オバロ二次 設定適当の駄文   作:むみあ

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なんか続いた。


驕れる馬鹿は治らない
駄文 1


 「んじゃ、行ってきます精霊様」

 

 「ええ、君の道行きに幸あらんことを」

 

 いつも通り、こっちを見てるんだか見てないんだかよくわからん精霊様に別れを告げて歩き出す。

 

 「危ないと思ったらすぐに帰ってくるのよー!」

 

 「無理はするんじゃないぞー!」

 

 まだ納得しきれてないんかお袋、それに親父も心配しすぎだと思うんだが。

 そう思いながらも手を振り適当に返事を返しながら歩く。

 

 「土産期待してるぞー!」

 

 「生きて帰って来いよー!」

 

 村の奴らの声にも手を振り答えながら後ろ向きのまま歩く。

 とりあえずは見えなくなるまでは手ぐらい振ってやろう、森の中は後ろ向いてようが歩くぐらい余裕だ。

 村を出る高揚感にそんな風に浮かれながら手を振りながら歩き――――

 

 

 

 「ぶふぉ!」

 

 ―――いったいなにが。

 突然光に包まれたと思ったら地面に顔から突っ込んだ。

 

 「なんだぁ!?」

 

 顔を上げるとそこは、全く見覚えのない場所だった。

 森の中だったはずなのに木がほとんどない場所に俺はいた。

 

 「これが、話に聞く森以外の場所・・・えっと、平原、って奴か?」

 

 呟きながら周りを見渡す。

 木はまばらにしか生えてない、草は沢山生えている、他にはこれと言って目につくものもない。

 

 「おお、すげえな」

 

 何がすごいのか自分でもわからんが凄い。

 木が少ない、全然見たことのない景色が広がっている。

 

 「おおー、おおー、すげー」

 

 なんでいきなりこんなとこに居るのかなんて考えることもなく、俺はすげーすげー言いながら走り回った。

 

 三日ほど。

 

 「うん、飽きた」

 

 昼も夜も気になったものを片っ端から見たり弄ったりしながら過ごしたんだが、流石に目新しいものがなくなって思わずそう呟く。

 なんか変な霧とかも最初は珍しかったんだが今はひたすらに鬱陶しい。

 食える動物もいねえし、なんか腐った死体みたいなのと骨ばかりが襲い掛かって来てこれも鬱陶しい。

 村では外に居る奴らは基本俺達より強いとか聞かされてたんでビビってたんだが、全然大したことないし。

 なんつーか、指一本で消し潰せるような雑魚ばかりというか、村のガキでもこんな弱っちくねーんだけど。

 まあ、腐ってたり骨ばっかりだから弱いんだろうなーとか思って適当にプチプチやってたんだが、いい加減うんざりだ。

 食いもんは大量に『袋』に入れてっから問題ないけど、流石に違うもんが、知らないもんが食ってみたいんだが、あるのは腐った肉と骨と草ばかり。

 はあ、とりあえず誰かに会うまで同じ方にずっと歩き続けてみるか。

 

 

 ■■■■

 

 

 さて、しばらく歩き続けてようやく人を見つけたんだが、なんか取り囲まれてんだが、どうしてこうなった。

 

 最初はよかったんだよ、ようやく人を見かけて喜んで話しかけたわけよ。

 森の中の村から出て、転移罠だと思うんだがそれでぶっ飛ばされて気が付いたらここに居たって事情を話して。 んで、良ければ人の住んでるとこまで連れてってくれって言って、なら一緒に行くかって話になった。

 問題は夜になって、寝て、気が付いたら何人かが俺の身に着けてるもん引っぺがそうとしてやがった。

 咄嗟に振りほどこうと腕を振ったらそいつらがまとめて弾け飛びやがった。

 吹っ飛んだんじゃなくて、文字通り弾けやがって俺血まみれで唖然、他の奴ら愕然とした後に何しやがったと騒然。

 いや、あの、村の外の奴らって俺らよりも強いのばっかりって聞いてたんだけど・・・なにこれ?

 とか唖然としているうちに周りの奴らが襲い掛かってきやがって、でもそのすっとろい事。

 なんの脅威も感じないんで避けもせずにぼさっとそれを見てたら剣も槍も矢も拳も、後ついでに魔法も、全部砕けるのな。

 

 「ハァ?」

 

 思わずそう言っちまった俺を誰が責められようか。

 なんなのコイツら、村のガキの加減なしの一撃より弱いとか、え?そういう種族なんですかね?

 そう思いながら少しずつ力を落として殴り飛ばし、潰し、砕き、へし折り、最後の一人になってようやく死なないで仕留めることに成功した。

 腐ったのやら骨だけの連中よりも下手すりゃ脆いんだが、え、同じ人間なのお前ら。

 戦うっていう心構えで繰り出した攻撃、攻撃?が須らくやりすぎになって爆散、村の連中と普通に過ごす力加減で肉が裂け、ガキをあやす程度のそれですら骨が折れたり折れなかったりするお前らが?

 こういうのなんつーの? 赤子の手を捻る、だったか?

 この身に纏った装備が村にあるもんの中では良い物ばかりってのを差し引いても弱すぎだろう。

 むしろ外では骨董品扱いかもしれませんがね、とか精霊様がため息交じりにくれたんだぞコレ。

 そして聞きたいことをロクに聞けもしないまま最後の奴もくたばっちまうし。

 はあ、とりあえずこのくたばった奴が逃げようとしてたあっちの方に行ってみるか・・・。 

 

 そうして数日歩き続けたわけだが、なんか遠くに壁が見えてきた。

 スゲエな、でけえ壁、あんなもん村にはなかったから新鮮だ。

 ワクワクしてきたぜー!

 

 

 意気揚々とその壁に向かって歩いて行った俺なんだが、またしても取り囲まれているんだが、何故に?

 

 いや、壁の周りをぐるっと一周した後に登ったけども、軽々と乗り越えて中に入ったけども、何これって登ったらいけねえもんだったの?

 

 

 ■■■■

 

 

 はあ、疲れた。

 弁解する間もなく取り囲んだ奴らから飛び掛かられ、流石に同じ失敗はすまいとガキを優しくあやすように慎重に慎重に捌いて、そしたらどんどんと増えて行って。

 それも頑張って捌いて捌いて捌きまくって、いい加減うんざりした所に更に毛並みが違う連中が現れて。

 それも捌いて、捌いて、そのうち少しだけその加減じゃ退かない奴が出て来てそれをガキを軽くあやす程度の加減で捌いて、とか延々とやり続けて、日が暮れるころになってようやく話しを聞いてもらえた。

 体は疲れてねえが気持ち的にうんざりしてた所に俺の事情を話した。

 つっても俺が話す事なんて村から出て転移でぶっ飛ばされて知らない平原に居た、ぐらいで終わりなんだが。

 その後に相手の長々とした話ってーか説教ってーか、そんなもんをされてぐったりだ。

 

 「案内を着けるから、頼むから常識を理解するまでは一人で出歩かないでくれ・・・」

 

 とか俺以上にぐったりした様子で言われちまうともうなんも言えねえ。

 申し訳ねえ、と釈然としないまま謝ったんだが引き攣った苦笑いを返された。

 

 「はは、はあ・・・まあ、何はともあれ、だ。 エ・ランテルへようこそ」

 

 釈然とはしねえが、この人はまあ悪い奴ではないらしい。

 後日知ったが、普段はこんな喋り方はしないらしく次に会った時に思わず豚にされる呪いでも掛けられたのかと言ったら頭を抱えられた、解せぬ。

 

 

 ■■■■

 

 

 で、エ・ランテルと言う名の都市?ってのにやって来て一月が経過したんだが、言わせてほしい。

 

 弱っわ! どいつもこいつも弱っわ!

 

 あと、美人がクソ少ないわブサイクばっかりだよ村で一番のブサイクとか陰口叩かれてた奴らが美形に見えるわなんだよコレは。

 

 あと売ってる道具やら武器やらが須らくゴミ!

 

 あと食い物もなんかマズイ!

 

 あと町全体が臭い!

 

 村を出る前に聞いてた話から想像してたのとあまりの落差に愕然とするわ!

 ひょっとして転移で別世界に来たんじゃねえの俺、びっくりだよ!

 

 「お願いですからこれ以上各方面に喧嘩を売るのは止めてください!」

 

 今日の案内役が泣きながら俺に文句を言ってくるが知らん。

 なんか案内役が日替わりでどんどん下っ端臭くなって行ってるのも気になるが知らん。

 

 「アナタが至る所で暴言吐くからみんな逃げだしてるんですよ!」

 

 いや、ばっか、お前、流石にこりゃねーべ、うちの村だったらガキの工作でももっと良い物作るわ。

 

 「ヒィイィィィィ、ヤメテー! もうイヤァァァァァ!!」

 

 あー、逃げた。

 

 「あー、まあ、いいや。 とりあえずこの毛じらみぐらいの回復量のポーション10個くれ」

 

 「け、毛じらみ・・・」

 

 逃げ出した案内役のねーちゃんを尻目にポーション買ったら、目の前のに~ちゃんが項垂れた。

 

 「どうしたんだ? ん?フィーレア君」

 

 「ンフィーレアです!」

 

 全く、沈んだかと思ったら喚いて、なんなんだこの目隠れ系根暗君はめんどくせえな。

 

 「んん?フィーレア君だろ、何も間違っちゃいねーべ」

 

 「はあ、もういいです・・・」

 

 全く、浮き沈みの激しい奴だねえ。

 初めて来たときもこの青い、ポーションと呼ばれている鼻で笑う回復量の物体を馬鹿にしたら食って掛かって来やがって。

 うるせーから村のガキが作った一体何で作ったかすら不明なションベンポーション(黄色)を渡したらさらに喧しくなりやがって。

 回復量比べたらションベン以下で鼻で笑ったら落ち込んで、製法も村に適当に生えた草を適当に混ぜたんじゃねーのつったら更に落ち込んだあとに憤慨して、もうめんどくせーからそれやるから黙れとか言って逃げた。

 他の色のポーション見せたら絶対めんどくせー事になると理解したから人目のあるとこでは使うまいと決心したわ。

 で、俺には今んとこ不要だが俺以外の奴に使う機会もあるだろうという事でちょくちょく利用するようになったわけだが、とにかく質問が多い。

 今は外してるが婆も孫も両方ともが喧しくてかなわん。

 俺はそういうの専門外だし、こんなゴミみたいなもんしか周りにねー状態でどう作ればいいのか知らんわ、とか色々とあったが今はようやく普通に会話が出来る程度に落ち着いた。

 

 「全くバレアレだぜ」

 

 「やれやれだぜ、みたいなニュアンスでうちの姓を馬鹿にしないでください!」

 

 やれやれだぜ。

 

 

 ■■■■

 

 

 更に一か月経ったわけだが、もう案内役なんてものも必要なくなり、

 

 「担当に付けた者が全員泣きながらもう嫌だと言って全滅したんだけどねー」

 

 この都市での常識もばっちり、

 

 「君が非常識だというのが常識になったからねー」

 

 手加減も覚えて日常生活もばっちり、

 

 「都市の兵士と冒険者を粗方一人で片付けてしまう人外に皆戦いてるよねー」

 

 冒険者とかいうのになって収入も安定し、

 

 「護衛やら採集の依頼は全く入らないけどねー」

 

 順風満帆な、

 

 「周りは波乱万丈だよねー」

 

 「でええええい! うっせーよ都市長、丸焼きにされてえか!」

 

 何がぷひーだよお前は豚か! 

 最初会ったときそんな喋り方じゃなかっただろアンタ!

 

 「ふむー。 なんのことだかのー、わしにはちとおぼえがないのー」

 

 「ウゼエエエエエ!」

 

 

 

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