魔法少女リリカルなのはStrikerS ENEMY Side   作:トータス

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かなり分かり辛いかもしれません。

有り得ないと思われ、言われてしまうだろう事も・・・
実際に言われましたが、私の中ではこうなったかなと・・・


第十四話   親として、子として

親として、子として

 

 

 敵《フェイト》も捕獲、揺り籠には、繋がらない。

・・・する事は無い。

 

 皆も、ソロソロ終わる頃だろうって、ドクターも言ってた!

だから、迎えに行く事にした!

 

 この日の為に、作って来た物もあるし!

 

追加装甲《ギュエス》

 

   多腕(×6)で、色々持てる!

   頭の放熱索がお洒落!

   超長距離移動も楽々!

   何より飛べる!!

 

 今でも飛べるけど、皆から飛んじゃ駄目って!

・・・一寸、天井が低くて、頭がメリ込むだけなのに!

 絶対に、ゼエェェッタイに、余程の事が無い限り、飛んじゃ駄目なんて、言い過ぎだと思う!

だから、コッソリ行く事にした!

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 黙って見送ったドクターとウーノの会話

   《聞き耳モード?でお楽しみ・・・出来るかな?》

 

【ドクター、行かせてしまっても、良かったのですか?】

 

「なに、可愛い子には、旅をさせろと言うじゃないか。

アレだけ可愛いんだから、戦闘にも参加させたんだ」

 

【それは、今でも間違いかと、思うのですが】

 

「・・・ちゃんと、帰って来たぞ?」

 

【アレは、我々が取り返しに行ったのであって。

自分で帰っては来れなかったではないですか!】

 

「・・・まぁ、大丈夫だろう!」

 

【逸らしましたね?】

 

「・・・はっはっは! 何の事だね!」

 

【それに、あの追加装甲。ドクター、弄りましたね?】

 

「・・・さて、何の事やら・・・」

 

【アレ、有り得ない速度と航続距離を叩き出して、まだ余裕が有りました。

子供の作った物に手を加えるなんて、何を考えているんですか?】

 

「い、いや、その・・・! そう! 子供では無い! 孫なのだから!

問題は無い! ・・・筈だ!」

 

【余計に駄目ですね、嫌われますよ?】

 

「だ、だが! 喜んでいるのだし、構わないのでは?」

 

【・・・本音は?】

 

「いやぁ、巨大ロボとか、男のロマンだろう?

だから、せめてその手伝いでも出来ればと・・・」

 

【そうですか・・・!】

 

「ん? どうした? ウーノ? な! ・・・!」

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

【ア、ゼットン! アキト!】

 

 ゼストとアギト、二人の傍を通りかかった。

向こうも気付いた!

 

「! おぉい!」

「む?」

【何シテル?】

 

 並んで見ると、自分が大きくなり、ゼットンが小さく見える!

並行飛行しながら聞いて見る。

 

「ああ、聞いてくれよ!

ダンナが、アン中に居る人と会いてぇってんだけど。

あの警戒網が邪魔してさぁ」

 

 言われた先には、地上本部。

首都に近く、少し離れた所で行われている戦闘も見える。

 

【ンット・・・ドカス! イイノ?】

「え? あ、まぁ、アッチに引き付けられるのなら・・・」

【ワカッタ! モスコシ、マッテテ!】

 

 そう言うと、上空高く舞い上がり、首都の方で行われている戦闘に、派手に突っ込む!

 

「な! 何やってんだ!」

「・・・だが、これでもう暫くしたら、奴らも移動せざるをえまい」

「・・・狙って、やってくれたのかな?」

「だとしたら、末恐ろしいな」

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 最初に見掛けたのは、ゼロ・ファースト=ギンガ。

高速の高架上で、敵《スバル》と戦っていた。

 こちらを確認したのか、お互いに距離を取り、こちらを伺っている。

邪魔にならない様に、双方の上に浮かびながら、声を掛けて見た。

 

【・・・手伝ウ?】

「イラナイ・・・コレハ、ワタシガ相手ニスベキ相手」

【オー! ガンバレー!】

「・・・ソッチモ気ヲ付ケテ!」

【ジャ! コレ、差シ入レ!】

 

 そう言って、持ち出して来た携帯食料を、幾つか投下!

 

 風に流され、幾つかは敵の方にも・・・

 

「あ、え? これって・・・良いのかな?」

「・・・アノ子ノスル事ダカラ、構ワナイ。

勝ッタ方ガ総取リ・・・続キヲ!」

「・・・応!」

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 結界をこじ開けて、中へと入って声を掛けた。《閉じ方と開け方は知っている》

 

【ノー姉! ウェン姉! ディー姉! オト姉! ヤッホー!】

 

 イキナリ気の抜けた声を掛けられ、戦闘そのモノが中断してしまった。

 

「バ! バッカ野郎! 戦闘中に声なんか掛けんな!」

「おー! デュオッスか! カックイー! それ如何したッス!?」

「ココは危ないから。下がりなさい」

「・・・如何したの、ソレ?」

【作ッタ! 暇ダッタカラ来タ! 手伝ウ?】

「イラン! とっとと行っちまえ!」

「なはは! 流石に、甥っ子に手伝わせる訳にはいかねぇッス!」

「大丈夫。お嬢様の所へは、行った?」

「向こうの方が手薄だから、お願い」

【リョーカイ! ア、コレオ土産!】

 

 そう言うと、幾つか武器弾薬、補給物資を置いて、そっちへ向けて飛んで行った!

キチンと戸締りをして・・・

 

「・・・良いの? 折角の援軍だったのに・・・」

 

 ティアナはその様子を見て、呆気に取られながら、ついそんな事をこぼしていた。

 

「ああ、良いんだよ! ウチの甥っ子は病弱で虚弱でね!」

「そうッス! それに、頼りない所なんて!」

「見せたくは、無い」

「それに、不要!」

 

 戦闘は再開された。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 ルーテシアが倒れている傍に、敵が居た。

だが、敵が介抱している?

 

【ルー姉? 元気ナイ?】

 

 唐突に聞こえて来た声に、驚くエリオとキャロ。

 

「だ! 誰だ!」

「え? キャア!」

【ルー姉、ルー姉? オッキスル?】

 

 ペチペチと叩くが、起きない。動かないルーテシア。

 傍には、ガリューも居て、向いている方向が違う。

巨大な黒い竜と、白天王。

白天王は唯、暴れている、偶にコッチに瓦礫も飛んでくる。

 それで、ある程度は判った。

 

【ガロー。敵、アレデ、イイ?】

 

 指し示すのは、白天王。

それに応えるかのごとく、ガリューがユックリと肯いた。

 

【・・・打ッ潰ス!!】

「え? ええ!?」

「えっと? 手伝って、くれるの?」

 

 オズオズと言った感じで、問い掛けて来る敵(キャロ)。

 

【???・・・何デ?】

「え、えっと? 倒すんでしょ? アレを」

【倒ス? 何デ? 敵ハ潰スモノ、身内ニ害ナスモノハ敵!

オ前《キャロ》、敵チガウ、ルー姉助ケタ。アレハ暴レテルダケ、ダカラ敵《白天王》。アレハ、エロオ】

 

 そう言って指し示すのは、エリオ。

 

「な、何で僕だけ!?」

【エッチィ目デ見ル、ルー姉】

「え? そ、そんな事は・・・」

 

 そう言いながら、後ずさるエリオ。

 

「エ、エリオ君?」

 

 キャロは無意識に疑いの目を向けながら、自分とルーテシアの衣服の乱れを直す。

 

「ち、違うんだ! キャロ! ぼ、僕は! う、うわぁあぁあん!」

 

 居た堪れなくなったのか、自分から戦場に飛び込んで行った!

後に続くガリュー!

 

【打ッ潰ス!!】

「キャア!」

クキュー!!

 

 一気に上空まで飛び、白天王に全火力をブチ込む!!

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 首都の方が激戦区と化し、ぽつぽつと、本局警備の人数が、減って来た。

そちらの警備、避難誘導に当たる為、人員を割き始めた様だ。

 

「なぁ旦那? そろそろ、良いんじゃねぇ?」

「そう、だな。では、行くか」

「応!」

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 粗方片付き、白天王は沈静化した。《=クアットロによる制御から解かれた》

本来の目的を思い出した。

お迎えに来たんだった!

 

 ルー姉は、敵《キャロ》じゃないのに任せれば、良い?

お迎えに行ってから、皆を拾って帰れば良い!

 

 そう考え、キャロの元へ。

 

【ルー姉、預ケル。帰リ貰ッテ帰ル!】

「え? ええ!?」

【ジャ、マタ!】

 

 そう言うと、さっさと空高く飛んで行った!

 

「ど、如何しよう! エロオ君!」

 

 動揺し、言葉が変になっている!

 

「う、うう!」

 

 そんな何気ない追い撃ちに倒れ伏すエリオ!

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 どっこーに居ーるのーかなぁ?

 

 本局のビルから見渡し、捜す。

 

 見付からない、捜す。見付からない、捜す。見付からない、捜す。見付けた!

 ア、ゼットンだった!

 ア、見っけ!

 

 遠目に見ても、違う様に見えて、間違いそうだけど、間違いは無い!

 

 装甲付きでは、通れなさそう。

一旦降りて、飛んで行こう! 飛び込もう!

 

 残ってる武器は、ワイヤー・ガンとハンドガン一丁。あのガラスを割って入るのには丁度良い!

 

 先ず、ワイヤー・アンカーで、その上の階にワイヤーを打ち込み。

柵を切り取って滑車代わりに、後は滑りながら。

 

 カアァァァァァアアアァアァァ!! 《滑走音》

 

 よぉーく、狙って!  全弾射出!   ダダダンッ!!

満遍なく、罅が入り、脆くなったその窓に飛び込む!

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 急に窓ガラスに、罅が入ったかと思ったら。

何か、大きな物が迫って来た!

 

「・・・な!」

「! オーリス!」

「キャァア!」

「・・・ム!」

 

 黝い巨躯が、飛びこんで来た!

ガラス片が降り注ぐ中、レジアス中将は咄嗟に割れたガラスから娘を庇い、上に覆い被さった!

治まったと見るや、振り返り、怒鳴った!

 

「・・・何事だ!」

 

 振り返れば、秘書だった筈の女の手には、鋭い爪が備わっていた。

娘を後ろに庇い、親として、最後に出来る事を為さんと、心に決めた!

 

「・・・何者だ! 貴様!」

 

 せめて、娘だけは、無事に逃がす!

例え、この身がどうなろうとしても!

 先ずは、如何にか出来そうな相手を倒してから、あのデカ物を相手に時間を稼げれば!

そう思い、抑え込もうと、低い体勢から相手に飛び掛かる!

 

 上手く、タックルが決まり、壁際にまで、追い詰める事が出来た!

 

「ック!」

「オーリス! お前は、生きろ!」

「あ、え!?」

 

 足掻く相手を、抑え込みは出来たが、背中に激痛が走る!

 

「・・・ガハッ!」

 

 ・・・力が、抜ける!

・・・このままでは、済まさん。・・・せめて、あの子の・・・無事・・・を・・・

 

 意識が途切れるまで・・・途切れても、そのまま抑え続けた。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 嘗ての友に確認したい事が有り。それを問いただす前に、聞く事が出来なくなった。

 

 目の前が、赤く、染まった。

スカリエッティの部下で在ろう相手の武器が、レジアスの体を貫いていた。

床には、少なからぬ血が拡がっていく。

 

「・・・レジアス! ・・・アギト!」

「え!? ダ、旦那! もう、その体じゃァ!」

「構わん! 直にだ!」

「! 判った」

 

 言いたい事、伝えたい事、全て呑み込み。

望む事を、求められる事を。それに応えんとした。

 

「ユニゾン・イン!」「フル・ドライブ!!」

 

 目の前の敵を、かつての友の敵(かたき)を取らんと、突っ込む!!

 

 その前に、何が立ち塞がろうと、貫く構えで!!

 

 その前に、巨大なモノが、立ち塞がった。

右腕で、槍を正面から受け、その腕の先が裂け、砕け散ろうと、意に反(かえ)さず。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 目の前で、何が起きているのか、判らない。

ゼストが、ユニゾンしたかと思えば、こちらに向かって来るまでは見えた。

その直後から、黝い大きな背中しか、見えない。

 

 その向こうからは、何か、硬い物を砕きながら。撒き散らしながら、何かが向かって来る事しか、判らない!

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 右腕が、裂けた。

もう直ぐ、肩に達する。

・・・このまま、抑え込めない!

胴に達しても、構わない!

 

 ここで、出来なければ、意味が無い。

 

 受け続け、出来るだけ、勢いを削り。せめて、守る。

それしか、出来ないのなら・・・それでも、構わない。

 

 返せる物が、それしか無いのであれば・・・せめて・・・

 

 胴まで達し、顔が、熱く・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 目の前で起きた事。

赤い、何かが、目の前の物を貫き、私の胸に刺さった。

 

 その、赤い、何かには、私以外の、血が・・・既に付いていた。

 

 目の前が、色が褪せた。

モノクロの世界に、映り込んで来たのは、右頬から額に掛け、裂傷を負った子供の顔。

意識は無いのか、眼は、開かれていない。

 

 あの日、別れてから、そう経ってもいない。

それ以外でも、遠目にだが、確認もして来た。

だから、間違い様もなかった!

 

「退けぇ!!」

 

 限りある時間。

既に、致命傷では有るが、己が能力で、己が性能で、知識で、まだ暫くは、持つ。

 

 己が胸に刺さったソレを引き抜き、ゼストを押し退け、砕けた甲冑を掻き分け。その小さな体を、抱き締め、抱(いだ)き。

・・・割れた窓から、外へと飛んだ。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 ・・・瓦礫で覆われ、人気も無く、何も無い所ではあるが。

返って都合が良かった。

 

 せめて、皆の所に戻れれば、良かったのだが・・・

それを、望むのは贅沢過ぎる気もした。

・・・今でさえ、この時が贅沢なのだから。

 

 ジッと、その顔を見詰め、異変に気付いた。

 

 顔の表面が、砂の様な物で覆われている。

最初は、砂が降り注いだのかとも思った。

だが、それにしては増えて行っているし、降り注いでも、いない。

 

 ふと、浮かんだ言葉。

この子に使われた、デバイスの銘 = 石毒竜《バジリスク》

 

 この現象は、それに由来するモノ?

だとすれば、このままでは、呼吸もままならず、死に至る事に・・・

 

 だったら、今できる事は・・・

・・・決まった、AMFで以て、この子の周りを、包み込む。

極小規模で有れば、私の能力を使えば、持たせられるかも知れない。

その間に、誰か。姉妹達の誰かに、託す事が出来れば、それで良い。

 

 だから、今この時だけは、ココでお休み・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 その後、エメラルド色の水晶の如き塊が、その場で見付かった。

見付けた者達は、まるで、ピエタの様だとも、何処かの像の様であったとも・・・




思い浮かぶがままに、思い描けるがままに・・・

余りに原作がアッサリ気味だったので、私の中ではこのように・・・

次回 最終話 終わりと始まり・・・
 ある物語が終わり、新たな形へと、変化を続けて行きます。
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