バカが見滝原にやってくる   作:クルクル舞朱雀

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まどかが頑固すぎますね…。

中々会話が思い通りに行きませんでした。

そして、そろそろタイトルのオマージュも無くなって来た…。
多分、間に合うと思うけど…。

それではEpisode17、始まります!


Episode17 母よサンキュー

ワルプルギスの夜襲来まで残り五日を切った。

 

近い内にスーパーセルが来るというのに、ギリギリまで会社は動いている。

そんな会社員の内の一人が、今日も仕事を終え愚痴を言っていた。

 

「ったく、時々ウチの会社はブラック企業じゃないかと思う時があるよ」

 

まどかの母親、鹿目詢子だった。

 

「おや、あれは…?」

 

いつもの帰宅路に普通ではない服装の人物がいた。

 

(黒のタキシードの男、か…。確か、和子があたしに愚痴ってたのもそんな特徴だったっけね)

 

鹿目詢子と早乙女和子は高校時代からの親友だ。

故に、黒のタキシードを着た男、ヴァンが見滝原中学校に乱入した事を和子は詢子に愚痴っていた。

 

「となると、恐らくあいつが例の人物か…」

 

詢子は少し興味が湧いてきて、ヴァンに話しかける。

 

「ちょっとあんた」

「ん?」

「そんな格好で何してるのさ」

「仕事が終わったんでね、ブラブラしてただけだ」

 

魔女を倒す、という仕事だが。

 

「へえ、タキシードでねぇ…。変わった仕事があるもんだ」

「いいだろ別に。俺がどんな仕事しようと俺の勝手だ」

「まぁそうだろうね」

 

確かに変な奴だ。そう思い、さらに興味が湧く。

 

「ねぇあんた。これからちょっと飯食べるんだけどちょっと付き合ってよ。奢るからさ」

 

近くの店を親指で指す。

 

「どうせやる事ないんだろ?ほらほら」

 

半ば強引に店に連れ込まれるヴァン。

 

「お、おい!」

 

席に着くと同時に水割りとかき揚げ、枝豆を頼む詢子。

 

「あんたは何食う?何でもいいよ」

「じゃあこれでいい」

 

そう言って指差したのは唐揚げだった。

 

「OK、わかった」

 

暫くすると、テーブルに水割りと唐揚げ、枝豆とかき揚げが届く。

 

ヴァンは唐揚げに塩とレモンに醤油をドバドバかける。

 

「あんた味濃いの好きなんだね」

「しょっぱーーーーーい!!」

「ま、健康には気を付けなよ」

 

一通り料理をつまんだ後、色々聞いてくる詢子。

 

「あんた、この町で結構噂になってるよ。黒の不審者とか、叫ぶ味の感想人とか」

「そうか」

「あんたどっから来たんだ?少なくともこの町の住人じゃないね」

「大分遠い所からだ」

「都会の方とか?」

「そんな発展してなかったな」

「じゃあ田舎か」

「そんなとこだ」

 

ここで詢子はヴァンが全然飲まない事に気付く。

 

「あんた全然飲んでないじゃん。ほらもっと飲みなよ」

「いや、俺は…」

「遠慮すんなって」

 

強引に酒を飲まされるヴァン。ヴァンは酒が弱いので案の定、倒れてしまう。

 

「あ、ヤバッ!」

 

それを見て詢子は額に手をあてる。

 

「あちゃー、酒がダメなタイプだったか…反省っと」

 

放っておくわけにはいかないので仕方なく、会計を済ませ、ヴァンを担ぎ店を出る。

 

 

 

 

まどかは勉強が終わり、タツヤと一緒に遊んでいた。

 

「あ、ダメだよタツヤ。こんな所におもちゃを放っておいちゃ」

「あー!」

「ただいまー」

 

すると、玄関から詢子の声が聞こえた。

 

「あ、帰ってきた」

 

まどかは出迎えに行く。

 

「お帰りなさいマ……マ…?」

「おうただいま。あ、丁度いいや。ちょっとこの人を客室に運んでくれない?」

 

自分の母が人を担いで帰ってきた。何が起きているのか分からず、まどかの頭はフリーズする。

 

「おーいまどか、聞いてる?」

 

何とか頭が動き出したが、詢子の担いでる人物を見て再びフリーズする。

この街でもトップクラスに高い身長、輪っかの付いた帽子、黒いタキシード。

 

自分はこの人物を知っている。

そう思い、恐る恐る顔を覗き込む。

 

「ヴァ、ヴァンさん!?」

「そういえば、あんた会った事あるんだっけね。じゃ、丁度いいや。あたしは布団を持ってくるから、よろしく」

 

そう言って詢子は二階へ上がる。

 

「はぁ……」

 

その場にはまどかの溜息だけが残った。

 

 

 

 

「んあ…ここ何処だ?」

 

ヴァンが目を覚まし、あたりを見回す。

 

「確か、よくわかんない奴に酒を飲まされて…」

 

その時、部屋のドアが開く。

 

「あ、起きたんだ」

 

まどかが入ってきた。

 

「あ?何でお前がここに居るんだ」

「ここ、私の家なんだ。ママがヴァンさんにお酒を飲ませたら倒れちゃったから家まで連れてきたの」

「あいつ、お前の母親だったのか」

 

立つが、まだアルコールが抜けておらず、立ち眩みしてしまう。

 

「ったく、無茶させやがって…」

「本当にごめんね。ママが迷惑かけちゃって…」

「お前は悪くないだろ。っと!マミの所に帰らねえと」

「あ、それなら私がマミさんに連絡しておいたよ。今日は無理しないで泊まっていって、だって」

「そうか、助かる」

 

すると、コンコンとノックの音が聞こえる。

 

「まどか、入るよ」

「うん」

 

詢子が入ってくる。

 

「お、起きてるね。いや〜悪いね。まさかお酒が飲めないなんて」

「だから断ったろ」

「悪かったって。お詫びに何かご馳走するから」

「パパが、でしょ?」

「あ、バレてら。今パパが作ってるから」

「でもママ、ヴァンさんは」

「知ってるよ。調味料がないと食えないんだろ?でも問題ないよ」

「え?」

 

そして、ヴァンをテーブルに連れて行く。

すると、知久が料理を持ってやって来た。

 

「ウチのママが迷惑を掛けてしまったねっておや?君は…」

「ん?そういうあんたは…」

「パパ知ってるの?」

「以前、タツヤが彼と話していてね。その時にちょっと挨拶したんだ」

「あの時はどうも…」

「こちらこそ。さあ、堅苦しい話は後にして、これを食べよう」

 

知久はタコスを出す。

 

「まどかとママの分もあるよ。タツヤの分は寝てしまっているから、取っておいたよ」

「頂きまーす」

 

まどかはタコスにかぶりつく。

 

「ん〜美味しい!」

「ほら、あんたも食いな。タコスは良いぞ、体に良い!」

「んじゃ、俺も」

 

ヴァンは知久からスパイスを受け取り、タコスにドバドバかける。

 

「辛ーーーーーい!!」

「喜んでもらえて何よりだよ」

「え、喜んでるの…?」

 

 

 

タコスを食べ終わり、知久は寝床に就いた。

今、起きているのは詢子、まどか、ヴァンの三人である。

 

「ねぇママ、ヴァンさん。私が皆に出来る事ってなんだろう…?」

 

急にまどかが二人に聞く。

 

「皆にって、さやかちゃん達のことかい?」

「うん。皆が皆の為になることをやっていて…でも私はそれを外からサポートしているだけで…」

「それがあんたの出来る事じゃないの?」

「でも今度のはそれも出来ないくらい大きくて、とても危険な事なの。皆が頑張っているのに、私はそれを手伝ってあげることもできない。それってやっぱりズルいよね?」

 

ヴァンは話の本質を理解する。

 

「ふーん、なる程ね…ヴァン、だっけ?あんたはこれを聞いてどう思う?」

「俺か?」

「ああ。あんたなら、まどかにどうアドバイスする?」

「あー………」

 

少し考えるヴァン。

 

「……別にズルくはないだろ。自分が出来る事をやらねぇであえて他人任せにするのはズリぃけどよ、自分が出来ないのをズルいって考える必要は無いだろ」

「そう、だけど……」

 

俯くまどか。

 

 

「お前はあいつの気持ちを知ってんだろ。なら、それを最後まで信じてやれ。そして、全部終わったら、お前があいつらを迎えてやれ。それがお前に出来ることじゃねぇのか?」

「ほむらちゃん達を…」

「大体、お前はまだガキなんだ。あんま難しく考えんな」

「へぇ、中々いいこと言うじゃん。確かにねまどか、あんたは嘘もつかないし悪いこともしない。自分の決めた事をきちんと真っ直ぐ進んでいく。子供としちゃあ合格だ。けどね、それでもあんたはまだ子供なんだ。無理に背伸びするといつか身を滅ぼすよ。まどかにはまどかにしか出来ない事がある。それを今ヴァンが教えてくれたろ?」

「うん…」

「子供だけで無理だったら、そん時はあたし達大人を頼れ。その為にあたし達がいるんだ」

 

胸を張る詢子。その姿はたくましく、とても頼りになると思えた。

 

「うん…ありがとうママ、ヴァンさん」

「どういたしまして。さ、明日早いだろ。早く寝な」

「うん、お休み」

 

まどかは自室に向かった。

 

「良い娘だろ?」

「ああ、真っ直ぐな奴だ」

「あんた、どうやらまどかと大分仲が良さそうだね。あいつの反応を見て分かったよ。まどかは随分とあんたの事を信頼してるみたいだ」

「そうか?」

「じゃなきゃあんたの前であたしに悩みなんて聞かないだろ」

 

グイッと酒を飲む詢子。

 

「一つお願いしてもいいかい?」

「……何だ?」

「あいつはこれからどんどん親の元を離れて成長する。それは良い。けど終いにゃ、いつかあたしの手の届かない所へ行っちまうような気がしちまうんだ」

「……」

「あいつは何かを隠してる。分かるんだよ、親だから。だからもし、まどかが皆を悲しませるような事をしそうになったら、あんたが止めてくれ」

「俺が?」

「まどかが信頼しているあんたを見込んでのお願いだ。頼む」

 

 

詢子の目は真剣だった。

 

「……その時になったらな」

 

 

 

 

翌日、マミはまどかの家からヴァンを引き取った。

その午後、魔法少女達とヴァンは影の魔女、エルザ・マリアと戦っていた。

 

「せやぁああ!」

 

さやかの正確な一撃がエルザ・マリアに刺さる。

しかし、無数の影の腕がそれ以上の追撃を許さない。

 

「あーもう!あの腕邪魔!」

「私と暁美さんで腕を狙い撃つわ!」

 

キリカ、さやか、杏子の三人で突撃し、行く手を阻む無数の腕をマミとほむらが狙い撃つ。

相手の攻撃の手数が多いのならこちらも容赦無しに集団で襲いかかる。そういう作戦だった。

なるべく魔法は使わず、出来るだけ攻撃に当たらず、魔力の消費を抑える。

 

「これなら行ける!」

 

遂に全ての腕を刈り取った。

 

「枝切り職人ってとこだな」

 

しかし、まだエルザ・マリアの戦意は衰えておらず、でかい図体での突撃を試みる。

 

「早い!」

「織莉子、来る!」

「大丈夫よ」

 

その時、上からヴァンが降って来た。

 

「つぇあああ!」

 

ヴァンの持つ大きな蛮刀はエルザ・マリアの体を大きく分けた。

 

「とどめよ」

 

そこにほむらが手作り手榴弾を投げ入れ、エルザ・マリアは消滅する。

 

 

「何とか魔力の消費を抑えて戦えたわね」

「結界も元に戻るね」

「皆〜お疲れ様!はいこれ」

 

まどかが皆にジュースを渡す。

 

「おっ、サンキュまどか!」

「はい、ほむらちゃんも」

「ありがとう、まどか」

 

魔法少女の状態を解除し、皆がジュースを飲みながら結界を出る。

まどかとさやかが最後に出て、今日も魔女退治が終わろうとしたその時…。

 

「っ…!?」

「キャっ!」

 

まだ残っていた使い魔が、まどかとさやかを引きずり込んだ。

 

「しまった、まだ残っていたの!?」

「結界ももう閉じるよ!」

「まどか!さやか!」

「ほむらちゃん!」

「不味い、振りほどけない!」

 

結界が閉じかけようとしたその時。

 

「させるか!」

 

杏子がさやかとまどかをを引っ張りだした。

 

「杏子!」

 

しかし、その代わりに杏子が結界に入ってしまう。

 

「やべっ!」

「おい、捕まれ!」

 

ヴァンが手を差し伸べ、杏子の腕を掴む。

しかしまだ使い魔は引っ張っているようで、遂にヴァンまでもが結界に引っ張られてしまう。

 

「あ……」

「ヴァンさん!」

「ヴァン!」

 

そしてそのまま魔女の結界は閉じた。




ウェンディ「あーあ、やらかした」

カメオ「あーあ、やっちゃいましたね」

ウェンディ「久々に活躍するのかと思いきやこれよ!」

ミハエル「これだから欠番メンバーはだらしない!私が行けば良かった」

カメオ「でも兄さんが行ったらワルプルギスの夜の攻撃でビルとかに潰されそうですけどね」

ミハエル「……」

ウェンディ「兄さん落ち込まないで!その前に多分今の状況を作る事すら無理だから!」

ミハエル「ウェンディまで…」

ウェンディ「だって兄さん、私の事を放っておくんだから彼女達の面倒なんて見ることなんて出来るわけないじゃない」

ミハエル「ぐ…わ、私にはサウダーデがある!」

カメオ「どうでしょうねぇ。エルドラやバースデイだったら倒せそうな気もするんですけど…」

ウェンディ「やっぱりオーラって大切よね」

ミハエル「私のサウダーデにはオーラが無いのか……」

カメオ「姐さん、そろそろ止めておかないと。兄さんがボロボロですよ」

ウェンディ「そうね。ってあら?あーもう手遅れね」

ミハエル「オーラガナイノカ」




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