う、ううん。
ハ!?誰かいる‼
「だ、誰?」
「工作艦明石です。貴女のお名前は?」
「は、はい…。えっと…千鳥型水雷艇四番艦の初雁…です。」
ヤバい、割りとマジでこわい。震えが止まらない。
「ん。どうした?」
あ、今起きたんですか。長門さん。助けてください!
「大丈夫だ。明石は、確かにマッドサイエンティストだったり未実装艦が大好きだったりするが、優しいし、気のいい上に頼りになるいい 艦娘だ。」
そうだったんだ。いや、目が覚めたら目の前に人の顔があって、目が異常に輝いていたからびっくりしてしまいました。
そういえば、私の妖精さん達は?
「あ、あのちょっといいですか?私の妖精さん達はどうなりましたか?」
「大丈夫ですよ。無事です。ただ、何人かは入院することになってしまいましたが。妖精、脅威の技術を使えばきっとすぐに良くなるでしょう。」
明石side
頭がガンガンする。徹夜のしすぎかな…。それにしてもうるさい。何かあったのかな?
ガチャッ
ドアを開けて妖精さんの部屋を覗く。
え!?
ちょっと何これ?
艤装の中から、妖精さんがたくさん降りてくる。そこまではいい。
でも、なんで妖精さんが対戦車ライフル持ってんの!?しかも、そんなにボロボロの状態で…。
うちの妖精さんが動けない妖精を助けている。
包帯を巻いている娘に尋ねる。
「あれって日本軍の対戦車ライフルですよね?何に使うんですか?」
「は、はい…。非力ではありますが、対空射撃やら目潰しやら…。あと、艦載艇で戦う時なんかには、使いますね。」
何この妖精さん。最近の娘は怖いわー。
「そうなんだ。たいへんだったんだね。」
「はい…。」
軽く頭を撫でて艤装を直しに行く。
酷いなこれは…。何をやったらこうなるんだか。
「ごめんなさい」
ン?下に提督と同じ服を着た妖精さんがいた。
「私が上手く皆をまとめられなかったから…。艦載艇出すタイミングをミスったから…。」
……。なんて答えたらいいのかな…。
艤装は、血まみれだった。持ち主の血か妖精の血か。きっと両方の血であると思う。艦載艇の搭載スペースもいくつか空いている。きっと、沈んでしまったんだろう。だから、この娘は、自分のせいだと思って泣いているのだろう。
「貴女のせいじゃないですよ。よくあの状況でこれだけ残っているなと驚いてます。それに、艦載艇をどう使ったかは、知りませんが特攻させた訳でもないんでしょう?空母の艦載機だって帰ってこない事があるんです。でも、それは誰のせいでもない。ただ、運が悪かっただけです」
「それでも、私は、私は、、あの娘をあの娘達を…。」
カチャッ
拳銃を額に当てる。
「待って!早まらないで!!初雁ちゃんのことも考えてあげて?あなたが死んだらどうなる?あの娘の精神状態は、まだまだ不安定よ?あとを追う可能性もある。立ち直れなくなる可能性もある。貴女は、それでもいいの!?」
カシャンッ
彼女が拳銃を落とした。
そして、泣きながら言った。
「私は、生きてていいのかな…?」
私は、彼女を黙って抱き上げて…。
耳元で囁いた。
「大丈夫。貴女が死ぬ理由なんてない。」
あぁ、今夜も徹夜になりそうだ。