アリシアお姉ちゃん奮闘記   作:燐禰

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拝啓:母さん、ユーリ超強いです

 窓から差し込む朝の日差しの中、フェイトと一緒に朝ご飯を食べる。まったく本当に時間の流れるのは早いもので、私もいつの間にか7歳になった……精神的にはプラス20くらいかもしれない。と言うのも、最近は頻繁に母さんの夢を見る。私が死んだ後、私を生き返らせようと必死な母さんの夢を……

 

 正直こればっかりは、本人から話を聞いた訳ではないから、本当にただの夢で実際にこんな事は起きてないのかもしれない。だけどただの夢と割り切れない程、夢に見る母さんの姿は痛ましく悲しいものだ。もし私じゃなく母さんが死んでしまっていたら……私も、ああなっていたのかもしれない。

 

「お姉ちゃん? 何か考え事?」

 

「あ、ああ……え~と、戦い方の事でちょっとね」

 

 フェイトに声を掛けられて慌てて誤魔化す。いつか話すかもしれないけど、今はまだこの夢の事はフェイトには言えない。って言うのも、私自身、まだ母さんの死は受け止めきれていない。出来るだけフェイトとの会話の中でも母さんの話題は出さないようにしている。だって、今もし母さんの話をすれば……私は泣いてしまうかもしれないから。私にも姉としての最低限のプライドってのがあって、フェイトの前で泣くってのにはちょっと抵抗がある。弱い所は見せられない。お姉ちゃんってのは大変なものだ。

 

「訓練とかの事?」

 

「うん。そんな感じで……ああ、そうだフェイトに聞くのが良いかな」

 

「え?」

 

 誤魔化しながら話していると、ふと妙案を思い付く。そう言えば、いずれフェイトに聞いてみようと思っていたことがあったので、このタイミングで聞くのがいいかもしれない。

 

「実は高速機動型の魔導師との戦い方を考えててね。ほら、私機動力ないから、そう言う相手にはなにか作戦を考えないと」

 

「お姉ちゃんなら、訓練したら私より速くなれそうだけど……」

 

 いやいや、フェイトさん? 何でまた私のハードル上がってるの? 私の適性検査見せたじゃん。へっぽこだったでしょ? 何でそんなキラキラした目で見てるの!?

 

「と、とにかく! なんか策を考えようと思ってね。フェイトはどんな相手が戦い辛いかな? 参考までに教えて欲しいんだけど」

 

「……う~ん」

 

 実際これは結構重要な課題だ。私はぶっちゃけ全然早くないし、避けられない当てられないはキツイものがある。何かしらの作戦を立てて立ち回る必要があり、折角妹が管理局でもトップクラスの高速機動型魔導師なんだから、聞いてみない手はない。

 

「戦い辛いって言うと……やっぱり設置型の魔法を使う相手かな?」

 

「ふむふむ」

 

「特に設置型バインドとかの使い手だと、迂闊に高速機動魔法は使えないから戦い辛くなると思う」

 

 成程。設置型の魔法か……確かにその手は有効かもしれない。動きが早いって事は、それだけ多く動くって事だし、罠はって待ちかまえるのは一つの最適解とも言える。

 

「じゃあさ、例えば魔力で出来た糸とかを張り巡らせたら?」

 

「動きづらいし、慎重になると思う」

 

「ふむ……魔力を糸みたいに出来たっけ?」

 

「魔力糸の事? できるよ。それほど難しい魔法じゃないし、補助魔法に応用される事もあるからシャマルとかユーノが得意だった筈だよ」

 

「成程……今度聞いてみるね」

 

 こっちが早くなるんじゃなくて、相手の動きを阻害するか……良い方法を聞いた。やっぱり現役に聞くのが一番だね。

 

「後は、狭い通路とか、部屋の中で戦うのは辛いかな」

 

「ああ、そっか、動きが限定されちゃうもんね」

 

「うん。だから、誘いこんだりするもの良いかな?」

 

 フェイトはまるで自分の事の様に真剣に考え答えてくれる。ホントうちの妹は最高に可愛い。とりあえず椅子から立って、フェイトを抱きしめることにする。

 

「お、お姉ちゃん!?」

 

「ああ、もう。フェイトは可愛いなぁ~」

 

「……は、恥ずかしいよ……」

 

 顔を真っ赤にしながらも抵抗はしないフェイトは、本当に最高に可愛い。うちの妹の可愛さは国宝みたいなもんだからね。とりあえずフェイトが仕事に出かける時間まで、たっぷり妹分を補充しておいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 空中に浮かんだターゲットを次々と軽快に……いや、3発に1発は外しながら、ちょびちょび撃ち抜いていく。今日は王様が午前中仕事で、午後から訓練に付き合ってもらう予定で現在は王様を待ちつつ一人で訓練をしていた。

 

 十数分続けていると、訓練場のドアが開き見知った顔が現れる。

 

「今日も精がでますね、アリシアさん」

 

「あ、ユーリ。おっはよ~」

 

「おはようございます。ディアーチェは会議があって少し遅れるそうです」

 

 穏やかに微笑みながら近づいてくる大天使ユーリ。このマッタリする様な、圧倒的なゆるふわオーラは中々出せるもんじゃない。

 

「そうそう、アリシアさんのデバイス。もうすぐ完成しますよ」

 

「おぉ、それは楽しみだね」

 

「ふふ、週末には仕上げてみせますよ」

 

「本当にありがとうねユーリ」

 

「お礼ならディアーチェに……随分良い材料を集めてきてくれましたし、紫天の書の機能を参考にした凄い技術も提供してくれましたからね」

 

 むぅ、やっぱり王様はツンデレだ。私には安物の材料でどうこうとか言ってたのに、ユーリの話だとかなり良い素材を買ってきてくれたみたいだ。大方私に請求する額は安物の値段で~とか考えてるんだろうな……これは流石に照れくさいとか言ってないでちゃんとお礼しなきゃならない。

 

 私がそんな事を考えていると、ユーリはキョロキョロと周囲を見渡し、私が使っていた訓練用ターゲットスフィアを触りながら口を開く。

 

「今日は、ずっとお一人で訓練を?」

 

「まぁね……王様も仕事で無理とか言えないしね。こうして訓練場手配してくれてるだけでも、ホント頭が上がらないよ」

 

「でも、一人だと行えることも限られますよね……う~ん。ディアーチェが来るまでまだ時間がかかりますし、アリシアさんさえ良ければ私がお相手しましょうか?」

 

「え? ユーリが?」

 

「はい」

 

 私の訓練相手を買って出てくれると言うユーリの言葉を聞き、私は正直驚きながら聞き返す。ユーリが魔導師とバックスを兼任しているってのは聞いたけど、王様達と一緒に居るって事はやっぱ結構強いのかな? 人は見かけによらないものだね……王様とばっかり戦ってちゃ戦術が偏るし、せっかくの申し出だからありがたく受ける事にしよう。

 

「うん……じゃあ、お願いして良いかな」

 

「勿論です……あ、ちょっとだけ待ってくださいね」

 

 癒される笑顔で頷いた後、ユーリは袴に似たズボンとヘソ出しの長袖の上着、白系統の色で統一されたバリアジャケットを身に纏う。くっそ可愛い……そして私から少し離れ、何かを考える様に目を閉じる。

 

「……最近前線に立って無かったので……少しだけ、調整を」

 

 そう呟いた瞬間。ユーリの背から巨大な炎の翼が現れ、空気が震えるほどの魔力が放出される。

 

「え、えぇぇぇ!?」

 

 なにこれ、何このふざけた魔力!? なんか足元にヒビとかはいってるんですけど、正直王様よりでかいんじゃないのこの魔力!? ユーリって実は、滅茶苦茶強い?

 

 しばらくそのまま驚く私を尻目にユーリは魔力を放出し、炎の翼を消して微笑む。

 

「お待たせしました。では、始めましょうか……紫天の盟主、ユーリ・エーベルヴァイン。お相手、務めさせていただきます」

 

「……お、お手柔らかに、お願いします」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ひたすら連打する私の魔力弾の雨を、素早く最小限の動きで回避しながらユーリが迫り、伸ばした手が私の体に突き刺さる……え? 突き刺さる?

 

 いや、なんか突き刺さると言うより、私の体の目の前にモヤみたいなのが出て、ユーリがそれに手を入れてる感じで全く痛くない。でも全然動けない。動きを止める魔法なの?

 

「……なに、これ?」

 

「必殺技……って、やつでしょうか?」

 

 そう言いながらユーリが私の体から手を引き抜くと、その手には天を突くほど巨大な剣が握られていた。え? 必殺技? 必ず殺されるの、私?

 

「ちょ、まっ……」

 

「エンシェントマトリクス!」

 

「いぃぃぃ!?」

 

 戸惑う私に向かってユーリは巨大な剣を投擲する。いやいや、無理無理! こんなの防げるわけ無いからね!? 串刺しにされる未来しか見えないからね!

 

 飛んでくる剣に向かってシールドを展開して迎え撃つが、勿論! 当然! 当り前の如く、私のへなちょこシールドは貫かれて私の体に剣が突き刺さる。しかしそれで終わりかと思ったら、ユーリは跳躍して剣の柄に飛び乗り強く踏み込む。

 

「てぇ~い」

 

「掛け声ゆるっ!?」

 

 思わず脱力しそうな掛け声と共に、剣は深く私の体を貫通する。

 

「む、無念……ガク」

 

「……何を馬鹿な芝居をしておる」

 

「あ、王様。見て見て、私剣突き刺さってるんだよ。何か、映画のワンシーンっぽくない?」

 

「……ユーリ、次は非殺傷設定を解除して撃て、我が許す」

 

「ちょ、おま!?」

 

 ユーリと訓練をしていると、王様が現れて辛辣な突っ込みをしてくる。流石王様、鋭いナイフみたいな突っ込み、ボケがいがあるね。

 

 突き刺さっていた剣が消え、疲れた体で座りこむ私の前にユーリが降りてくる。

 

「しかし、ユーリ。随分大技を放ったな、チビひよこを消し去る気か?」

 

「あ、あはは……いえ、アリシアさん想像よりずっと強くて、つい本気になっちゃいました」

 

 溜息を吐きながら告げる王様の言葉に、ユーリは苦笑しつつ答える。私はその光景を座ったままぼんやりと眺め、二人の話が一段落した所で声をかける。

 

「ねぇ、王様。ユーリ超強いんだけど……」

 

「ユーリは我より強いぞ?」

 

「マジで!?」

 

「そ、そんなことないですよ! 今の私には『砕け得ぬ闇』と呼ばれていた時程の力はありませんし、戦えばディアーチェが勝つと思いますよ」

 

 照れたように首を振りながら告げるユーリの言葉に、私は大きく首を傾げる。はて、砕け得ぬ闇? 砕け得ぬ闇ねぇ……何かどっかで聞いた覚えがある様な、無い様な……

 

「砕け得ぬ闇?」

 

「……説明したであろうが……」

 

「難しい話は忘れた!!」

 

「威張るな、たわけが!!」

 

 私の答えに呆れつつ、もう一度説明をしてくれる王様はマジツンデレの鑑。

 

 ユーリは闇の書……今は夜天の書だったっけ? ともかくその中に封印されていた永遠結晶エグザミアを核とするシステムU-Dと呼ばれるプログラム体の一種らしい。以前は暴走して王様達と戦ったらしいんだけど、暴走していたプログラムを強制的に停止させ、制御プログラムである王様がシステムのエグザミアのシステムの上書きを行い救い出したらしい。そして現在そのシステムを行使できるのは王様のみであり、ユーリと王様は二人で戦ってこそ最大の力を発揮できると言う事らしい。

 

「……成程」

 

「やっと理解したようだな」

 

「長い、覚えられない、もう忘れた、三行で!」

 

「よし貴様、張り倒してやるから、そこへ立て」

 

 やるじゃないか、王様。きっちり三言で返してくるとは……だが、立たない!

 

 というか話が長いしプログラムがどうだとか、システムが何だとか、そう言う難しい話は私の頭じゃ理解出来る訳が無い。大体私一応7歳だよ? もうちょっと噛み砕いて、八百屋さんのりんごとかに例えてくれないと分かんないよ。

 

「私、興味ない事は覚えられない頭の構造してるんだよ……」

 

「……簡単に言えば、我もユーリも人間では無くプログラム体。魔力の塊の様な存在だと思えば良い。或いはいつか暴走して貴様に襲いかかる存在やもしれぬ、危機感を持って警戒すべき相手とも言える。実際、局からの扱いもそうであるしな」

 

「へ~ふ~ん。やっぱ興味ないや。王様は王様だし、ユーリはユーリでしょ? そう言う難しい話は学者さんとしてくれる? まぁ、要するに王様もユーリも凄い存在だって事でしょ、分かった分かった」

 

「……」

 

「……」

 

 つまりあれでしょ? 要するにフェイトが私のクローンだって言ってたし、王様とはやても似てるしそんな感じのやつでしょ? 本気で興味ないよ。見た目じゃ分からない訳だし、結局人の形して喋って考えてたら、人間って事で良いんじゃないのかな? 細かい線引きだとか、生物学上どうだとかは科学者とか研究者が考える事であって、私が考える様な内容じゃない。

 

 興味ない事はさっさと忘れて、スポーツドリンクを飲む。何か王様とユーリが呆れと驚きの混ざった顔してこっち見てたので、とりあえず尋ねてみる。

 

「どうかした?」

 

「なんというか、アリシアさんのそういうとこ……本当に尊敬します」

 

「……貴様は底抜けの阿呆だな」

 

「え? なんで私王様に即効でディスられたの!?」

 

 何故かユーリには褒められ、王様には呆れられた。本当に話の意味はよく分からなかったけど、私の答えは間違いでは無かったみたいで、少しだけ二人が私を見る目が優しくなった気がした。

 

「で、話は戻るけどさ、ユーリは全盛期だとどの位強かったの?」

 

「……ふむ、ちょっと頭に知る限りの上級魔導師を思い浮かべてみろ」

 

 王様の言葉に頷き頭の中に、私が本当に強いと思っている魔導師を思い浮かべる。なのは、フェイト、はやて、クロノ、シグナム、ヴィータ、シャマル、ザッフィー、王様、シュテル、レヴィ……ユーリを除くとしたら、こんなもんかな?

 

「思い浮かべたよ~」

 

「うむ、その全員が束になっても歯が立たない位だ」

 

「マジでっ!?」

 

「あ、あの……もうその辺で……」

 

 ユーリ半端無いよ。ただのゆるふわ癒し系美少女じゃなかったんだ。

 

「まぁ、先のユーリの言葉通り今はその時程の力はないが、それでも最上級の強者である事は間違いない。特に強力無比な防御魔法に裏付けされた防御力は、管理局内でも最強と言って間違いないだろう」

 

「ユーリマジパネェ」

 

「あ、あの、本当に恥ずかしいので、もうやめて下さい!」

 

 可愛くて優しくて、強くて気が利いて頭が良くて、ゆるふわ金髪ロングの幼女で……最強じゃないか。神が二物も三物も与えた存在。パーフェクトロリじゃないか、世の男性は何してるんだ! こんな超絶スペックの美少女放っておくなんて正気の沙汰じゃないよ! まぁ、ただし、ユーリをゲットするには王様、シュテル、レヴィを倒さないといけない鬼難易度だけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いつも通りたっぷりと訓練を行い、明るく手を振って去っていくアリシアを見送るディアーチェをユーリ。

 

「……まったく、毎日毎日大した根性だ」

 

「アリシアさん。本当に色々な意味で強い人ですよね」

 

 二人は1年半の付き合いになる……と言うか一年半ほぼ毎日現れているアリシアの事を話し、両者とも苦笑する。彼女達がアリシアにこれほど毎日付き合っているのは、勿論頑張るアリシアを応援したいと言う気持ちもあるが、何より彼女達自身アリシアと一緒にいる事が楽しいからだった。

 

「難しいから、興味ないですか……アリシアさんらしいですね」

 

「……あのお気楽さはどこから来るのやら」

 

 どこか嬉しそうに話すユーリとは対照的に、ディアーチェはやや呆れた顔で言葉を返している。しかしディアーチェは決してアリシアを嫌ったりしていると言う訳ではない。むしろ、彼女が家族以外にあれほど親しく接する事はかなり珍しい。

 

 通路を歩きながら、ふとディアーチェはある事を思い出して口を開く。

 

「しかし、エンシェントマトリクスとは、確かに奴は最近腕を上げてきたが……やりすぎであろう」

 

「……一撃、貰いました」

 

「……なに?」

 

 ユーリが真剣な表情で告げた言葉は、すぐには信じられないものだった。先にディアーチェが語っていた通り、ユーリの実力は管理局内でもトップクラス。確かに本人の弁の通り、以前ほどの力は無くなっているが……それでもディアーチェと戦えば7:3でユーリが勝つ程、彼女の力は大きい。

 

 しかもこの3割負けると言うのは、ディアーチェが高防御力のユーリに対し相性のいい高火力魔導師だからであり、相性が悪い者ならオーバーS魔導師とて、ユーリに歯が立たない。しかし今のユーリの言葉を信じるなら、アリシアはユーリに一発攻撃を当てたと言う事。アリシアの実力はハッキリ言ってDランク魔導師といい勝負程度であり、ユーリの防御を貫く事は不可能な筈だった。

 

「……いくら私でも、ゼロ距離で魔力弾を撃たれたら、障壁展開は間に合いませんよ」

 

「つまり、奴はお前の懐に踏み込むだけの動きをやってのけたと言う事か……」

 

「凄いですよ。アリシアさん……どんどん戦い方が巧くなってます。あの戦い方を、本当に実現できるかもしれません」

 

「……ふむ」

 

 現在アリシアはある戦い方、彼女にしか出来ない戦闘スタイルを磨いている最中だ。そしてその成果はこの半年の間に如実に現れ始めている。一年前までディアーチェは、アリシアに一撃も攻撃を当てられた事は無かった。しかし最近は、明確なダメージにこそならないものの……一戦4発は当てられる。ならばそこに、明確なダメージとなるだけの火力を得る事が出来たなら……

 

「……化けるかも、しれんな」

 

「ディアーチェは、アリシアさんがトップ争いを出来る程の力を、得る事が出来ると思いますか?」

 

「……何故、我に尋ねる」

 

「アリシアさんの力を誰よりも認めているのは、ディアーチェだと思いますから」

 

 ディアーチェはアリシアを認めている。何故なら彼女は、アリシアとの戦いで一度も手を抜いた事は無い。その理由は単純で、アリシアはいつか自分を打ち破ると……そう信じているから。性格上決してそれを本人に告げたりはしないが、妹であるフェイトを除き、彼女は唯一アリシア・テスタロッサがトップ魔導師達の領域に、足を踏み入れる事が出来ると確信している人物だった。

 

「……奴の戦い方は、決して誰にでも確実に勝てると言う訳ではない……だが、完成すれば、或いはそうなるかもしれんな。だがその為には、あの火力不足を解決せねばどうにもなるまい。当てられてもダメージを与えられぬのでは、意味が無い」

 

「……だから、あの技術をデバイスに組み込んだんでしょう? アレを使いこなせば、場面は限られますし一度の戦闘に一度きりでしょうが……貴女に匹敵する火力を得られるかもしれない」

 

「……一発きりのジョーカーなど飾りにすぎん。それを生かす戦術が伴わなければ、ただの紙くずだが……使いこなせば、正しく切り札となるであろうな」

 

 本人はまだ知らない事ではあるが、まもなくそれはアリシアの前に現れる。ディアーチェとユーリが彼女の為に作り上げた……戦局を覆せる切り札が……

 




思いつく限りの上級魔導師。

ユーノ、アルフ「誠に遺憾である」

という訳で、順調に力を伸ばしている? アリシア。次回はいよいよデバイスが登場します。

王様はアリシアの理解者。本人はツンデレなので思いっきり否定しますが、色々気にかけているおかんポジ。






~当作品内での紫天一家の設定~

ディアーチェ
ランク:総合S-(現時点)
階級:准尉(上級キャリア資格習得済み)
時空管理局本局所属。捜査官資格習得済み。性格はGOD版+innocent版。はやてにはライバル心有り。

ユーリ
ランク:総合AAA(支援魔導師として習得)
階級;曹長
ディアーチェが希望指名した副官。GOD版程の力は無く、本人が戦いを好まないので基本的には支援魔導師。デバイスマイスターの資格習得済み

シュテル
ランク:空戦AAA+
階級;ニ士
時空管理局本局所属だが、ディアーチェ、ユーリとは別部隊。最近はなのはに強く誘われて教導官資格を習得中。

レヴィ
ランク;空戦AAA+
階級;二士
シュテルと同じ部隊所属でコンビ。シュテルの階級が低いのは、大体レヴィのせい。

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