Fate/Rage   作:ぽk

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第二回戦(中)

 

 

 

戦場において、誇りなどと言う信念は、捨てておけ。

騎士の誓いや戦いなど、あの男の前ではただのお飾り。

 

男はジッ、と身を潜め、獲物が動くのを待っている。

 

獲物は気付かない。

森と一体化した狩人に、気付くはずは無い。

 

だが、狩人も気付かない。

全ての森が、味方だとは限らない...。

 

 

———————————————————

 

 

「白野、左に曲がって!」

 

 

ひ、左に!?

道が無いんですけど!?

 

 

「見えないだけであって、実際は道あるから曲がるんだ!」

 

 

見えないアリーナを全速力で駆け抜ける。

なぜ、私達がこんなにも急いでいるかだって?

 

そんなもの、私だって聞きたいくらいだ。

 

 

「まだだ!まだ追ってきてる!走ってマスター!」

 

 

そう...私達がアリーナに入ると同時に、奇襲を仕掛けた敵サーヴァント。

つまり、ダン・ブラックモアのサーヴァントだ。

 

姿は見せず、迅速に獲物を追い詰める。

狩人...姿無き狩人。

 

差し詰め、獲物は私達という訳か。

 

 

「今度は真っ直ぐ!」

 

 

当然、道は無い。

しかし、此処で立ち止まってしまえば襲ってくるのは死、のみ。

 

恐れている場合では無い・・・!

 

 

「姿を見せずに、マスターを集中的に狙ってる辺り、卑怯がモットーのサーヴァントだろうね。良い趣味してる。」

 

 

か、感心してる場合じゃない!

相手はまだ私達・・・じゃなくて、私狙ってるの?!

 

 

「そうだよ、マスターを始末すれば、自動的にサーヴァントも消える。相手は其れを狙って白野に攻撃をし続けてるんだよ。」

 

 

知らなかった・・・。

でも、私そんな攻撃喰らってないよ?

 

もしかして、私もう死んでる?

気付かぬ間に死んでました、とか言う落ちではないよね?

 

 

「大丈夫。僕が居る限り、君は死ぬ事は無い。僕も、岸波白野と共に在り続ける限り消える事は無い。これぞ正しく、究極の偕老同穴!」

 

 

言わないから。

其れよりも、全力で走れ。

 

相手のサーヴァントまだいるんでしょ?

 

 

「そうだね。・・・・・・白野白野、ちょっとだけ後ろに下がって。」

 

 

そう言ったサモナーは、私を軽く押す。

そんな力強く押された訳ではないが、数歩後ろへ下がる。

 

何故サモナーが私を下がらせたのか、それは直ぐに分かった。

 

私が居たその場所に、矢が降って来たからである。

・・・もしも、サモナーが押さなければ、私は致命傷を負っていただろう。

 

しかし、矢が降って来たと言う事は、相手サーヴァントのクラスは恐らく弓兵(アーチャー)

 

それも、見事な弓の使い手だろう。

 

 

「・・・・・・うん。その様子だと、相手サーヴァントのクラスが分かったみたいだね。順調順調、その調子で成長してくれよ、マスター。」

 

 

・・・サモナー、もしかして、相手サーヴァントのクラス分かってたの?

 

 

「だって、さっきから毒矢放ってるんだよ。本当に良い趣味してる。お陰で、一回死んだ。」

 

 

す、スイマセン。

............わ、ワンモアプリーズ。

 

良く聞こえなかった。

 

 

「それがさ、白野に当たらない様に、飛んでくる矢を叩き落としてたんだけど、うっかり心臓に刺さってね、これが痛いのなんの!僕じゃなかったら毒で死んでるよ。」

 

 

そ、そうなんだ・・・。

何と言うか、サモナー死に過ぎじゃない?

一回戦の本戦前も死んだよね?

 

そんなに死に続けるサーヴァントって・・・サモナー以外居ないよ?

 

 

「それは嬉しい。僕みたいなのが他にもいたら大変だっ、て・・・・・・」

 

 

サモナーの雰囲気がガラリと変わった。

苦虫を噛み潰したような表情にも見える。

 

 

「あいつ・・・ここに結界を張るつもりか。徹底的に殺しにかかって来てるな・・・」

 

 

眉間に皺を寄せながら、サモナーは持っていたカードを一枚引き抜く。

何も描かれていない裏表白紙のカードを、一体どうするのか?

 

 

「なに、やられたらやり返す。目には目を歯には歯を、って言うだろ?卑怯なら卑怯で返さないと気が済まない。獲物の立場が、実際にどちらなのか教えてやらなきゃな。」

 

 

サモナーがそう言うと、手に持っていた白紙のカードが淡く光を放つ。

一瞬だけ、閃光が瞬くと、カードでは無く...それは

 

 

「弓は矢が無ければ意味をなさず、矢は弓が無ければ飛びはしない。」

 

 

サモナーが手にしているのは矢の無い弓。

だが、その弓は見たことも無い形状をしている。

 

あの、サモナー。

貴方のクラスって本当はアーチャーだったの?

 

 

「いいや。僕は希少価値が高いサモナーだよ。この弓も、召喚しただけに過ぎない。」

 

 

弓も召喚できるの?!

どうりで、どの文献にも載っては居なさそうな形してるものね。

 

でも、どうして弓なの?それに、矢が無いじゃないか。

 

 

「相手が弓なら此方も弓にしたまでの事。そして、この弓は矢が無いわけじゃないんだ。ちょっと特殊な弓でね、まあ直ぐに分かるよ。」

 

 

サモナーは弓を上に向け、弦を引き絞る。

 

ただそれだけだと言うのに、弓の先端が蒼に輝き、矢が出来上がる。

細く、触れただけで壊れそうな矢を放つ。

 

 

驚いたのは其処からだ。

 

その矢はまるで、流星の様に輝きを増し、アリーナ全体に降り注ぐ。

 

 

「マスターを狙ったんだ、此方も狙わせてもらうけど・・・いつまで防ぎきれるかな。急いでマスターの元に戻らないと・・・・・・ほんとに殺すよ?」

 

 

待てい。

誰に話しかけてるのか知らないけど、物騒な事はしないで欲しい。

 

それと、もう攻撃止めていいから。

流れ星や流星群の比じゃないからね?

 

 

「・・・やり返さないの?もしも、僕が居なかったら、君は死んでいたかもしれないんだよ。」

 

 

不服そうな顔をするな。

今生きているから其れで良い。

兎に角、攻撃を止めて。

 

これ以上続けるのなら、私は相手のサーヴァントに殺されたって文句は無い。

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・分かった。」

 

 

サモナーは渋々・・・いや、嫌々と言った様子で弓をカードに戻した。

其れだけで、アリーナに降り注いでいた光の矢は、泡の如く消えて行く。

 

チラリとサモナーを見れば、まだ納得がいっていない様子で、何処かを見ている。

 

 

「・・・いいかい。次に僕のマスターを狙うような真似をしたら、主人が生き残れないと思っていい。」

 

 

サモナーが誰に対して行っているのか直ぐに分かる。

恐らくだが、相手のサーヴァントが直ぐ近くに居るのだろう。

 

 

「なに、お前が正面から来るのなら正面から戦ってやるよ。」

 

 

サモナーの攻撃で、アリーナは崩壊寸前。

 

アリーナが崩れて行くその時、——————緑の衣を着た狩人を見た。

 

 

 

 

 

森の狩人よ、忘れてはいけない。

思い出せ。

 

自身の終わりを思い出せ。

 

射貫かれた、その瞬間を・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







モンハンやってたら忘れてた。
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