「あーるじゅうはちアイランド?」
とある日のプラネテューヌ。まだ十次元との連絡はつかないが、ネプテューヌが暇潰しにと、トライユをとあるリゾート地へと誘った。
「うん! R18アイランドっていって、入島審査は厳しいけどすっごく楽しいんだー。海あり、サービスあり、だよ!」
「いや、どう考えても不健全な匂いしかしないんですが……」
誘われたのはドレスコードが水着、もしくはオールヌードという極端なリゾート地『R18アイランド』。普通のリゾート地ならともかく、何故そんな際どいところに行かねばならぬのか?
トライユは困惑するばかりだったが、イストワールの言葉で理解する。
「プルルートさんに預けた拳銃は受け取りましたよね? その拳銃があった島が、そのR18アイランドなんです」
「そういえば、『前に行った島』って言ってたような……」
「プルルートさんがそう仰有ったのなら、そこです。そして現在、そのR18アイランドに妙な箱が置いてあるそうなんです。一部屋分を囲ったような、奇妙な大きい箱が」
イストワールの言葉を要約すれば、『事件っぽいから念のために見てきてください』といったところか。
ネプテューヌ、ネプギア、プルルートは既に準備万端。あいにく刺激の強い島故、ピーシェはお留守番である。
もちろんタダで留守番を引き受けた訳はなく、『ねぷのプリン』と、更に加えて『一日中遊ぶ』という交換条件のもと成り立った。
◇
集合したのはプラネテューヌ組、ノワール、ベール、そしてトライユは初対面となるルウィーの守護女神、ブランだ。
ネプテューヌより更に小さいブラン。何が小さいって、背丈にバストである。ただ、トライユがブランへ――
「えっと、女神様……ですよね?」
――だなんて胸元を主に見ながら問おうものなら、『どこ見てモノ訊いてんだてめぇ』なんてドスの利いた返答が返ってきたので、勝手に察する事にした。
それからブランはこほん、と咳払いして改めて自己紹介を始める。
「ルウィーの守護女神、ブランよ。正直あの島には行く気なんてなかったんだけど、話の概要を聞く限りだとこっちの国にも関係がありそうだから……」
「と、言うと?」
「似たような箱の報告が、こっちの国でもあるの。単なる箱ならいいんだけど、『ヘリコプターみたいに飛んだ』――なんてトンチンカンな報告まで幾つも挙がって、私も国の代表として調べざるを得なくなったのよ」
うってかわって落ち着き払ったように語るブラン。要するに、彼女も事件調査のためにやむ無く――ということらしい。
しかし、ネプテューヌは違っていた。
「えー!? 折角の海だよ? リゾートだよ? 遊ばないなんて損だよ! わたしを海につれてって!」
「その海にはこれから行くんでしょ。どうせアナタは遊ぶんだから、自由にしなさいよ」
「おー、ノワールは言うことがキツいー……。さては遊ぶ相手がいないなー!?」
「ハァ!? 誰がぼっちよ!」
誰もぼっちとは言っていないのだが、ネプテューヌの“口撃”の前ではノワールにとって似たようなものか。
しかし、確かに遊ぶわけではないのだからノワールの意識は高い。ネプテューヌはやはり、いつも通りらしい。
話はそこそこに、R18アイランドは陸路で行くには少し遠い。よって、プルルート以外は女神化によって移動する。プルルートは吊り下げ貨物扱いである。仮に変身させようものなら、事態は拗れに拗れ、アイランド偵察どころでは済まなくなってしまう。
「暴れるなよ、プルルート……」
「変身したいよ~――」
「ダメだ。許可できん」
引き上げはトライユこと、エルスタトリガーの役目だった。
吊り上げられながらぐちぐちと文句を滝のように垂れ流すプルルートを、エルスタトリガーは適当な受け答えで受け流していた。
◇
それから暫く飛行し、R18アイランドへ到着。ネプテューヌ達のそのままでは通過が難しいためノワール、ネプテューヌ、ネプギアは全員女神化した上で水着。勿論トライユもミリタリーチックな水着で、エルスタトリガーとしてゲート前に集まった。
ベールが女神化している意味は良く分からないが、何か彼女なりに思うところがあるのだろう。さて、問題はやはり変身させられないプルルートと小柄なブラン。
「チクショー……またこんなザマ晒すとは思わなかったぜ」
毒づくブラン=ホワイトハート。ブラン時と違って容赦無く毒を吐くスタイルは変わったが、根本的な体格は然して変わらない。
実際、エルスタトリガーへベール=グリーンハートが語るに、やはりブランはゲートを通過できずに破壊して押し通る――という手段を取ったらしい。
「ま、これも宿命ですわね。――入島チェックをお願い致しますわ!」
高らかに宣言する一番、グリーンハート。
現れるポップアップにすぐさま『はい』と答え、審査はパスだ。もっとも、ベールのままでも問題はなかったと思うのだが……。
ブラックハート、更に続いてパープルハートとパープルシスターも無事通過。やはり残されるのはプルルート、ホワイトハートそしてアイランド初見のエルスタトリガーである。
「なに見てんだよ。先に行けよ」
「いや、勝手が判らなくてな……。先に行ってくれ」
「ねぇ~あたしぃ、変身していい~?」
『ダメだ!』
「ぷる~ん……」
確かにプルルートがアイリスハートとなれば、少なくとも通過は出来る。しかし、その後の被害を鑑みるとやはり変身させるわけにはいかない。
「しょうがねえ、また余計な事言いやがったら叩き潰すだけだ」
入島審査に挑むホワイトハート、そしてプルルート。
まあ当然というか、残念ながら当然なのだが審査は通過できない。ホワイトハートの怒りもマックスなハートだ。
「なるほど、押し通ればいいんだったな。下がれ、二人とも」
並ぶ二人の間からぬっと現れたのは、大型自動拳銃所謂『デザートイーグル』。二人が身を引いたのを確認し、一射、二射。雷の轟音めいた銃声と共に、巨大なスライドは激しく前後する。
銃弾はモニターを粉々に破壊。それからノールックで警報器に一発ぶちこむと、くるりとデザートイーグルを一回転させて太股のホルスターに押し込んで消した。
「これでスッキリしたろ」
「くっ、耳鳴りが……」
「うえ~耳がキンキンするぅ~」
あまりスッキリはしていないようだが、これで全員無事通過だ。苦い顔をするグリーンハートにも、エルスタトリガーは知らぬ顔。
こうして、R18アイランド潜入視察がスタートした。
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入島審査に挑むホワイトハート、そしてプルルート。
まあ当然というか、残念ながら当然なのだが審査は通過できない。ホワイトハートの怒りもマックスなハートだ。
「なるほど、押し通ればいいんだったな。下がれ、二人とも」
並ぶ二人の間からぬっと現れたのは、大型自動拳銃所謂『デザートイーグル』。二人が身を引いたのを確認し、一射、二射。雷の轟音めいた銃声と共に、巨大なスライドは激しく前後する。
銃弾はモニターを粉々に破壊。それからノールックで警報器に一発ぶちこむと、くるりとデザートイーグルを一回転させようとしたのはいいが、軸にしていた人差し指から抜け落ちてエルスタトリガーの右足を直撃する。
「おうっ!?」
「ド、ドンマイ」
「いたそ~……」