発振器が唸りを上げてヒュウガの要塞を片っ端から吹き飛ばしていく、同時に左舷飛行甲板にb-3ビジランティⅡとF-3Eストライク心神が次々と生成される、そして彼らは発艦し始め、バンカーバスターや1500kgJDAMを次々と島中に叩き込んでいく、瞬く間に島中の木々は吹き飛ばされ、巨大なクレーターが無数出現し、ヒュウガ特製の要塞は見る影もなく消滅してしまった。

 

「嫌ぁぁぁぁ!もうやめてぇぇぇぇ!殺さないでぇぇぇ!」

「ここまで攻撃が来るなんて!こんなのチートよ〜!」

「言ったじゃない、応答しろって!あんたが応答しないからこうなるじゃないっ!」

リヴァイアサンからの攻撃に慌てふためき、落下してくる破片、無数襲いかかってくる爆風と火炎の中を必死に逃げ惑う2人。彼は流石に地下ドックやマグマ掘削場は戦略的重要性があるとして破壊しなかったものの、それ以外は徹底的に破壊した。

 

「さぁ〜て、城造り城造りっと。」

そして彼は艦載機達を帰還させると今度は巨大なパワーショベルやブルドーザー、大型クレーンにダンプカーやコンクリートポンプ車などを次々ととリヴァイアサンの飛行甲板に出現させる、そして彼らは海に出現したクラインフィールドの道を大軍が行進するのかの様に島へと突き進んでいく。

 

「さぁて、変態エッグはどう出てくるのかな?」

そして彼は巨大な土木機械の群れが城造りを始めている硫黄島へと琴乃達を連れてゆっくりと海の上を歩いていく。

 

 

「凄い…これが城造り…。」

「でしょ?土木機械が大規模に構造物を造っている風景を見るのは迫力満点だよ〜」

あまりに大規模な工事の風景に圧倒される琴乃達。そこへ彼が待ち望んでいた光景が現れる。

 

「こらぁ〜っ!あんたこの島で一体何しとんじゃ〜っ⁉︎」

「城造り」

 

なんとヒュウガが廃墟と化した要塞の瓦礫の中から飛び出してきた。自分の要塞を勝手に破壊され、更には島そのものを占領されて怒り狂う彼女は彼に掴みかかろうとする、彼は嬉しそうに笑いながらそれを片手で防ぎ、彼女の頭を掴んで鷲掴みにする。

 

「勝手に私の要塞を壊して作り変えるな〜っ!早く元通りにしろ〜っ!」

「誰が元に戻すものか。さて、悪戯タイムの幕開けだ。」

そう彼は言うと右手にディエンドライバーを出現させる、彼女を投げ飛ばすと今度は左手に大戦艦イセの顔をした伊勢海老が描かれたカードを出現させた。そして彼はそのカードをディエンドライバーに差し込みそのままスライドする、同時に電子音が鳴り響き、“MONSTER RIDE”と描かれた文字と模様がカードが入れられた場所に浮かび上がる。

 

 

“MONSTER RIDE.イイイイセエビ!”

 

 

彼がディエンドライバーの引き金を引くと大量のイセの顔をした伊勢海老が現れ、ヒュウガに群がる、そして彼らはヒュウガにまとわりつくと、脚でつついたり、ハサミでつついたり、顔を擦り寄せたりヒュウガの顔を舐めまわしたりした。

 

「ヒィィィィィィ‼︎な、何これ〜!痛い、痛い〜!つっつかないでょ〜!気持ち悪い〜‼︎しかもなんでこいつら私が苦手なイセの顔をしているのよ〜!もう最悪〜!」

いい様だな、変態エッグ。

「あなたのアイデアはヒュウガちゃんにしてみれば悪夢ね、智史ちゃん。ふふふ…」

彼は腹を抱えてヒーヒー笑っている、彼とヒュウガの様を見たイセが髪飾りの鈴をカロンカロンと鳴らして嬉しそうにそう呟く。

 

さて、そろそろキリシマ達は蒔絵に回収される頃合いかなーー

 

朝日が昇り始める中、彼はそう呟くと横須賀の方を静かに見つめるーー

 

 

そしてその頃ーー

 

「銀砂…ナノマテリアルだ」

彼のシナリオ通り蒔絵が昨日の爆発の痕跡を不思議がって家から出てきていた、彼女はナノマテリアルを触って行きで吹いて飛ばす、そして顔を上げた時、2つの人型の穴が倉庫に空いていた。

彼女がその近くまで寄る、そしてその一つの穴の真下には大きな野暮ったいコートが落ちていた。彼女はそれを不思議がってその中を見るために倉庫の扉を開ける、そして入っていく。

 

ーーコチン

 

「?何これ?」

彼女の足に何かが当たる、それは円形の形をした霧の模様が入ったものだった。

 

「?誰かいる」

そして彼女の視界に2人の人の形をしたものが寝転がっていた、1人は茶髪で片足を露出した青のジーパンにヘソを出した白いブラウスを着ていたが、倉庫に空いた隙間からの光に照らされるもう1人は黄色い髪をしたツインテールで服装は黒のブラジャーとパンツしかつけていなかった。前者はまだまともだった、だが後者はエロティシズムを全開にした姿にしか映らない。

彼女はいつも一人ぼっちで寂しい思いをしていた、彼女は友達を欲していたのだ。2人に興味を示した彼女は従者を呼ぶと2人を従者に運ばせて家へと連れて行く、そして一個は彼女が興味を示して持っていった。

後に彼女、刑部蒔絵は彼らと友達になり、世界の運命を変える旅に出ることになる、そしてその出来事が彼女の運命を変えることを彼女はまだ知らないーー




今作の敵超兵器紹介

超高速巡洋戦艦ヴィルベルヴィント

全長 720m 艦幅 90m 全幅140m
基準排水量 820000t
最大速力 水上 5000kt 水中 1000kt
武装
61㎝80口径3連装砲塔 4基
20.3㎝80口径連装砲塔 4基
203㎝5連装量子魚雷発射管 6基
57mm連装バルカン砲 40基
508mm36連装ロケット砲 12基
各種ミサイルVLS 1000セル
61㎝水中魚雷発射管 100門
クラインフィールド、強制波動装甲、大型の追加スラスターに多数の小型可変スラスターを搭載。

説明
驚異的な機動力で敵を翻弄し、素早く敵に必殺の魚雷を叩き込むことで短期決戦を狙った霧の超兵器。超重力砲と引き換えに驚異的な機動性能を確保している。彼女のメンタルモデルは金髪の田舎貴族の衣装をしており、自分の素早さに絶対的な自信をもっている。また防御面も強固で、超戦艦級の主砲の直撃にも余裕で耐えてしまうほど。今回はリヴァイアサンを撃滅するためにヒエイに呼び出され、彼女が率いる生徒会艦隊に所属する。

超巨大レーザー戦艦 グロースシュトラール
全長 1400m 艦幅 200m 全幅 280m
基準排水量 10500000t
最大速力 水上 800kt 水中 400kt
武装
βレーザー発振基 1基
γレーザー発振基 2基
光子榴弾砲 単装12門
80口径114㎝連装砲塔 2基
拡散荷電粒子砲 連装6基
88mm連装バルカン砲 80基
各種ミサイルVLS 10000セル
61㎝各種魚雷発射管 120門

クラインフィールド、強制波動装甲搭載。

説明
高威力のレーザー兵器を主兵装とする霧の超兵器。超重力砲と引き換えに各種レーザー兵器の破壊力を大幅に高めており、その破壊力は最大出力だと一撃で日本列島を焼き払ってしまうほど。
メンタルモデルの性格はその名前が光に由来することが影響してか、自分をキラキラした衣装で着飾るのが好きである。

超巨大二段空母 ペーターシュトラッサー
全長 1120m 艦幅 160m 全幅 280m
基準排水量 4900000t
最大速力 水上 1800kt 水中 1200kt
武装
80口径80㎝3連装砲塔 4基
80口径20.3cm連装両用砲 20基
76mmバルカン砲 60基
80㎝36連装拡散弾頭噴進砲 12基
各種ミサイルVLS 5000セル
クラインフィールド、強制波動装甲、ナノマテリアル生成装置を搭載。

説明
ヒエイが航空機対策として用意した超兵器。元々は海域強襲制圧用の超兵器であったが、リヴァイアサンの航空機群にになす術もなく蹂躙された戦闘データを見たムサシによって航空母艦として艤装を変更された。そのためかナノマテリアルを自分で作ることができ、それで作った艦載機を運用することで攻撃を行うのが主戦法になる。
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