Fade/stay shade   作:くーろん。2

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#01-06 Activation

股関節を中心に広がる心地好い疲労感を知覚して、男は気怠げに腰を上げた。これは男にとってはただのストレス発散に過ぎない。

 

男は正しく魔術師と呼ばれる存在だ。神秘の探究を是とし、下らぬ俗世から隠遁し、より神秘の高みへ近づくべく優秀な血を持つ女に子を孕ませ、己の残した研究成果を刻印として自らの子に託す。それこそが魔術師としてのあるべき姿である。

 

そう、ゆえにこれは私が魔術師として在るための当たり前の行動。他人にとやかく言われる筋合いなどない。男はそう決め込んでいた。

 

日中だというのに薄暗く狭苦しい一室。壁には一面に物々しい魔法陣や人体図、得体の知れぬモノを封入したホルマリン漬けのビンなどが並べられており、部屋の澱んだ空気をさらに悪くしている。窓は一カ所しかなく、部屋の全容を照らすには心許ない。お世辞にも精神衛生上よろしくなさそうな空間に響くのは発情した雄の獣の喘ぎと、か細い哀れな獲物の掠れた唸り。

 

「このっ、このッ、役立たずめ……」

 

でっぷりと脂の乗った己の肉体を立たせながら、吐き捨てるような罵声にも罪悪感などなく、省みることもない。程よい倦怠感と満足感を抱いて、先程まで自分が荒ぶる獣のように跨がっていた相手を見やる。

 

「……ブハハ、どうだ喜べガキが。魔術師たる私に抱かれたんだぞ……?」

 

ねっとりとした糊のような声で問いかけた相手は、男の乱暴な素行に自らの身体を起こす気力もなく、ただ横たわっている。その背中や腎部にはいくつもの打撲や擦過の痕跡が残され、無残な爪痕が男の行為がどれほど苛烈だったかを物語っていた。まともな食事を与えられていないのか、その手足は驚くほど細く華奢で、今にもポッキリ折れそうだ。

 

「ぅ、あ……」

 

ようやく、彼の乱暴な性行為の捌け口となった相手が、ようやく顔を出す。息絶える間際の動物のように浅い呼吸を漏らしながら、相手の様子を伺う。

 

それは、まだ十になるかどうか曖昧な、碧い瞳を暗く伏せた幼い少女だった。本来なら明るい青空の色をしていただろう双眸は、その片方が無残にも潰されて、瞼の向こうに闇を湛えたまま光を永遠に捉えられない。艶のある黒髪に西洋系の整った顔立ちだが、何も知らない人間が見ればそれよりもまず彼女の異常な出で立ちに目が行く。纏っているのは可愛らしい少女服ではなくボロボロの布きれをただ一枚、ぐるぐるに体に巻いている。それでもたくさんの傷が残された細い手足が、隠れきれずに露となったままだ。指先を見れば、詳しい知識の持つ者ならば衝撃を受けかねないほどの骨折と間接の異常の跡――非人道的な拷問の痕跡。両足には金属製の枷が掛けられ、その白い肌にくっきりと青黒い痣を印している。

 

己の意識すら判然としないのだろう、微かな掠れ声をあげてもぞもぞと動くその四肢を、男は鞭打つように足蹴にした。

 

「なにを寝ぼけているッ!? 道具(モノ)はそれらしく私に付き従えッ! それもできないようであればこの場で殺す。どのみちお前は『触媒』としての任が終われば用済みだからな、ハハハ……っ」

 

垂れ緩んだ下腹部の脂肪を揺らしながら、男は額を伝う脂汗を拭う。もうじきこの忌ま忌ましい糞ガキともおさらばだと思えば、男の心の内は快晴の空のように澄み渡っていく。初めの二日ほどは強姦されても泣き喚いていたが、それから先はまさしく人形のように一切の反応を示さなくなった、ただのガラクタだ。これも、欧州のとある没落した魔術師一族の庶子だったために身売りに押し付けられたところを、男が目を付けて買い取ったのだ。魔術回路も大したことのないゴミだが、それはそれで使い道がある。

 

もっとも、男の属する一族自体が魔術師としてどうしようもないほど三流の家であるのだが、男自身はそれを驚くべきほどの驕慢と自己正当化で目を背け続けている。

 

ゆえにまともに令呪も現れず、男の右の手の甲には不明瞭な紋様が一画、成り損ないの蛇のようにとぐろを巻いていた。この状態で果たしてサーヴァントの召喚が可能なのか男には分からなかったが、彼の傲慢さがその問題から目を逸らせていた。

 

だが、こと召喚を狙う英霊自体に関しては男はすでに決定していたし、そのための段取りも済んでいた。

 

「忌ま忌ましい話だが、私には十分に強力なサーヴァントを確実に引き寄せられる触媒を手に入れられるほどの人脈には乏しい。それに、いくら強力無比な英雄だろうと魔力消費が悪くては話にならん。――そのうえ、とある古代インドに縁のある触媒をそれ用の仲介業者に頼んだはいいが、今更になってそれが英霊召喚には使い物にならんことが判明してな。何でも、伝承でそれに縁のある者は皆すでに『神』かそれに等しい域にあるそうで、そう簡単呼べぬらしい。癪に障る話だよ、まったくッ!」

 

そう喋りながら少女の横たわった身体を蹴り飛ばし、部屋の床中央に描かれた魔法陣まで移動させる。少女の口からこぼれた血と胃液が床を汚し、魔術師の表情はさらに険しくなる。

 

「ゆえに、泣いて感謝しろよガキ。"触媒となるのは、お前自身の血肉だ"。お前の肉体を用いて、かの悪名高い伝説の殺人鬼――切り裂きジャック(ジャック・ザ・リッパー)の殺害現場を再現する。せいぜい私の栄光のために、そのみすぼらしい血を撒き散らして、死ね」

 

近代の英霊ならばいくら知名度が高くとも神秘は低い。加えてアサシンならば余計な魔力消費も少なく、相手がいかに強力なサーヴァントを繰り出そうと終始マスター狙いで十分に潰せる。そういった打算が働いたからこその決断であったし、そう決断する程度には男は己の分というものを心のどこかで弁えていた。

 

未だうずくまって呻く幼い少女の肢体を見下ろして、男は再び加虐的な興奮を覚える。汗と胃液と血と精液、すべての香りが男の野性を刺激する。この哀れな生き物をずたずたになるまで壊し尽くしたい、と。その柔い肌に爪を立て、噛みちぎり、打ちのめし、言葉も喋れぬ人形にしたい。それが終われば、手足を順番に圧搾しよう。ゆっくりと潰されていく自分の手足に少女がどのような絶望を思うのか。それとも耐え切れず泣き出しだろうか。

 

だが――現在、男には己に課した仕事がある。魔術師として大いに名を上げるための一世一代の舞台。それに、目の前のガキは自分の玩具である前に召喚儀式のための触媒だ。今壊してしまっては元も子もない。召喚が終われば用済みなのだから、それからじっくりいたぶってやろう。垂れる涎を舌で舐め取りながら、男は抑圧された興奮を胸に進み出る。

 

「さて……では、始めるか」

 

陣の中央に投げ出された少女に背を向け、壁際の箪笥に収納されている『とある殺人鬼の愛用と言われる六本の業物のナイフ』を取り出しに行く。

 

その背中を、少女は昏い瞳でたしかに観ていた。

 

――あぁ、ここでわたし、死ぬんだ。

 

長い監禁生活の末、彼女の精神は掠れて不明瞭になっていた。そう、自分の延命すらもはや望まず、ただ静かな、静かな死だけを望むように。

 

死に臨んでも、彼女の脳裏には暖かい走馬灯は流れない。彼女の生まれた時点で一族はすでに落ちぶれ、過去の栄光に固執し縋りつくだけしか能のない烏合の衆となっていた。最盛期を過ぎてなお一族は生まれて来る我が子らにただ魔術の才の再興のみを期待した。だが、まだ生まれていない胎児の魔術に関する才は、調べたところやはり緩やかだが先代を下回っていた。その時点で、もはや彼らは絶望したのだろう。数打てば当たるとでも思ったのか、その代の当主はほかに何人か子を作り、そのうちの一つでも条件が良くなるようにと願った。

 

結果としては、惨敗といったところだっただろう。それでも諦めきれずに理想の探求に縋った彼に、破滅はわずかに遅れてやってきた。没落し離散した他の親族達がどうなったのか、少女は知らない。ただ言えるのは、ロクな目にはあっていないだろうということだけ。

 

脳裏に儚い泡のごとく沸いては消えるのは、生まれ持った才の無い少女への、期待外れの欠陥品としての冷遇の日々。

 

――なんにも、いいこと、なかったな。

 

部屋の壁にただ一つ存在する小さな窓から差し込む光を眺めて、思う。身体から血液が、生気が抜け落ちていく。もう自分の瞼を持ち上げる余力もない。肉体すべてが重力の針によってこの冷たい床に縫い付けられているかのような、錯覚。

 

――どうしてわたしばかり、こんなふうになるんだろう。

 

「ハ、そうだ。この私が召喚した英霊の従順さを計るためだ。喚び出したその英霊に、サーヴァントとしての最初の命令として、貴様のような塵芥を屠殺できるか試してみるとしようか! ハハハハハ……」

 

目の前の男は、概ね幸せそうだ。

 

――どうしてしあわせに、なれないのだろう。

 

彼女は気づいていなかった。もちろん一人有頂天になっていた魔術師も。少女の身体中にある傷口から垂れ流されて血液が、陣を描く小さな溝に流れ込み、その全容の輪郭を上書きしていたことを。

 

――ああ、そうか。

 

そして、彼女は祈りと諦観の狭間で静かに、意識を薄れさせていく。まるで暗い水底に広がる影そのものへ溺れていくように。ただ、想像した。空想した。

 

 

――みんなが『しあわせ』だから、わたしは『しあわせ』になれないのかな。

 

このセカイにいる幸せな人から、わたしの『しあわせ』を奪い返せたら。もし許されるなら、わたしが『しあわせ』になれるだけのセカイを。

 

願った。

 

そして、すべては一瞬の後に流転し一変する。事態はカオスの淵へと転がり落ち、あらゆる条件が変動する。

 

光。まず網膜を焼き尽くさんばかりの閃光が暗い部屋を白く塗りあげる。次に突風。衝撃波と間違いそうな旋風が呆けていた魔術師の身体をたじろがせ、後退を強いる。必死に目を閉じ身体を投げ飛ばされぬよう低く姿勢を取る男は、まだ現状に理解の及ばぬ有様だった。

 

そう、少女の断末魔にも似た虚ろな悲嘆は、遥か遠く次元の彼方に在る『座』にも届いたのだ。

 

人類種の須らくを守護せし精霊の域に在る者達。過去、現在、未来を通し遍く信仰を霊基とし、人理世界を継続させる英雄の陽炎。あらゆる神話や伝承にて語られ流転する其は、幻想に編まれた久遠の光。たった一人の少女の願いに呼応して招来されし幻影が、光と風を纏いて渦巻き、相剋する螺旋は因果より外れ輪郭を成す。

 

 

 

斯して光は、少女の前に顕現する。

 

 

 

もっともその英霊は、神話に語られるような英雄らしい英雄などではなく、また英雄に倒されるべき怪物の側面を持つような魑魅魍魎ですらなかったのだが。

 

「――尋ねよう」

 

白煙昇る召喚陣に立った人影が、静かに尋ねる。

 

「……君が、僕を呼び出したマスターかい?」

 

埃にまみれた暗い部屋の中で、そのサーヴァント――栗色の髪をし、どこにでも売られているような白衣を纏ったその青年は、少し困惑気味に足元に倒れていた少女に問い掛ける。この事態に真っ先に反応したのは、もんどりを打って壁の側で腰を抜かしていた肥え太った魔術師の男だった。

 

「わ、私だッ!! 私が貴様のマスターだ!! 断じてその糞ガキではないッ」

 

「……そうかい。いやごめんよ、僕に繋がる魔力の経路(パス)が二つあるものだから、混乱してしまったんだよ」

 

そんな馬鹿な、と魔術師は眉をひそめる。大方、召喚の際に側にいた少女にも経路(パス)が通ってしまったのだろう、そう自分を納得させる。一方そう語るサーヴァントはしかし言うほど狼狽を露にする様子もなく、やがて冷ややかな瞳で魔術師を見やる。

 

「申し訳ないけど、君がマスターである簡単な証明――令呪を見せてくれないか。いや、疑っているわけじゃなくて、契約の都合ってものでさ」

 

どうやらそれなりにこのサーヴァントは言葉を選んで発言したようだったが、すでに連続して起こった現象に脳が対処しきれていないのか、男はすぐに青筋を立てて怒鳴った。

 

「良いだろう!! 好きなだけ眺めるがいい!」

 

怒鳴りながら自らの手の甲を晒す。そこには捩れた引っ掻き傷のような一本の曲線。それを視認して、召喚されたそのサーヴァントはさらに困惑を深めた。

 

「……令呪が一画だけ? いやそんなはずは……」

 

首を傾げるそのサーヴァントの傍ら、魔術師は改めて目の前の高貴なる幻想(ノウブル・ファンタズム)の輪郭を驚愕混じりに凝視する。

 

――いったい何なんだ、この英霊は。魔術師がそう絶句するのも無理はない。魔力供給の経路(パス)がうまく働いていないのか朧げではあるが、表示されるそのサーヴァントのステータスにあるのは、軒並み同じ『E』、つまりは最低値だった。

 

サーヴァントのマスターとなった者には、召喚した英霊の基礎パラメータが本人に認識しやすい形で知覚される。事実この英霊のパラメータは彼にはある程度まで把握できてしまった。把握できたからこそ、困惑が脳内に波紋する。星の数ほど存在する英霊達には強弱こそあれど、ここまで話にならないほど弱い者が、果たして本当に英霊たる存在なのか。

 

その疑問は図らずもわずか数瞬の後に、決定的な形で判明することとなる。魔術師の手によるものでもその青年の英霊自身によるものでもなく、まったく別の意思によって。

 

召喚されたサーヴァントの足元で、打ち捨てられていた少女の身体が蠢いた。痙攣しながら右手を目の前の青年の輪郭へ、弱々しく手を伸ばす。

 

助けを求めているのか。最初は誰もがそう思った。だが違う。彼女はこの場の誰より明確な意志を持って、傷だらけの蕾のような右手を英霊へ突き付ける。

 

「――おねがい、お兄さん」

 

絞り出すように掠れた幼い声。それと同時に、"その手の甲に刻まれた逆立つ波を分かつ稲妻のような紋様"を仄かに紅く励起させている。目を見開くサーヴァントが思わず口を開く。

 

「令呪を二画、君が……!?」

 

狼狽する魔術師と致命的な一瞬を出遅れたサーヴァントなど少女の意識になく、ただ彼女は純粋に己のためだけに始まりの願いを囁く。まるで、悪夢にうなされる子供がそれを頭から振り払おうとするかのように、小さくだが確実に。

 

「その人を――殺して……」

 

今度こそ目を見開いたサーヴァントの腕が、機械人形のようにぎゅん、と跳ね上がる。その指先が指す物はもはや恐慌の体を晒して震えていた魔術師。

 

そして、異常な理が席巻する。

 

「う、ガァ……ッ!?」

 

喉を空気が逆流するような断末魔とともに、魔術師の肥え太った身体が"文字通り宙に浮いた"。浮遊した。まるで出来の悪いカーニバルだった。悪夢のように空中を漂う魔術師は、見る見るうちにその顔を土気色に変化させる。

 

「く……っ!?」

 

サーヴァントはとっさに令呪からの強制に抵抗するが、彼から繰り出される不可視の謎の力は魔術師の肉体をさらにキリキリと締め上げていく。

 

そして、すぐに限界は訪れた。

 

バチン、と蛍光灯が切れるような音とともに魔術師の左肩が弾け飛んだ。クラッカーのように散乱する大量の肉と骨が、その絶大な威力を物語る。その爆発がもし数センチ横の首筋へズレていれば、間違いなく魔術師の命は散っていただろう。

 

「……なんとか首からは外せたか」

 

激痛に気絶し白目を剥きながら崩れ落ちる魔術師を尻目に、青年は緊張を解き、少女の方を見る。恐らく少女の方からは、その青年の英霊が自分を害する存在なのかどうか見当がつかないのだろう。衰弱し崩れそうな身体を支え、朦朧とした瞳に警戒心を湛えて、自ら召喚したサーヴァントを睨んでいた。

 

そんな少女に、白衣の青年の英霊はそっと歩み寄り、視線を交わす。

 

「……君が、僕を召喚したマスターだね。大丈夫、僕は君の敵じゃあないよ。もしそっちに倒れてる奴がマスターだったとしたら、それこそ興ざめだったし。ところで君、名前は?」

 

「…………ロニ、ヤ」

 

「ありがとう、契約は完了した。僕はキャスターのサーヴァント。これより僕のすべてを以って君の力になろう」

 

そう語り、少女の目線に合わせて腰を折り、安心させるよう笑う。

 

「だから、安心して。悪い夢はもう終わりだよ」

 

その瞳を見て、少女は奇妙な安心感に襲われた。なぜなら、彼の瞳があまりに穏やかで、名状しがたい悲しみと虚しさを湛えていたのだから。やがて限界が来たのだろう、少女は眠るように瞼を閉じ、意識を闇の中へ手放した。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

意識を取り戻した頃には、隠れ家はまったくもぬけの殻だった。

 

「くそ……くそッくそッくそォォォッ!!」

 

魔術師の頭蓋の内側は憎悪で掻き乱されていた。それも当然、最初は召喚用の使い捨てツールだった少女によってすべてを水泡に帰したのだから、その憎悪も今はいない少女へと矛先を向ける。

 

……あのサーヴァントはどこへ行った? まさかあのガキをマスターと認めたのか? 魔術師であるこの私を差し置いて?

 

さらに怒りは肥大し、もはや憤死する手前まで彼の歪んだ精神構造の中で加速する。彼の手の甲からはすでに令呪は失われていた。使用した覚えはないので、恐らくは未使用のままあの少女に転写されたのだろう。となるとあのサーヴァントが入れ知恵したに違いない。魔術師の走狗たる使い魔の分際で、まさか召喚者に反抗するとは。

 

「くそ……ッ、こうなった以上は例の間桐の落伍者にでも頼んで、今からでも他のマスターから令呪を奪うか……」

 

「――へえ、そいつは少し困るな」

 

背後からの、声。喉元を迸る銀色の一閃。カヒュッ、という間の抜けた音が魔術師の首から、鮮血とともに飛び散った。

 

侵入者。それも結界をかい潜り、攻撃の瞬間まで気取らせぬ戦闘能力に特化した魔術使いか。急速に霧散する脳が思考する。消滅寸前の意識にかろうじて知覚される、声。

 

「これでも一応元『監督役』で『執行者』なんでな。下手に騒がれちゃ邪魔なんだよ。頻発する行方不明者に野生生物の異常行動――ただでさえイレギュラーが多いんだからな」

 

死にたくない、と唱える暇もなく、次の瞬間には男の心臓にナイフが突き立てられ、絶命していた。

 

「そのうえはぐれサーヴァントとか、面倒なことになったぜ」

 




あけましておめでとうございます。2016なんて私は信じないぞ。
今回はキャスター陣営です。執筆難航するうえにめっちゃ長くなった。なぜなんでしょう。
胸糞描写のヘタクソさをひしひしと痛感。っていうか型月にはもっと酷い目に遇ってる人がたくさんいるからね、仕方ないですよね。

【CLASS】キャスター
【MASTER】ロニヤ
【真名】???
【属性】中立・中庸
【ステータス】
筋力:E 耐久:E 敏捷:E 魔力:E 幸運:E 宝具:D++
【スキル】
陣地作成:E
道具作成:E

その他二つ、スキルを保有。詳細不明

【宝具】
詳細不明


ステを見れば察していただけると思いますが、こいつはわたしのお気に入りです。プラスは瞬間倍増ですが、それが二つというのは我ながらやりすぎた感じがガガガガ。ほらエルキ君とかA++だし許して。
でも逸話とマスター性能的に、これ以上盛れないんだ。ごめんよキャスター。
次回はアサシン陣営。セカンドオーナーの話もちょこっと。SNの話も出て来る予定です。

リアル事情で更新速度はさらに低下する見込……春には覚醒します(未定)。主人公のセイバー陣営まで、頑張らなきゃ……
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