「ちょっと・・・なによ、これ?」
酷く驚いている遠坂。
何かトラブルでもあったのか?
「トラブルと言えばトラブルね。貴女のデータが此処まで損傷が激しいとは思っても見なかったけど…それ以上に、如何して貴女のデータに『
私の額から手を離した遠坂は、
険しい顔をして、急ぐように何かを調べている。
『
遠坂さん、遠坂さん、その箱って何ですか?
「
とっても頑丈な金庫って事?
「いいえ、金庫は中身を誰かが知っているでしょ。
そうか…中身が分からないから、一体何が入ってるのか分からない。
だから、何があってもおかしくは無い、という事か。
パンドラが開けた箱には、世の全ての悪と災いが封じ込められていたのだから...
「そうよ。でも、参ったわね。貴女の記憶のデータが、もしかしたらこの箱の中に入っているかもしれないのに………」
この箱って、無理矢理にでも開ける事って出来ないの?
まあ、そんな事をしたら私がただで済むはずはないと思うけど...
「この箱は、誰かが開けるんじゃないの。箱が自らの時を選んで、中身をその持ち主に与えるの。まあ、無理矢理開けようにも、こんな
私の身体、もといデータが…何でそんな事になってるんだ?
ああ、心当たりがあるのが辛い。
遠坂でも手出しできない防御壁を私に施せる人物が何処に居よう?
ああ、直ぐ近くに居るとも。
私の直ぐ傍に居て、それを教えなかった人物が他にもいるだろう?
ああ、ムカつくぐらいすぐ傍に居る。
遠坂…今からちょっとサモナー召喚するから、ちょっとサーヴァント待機させておいてほしい。
「ちょっと、何をするつもり?」
私は遂にこの時が来たとばかりに、拳に力を入れる。
何をするつもりかだって?
そんな事.....決まっているじゃないか。
アイツの、サモナーの心臓を潰しに行くのさ。
さあ、我が言霊を用いて、
召喚士よ、光よりも早く言峰の元に行き、言峰特製の麻婆豆腐50貫を30秒で食して、私の元に来なさい。
これは、命令だ。
かの召喚士は言った。
汝の言霊こそが、我が呪い。
抗えぬ、最上の呪い、と。
ああ、正に…その通りだ。
「何よそれ…と言うか、何であんたがそんなに怯えてんのよ?」
英霊たるもの、恐ろしいものは無い。
いいや、それは間違いだ。
英霊たるもの、食せぬものは無い。
いいや、それは間違いだ。
英霊たるもの、死を恐れない。
いいや、それはこれを見れば間違いだ。
それはまさに、地獄絵図。
世界の全てが紅く、赤い世界。
目の前の男は、これ以上ないほど喜びに満ち溢れ、周りの人間は、畏怖と尊敬の眼差しでこちらを見ている。
ああ、幾度となく死を味わったが………これは、無い。
こんな死は流石に味わいたくもない。
何でこんなに赤いの?
そして、何でこんなに熱いの?
我が主の呪いは、私を本気で殺そうとしている。
だが、愛おしい主が私に死をくれると言うのならば、私は死のう。
ああ、まるで…
今行こうぞ、我が友よ...
新年あけしましておめでとうございます。
見て下さる読者の皆さま、本当にありがとうございます。
これからも、未熟者をどうぞよろしくお願いします。
ぽk