今回は少し長めです。
キリカの口調が難しい……。
ヴァンとマミは二人で魔女退治を行っていた。
「ヴァンさん、そっちへ行ったわ!」
寝ていたヴァンが起きる。
「おう、わかった」
「もう、ちゃんとやって!」
ヴァンは犬の魔女、ウァマンに向かって袈裟斬りを放つ。傷ついたウァマンは即座にヴァンから
離れる。
しかし、ヴァンは回り込んでウァマンのアフロヘアーを斬り飛ばし、突き刺す。
動けなくなり大きな隙を見せたウァマンにマミは必殺技を放つ。
「終わりよ、ティロ・フィナーレ!」
「っと!」
ヴァンはその場から離脱した。
マミの巨大な銃から放たれた銃弾はウァマンを確実に捉え、魔女は消滅した。
しかし、まだ結界は戻らない。
「おい、まだ戻らないぞ」
「どうやらこの魔女の持つ魔力が中々に高かったようだね。そのお陰で結界の消滅が遅い」
「そんな事よりヴァンさん、もう少し仲間との連携を考えて欲しいんだけど」
「んな事言ったって俺は基本一人でやるから無理だ」
「全部そうしてと言う訳じゃないわ。せめてコンビネーションの事を頭に入れておいてほしいの」
ヴァンは渋々了承する。
「マミ、ヴァン。来てくれ!」
キュウベえが二人を呼ぶ。
「どうしたの、キュウベえ?」
「何だ」
「これを見てくれ」
キュウベえが指を指す。そこには、斬り刻まれた死体があった。
「これは、魔法少女の死体ね」
「魔女にやられたのか?」
「そう見えるけど違うね。これは魔法少女によるものだ」
「え!?」
「誰かが仲間を狩っている、てことか」
「そういう事になるね。彼女達の目的は知らないけど魔法少女狩り、マミも気を付けて」
「そうね。あと、美樹さん達にも伝えておかなきゃ」
「ったく、物騒な奴だな」
「ええ、やっぱり魔法少女同士で仲間を作るのは難しいわね」
そう言っていると、結界が元に戻り始める。
「さて、帰るわよ」
「疲れた」
「早く帰ってお風呂沸かさなくちゃ」
「少し僕は魔法少女を狩る犯人を探してみるよ」
「お願いねキュウベえ」
こうして二人は夜の十時半までのんびり過ごす事になる。
午後十時半、マミの所にテレパシーが送られる。
(おい、マミ。聞こえるか)
(その声、佐倉さん?)
(ああ、ちょっと話したい事があるんだ。顔を貸せよ)
(…わかったわ。少し待っててくれるかしら)
マミはヴァンを連れ、マンションの前に出る。
「よう、また会ったな」
「マミんちに住んでんのか。まあいい、ここじゃなんだ、公園に来てくれ」
「なるべく手短にお願いね」
公園に着くとヴァンはベンチにドカッと座った。
「所でその子は?」
「ああ、言ってなかったなそういや。ほら、挨拶しろ」
「千歳ゆまです。よろしくお願いします!」
「元気のある子ね」
「時々、あたしでもついて行けない時があるけどな…」
ここで本題に切りかえる。
「それで、話って何かしら?」
「ああ、ちょっと忠告したいことがあってな」
「忠告?」
「白い魔法少女、織莉子って奴を知ってるか?」
「聞いた事ないわね。何かあったの?」
「ちょっと借りがあってな」
「所で佐倉さん、最近魔法少女が何者かによって狩られているのだけれど、何か知らない?」
「魔法少女狩りだろ。有名だけど、詳しいことはあたしも知らねぇ」
「…………」
マミは杏子をジッと見る。
「な、何だよ!言っとくけどあたしじゃねぇからな!」
「さあ、どうかしらね?」
「杏子は悪い魔法少女じゃないよ!杏子を虐める人は許さないもん!」
ゆまはマミのスカートを思いっきりめくる。
「キャアッ!」
「あまりやり過ぎるなよ…ってマミの奴マジ泣きしてるし…」
「ううう…グスン…」
そこでヴァンが話題を戻す。
「そういや杏子、お前こいつと色々あったんじゃなかったか?」
「こいつに簡単に死んでもらっちゃ困るからな」
マミ、今の会話の違和感に気付く。
「グスン…ちょっとヴァンさん!」
「何だ」
「今佐倉さんのこと杏子って呼んだわね!?」
「ああ、言ったな」
「じゃあ私の名前を言えるわよね?くるくるはダメよ」
「……すみません」
その言葉を聞くと膝から崩れ落ちるマミ。
「あーあ、また泣いちゃった」
「流石に今のはないよなぁ」
「んなこと言ったってな…」
「一週間近く家に居ておきながら何で佐倉さんの名前は覚えて私の名前は覚えていないの!?」
「うわ、マジかよ」
「可哀想…」
「すみません…」
「謝るくらいなら覚えて!」
マミの怒号が公園に響いた。
翌日の見滝原にあるカフェにて、マミはさやかとまどかを集めて昨日のことを話していた。
「てことがあったのよ!」
「あはは、マミさん可哀想」
「笑い事じゃないわ!帰ったらソウルジェムが真っ黒だったんだから!」
そこでまどかはある事が気になる。
「もしかしたら、私達の名前も覚えていないかも…」
「何言ってんのまどか!四人知り合いがいて一人も名前を覚えてないなんてことは…」
さやかの口が止まる。
「……あるかもしれない」
三人同時に溜息をつく。マミに至ってはストローを逆にして飲んでいるのに気付いていない。
「そういえばあたし、みっきーとしか呼ばれたことない…」
「それどころか私、窓とも呼ばれなくなっちゃった…」
「もしかして、自分で考えたあだ名も忘れたとか?」
「ヴァンさんならあり得る」
「聞いてみる価値はありそうね」
その時、ふと窓の外を見ているとヴァンがふらふらと歩いているのが見えた。
「あ、丁度良い所にヴァンさん」
「本当だ」
さやかはヴァンにテレパシーを送る。
(おーい、ヴァンさ〜ん)
(ん、何だ?えーとこの声は…)
(おお?これはもしかしたら?)
(…………)
(…ヴァンさ〜ん?)
ヴァンは隣の店の方からもの凄い怒気を感じたので振り向くと、さやかが青筋立てて怒っている姿が見えた。
(そこにいたのか)
(そこにいたのか、じゃな〜い!)
(何怒ってんだ)
(もういいや…)
「ごめんなさい、美樹さん」
マミは凄く申し訳無い気持ちになり謝った。
「いえ、マミさんが悪いわけじゃないですから。でもマミさんの気持ちがよく分かりましたわ…」
「さやかちゃん、大丈夫?」
「まあ平気ですわ。ただこんな経験初めてだけど…」
マミ達はカフェを出る。
「それじゃあ、今日は付き合ってくれてありがとうね二人共」
「いえ、こちらこそ奢ってくれてありがとうございました」
「ご馳走様でした」
「じゃあ、私達は買い物があるから」
「また荷物持ちか」
ヴァンが文句を言う。
「昨日自分がしたことを覚えているかしら?」
「うわぁ、マミさん怖い…」
こうしてマミとヴァン、さやかとまどかは別れた。
近くへのスーパーへと向かうヴァンとマミ。
その途中で少女の困っている声が聞こえた。
「うわぁ〜!無い、無いよ!どこなの私の愛!」
黒い髪の少女が何か探しているようだった。
「無くし物かしら」
「そんなところだろ。ほらさっさと行くぞ」
ヴァンが歩くとつま先に何かぶつかる。
「あ?何だこりゃ」
「ぬいぐるみ?彼女の探しているのはこれかしら」
「多分そうじゃないか」
「困っているようだから渡してあげましょう」
「もうダメだ、生きてられない!さよなら私…」
「おい」
「何だ君は、私は大切な物を無くして困っているんだ」
「もしかしてだけど…」
「それはこいつの事か?」
それを見るやいなや飛びついて無くし物をとる。
「ああ良かった、もう離さない!」
「良かったな」
ヴァンはその場を離れようとするが、タキシードの袖を引っ張られ、止められる。
「ありがとう恩人達。君達のおかげで愛は死なずに済んだよ。私は呉キリカ、恩人達に礼をしたい」
「え?愛?恩人?」
「どうするよ、買い物するんだろ」
「ど、どうしようかしら…」
「ダメ!?恩人は礼を拒否なの?」
どうしてもお礼をしたそうに見えたマミは了承する。
「クス、わかったわ。それじゃあ、お言葉に甘えて」
「よし、それでこそ恩人だよ」
(一応、織莉子の予知通りになったね…。後はこの男を織莉子に合わせればいい。それが織莉子の望んだこと…)
マミは近くのクレープ屋でクレープを頼んだ。
「恩人は本当にそれで良いの?」
「ええ、でも本当に良かったの?」
「むしろ足りない!私の愛がその薄いお菓子と同等とは思われたくないよ。そっちの君は?」
「俺はさっき行く前食ったからな。お茶かなんか貰えると助かる」
「恩人達は欲が少ないな。仕方ない、私のオススメの紅茶をプレゼントしよう」
数分後、キリカは紅茶を買ってきて何かを乗せ始めた。
「な、何を乗せているの?」
マミが恐る恐る聞く。
「砂糖三つとジャム三杯だけど?もしかして恩人迷惑だった?」
「いや、ありがたい。そうしないと飲んだ実感湧かないからな」
そしてヴァンは紅茶を飲む。
「甘ーーーーーーい!!」
「ヴァンさん以外にもいたのね…」
マミはキリカが大事そうに持っているぬいぐるみを見て聞く。
「それは誰かからプレゼントされたの?」
「ああ、あ……うん。そう、そうだよ」
「あらあら、大好きな人みたいね」
キリカはその言葉を聞くと、何かスイッチが押されたように変わった。
「呉さん?」
「す、好きとか!そんなに軽々しいものじゃないぞ!」
「愛、だろ」
「愛は全てだ。好きだの大好きだの、愛を単位で表すような奴は愛の本質を知らないっ!それが分かるってことは恩人も持ってるの?愛を」
「ああ」
「それは本当の愛なの?」
「あ?何言ってんだお前」
「ちょ、呉さん落ち着いて…」
「だって…」
「愛は無限に有限だよ」
その言葉を発したキリカの顔は少し禍々しかった。
しかし、その言葉を意味が分かってるのか分かっていないのか、ヴァンが返した。
「いいや違うね、俺のエレナへの愛は永遠に無限だ」
その言葉にマミとキリカはポカンとする。
「いいかよく聞けチビ。俺はエレナを愛してる。今でも夢中だ。エレナが死んだ今でもな。俺の中でエレナは変わることはない、エレナへの愛もな。だから俺の愛は永遠に無限だ。わかったか」
キリカは少し驚いているがニヤリと笑う。
「すごいね恩人は。私も納得の愛だよ!でもね恩人」
その時、ヴァン達の周りの景色が歪み始めた。
「これは魔女の結界!」
「私の織莉子への愛は絶対だ。私は彼女に無限に尽くす」
キリカは現れた魔女に呑み込まれる。
「呉さん!」
「いや、大丈夫だ」
「え?」
「気を付けろ、あいつはイカれてる」
すると魔女が中から斬り刻まれ、一瞬にして倒された。
「恩人を故人にするのも無限の中の有限に過ぎないよ」
そこから現れたキリカは、先ほど着ていた私服ではなかった。
黒い衣装に大きな鉤爪。
キリカは魔法少女だった。
「黒い、魔法少女……!」
「でも、君の愛は究極なんだね。ちょっと嫉妬しちゃう」
「お前か、魔法少女狩りの犯人は」
「…うん!」
「何が目的なの?」
「教えるわけないよ」
「でしょうね」
「今日私が用あるのは君だよ、究極の愛の形、ヴァン」
「俺か?」
「そうだよ、君には織莉子に会ってもらう。私達の願いの為に!その為には巴マミ、君は邪魔だ」
そう言うとキリカは鉤爪をマミに向け、駆けた。
「さあ、始めようか!」
ウェンディ「鉤爪を使う魔法少女なんていたのね」
カメオ「他にも色々といるそうですよ、斧とか水晶とか」
ウェンディ「よく鉤爪をみて怒らなかったわね」
カメオ「恐らく、鉤爪の男とは違うということを理解しているんでしょうね」
ウェンディ「所で、カメオ」
カメオ「何です姐さん?」
ウェンディ「作者が最終話までの道が出来たみたいよ」
カメオ「それは良いですね。話が思いつかないってことはなさそうですけど」
ウェンディ「ただ問題は山ほど残っているのよね〜」
カメオ「ちなみにこの情報はカルメン99さんからいただきました」
ウェンディ「いくらなの、その情報料」
カメオ「約10万ぐらいですかね」
ウェンディ「で、誰のお金で払ったの?」
カメオ「そりゃあもちろん姐さんの……」
ウェンディ「へぇ……」
パリカール「文章に出来ないよ!」
カメオ「」
ウェンディ「あらやだ、また私ったら我を忘れちゃったわ。ウェンディ反省!」
ご意見、感想、お待ちしております。