オバロ二次 設定適当の駄文   作:むみあ

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駄文 3

 臭い街中から脱出して、森に住もうと思い立ち、都市長と組合長にその旨をとりあえず相談してみたところ何故か猛烈に反対され、引き留められた。

 しかし街中臭いし木が少ないからもういい加減ウンザリだと文句を垂れたところ、土地を提供するからそこに木々を植えていいからそれで我慢してくれと言われとりあえず一旦保留することにした。

 つか、既にその為に俺の泊まってる裏町の宿屋近辺の土地の買収がほぼ終わっているらしい。

 

 「どういう事だってばよ・・・」

 

 「リィジーんとこの孫が毎日採集に来とったじゃろー。

 既にあの頃から薬師連中があの辺りの土地を買い上げとったんじゃが気が付かんかったかー?」

 

 知らんわ。

 

 

 ■■■■

 

 

 数か月後、小汚い裏町にひっそりと佇んでいた筈の寂れた宿屋だった筈のそこは、元の面影がまるでない小奇麗で立派でなんかデカい、宿屋と言うには憚られる何かに変貌していた。

 

 「どうしてこうなった」

 

 愕然とつぶやく宿屋の親父から気まずげにそっと目をそらす。

 逸らした先には鬱蒼と生い茂る草花、そして木、木、樹・・・最早裏町の面影などどこにも存在しなかった。

 

 都市長、冒険者組合、魔術師組合、薬師だの商人だのも噛んでいるらしい硬軟織り交ぜた用地買収及び召し上げによって、エ・ランテルの一角、目の前の宿だったものを中心にこうして裏町を食いつぶす形で森が爆誕したのだった。

 

 「非常識な」

 

 立ち退かない代わりに建て替えを強制され、こんなもんどうやって俺とカミさんで回していけばいいんだよ、と愕然と呟く宿屋の親父から目をそらしたまま思わず呟く。

 

 「たった数か月でその土地を森に変えた人に言われたくはないと思うんですが・・・」

 

 「ンッンー?フィーレア君なんか言ったかね?」

 

 あーあー、聞こえねー。

 

 「もう突っ込みませんよ・・・」

 

 さよか、いや、俺もちと悪乗りしすぎたとは思ってんだがね。

 

 「もう慣れたつもりだったんじゃが、これはひどい」

 

 「ぷひー、森から木々をぽんぽん引っこ抜いて植え替えでもするのかとおもったんじゃけどー」

 

 「まさかそこら辺のモンスターを片っ端から生け捕りにして」

 

 「土に刺して、剣を刺したら」

 

 「まさか樹に変わるとは・・・」

 

 「「「「「なんでもありだな(じゃな)この変態」」」」」

 

 「うっせえよ!」

 

 ポーション屋の婆、都市長、冒険者組合長、魔術師組合長、あと今日初めて会ったバルドとかいうおっさん、お前らだってノリノリで俺に土地を押し付けてきてその言いぐさは何よ。

 

 「いいじゃねえか、俺の持ってる『樹』の剣はそういうもんなんだよ、便利だろうが!」

 

 「いや、便利と言うか・・・」

 

 「規格外過ぎてワシもちと流石に燥ぐことすら出来んぞ」

 

 「我が国の五宝物とは一体なんだったのか」 

 

 「常に身に着けてるもんからして今更ではあるがのー」

 

 口々に好き勝手言いやがって、お前らの知ってるもんがゴミすぎるだけだろうが。

 

 「十三英雄とはなんだったのか」

 

 「八欲王とは一体・・・」

 

 「六大神もこんなのだったのだろうか・・・」

 

 「世も末じゃのう」

 

 「誰かが言っておったのう、真の絶望とは神の現出に他ならんと」

 

 「確かにこんなんじゃ幻滅というか絶望しかねんなあ」

 

 何ぼそぼそと言ってやがんだコイツ等は・・・。

 

 

 ■■■■

 

 

 「もうこれ意味わかんねえなあ」

 

 思わず呟く。

 

 「一体何がですか?」

 

 目の前に居る馬鹿たれが首を傾げるが、いや何がって。

 いつの間にか働かなくても金が入ってくるんだが。

 

 「この森林庭園の所有者だから採れる作物や薬草の利益ですけど」

 

 色々とごちゃごちゃしすぎてて、どういう流れで俺んとこにその金が流れてくるのか全く把握しきれんのだが。

 

 「冒険者、薬師、魔術師、商人の各組合、というか都市そのものが利権噛んでますし?

 その為の人員が各組織から出向して来てるじゃないですか」

 

 いつの間にか三人ほど女を宛がわれてるんだが、普通に居ついちまってるんだが。

 

 「この都市の全ての娼館の中で上から数えての三人らしいですよ?

 というか普通に受け入れてたじゃないですか。 昨晩もお楽しみでしたね?」

 

 勝手に俺用に冒険者ランクが新設されてるんだが。

 

 「アマルガム級冒険者、でしたっけ? この都市限定の特設ランクらしいですよ」

 

 いやいやいやいや、おかしいだろ何故こうなった。

 つーか、一番釈然としないのはだね。

 

 「んっん゛、フィーレア君?」

 

 「ンフィーレアですお師様」

 

 なんでお前が俺の弟子になってんのかって事なんだけど?

 いや、わかってんだけどね、俺が散々こいつと婆の作るポーションを毛じらみ程度の回復量だの村のガキ共以下だのと馬鹿にしたせいだってのは。

 道具も素材もゴミでどうしようもないんだから、まあ素材に関しては森が出来てから割といい感じになったが、レベルを上げて無理くり効果を上げたらどうよ鍛錬してモンスター狩って来いこのモヤシが!

 とか言ってしまったら色々あって何故か俺に弟子入りすることになっていた。

 いや、まあ、最初は断ったんだがあまりにもしつこくて、なあ。

 

 「何ぶつぶつ言ってるんですか、今日はカルネ村に行く日ですから付き合ってくださいよ」

 

 いや、薬草採集と鍛錬ついでにトブの森に行くのはいいんだが・・・。

 

 「今日『は』じゃなくて今日『も』じゃねえか。

 薬草なんざそこらへんに生えてる草のが上等だし、わざわざなぁんであんな辺鄙な村に立ち寄る必要があるんだよ、んん?フィーレア君よぉ」

 

 「いや、その、森に近いしですし、泊まるのも野宿よりずっといいじゃないですか。

 あと、ンフィーレアです!」

 

 いや、全然誤魔化せてねえし、男の照れ顔なんて見る趣味はないんだが。

 

 「はいはい、愛しのエンリちゃんに会いたいだけだろうが。

 まあ、確かに他のブサイクと違ってあのねーちゃんはそこそこな顔だしなあ」

 

 「ち、違いますよ! あと、エンリは美人です!!

 お師様は理想が高すぎるんですよ、どういう基準なんですか!」

 

 へーへー、まあ別にー、そう言うならーそういう事にしといてやるけどさー。

 

 「正直な話、貸してやってる『蟲』の剣がありゃお前ひとりで十分だと思うんだなあ。

 それだけでそこいら辺の雑魚なんざ余裕でぶち殺せるじゃねーか」

 

 「確かにこれはちょっと引くぐらい出鱈目な剣ですけど・・・。

 凄いのはこの剣であって僕じゃないですし、これに頼ってたら全然鍛錬にならないじゃないですか」

 

 はあ、感心だねえ・・・別にそれ使ってモンスターさくさく殺ってりゃ勝手に強くなると思うんだがなあ、地力も鍛えたいとね。

 

 「はあ、弱いなりに感心な心掛けだねえ”魔剣”のンフィーレア君?」

 

 「名前負けしてる感がすごいからやめてくれませんかそれ!?」

 

 既にミスリルどころかオリハルコン級冒険者並とか言われちまってる奴が何を今更。

 

 「だから剣の力じゃないですかそれ!」

 

 はいはい、わかったからさっさと出発しようかね。

 

 

 ■■■■

 

 

 さてさて、そろそろカルネ村に着くころなんだが・・・へえ。

 

 「はあ・・・はあ・・・お、お師様、急に立ち止まってどうしたんで、すか・・・っ」

 

 相変わらず体力がねえなあこのモヤシは。

 

 「まあ、最初よりは大分マシになったと言うべきかねえ」

 

 「はあ、はあ、普通、この距離を走ってとか、無茶もいい所ですからね?

 それで、どうしたんですか? ・・・まさか、モンスターですか!? 村が近いのに!」

 

 いきなり元気になったな、そんなに心配かね愛しのエンリちゃんの事が。

 

 「茶化さないでください、どうなんですか!?」

 

 いやな、村の方角からなんか血の匂いってか死の気配ってか、そんな感じが―――

 

 「ってオイ」

 

 ィィィィィ「エンリィィィィィ!!」ィィィィィィン

 

 いきなし剣を発動させながら叫びつつ飛んでいきやがった。

 

 「力場使ってカッ飛ぶとか器用な真似を・・・」

 

 まあ、確かに『蟲』の剣は発動させりゃ力場を発生させて大まかな操作はできるけどよ。

 流石にあんな使い方した奴は俺は見たことないんだが・・・。

 

 「これも生まれながらの異能(タレント)の力かねえ、便利なもんだな」

 

 こりゃそのうち『月』の剣も使わせてみるかね。

 その前に色々と見聞を広めにゃいかんだろうが、中々に面白い事になりそうだ。

 

 「っと、ぼさっとしてないで追いかけるか」

 

 ま、あんだけ使えるなら余程のことがない限り楽勝だろうけどなー。

 

 

 

 

 

 とか、思ってたんだが。

 

 「―――あったぜ、余程の事が」

 

 まず最初に見えたのは荒らされた村の姿、そして倒れ伏す村の連中と生き残り。

 そして襲った連中と思しきのが這いつくばりながら、恐らくあの馬鹿が殺さずに叩きのめしたんだろう、動かない体を必死に引き摺って初めて見るなんか図体のデカいアンデッドから逃げようとして嬲られてやがる。

 そこまではいい、あの程度なら俺の相手になんざならねえし剣を使ってりゃあの馬鹿もどう転んでもやられたりしねえ。

 しかし、村の外れから感じるこの気配。

 

 「コイツはヤバい、一体どんな化け物が湧きやがった」

 

 俺にはわかる、この漂う濃密な死の気配。

 村の精霊様とは真逆だが、格でいえばそれを上回る可能性すら感じる強者の匂い。

 気配を殺して出来るだけ早く足を進めるが、思わず『鋏』に手が掛かる。

 最近は横着して着てなかった『緋』の鎧を『緑』の上から纏う。

 『樹』の剣も取り出して他も着けれるもんは可能な限り装着する。

 雑魚ばかりだと思って緩みまくってたが、ここにきて精霊様の忠告通りにヤバいのが来たもんだ。

 さあ、そろそろ見える、悍ましいナニカが、痛ましいナニカが、そこに―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「死の、神―――スルシャーナさ、ま・・・?」

 

 「えっ」

 

 ヤバい気配は相変わらずだが、思ったほどヤバくはねーのか?

 

 

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