魔法少女リリカルなのはStrikerS ENEMY Side   作:トータス

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余計なおまけの様な話です。
何となく、こうなったのではないかと、思い浮かぶがままに、思い描けるがままに・・・



第四話   下  蛇足

蛇足

 

 

 森の奥深くで、頭部を半壊させつつも、特に支障がない様子で動き回っているコットス。

 

【ア、居タァ!】

 

 ゼットンとルー姉が、こちらを見付け、手を振っているそこへ向かった。

 

「・・・ゴメンね。行ってあげられなくて」

【ダイジョーブ!】

 

 そこへ、ゼストが口を挟んで来た。

 

「・・・ソレで、無事なんだな?」

【・・・何ガ?】

「その、何だ、鼻息がどうとかいう相手は・・・」

【・・・絞メラレテタ!】

「は? それは?」

【グッタリ!】

 

 それを聞き、何となくだが理解が出来たらしいルーテシア。

 

「・・・多分、周りの人が、止めてくれたんだと思う」

「そ、そうか。なら、良いんだが・・・」

 

 釈然としないながらも、それならそれで良いかとゼストは考えた。

 

【ア、ソウソウ! コレ! 持ッテテ!】

「「???」」

【ジャジャァアン!】

 

 そう言って取り出したのは、競り落とした筈のロストロギア。

 

「・・・持って来たのか?」

【ウン! ウー姉ガ、最近ローヒガ多イッテ、言ッテタシ!】

「・・・そうか」

【後、別ノ所ニ置イテアッタ! ダカラ、取ッテ来タ!】

「・・・ならば、競りに掛けられていたのは、複製品(レプリカ)か?」

【ウゥン、本物ダッタ! 他ニモ、出テタノ山積ミダッタ!】

 

 その事を聞き、有る程度合点が行ったのか。

 

「だとすれば、掏り替えられた?」

「ステータスとしては、所持しているだけで良い訳だから。

偽物であっても、問題は無い?」

「・・・じゃあさぁ、何でそんな事を?」

「・・・資金調達の為に、金持ちを騙して、金を巻き上げ様としている可能性も、あるな」

 

 話に付いて行けなくなって、言われている事が判らなくなった。

だから、アギトに聞いて見る事に。

 

【??? ネェネェ、ドシタノ?】

「ああ? そりゃ、オークションにかこつけて、偽物を売りつけようって事だろ?」

【・・・オオッ! デモ良イノ?】

「そりゃ、ダメだろ?」

【ジャア、帰ル時ノハ、偽物? 偽物ニ、オ金、出スノ?】

「あー、ダメだろ。そりゃ」

 

 そう言われ、考え込む。頭部が破損した状態のまま。

 

 考えても、答えは出ない。

だとすれば、出せるであろう相手を頼る!

 

【ゼットォーン! 如何スレバ良イノ?】

「な、に? 今、何と?」

【? ゼットン?】

「何だ、その呼び方は!」

【ゼットンハ、ゼットンデショ?】

「私の名前はゼストだ。ゼスト・グランガイツだ!」

【ウン。ダカラ、ゼットン】

「ゼ・ス・ト!」

【ゼットン】

「ゼ・ス・ト」

【ゼットン】

 

 このやり取りがしばらく続き、終わりそうもなくなった。

 

「なぁ、ルールー。いい加減止めないと。ダンナも大人げないよなぁ」

「・・・うん」

 

 それを聞き咎め、折れた。

 

「・・・分かった。それで良い」

【ウン! ソレデ、ゼットン。如何スレバイイノ?】

「・・・そうだな。受け取ったら、直に鑑定して貰えれば、一番良いんだが。

・・・そう都合良くは、行かないだろう」

【分カッタ! ジャア、コレ、預カッテテ!】

 

 そう言うと、あっという間に長身痩躯の機体は、傷だらけのキャリー・バッグと化していた。

 

「・・・つまり、これを持って帰っておいて欲しかったと」

「多分」

「まぁ、引き上げて回収する訳にゃ、いかねぇよな」

 

そこへ、別の声が響く。

 

「なら、私が受け取っておくわ」

「・・・お前は?」

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 ヘッド・マウント・ディスプレイを外し、一息つくと。

一目散にオークション会場へと、引き返した。

 

 会場では、外が落ち着いた事と、オークションが再開された事により、再び活気に溢れだした!

次々に高値の物が競り落とされ、天井知らずの様に思われる程の盛況ぶりを見せている。

それも、もう直終わる。

 

 ほぼ全ての品が競り落とされ、残っているのは、最後の一つとなった様だ。

これが終われば、競り落とされた物は、それぞれの手元に渡る事になっている。

 

「さて、これは今回のオークションに置いて、最後の品となりました!

こちらになります! どうぞ!」

 

その合図と共に現れた物、それは、

「エー、説明させていただきます!

こちらは、と有る管理外世界から持ち込まれた物で、有る貴重な映像が収められたロストロギアだと言う事です!

内容に関しては、落札された方のみ、視聴できると言う事で、定かでは有りません。

エェト、題名に関しては、魔砲少女? リリカル・・・、すみません一寸失礼します」

 

 司会者が舞台袖に下がり、何やら話し合っている。

さらには、ユーノも呼び出され、協議を重ねている。

さらに長引く。

 

「えぇ、大変お待たせして申し訳ありません。今回、出品された方からの申し出で、この品は取り下げさせて貰うと言う事に、あいなりました!

大変失礼をいたしました!」

 

 ザワザワと会場中がざわめく中、傍にジィサンが来た。

 

「失礼いたします。お連れの方が、お見えになりましたので。ロビーまで、お越しください」

 

 コク!

そのまま一緒に付いて行き、会場を後にした。

 

 

 ロビーでは、金髪のサングラスを付けたグラマラスな女性が、似つかわしくない傷だらけのキャリー・カートを片手に立っていた。

その女性はこちらを見るなり、ツカツカと近付き、そっと抱き締められた。

 そのまま、耳元で囁(ささや)く。

 

「元気そうね。連絡では聞いていたけど、元気にしてた?」

 

 そう、優しく言われ。声が無いまま、泣き叫び始めた。

力の限り、抱きしめ返しながら、止めど無く、溢れる涙を堪え様ともせず。泣き続けた。

 

 その様子を、傍で見ていた者は、涙を誘うそれに、そっと背を向け、ハンカチを目に当てていた。

 

 そんな周囲の様子には目もくれず。

その背を、そっとさすりながら、優しく抱きあげられた。

そのまま泣くに任せ、そっと、抱き続けた。

 

数分ほど、経過しただろうか、厳(おごそ)かな声が、聞こえた。

 

「・・・失礼いたします、お部屋にご案内いたします」

 

 そう言って、手を振り。別の人間を呼び、両手が塞がっている相手の替わりに荷物を運ぶよう、指示を出した。

 

「では、よろしいですか?」

 

 そっと肯くのを見て取り、静かに歩きだした。

 

 

 その後、オークション会場では、匿名の情報が寄せられ、一部を除き、正当な持ち主の元へと、品が送られた。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 朝起きると、その姿は無かった。

 

 それから直に、ジィサンが現れ。もう既に発った後だと言う事だった。

 引き留めてはくれた様だが、

「これ以上は、別れが辛くなってしまうから」と言われ、伝言だけ残し、去って行ったとの事だった。

 

伝言は、

「次に会う時は、ずっと一緒だから。もう、離さない」それだけだった。




私としては、こうなっていたのではないかと・・・
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