白と黒の世界に覆われた私。
しかし、その正体はとても意外な人物だった。
「お姉ちゃん、遊びましょう」
「何して遊びましょうか。鬼ごっこ?それとも、かくれんぼ?」
正面から、私に抱き付いてきた小さな少女達。
一人は白のドレスを。もう一人の少女は黒のドレスを。
まるで双子の様な少女たち。
顔つきも、声も、身長も...全く同じに見えてしまう。
ねえ、君たちは一体...?
「あたしはありす!」
「あたしはアリス!」
満面の笑顔で、更に抱き付いて来るありすとアリス。
同姓同名なのだろうか?
しかし、何故私に抱き付いて来るの?
私と君たちは、初対面な筈だよね?
「お姉ちゃん、ありすの事覚えてないの?」
「ずっと
「お姉ちゃんと遊びたくて、あたしは会いに来たのに...」
「酷いお姉ちゃん。お姉ちゃんと遊びたくて、此処まで来たのに...」
少女たちはこう言うが、私は本当にありす達を知らない。
何処かですれ違うとしても、こんなに目立つ彼女たちを、忘れる事は無い気がする。
一体何処で...
「まあ、お姉ちゃんが覚えてないのはしょうがないよ。其れよりも、遊びましょう!」
「鬼ごっこにしましょう!」
「じゃあ、鬼は……」
白いありすの視線は、私。
……では無く、私とありす達の下敷きになっているサーヴァント。
サモナーに視線が向けられる。
「あたしを殺した、怖~い魔法使いね!逃げましょうお姉ちゃん!」
「早く逃げないと、怒って殺しに来ちゃうかも!」
白いありすは、私の右手を。黒いアリスは、私の左手を取って走り出す。
屋上から逃げるように走るありすと私。
まあ、鬼ごっこだから捕まったら負けなのは確かだ。
屋上に置いてけぼりになったサモナーは、大丈夫だろうか?
死んでも生き返るのはそうだが、それは私が傍に居た時だ。
今回は...流れで離されてしまったが...
何だろう。
今までに無い、胸騒ぎが襲う。
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大事に大事に育てている小鳥を、横から攫われた。
小鳥と戯れているときに、隙を付かれて攫われた。
取り返さなくては。
取り返して、奪った奴を懲らしめてやろう。
小鳥は■■▬▬▬_■
雨など降らぬ、電子の世界で、一滴の雫が零れ落ちる。
雫は波紋を広げ、波を生む。
その波は大きくうねり、柱を立てる。
柱は幾つも生まれ、形を成す。
「返してもらおうか...僕の大事な小鳥を。返してくれないと言うのなら、もう一度、お前の元に僕が現れよう。さあ、鬼ごっこを楽しもうか」
それは笑う。
碧い光を残して、それは笑う。
殺し殺され、死に出会う。
幼き少女は再び出会う。
出会ってはいけないソレに。
大事な鳥を奪った罰を下しにやって来る。
ソレがひとたび暴れたら、女王様も狼狽える。
大事なお茶会が...壊されてしまうよ、アリス。
日本の童歌って、怖いのが多いよ...