後半になるにつれて執筆速度が遅れてます。
もしかしたら前のペースで投稿することは難しいかもしれません。
本当に申し訳ありません。
今回は2、3話くらい消費するかもしれません。下手すれば4話いくかも?
それではEpisode20始まります!
――カシャ。
暗闇の不思議な空間。そこにいる小さな生物。いや、生物と呼べるか分からない物体が、何かから逃げていた。
それを追いかけるくるくると巻きがかかった黄色の髪をした少女、マミが一人。
逃げるターゲットにマスケット銃を放つ。
その弾をターゲットに当たらないようにし、別の場所へと移動させる。
「いいわ、上手く誘い込んでる」
不思議な空間といっても一本道になっているその場所はターゲットが逃げるには道は一つしかなかった。
ならばマミを倒そうと反撃するも、どこからかの援護射撃により、その目論見は失敗する。
やられたくないと愚かにもマミの思惑通りに逃げるターゲットこと、魔女が向かう先には黒いタキシードを身に包んだ男、ヴァンが魔女を待ち構えていた。
「いらっしゃいませーーっ!!」
驚いたような反応を見せる魔女。
ヴァンが蛮刀で斬りかかる。
突然の事なので、避けられず斬撃を受けてしまう。
「そんじゃ、ありがとうございましたーー!」
とどめを刺そうと、大きく蛮刀を構える。
しかし、それを阻止しようとする者達がいた。
「それはあたし達の獲物だぁぁ!」
ヴァンと魔女の間に入る剣と槍。
直ぐ様魔女の後ろに回り込む青い髪の少女、さやかは赤い髪の少女、杏子と共に前後から剣と槍で突き刺す。
「キャアアア……」
悲鳴を上げ、消えていく魔女。
「やりぃ!」
そしてハイタッチするさやかたち。
「……」
疲れたのか、ヴァンは何も言わずその場を立ち去る。
「皆、お疲れ〜!」
桃色の髪の少女、まどかが清涼飲料水を持ってきて皆を労う。
「サンキュ、まどか」
「ありがとう、鹿目さん。全くヴァンさんは…何も言わずに帰るなんて。今日は晩御飯抜き!」
「はは、可哀想なヴァンさん…」
ハッと目を覚ますまどか。場所は自分の部屋だった。
上半身を起こし、溜め息をつく。
「はぁ…もう朝……?」
「おはようパパ」
「おはようまどか」
庭で自家栽培のミニトマトを収穫している知久に声をかける。
「ママは?」
「今タツヤが起こしに行ってるよ」
まどかの母、詢子が寝ている部屋では、幼い声が聞こえていた。
「ママー!あさー、あーさー!」
詢子に乗っかり体を揺するタツヤ。
しかし、一向に起きる気配が無い。
そこへ、バンッとドアを開け、ズンズンまどかが部屋に入ってくる。
カーテンを開き日光を部屋に入れる。
ベッドにいるタツヤを下ろし、詢子の布団を引っぺがす。
「起きろーーーっ!」
「うぇああああ!?」
まるで吸血鬼のように日光に苦しむ詢子はベッドの上でのたうち回る。
洗面所にて顔を洗うまどかとメイクをする詢子。二人はたわい無い会話をする。
「あのねママ。さやかちゃん、上条君に告白したの」
「へぇ…あの子がねぇ……で、どうだった?」
「OKだったよ。だから昨日は皆でお祝いムード」
「仁美ちゃんも彼狙ってたんじゃないの?彼女はどうしたのさ」
「玉砕だって。仁美ちゃん言ってた」
「あらら…。ま、あの子にも何時かいい男が見つかるよ」
「だと良いね」
「あとね、今日転校生が来るんだって」
「こんな時期に?珍しい…」
メイクを終える詢子。
「よしっ!」
「あー」
タツヤがミニトマトをフォークで刺そうとするが、刺さらずプレートから落ちる。
「おおっと!?」
慌てて詢子がキャッチする。
「ナイスキャッチ!」
「コーヒー、いるかい?」
知久が聞く。
「ん〜……いいや。んじゃ、行ってくる!」
「行ってらっしゃい」
「行ってったーい!」
詢子が家を出る。
「さ、まどかもそろそろ時間だろ?」
「うん」
食パンを咥え、家をダッシュで出るまどか。
「行ってきま〜す!」
まどかはいつもの待ち合わせ場所に着く。
そこには既に、制服を着たさやかと杏子がいた。
「おはよ〜」
「遅っせぇぞ、まどか!」
「あはは、ごめんごめん…」
そう言って三人は学校へと向かう。
「あれからちゃんと眠れた?」
まどかが聞く。
「寝不足。だから今日当てられたら完璧無理」
「あたしも。宿題もすっぽかしちまってさ〜。そうだまどか、あんたのノート写させてもらえない?」
「こ〜ら!そういうズルにまどかを巻き込むんじゃない!」
「いいじゃんかよ〜」
「駄目だってば!」
二人はまどかを中心に鬼ごっこを始める。
「あ、あの二人共…はぁ……」
チャイムが鳴り、朝のホームルームが始まる。
「皆さん、マヤ暦で予言された世界の終わりをやり過ごしたからって良い気になってませんか?いやいやまだまだこれからですよ?」
眼鏡を光らせている女性、まどか達の担任である和子はテンションがおかしくなっていた。
「とある宗教の歳元の日に合わせて、日食と月食が六回起こっちゃうという話です。怖いですね〜不味いですね〜。ンフフフフフ……」
クラスの生徒達は話について来れずポカーンとしている。
「それで2050年までに何が起こるかといえば……はい、中沢くん!」
中沢と呼ばれた一人の男子は突然振られた問いに対して答えられずにいた。
「え、いやちょっと、何の事だか……」
「いけませんね〜。あちらの国では四十一パーセントの人々が、あと四十年もしないで神の子が再臨すると信じられているようです。……黙示録のラッパが、鳴っちゃうかもなんです……」
その姿に思わずドン引く生徒達。
「まあ先生、世界が滅んじゃうのも良いかな〜って思うんです。男女関係とか恋愛とかもう沢山ですし、このまま四捨五入して四十歳とか言われるぐらいなら、もういっそ何もかも終わりになっちゃった方が……」
「あの〜ちょっと、先生?」
中沢の言葉に我を取り戻す和子。
「あ、はいはいそういえば、今日は皆さんに転校生を紹介しないと」
「はぁ〜」
クラスの半分以上が溜め息をつく。
(忘れてたのかよ!)
杏子は心の中でケラケラと笑う。
「それじゃ暁美さん、いらっしゃ〜い」
ドアから眼鏡をかけた三つ編みの少女が入ってくる。
教壇の前に立つとペコリとお辞儀をする。
「暁美ほむらです。皆さんと一緒に…」
その時、ガラっとドアが開き、ヴァンが入ってくる。
「すいません。また何か食い物と水一杯と調味料ありったけ下さい」
――――カシャ。
教室に入ってきたヴァンとまどか達以外固まる。
ほむらに至っては入ってきたヴァンを見て怯えてしまっている。
そしてクラス全員から溜め息をつかれる。
何と溜め息の多い日だろう。
「ヴァンさん、またあなたですか!いい加減巴さんに迷惑をかけるようなことをやめて下さい!他のクラスからも苦情がきているんです!」
「また、何ですか…?」
「……すみません。だけど…」
「だけどもでもも聞きません!いいから出て行くように!」
そう言って教室を出て行くヴァン。
「はぁ、全く…。いいですか皆さん、くれぐれもこんなダメな大人にならないように。以上!…ごめんなさいね暁美さん。自己紹介はまた今度という事で…」
「あ、大丈夫です。それでは皆さん、よろしくお願いします!」
ほむらはまどか達に向け、魔法少女の持つ指輪をそっと見せた。
「……!」
「え、あれって……」
さやか達はそれに気付く。
ホームルームが終わり、まどか達はほむらに話しかけようとするその時、教室の外からクラスメイトの声が聞こえた。
「あ〜、やっぱりさっきの人倒れてるよ…」
仕方なく、様子を見にいくまどか達。
「そういえばあの人、昨日の魔女戦に居たような……」
ほむらは気になり、その後をついて行く。
先生に許可を貰い、屋上でヴァン専用の弁当を渡すマミ。その付き添い係のまどか達。
「悪いな」
「そう思ってるんだったらもうちょっとしっかりしろよな…」
杏子が呟く。
「昨日こいつが俺の飯を取り上げたんだ。しかも魔法を使って」
「マミさん、本気だったんだ……」
「私はね、ヴァンさんに礼儀を覚えてもらう為ならなんだってしてやるわ!」
マミが熱血状態になっている。
「お前、そんなキャラだったか?」
「口答えしない!」
一人空気状態だったほむらはその様子を見ることしか出来なかった。
「そうそう、この子を紹介しないとね」
「あ、暁美ほむらです!」
「さっき聞いたぜ、それ」
「あ、そうでした。あと、昨日の魔女退治にも参加していました」
「そうだったの!?……いや〜あたし全然気付かなかったわ〜」
「暁美さんは援護係だったからよ。あと直前まで内緒にしておきたいじゃない?」
「…じゃああの銃弾はお前か」
どうやら、ヴァンは昨日の援護に気付いていたようだった。
「暁美さんは凄いのよ。時間を止められるの」
「時間停止の魔法!?聞いた事無いよそんな魔法!」
「……」
「…あの、驚かないんですか?」
ほむらがヴァンに聞く。
「いや、すげぇんだがどっかで聞いたことのあるような無いような……」
「デジャヴか?」
「さあ、わかんねえ」
――カシャ。
「んじゃ、あたしも自己紹介するとすっか。あたしは佐倉杏子。隣の風見野からやって来た魔法少女だ」
「んであたしが美樹さやか。まだ新人だけどそれなりにやるよ!」
「自分で言うのかよ」
「悪い〜?」
「この人がヴァンさん。魔法少女じゃないけど魔女と戦えるのよ」
その言葉に驚くほむら。
「え……あり得ないです…」
「だよね〜。あたしも最初はそう思ったわ。でもまあ、普段こんなにだらしないけど、いざという時には頼りになるから」
「ちなみに鹿目さんも魔法少女じゃないけれど皆のサポート役をしてくれているの」
「よろしくね、鹿目さん!」
「うん、ほむらちゃん!」
「じゃあそういうわけで、放課後私の家で暁美さんの歓迎会をやるわよ!」
「ゆまも連れて行くぞ?」
「当然よ。」
――――カシャ。
「勿論、ヴァン君も参加するよね?」
渋い声が聴こえた。
皆慌ててあたりを見回すが、そのような人物は見当たらない。
「……?どうしたんだい?ここだよ、僕はここさ。」
声のする下を見てみると、キュウべえだった。
外見からはとても想像できないような低く渋い、棒読みな声に皆驚きを隠せなかった。
「え…まさか今の声キュウべえなの?」
「そうだけど?何か問題があるかい?」
「大有りだろ…何だヴァン君って。気持ち悪い」
「酷いなぁ。僕とヴァン君は友達じゃないか」
「やめろ、気色悪い!!」
その声に戸惑わない者などいる筈がなかった。
「あの…契約の時、こんな声じゃなかった気が……」
「だよなぁ。声変わりの時期か?」
「それはないでしょ…。いや?こいつならあり得るかも?」
「……少し気になるわね」
――カシャ。
――――カシャ。
見滝原の町の中央には、大きなパズルのような時計の塔があった。
幕間劇
まどか「えー、まず初めに一つ警告です。この話には、以下のような内容が含まれています」
まどか「本編と全く関係ないお話。なのでナイトメアが出てきます」
まどか「それでは幕間劇、始まります!」
マミ「ナイトメアを追い詰めたことだし、それじゃあ始めましょうか」
ヴァン「あ?始めるって何を…」
さやか「ズッチャ、ズッチャ、ケーキ、ケーキ、まあるいケーキはだあれ?」
ヴァン「おい」
まどか「ケーキはさやかちゃん?」←ベベの役
さやか「ちーがーう」
さやか「あたしはラズベリー。まあるいケーキはあ、か、い」
ほむら「ラズベリーの花言葉の意味、知ってるんでしょうか……」
さやか「ケーキは杏子?」
杏子「ちーがーう。あーたーしーはーりーんーご!」
杏子「まーるいケーキはまどかが食う。ケーキはマミ!」
マミ「ちーがーう」
マミ「私はチーズ、まあるいケーキはこーろがる。ケーキは暁美さん?」
ほむら「ちが、います!私は…」|チラ
ヴァン「…無難なのにしとけ」
ほむら「チョコ!まあるいケーキはほろ苦い」
ほむら「ケーキはヴァンさん?」
ヴァン「俺もかよ。やだ、面倒くさい」
マミ「……」ジー
さやか「……」ジー
杏子「……」ジー
ヴァン「何だよ。悪いか?」
マミ「ケーキはヴァンさん?」
ヴァン「だからやんねぇって」
マミ「ケーキはヴァンさん?」
ヴァン「おい、話を…」
マミ「ケーキはヴァンさん?と聞いてるの。答えて」
ヴァン「……違う。俺は…あれだ、調味料。まあるいケーキは、超辛い」
さやか「うわぁ……」
杏子「ひっでぇ答え」
マミ「こ、今夜のお夢は辛い夢、お皿の夢にはロバの夢」
さやか「まるまる太って」
杏子「召し上がれー!」
まどか「嫌ーーーーー!」
マミ「やっぱり、やり直しましょう」
ご意見、感想お待ちしております。