極悪な奴ら/THE EVIL HERO   作:早乙女

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第3話「思惑と出会い」

「? お前らは・・・」

 

「小猫ちゃんに祐斗くん・・・?」

 

小猫と祐斗にそれぞれ槍と剣を突き付けている二人は後から付けている相手の姿を見て目を開いた。

 

「やあ、二人とも」

 

「・・・こんばんは」

 

二人が冷静に返事をすると、桜とリリーはそれぞれ武器を消す。

 

「こんなとこで何してるの?」

 

「実は・・・僕たちは夜の散歩に出ていてね―――」

 

「こんな、人気のないところをか?」

 

リリーに問われて振り向いた二人、主に祐斗が説明するも、桜は疑問符を付けるだけだ。

 

普通の人間が物騒な夜を出歩くなんて考えられない。外に出れば通り魔や妖魔に狙われるだけ。

 

そうなると考えられることは一つ・・・。

 

「ふーん、そういうこと・・・」

 

「・・・何の話ですか?」

 

「お前ら、悪魔だろ?」

 

『!!?』

 

あっさりと言い当てられたことに二人は大きく目を見開かせた。それに続いて桜が続ける。

 

「お前らからは普通の人間の気配を感じない。そして、こんな夜に行動を始めるということはそういう奴らしか考えられないさ」

 

桜の洞察力に驚く二人だが、主に小猫は二人に向かって警戒心を露わにする。

 

桜はその様子をしばらく見つめていると溜息を付き、廃墟から反対の方向に向かって歩いていく。

 

「・・・帰るぞ、リリー」

 

「う、うん・・・」

 

リリーは桜に言われるがままに後をついていく。

 

「待ってよ、二人とも。妖魔の親玉は退治しないのかい?」

 

祐斗が問うと桜は足を止めて、振り向き様に答える。

 

「そこにはもういない。目ぼしいものも無かったしな」

 

桜は再び歩きはじめると瞬間移動をして消えた。

 

祐斗と小猫は自分たちが草むらから飛び出そうとした短時間でもう廃墟の中を調べたのかと驚くしかなかったのであった。

 

 

◆◆◆

 

 

「油断ならないようね、あの子たちは」

 

祐斗と小猫の報告を聞いたリアスの顔は険しいものであった。

 

2人は風花桜とリリアンヌ・ダルクが何者なのか、そしてこの感じる違和感は何なのか、2人が一体何の目的でこの学園にいるのかを調べるために尾行をしていた。

 

尾行しているうちに2人がたどり着いたのは廃墟で、その入り口から現れた人間に化けた妖魔を懺滅していくのを目撃。廃墟へと入っていく2人を追おうとしたのだが、2人にはその尾行が、正確には桜にバレていたのだ。

 

リアスは事のあらましを聞いて嘆息した後、表情を柔らかくして口を開いた。

 

「ありがとう、祐斗、小猫。下がっていいわよ」

 

「分かりました。引き続き調査の方は続けます」

 

「ええ、頼んだわ」

 

「…失礼しました」

 

祐斗と小猫はリアスに一言申した後、部室を後にした。これで部室はリアスと朱乃の2人だけになった。

 

(本当にあの子たちは何者なのかしら…。悪魔である私たちの正体にも気づいていたし、妖魔を軽々と倒しただなんて…)

 

どう考えても普通の人間とは考えづらい。絶対に何かある。思考しているリアスは隣に佇む朱乃が俯いているのを見る。

 

朱乃は一体どうしたというのだろうか? リアスは気になって彼女に聞いてみた。

 

「朱乃、どうしたの?」

 

「……えっ?」

 

「何か考え事をしてるみたいだったから。」

 

朱乃は少し曇らせたような顔をして俯いた後、リアスに話し始めた。

 

「……部長」

 

「何?」

 

「先程の話と関係があるかどうかは分かりませんが…」

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

それは風花さんとダルクさんの調査を指令される前日の放課後のこと。私は夕食の買い物をして神社へと帰るところでした。

 

悪魔が神社に入るなんて自殺行為に等しいのかもしれないが、私が帰る神社はリアス部長が私の為に住まいを特殊な儀礼を施してもらったこともあり、悪魔でも入ることが出来るようになっているのである。

 

私は帰宅途中に一つのポスターに足を止めた。それは今度この近くでやるのか『白鳥の湖』の舞台公演のポスターだった。

 

『白鳥の湖』というのは悪魔に呪いを掛けられて白鳥に姿を変えられてしまったオデット姫の物語。その悪魔は自分の娘を王子と結婚させようとするが、王子は騙されていたことに気づき悪魔は倒すものの、呪いは解けずに2人は自殺をしてしまうという悲しい結末で終わるものだった。

 

物語自体は素晴らしいものだと私は思うが、悪魔の娘・オディールにあたる黒鳥の衣装姿を見ると嫌な過去を思い出してしまう。自分にとって転機となったあの事件である。あんなことに、あんなことにならなければ私は・・・・・・・・。

 

私はあんなことを言うつもりなんかなかった・・・! でも何かを否定しなければ、私の心は・・・。

 

この時立ち止まって考え事をしていたのがいけなかった。この付近には工事中の現場もあった。

 

私は気付かなかったのである。自分の頭上に鉄骨が落ちそうになっていたのを。

 

「お嬢さん。そんなところにいると危ないぜ?」

 

ふと誰かの声が聞こえた。声を掛けられ、私は思わずハッとした。

 

誰・・・? どこにいるの・・・? 危ないってどういうこと?

 

私は声の発生源を探していると、私の下に大きな影が差しているのが見えた。

 

上を見上げると鉄骨が傾いて落ちそうになっているのが見えた。気付いて逃げようとしたが、足が動かなかった。

 

逃げなくては・・・逃げなくては・・・でも足が動かない。

 

だったら私の雷で! ・・・いや、鉄骨に雷が当たったとしても鉄骨を吹き飛ばすことができるわけがない。仮に吹き飛ばせたとしても、ここは人気の多い場所。無関係の誰かに鉄骨が当たってしまう。

 

そして鉄骨は私の方へと落下してきた。ああ・・・私・・死ぬのですか・・・?

 

私は死の恐怖を感じ、もうダメだと目をギュッと瞑った。

 

ドゴオォォォンッ!

 

金属のような大きな衝突音が響いたものの、私の体に衝撃を感じなかった。

 

助かったの・・・?

 

そう思い目をゆっくりと開けてみると、目の前に銀髪の男の人が鉄骨を片手で受け止めているのが目に入った。鉄骨は人間の手でも持ち上げることが困難のはずだが、この男の人は余裕の笑みを浮かべながら鉄骨を受け止めている。

 

更に私はどうやら、もう片方の手で抱きかかえられていたようだ。

 

「大丈夫か? お嬢さん」

 

私はしばらく茫然としていた。こんなかっこいい方、この辺にいたかしら・・?

 

「よっと」

 

男の人は鉄骨を工事現場の塀の向こうへ放ると、私を地面にゆっくりと下ろした。

 

「怪我はないか?」

 

「え、ええ…」

 

「そいつはよかった」

 

男の人はニヤニヤと楽しげな顔をしながら言った。

 

「あの、ありがとうございます」

 

「気にすんなって。これぐらい人間として当然のことだろ」

 

男の人は私の頭を撫でながら言った。頭を撫でられて私は思わず頬を赤く染めた。

 

「んじゃあな」

 

男の人は踵を返すとそのまま立ち去って行く。

 

普通は誰も助けてくれないのがこの世の定ではあるが、彼は見ず知らずの私を助けてくれた。

 

そうですね・・・多分、人間として当たり前のことを――

 

・・・ん?・・・人間?・・・

 

普通の人間が鉄骨を軽々と受け止められるものなのでしょうか?

 

「あ、あの!」

 

撫でられて思わず思考が止まってしまったが、我に返って彼に訪ねてみることにした。

 

私の声が聞こえたのか、男の人は立ち止まる。

 

「あなたは人間じゃないですわよね」

 

男の人はさぞ驚いたでしょう。私に問われると背筋が伸びた。そして私の方を振り向いた。その顔は見たことのない無表情な顔をしていた。

 

私はその顔を見て、ゾクリと寒気のようなものを感じた。

 

「だとしたら?」

 

「え?」

 

男の人の声が先程の明るい声とは一変して、低くなった。空気が重くなったような感じがした。

 

私は何か彼を怒らせるようなことを言ってしまったのでしょうか?

 

「俺が人間じゃなかったとしたら、アンタはどうすんだ?」

 

悪魔の敵になるのなら倒すべきだが、無表情な顔とは違って彼には私に対して敵対意志は感じられなかった。それだけは分かった。

 

でも私は怖かったのだろう。これ以上何かを踏み入ると彼が何かを仕出かしそうで、何も言わなかった。質問にも答えられなかった。

 

「おお、そうだ。自己紹介すんの忘れてたな。名乗りもしないなんて無粋だったぜ、俺」

 

彼は顔に手を当てて、再び明るい調子で話しかけてきた。

 

私が困った顔で俯いているのを見たのか、男の人はその場の空気を和らげるためなのか。

 

「俺は三年のウィルヘルム・ロックハート。アンタは?」

 

彼はこちらにもう一度向き直りながら言う。

 

「私は姫島朱乃ですわ。三年生です」

 

「へぇ~俺と同じ学年か。奇遇だな。よろしく、『悪魔』の姫島さん」

 

「!!」

 

私は『悪魔』と呼ばれたことに目を見開いたが、それもそうだ。鉄骨を平気で受け止め、投げるような人が正体に気付かないわけがない。

 

すると突然突風が吹き荒れ、私は思わず目を瞑った。

 

そして目を開くとそこにいたはずのロックハート君の姿がなかった。

 

「あ・・・」

 

私は彼がいた場所をしばらく見つめていたままだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

「そう・・・そんなことが・・・」

 

「はい・・・どうやら彼は私の正体に気付いているようで・・・」

 

朱乃の報告を聞いて、リアスは顎に手を当てて思考し始めた。

 

あちらはこちらが悪魔であることを知っており、なおかつ接触すらしてきた。

 

祐斗と小猫に監視を付けたときには武器を突き付けてはきたものの、殺すなどということはせずにそのまま立ち去った。

 

朱乃と接触したウィルヘルムという男も特に何もせずに、単に彼は私の友人を助けただけだった。

 

敵対するとも考えられないが、特に同盟を結ぼうなどということもない。彼らは一体何の目的があって私の縄張りにいるのか?

 

いくら考えても答えは出てこない。もっと調べる必要があるようだ。

 

「・・・部長」

 

「何かしら?」

 

「あなたは以前、脅威になるかもしれないと言いましたわよね」

 

「ええ、言ったわ。それが何か?」

 

「私は・・・例えあの子たちの仲間だとしても、彼が――彼らが悪い人たちだとは思いません」

 

確かにそうだ。朱乃に至っては助けられただけでなく、悪魔と知りながらも友好的に話しかけてくれた。

 

でもそれは彼に限った話。他の相手はどうだろうか。祐斗と小猫を警戒したあの2人はどう考えてもそんな感じはしなかった。

 

下手をすれば殺されていたかもしれないし、何か酷いことをされたかもしれない。

 

どちらにせよ正体が掴めない以上は警戒を怠るわけにはいかない。

 

「朱乃、あなたの言い分で悪い人ではないことは分かるわ。でも、警戒を怠ってはダメよ。まだ彼らが何者なのかが分からないのだから・・・」

 

「・・・分かりました」

 

朱乃は怪訝そうだったが、渋々了承した。お姉さま2人の会話はここでお開きとなった。

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

とある教会の中。構内ではパイプオルガンのメロディが響いている。

 

曲名はバッハの「小フーガ ト短調」。複数の主題が反復することで、メロディが複雑に絡み合い一つの曲になっていく作品である。

 

紫ヘアーの修道女服姿の少女・紫藤エレンは横長の椅子に座りながら、両手両足を巧みに使いながらメロディを奏でていく。

 

教会内には複数の長椅子が綺麗に並べられており、それらを挟んで真ん中にはブルーのカーペットが敷いてある。

 

そのカーペットに沿って歩くと礼拝堂の舞台があり、中央に説教台、その後ろにパイプオルガンが設置してある。

 

教会に今現在いるのは紫藤エレン、そして前から二番目の右側の長椅子に座っているウィルヘルム・ロックハートの2人。エレンが目を瞑り満足そうに奏でてるのとは裏腹に、ウィルヘルムは頭の後ろで腕を組みながら退屈そうにしている。

 

「なあ」

 

とここでウィルヘルムがエレンに声を掛けた。エレンは奏でていたオルガンの手を止めた。

 

「何ですか?」

 

「クラシック音楽なんか奏でて何が面白れえんだ? 盛り上がりに欠けてイライラするだけだろ」

 

平淡に返すエレンに対して、以前朱乃と話した調子はどこへやら、低くヤンキーのような口調で言うウィルヘルム。

 

「別にいいでしょう。嫌なら耳にクソでも詰めていれば?」

 

「それこそ嫌だね、メンドクセー。っていうか、クソなんか詰めてどうすんだよ?」

 

「・・・・・・耳掃除という遊びをするとか?」

 

「なんかつまんなさそうな遊びだな」

 

そういう問題ではない。そもそも突っ込むところを間違っている。耳掃除は遊びではなく、耳の穴の手入れだ。

 

「それはそうと、クラシック音楽のどこがいいんだ? 急に音が小さくなったりでかくなったりしてイライラしないのか?」

 

「そこがクラシックのいいところですよ。聞いているとその曲の情景が目に浮かんできます」

 

ぽわわ~んとエレンの周囲に花が咲いているような感じがした。この時の彼女は優しそうな微笑みを浮かべていた気がした。

 

「俺には何一つ浮かんでこないけどな。そんな退屈なモンよりも、ロックがいいな。ギュィ~ンとあのギターを奏でる音が結構イカスと思うんだけどな」

 

「あなたの価値観など、道端で死んでいる便所虫くらいどうでもいいです」

 

「・・・ああ、そうかよ」

 

ウィルヘルムの好みを聞いた瞬間、エレンの感情は一気に冷めて虫けらを見るような目に変わった。ウィルヘルムは少し気落ちしたような、拗ねたような声を出して言った。

 

「でもオーケストラにエレキギターを組み合わせたような曲があったような気がするぜ?」

 

「あんなものは邪道です。あんな曲を考えた駄犬はゾウに踏みつぶされてしまえばいいんです」

 

「そこまでいうか? 音楽だって時代によって進化し続けているモンだろ」

 

「クラシックはクラシックで聞けばいいんですよ。余計な手間を加える必要などないんです」

 

「あっそ」

 

エレンは再びパイプオルガンを奏で始めた。もうこれ以上何を言っても無駄だろう。ウィルヘルムは物を言うのを止めた。

 

ガチャ

 

他愛の無い会話を繰り広げていると教会の扉が開き、2人の人物と1匹の珍獣が入ってきた。

 

まず男とも女とも似つかない着物姿で革ジャンの少女。もう1人は金髪縦ロールの少女。風花桜とリリアンヌ・ダルクだ。そして桜の肩に乗っているモココがいた。

 

「帰ったわよ」

 

「帰ったぞ~い♪」

 

「ご苦労様です」

 

桜とリリアンヌはブルーカーペットの真ん中まで歩むと足を止めた。エレンも椅子から立ち上がってこちらを見る。

 

「ちょっとアンタ! 人に汚い雑用をやらせておいて、自分だけオルガン弾いてるなんてどういうことよ!?」

 

「私もいろいろと調べたりはしていましたよ。上辺だけで語ろうなんて脳筋も同然なんじゃないですか?」

 

「誰が脳筋よっ! 本当は怖くてできないくせに、嘘言わないで頂戴!」

 

「何ですって・・・! 過去にミノタウロスごときに失禁してたのはどこのどいつですか!!」

 

「あんな3メートルの獣に怖がらないほうが可笑しいっつーの! 自分が失態を犯したからって過去の恥ずかしい話持ち出さないでよ!!」

 

「失態など犯していませんよっ!!!」

 

「副リーダーだからってエラソーにしてッ!!!」

 

「あなたは本当に、昔から見ていてムカムカするビッチですね!!!」

 

「「~~~~~~~~~っ!」」

 

詰め寄って口喧嘩をはじめてしまうリリアンヌとエレン。まるで子供の喧嘩である。火花を散らして睨みあう2人。

 

「おい、痴話喧嘩なら他でやれよ。うざったい」

 

「カップルじゃないわよッ!!!」

「カップルじゃありません!!!」

 

桜の言葉に突っ込みを入れる2人。一緒にいれば喧嘩ばかりして、どうしてこういうときだけ息が合うのか。

 

「んなお前らのじゃれ合いなんてどうでもいいんだよ。4人集まったんだから報告済ませんぞ」

 

――遊び歩いていた奴がどの口を!

 

エレンとリリアンヌは2人そろって、ウィルヘルムに非難の睨みを利かせる。

 

ウィルヘルムは平然とした顔でそっぽを向く。

 

「エレン、リリー、喧嘩はダメだぞ♪ 見境ない暴力は悲しみしか生まないよ☆」

 

「愉快犯の白ウサギは黙ってなさい!!」

 

「私たちの間に土足で横入りするなんて、パウダーパフの分際でいい性格してますね!!」

 

「ぷぅ~。モココは白ウサギでもパウダーパフでもないもん! モココはモココだもん!」

 

「「あ”あ”ん!!?」」

 

モココが明るい口調で2人を諌めようとするのだが、2人の勢いはますますヒートアップするばかり。このままではモココまでペースに巻き込んでしまいそうだ。

 

桜はその様子を見て溜息をつくと、2人の背後に瞬間移動し・・・。

 

ゴォンッ!

 

「はぐっ!?」

 

「がはっ!?」

 

2人の頭を掴んで互いにぶつけさせた。2人は頭を抑えながらしゃがみ込んでいる。

 

「いい加減にしろ」

 

2人が見上げた視線に入ったのは腕を組んで激しく睨む桜の姿だった。心なしか赤いオーラを纏っているような気がした。

 

2人は背筋に冷たいものを感じた。リリーに至っては震えながら、冷や汗をタラタラと流している。

 

「会って早々、くだらないことでいがみ合いなんかはじめやがって。これ以上オレをイラつかせるな」

 

そしてリリーのほうに近づき頬を引っ張る。意外ともっちりとした肌をしているので、容易に掴むことが出来た。

 

「リリー、生意気なことを言うのはこの口か?」

 

「いぃいひゃい!いひゃい!いひゃい!いひゃいよ、はふぁぁ!」

 

リリーは両手をばたつかせながら痛みを訴える。そもそも喧嘩になったのは彼女の不満タラタラな発言が原因なわけで、桜はどっちが悪いかはすぐに分かっているのだ。

 

桜もある程度頬を引き伸ばした後、手を離した。リリーは涙目になりながら、両頬を摩っている。

 

「少しは懲りたか?」

 

「でもでもぉ―――」

 

「懲・り・た・か?」

 

「・・・・・・はい」

 

桜が凄い剣幕でリリアンヌを睨んでいたため、リリアンヌは折れるしかない。彼女は落ち込んでるようなしゅんとした声を出して縮こまってしまった。

 

喧嘩なんかしてる場合ではないのは確かなので渋々やめて、長椅子に着席する。

 

「す、すいませんでした・・・」

 

「すいません。こちらも少々熱くなりすぎました」

 

「帰って早々、面倒なことさせんなよ」

 

頬に嫌な汗を掻きながら、素直に謝る2人。桜が「仲直りしろ!」といったような感じで、まだ睨んでいたからだ。2人が謝罪したことを確認すると桜も長椅子へと着席した。

 

こうして長椅子の列の前から2番目と4番目に座ることになり、左側には式とリリアンヌ、右側にはエレンとウィルヘルムが座る形となった。4人はカーペットを挟んで向かい合っている。

 

エレンが眼鏡の蝶番の部分を掴んで掛け直した後、咳払いをして口を開いた。

 

「それで、何か分かったことはありますか?」

 

3人はしばらく無言だったが、ここでリリアンヌが手を上げた。

 

「はい、リリアンヌ」

 

「・・・この前、妖魔を討伐していた時のことなんだけど、グレモリーの使い2人に尾行されていたのよ」

 

リリアンヌは険しい顔で言う。

 

「オレと同じクラスの木場祐斗とか言う美男だったけな。あと1人は――」

 

「1年の塔城小猫ちゃん! フワフワとしててモフモフとしててフサフサとしてた小奇麗な猫ちゃんだったなぁ~❤ はぁ・・・あの子の食べる仕草とかもうホント可愛くって、まるでまるで天使のようだったわ~。それでそれで――」

 

「「「・・・・・・・」」」

 

険しい顔から一変して、顔を緩ませて後輩の事をペラペラと語り出したリリアンヌ。そして意味の分からないことまでをぶっちゃけてしまっている。3人は突然の惚気話に呆れて冷たい視線を浴びせている。それも全く意に反さずに、ベラベラと話している。

 

リリアンヌは無類の動物好きだ。見た瞬間に動物に抱き着いて嬉しそうに頬ずりをするのがお約束なのだが、小猫はあくまでも後輩であり、動物ではない。そんな風に接されたら小猫もいい迷惑だろう。

 

グリグリグリグリ

 

「Oh!Oh!Oh!ouch!ouch!ouch!ooooouch!」

 

これ以上暴走されても話が一向に進まないので、桜が両拳でこめかみを挟んでグリグリする体罰を食らわせた。リリアンヌは2度に渡る体罰なのか、精神的苦痛も訴えるかの如く素が英語に戻ってしまっていた。

 

体罰を終えるとそこにはグッタリと長椅子に倒れこんでしまっているリリアンヌがいた。そして話を元に戻す。

 

「まあその2人がオレたちを尾行していたんだよ」

 

「ハッ、天下の桜さんが尾行されちまうなんてらしくねえなぁ」

 

「いや気付いてはいたさ。ただあいつらを油断させたかっただけだ」

 

ウィルヘルムの茶化し発言にも、冷静に対応する桜。

 

「グレモリーたちは私たちのことを探り始めていますね。下手をすれば障害になるかもしれません」

 

エレンが険しい顔で言う。いくら邪魔はないとはいえ、変にうろつかれても面倒だ。

 

ここで桜は表情を変えずに一つの提案をする。

 

「いっその事、グレモリーに直談判してみようか」

 

「なっ!?」

 

驚きの声を上げるエレン。

 

「アイツらの行動も分からなくもない。ここら辺一帯はグレモリー家の縄張りだ。勝手に潜り込んだオレたちのほうも非はある。ここはグレモリーに打診したほうが適作かもしれない」

 

「あなた、それがどういうことか分かっているんですか!? 敵の陣地に潜り込むなんて!!」

 

「黙って動いて変な疑いを掛けられるよりはいい。そもそも向こうが敵とみなしたかどうかはまだわからないだろう?」

 

「でも潜り込むなんて危険すぎます!!」

 

「オレたちはもっと危険なことを過去にやらかしている。違うか?」

 

これ以上の抗議がエレンの口から出なくなった。もう何を言っても無駄だと判断したのだろう。こうなったらとことん徘徊させてやる。単独行動を好む式のことだから、余計なことは言わないだろう。

 

とここで桜が扉の方を見た。すると長椅子から立ち上がって後ろの長椅子に掛けてあった革ジャンを取って羽織る。

 

「桜、どこにいくんですか?」

 

「ちょっと用事を思い出した」

 

それだけ言うと扉の外へと消えていった。

 

「全く・・・あの子は・・・」

 

エレンは嘆息しながら言った。長椅子から立ち上がってパイプオルガンの右側にあるピアノの方へと歩み寄る。

 

「追わなくていいのかよ?」

 

「ほっときなさい。こうなったら好きにさせてあげるのが一番の理解でしょう」

 

横長の椅子に座り、ピアノを奏で始めた。弾いているのはショパンの「別れの曲」。

 

「結構心地良い曲だな。こっちは意外と好きだ」

 

「妙なお世辞は結構ですよ」

 

「割と本気なんだけどな」

 

ウィルヘルムは最後の言葉を小さくつぶやいた。エレンはただ淡々とオルガンを弾いていた。

 

一方、リリアンヌは・・・。

 

「サクラァ~。そ、そこはダメだってぇ~。えへへ❤」

 

口から涎を垂らしながらぐっすりと心地良く、周囲から見ればドン引きの夢を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

教会を出た桜は何かを探るように歩いている。時に立ち止まっては頭を搔き、適当に道を歩きだす。

 

リリアンヌ、エレン、ウィルヘルムの3人で話し合っていたときに何らかの気配を薄々と感じてはいたのだ。その気配は妖魔ではない別の何かの気配だ。

 

ああ・・この気配は知っている。これは――

 

今の時刻は夕暮れ。子供だったらお家に帰る時間ですよと言われるぐらいの時間帯である。

 

桜は腕を組みながら歩いていると公園近くの道を差し掛かったところで、一組のカップルの姿が見えた。

 

(あいつは・・・イッセーか?)

 

1人は友人の兵藤一誠、もう1人はその彼が紹介してくれた彼女・天野夕麻だ。夕麻は一誠の腕に抱き着いており、まさにカップルという感じだった。

 

昨日の今朝もだが、桜は違和感を覚えている。女子生徒からの嫌われ者だったあの男に、いきなり彼女が出来るなんてうまい話があるのだろうか? しかもいきなりデートだなんて、確か・・・男が女を攻略するというゲーム――ギャルゲーっていうんだっけ? どこにそんな世界があるのだろうか?

 

まあ、どうせ女に飢えているイッセーのことだから、彼女ができて舞い上がっていたのかもしれない。でもアイツもバカだけが取り柄じゃない。今までもそんなことはなかったはずだから、違和感ぐらいは感じただろう。桜はイッセーに彼女が出来たら素直に祝福(?)してやるつもりだったが、違和感を感じてしまっては何も言えなかった。

 

気配を殺して2人の後を追うことにした桜。状況変わらず夕麻は一誠の腕に抱き着いている。

 

(・・・・・・・)

 

桜の機嫌がどんどん悪くなっていく。2人を追っていたところでちっとも面白くない。彼女は立ち止まり、顔を俯かせた。

 

(・・・あの莫迦、鈍感)

 

桜はここで一誠と出会った日のことを思い出していた。あまり彼にいいことはしていなかった気がするし、構ってきても適当にあしらっていたような気がする。

 

「・・・あっ」

 

桜は思考をしているうちに、ハッとした。2人の姿を見失ってしまったのだ。慌てて2人がいた場所に駆け寄り、周囲を見渡す。

 

とここで先程より少し大きな気配を感じた。まさか・・・。

 

桜の頭に嫌な思考が働く。彼女は急いで気配の方へ走り出した。

 

 

◆◆◆

 

俺は町はずれにある夕暮れの公園へと来ている。生まれて初めてできた彼女とのデート。

 

前々から練っていたデートプランを決行するために、チェリー根性マックスで臨んだ初めてのデート。洋服の店に入ったり、部屋に飾る小物を見たりした。お昼は高校生らしくファミレスだったけど、彼女の笑顔を見ただけでも大満足だった。

 

俺はまさに生きてるって痛感したよ。でも彼女が出来たとサクラに自慢げにつぶやいたときにムスッとした顔をしてたけど・・・どうしちゃったのかな?

 

まあいっか。今はサクラのことなんか忘れて、彼女とのデートを満喫しなくちゃな!

 

そしてデートのクライマックスとしてやって来たのがこの公園。噴水をバックに微笑む夕麻ちゃんが可愛かった! 夕暮れのバックがいい演出になってたぜ。

 

なんてことを思っていると夕麻ちゃんが俺との初デートを記念してお願いがあると言い、俺は喜んで聞くことにした。そして彼女は俺に向かってはっきりとこう言った。

 

「死んでくれないかな?」

 

・・・・・・・・・え? はい?

 

「・・・・・・え? それって・・・・・・あれ、ゴメン、もう一度言ってくれない? なんか、俺の耳が変だわ。」

 

聞き間違いだ。そうに決まってる。当たり前だ。だから聞き返した。でも――

 

「死んでくれないかな?」

 

またはっきりと俺に言った。笑いながら。

 

意味が分からなかった。「冗談キツイなぁ」と俺が言おうとした瞬間、夕麻ちゃんの背中から黒い翼が生えた。

 

翼をバサバサと羽ばたかせると黒い羽が俺の足元に落ちた。

 

え? なにあれ? 天使?

 

確かに天使のような夕麻ちゃんも可愛いけど、あれはどう見ても違うだろう。何かの演出か?

 

夕麻ちゃんの両目が可愛いものから、冷たいものに変わった。

 

「楽しかったわ。あなたと過ごしたわずかな日々、初々しい子供のままごとに付き合えた感じだった」

 

夕麻ちゃんの口から出てくる冷たい声。口元に冷笑を浮かべながら、大人っぽい妖艶な声。

 

ブゥン

 

ゲームの起動音よりも低い音が鳴ったと思うと、夕麻ちゃんの手から一本の槍のようなものが現れた。

 

ヒュンッ ドス!

 

風切り音が鳴ったと思うと、鈍い音が聞こえた。茫然としている俺の腹に何かが触れていた。夕麻ちゃんの持っていた光の槍が俺の腹を貫いていた。でも、なんで?

 

槍を抜こうとしたけど、ふっと槍は消えてしまい、残ったのは俺の腹から噴き出す血だけ。

 

頭がクラクラして視界がぼやける。気付いたら俺は地面に倒れていた。

 

「ゴメンね。あなたが私たちにとって危険因子だったから、早めに始末させてもらったわ。ッ!」

 

夕麻ちゃんが続けて何かを言おうとしたが途中で何か気配を感じたのか、翼を広げて飛び退いた。剣のようなものが視界に飛んできて、轟音が地面に轟いた。何か浮遊感があったような気がするけど、もう俺には分かんないや。

 

遠のいていく意識の中、俺の視界から剣のようなものが誰かに抜かれる。そしてブラックアウトする直前に俺が見たものは、着物姿で革ジャンを羽織っていた友の後ろ姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「チッ、外したか」

 

一誠に近寄る夕麻に風切り音がたつほどの速さで魔剣を投げつけた黒髪の高校生・桜。しかし何かが飛んできたことに気付いた彼女に避けられ、魔剣は地面に突き刺さると同時に轟音をたてて地面にクレーターを作り上げた。

 

一誠と夕麻の2人を尾行していた桜だったが、自分でもよく分からない嫉妬心にも似たモヤモヤしたものに気を取られ、2人を見失ってしまった。必死に探っていると教会の前で感じた気配を察知、それを辿っていくとこの公園にたどり着いた。ここで桜が目の当たりにしたのは、すでに夕麻が黒い羽を生やし、直後に一誠が倒れた姿だった。

 

やはり自分の読みは正解だった。天野夕麻の正体は堕天使で一誠を殺すために彼に近づいた。エレンに聞いた話によると彼の中に眠る何かがあるらしい。夕麻はそれを危惧してこういう強硬に至ったのに違いない。

 

桜は一誠の側に刺さった魔剣を抜き取り、肩に担ぐように持つ。そして何の作りもない表情で夕麻のことを見る。

 

「あなた一体何者・・・? その剣からしてただの人間ではないわね?」

 

「だったら何だというんだ?」

 

「あなたが危険だとも分からないから、始末させてもらうわ」

 

夕麻は光の槍を作り出し、桜に向かって構える。

 

始末だと・・・? この卑劣なカラス風情が、この私を?

 

面白い。やってみろ。妖魔と比べれば面倒なものだが、そこが尚更面白い。

 

桜はニヤリと笑みを浮かべる。まるで自分にとって都合の良い玩具でも見つけたような歪んだ感情を抱きながら。

 

「何が可笑しい・・・?」

 

「そりゃ面白いさ。低能なカラスがオレにズタズタにされる未来が頭に浮かんだんだからな」

 

「戯言をッ!!」

 

桜の言葉に怒りを覚えた夕麻は光の槍を投げつける。突き刺さるもそれは桜にではなく、先ほどまで彼女が立っていたはずの場所。桜の姿が無くなっていたのだ。

 

(消えた・・・?)

 

どこへいった・・・? 夕麻は辺りを見渡す。

 

ハッと気づいて上を見ると桜が魔剣を上段構えのように振り上げながら、こちらに向かって来てるではないか。

 

桜は魔剣をそのまま夕麻へと振り下ろす。夕麻は黒い翼を羽ばたかせながら、後方へと飛び退く。

 

魔剣は空ぶったものの、地面へと当たると轟音を立てながら前方の地面が抉れて吹き飛んだ。

 

(何てパワーなの・・・!? ますます危険すぎる・・!!)

 

夕麻は改めて桜の危険性を高め、光の槍を5本ほど作り出し、彼女に目掛けて飛ばした。

 

バキンッ バキンッ バキンッ バキンッ バキンッ

 

桜は臆することなく光の槍を全て魔剣で打ち砕き、右手に持っていた魔剣を左手に持ち直して、右手の人差し指を夕麻へと向ける。

 

ドゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

 

桜の人差し指の先に赤いオーラが集まっていく。それは先ほどの魔剣のパワーとは比べ物にならないほどの。

 

「『閃光(ライオ)』」

 

ズバァァアアアアアアアアアアンッ!

 

桜の指先に集まっていたオーラが赤い閃光となって夕麻へと放たれる。

 

ドォオオオオオオオオオオオオオン!

 

爆発が起こり、黒い煙の中から夕麻が飛び出してきた。閃光を喰らってボロボロになりよろめいてはいるものの、かろうじて翼を羽ばたかせて落ちないように保っている。

 

(これ以上の戦闘は不利ね・・・。ここは一旦引くしかないわ・・・)

 

これ以上はやれば自分の命が危ない。まだ目的も達していないというのに・・・。

 

そう思った夕麻は黒い翼を羽ばたかせて飛び去って行った。桜は夕麻が飛んで行った先をしかめっ面で見つめていた。

 

(逃げられたか・・・)

 

心の中で舌打ちをすると魔剣を背中へと収め、無残な姿となった一誠のほうへと歩み寄る。腹からポッカリと穴を開けられており、血はすでに出し尽くされたのかそこからもう血は流れだしていない。地面を大量の血で濡らしており、その血だまりの中に倒れこんでいる。

 

桜は一誠の手を取って手首の部分を二本の指で触ってみる。脈から鼓動を感じない。彼はもう・・・死んでいる。

 

その顔はまだこの世に未練を残したような、無残に見開かれた表情だった。

 

運命は本当に残酷だ。何の変哲も無いこんな普通の男子でさえ、悲惨な目に遭ってしまうのか?

 

だが、そんなことを思っていても仕方がない。どんなに思おうと死人が生き返るわけでもない。せめて、この私がお前を弔ってやろう。死体があったって邪魔なだけだし、世間的にも迷惑なだけだ。

 

そう思い桜は一誠の死体を担ごうとした、その時・・・。

 

目の前に赤い魔法陣が現れた。正確には一誠の持っていたチラシの紙の魔法陣から。

 

桜は一誠から飛び退いて、再び魔剣を握り直す。また妖魔が現れてくるのかもしれない。

 

しかし、そこから現れたのは紅い髪の女性だった。いつかの昼休みにこちらを見ていたストロベリーブロンドの紅い美女。

 

「あなたね、私を呼んだのは」

 

倒れている一誠を見た後、桜のほうに視線を写すと女性は目を開いた。

 

「あなたは・・・!?」

 

「・・・リアス・・・グレモリー・・・。」

 

桜はそれだけ呟くと握っていた魔剣から手を離し、踵を返して立ち去ろうとする。

 

「ちょっと待って!!」

 

リアスの呼び止める声に桜の足は立ち止まった。

 

「あなたは一体何者なの? 私の管轄内で何の目的があって動いているというの?」

 

リアスが疑問を投げかける。知りたい・・・彼女たちのことが・・・。

 

自分の縄張りを荒らす妖魔を退治してくれていることには感謝しているつもりだ。もしかしたら自分たち悪魔にとって味方かもしれない。もしや、場合や話によっては敵になってしまうかもしれない。だからこそ私は真実が知りたいのだ。

 

そんなことを思っている彼女に桜は少し間を置いた後、後ろを向いてこう言った。

 

「オレは・・・ただの殺人鬼だ」

 

意味深のある言葉を放った後、目的についての質問には返答せず、桜は瞬間移動で姿を消した。

 

リアスはただ茫然と式が消え去った方向を見つめていたが、とりあえず一誠のほうを見ることにした。

 

物語は・・・徐々に動き始めている。

 

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