書きたいシーンはいつになったら書けるのやら…
この作品にお付き合いいただいてる皆様にとってはどちらがいいんですかね?
余談ですがFGOでスカサハ姐さんとアルトリアが十連で同時に当たりました(欲を言えば沖田のが欲しかったですが)
ただ、カルナやアルジュナ、アキレウス用に貯めてた石が半分消えたのが…地味に喪失感が大きくて参ってます(先週、木曜時点220→100)
「なーなー、デフ兄」
「なんだ?」
彼は日課になっている図書館での書籍漁りの中、日課になりつつあるはやてのマジックハンドをしながら棚の方を向きながら並んで言葉を交わす。
「デフ兄って家族はいるん?」
「どうした藪から棒に」
「いや~、居候してるとかそこのご家族がめっちゃいい人っていうことは聞いたけど、デフ兄自身の家族自体はあんまり聞いてへんかったなぁっと思って」
「そうか?」
デフテロスはそういうはやてにご所望の本をくれてやりながら答える
「うん、聞いても本に集中してたりしてスルーされてばっかやったような気もするし」
「本を読んでる最中に話しかけてくる方が悪い」
「えぇ~、それはいくらなんでもひどない?」
「酷くない、俺がお前に携帯がなっていると言ってやっても、本読んでる間はどこ吹く風だというように黙々と本を読んでいるではないか」
「えっ?そうやったっけ?」
「そうだ、俺が呼んでも気が付かない癖に、一息入れた時に気付くのがお前だ」
「うーん…ごめんな、全然記憶にないわ」
「それみたことか。まぁお前の兄から連絡が来てからそう時間が経たないうちに気付くのは面白いを通り越して不思議になってきているが…」
「それなら、肩をたたいて教えてくれたりしてくれてもいいんちゃう?」
「手を伸ばした矢先にお前が伸びをしたりして一息入れるのだ」
「そうやったんか」
「そうだったのだ」
「ふむふむ…あれ?最初何の話してたんやっけ?」
「さてな、そろそろいいか?俺は戻るぞ」
「せやな、はよ戻ろか」
そうやって目当ての本を持った二人は席へと戻り、各々が選んだ本の中身がどんなものか吟味しようかと思ったころ
「む?おい、はやて、携帯を見てみろ」
デフテロスは机の上に置いてあるはやての携帯電話が光ってるのに気が付き彼女に声をかける
「えっ?ああ!今日は検査が昼からあったんや!すぐ行かな!!あぁ、兄ちゃん怒ってるやろうなぁ…」
「ようやく、ちゃんとお前に知らせることができたな」
彼のその言葉に少女は微笑みながら
「まぁ、私もまだ表紙捲ったところやったしな。それでもありがとな!」
と言うと、はやてはちゃちゃっと席の上にあった手荷物をまとめると、車椅子を操ってさっさと行ってしまう。
「兄は大切にしろ。怒ってもらえるうちが華だぞ…では、またな」
そういって彼は少女に別れの言葉をおくる
「わかってるって!ほな、またな~」
行ってしまった彼女を見ながらデフテロスはポツリと呟く
「家族…か」
それは考えないようにしてきたこと。どこかで生きているだろうと思いながらも、もう自分の前には姿を現さないのではないかとも思ってしまう。
―最期の瞬間、確かに俺たちは通じ合った…が、あの後、
「今日はもう帰るか…」
はやてから幾度と受けてきた質問を今日までのらりくらりと躱して来た彼だが、今回ばかりはどうも兄のことが頭によぎってどんな資料も読んでも頭に入ってこない
「俺らしくないといえばらしくない。こんなことで惑わされるとは…しかし、どうも胸騒ぎがする」
◇
彼は荷物をまとめ、図書館をでる。図書館のエントランスを抜け陽光の下で伸びをしたところに声がかかる。
「奇遇だな、デフテロス。今帰りか?」
声をかけてきたのは高町家の長兄である恭也であった。
「恭也か…そちらこそどうした?」
「この子が恭也の言ってたなのはちゃんが連れてきたっていう居候?」
彼が恭弥の方を見ると彼の隣にはどこかで見たことがあるような既視感に駆られる美少女がいた。
「……彼女は?」
「あぁ、そうか君は彼女と会うのは初めてだったな。こちらは月村 忍だ。君はなのはの友達のすずかちゃんとはもう顔見知りだよな?彼女はあの子のお姉さんだ」
「初めましてだね。月村 忍です。あなたのことはすずかや恭也から聞いているよ、いつも妹が世話になってます」
そうして彼は既視感の理由を知る。それもそうだ。なのはを迎えに行くたびに彼女の妹と会っていたのだから
「いえ、こちらこそ世話になってる。俺はデフテロスという」
忍とデフテロスが互いに自己紹介を終えると恭也が彼に声をかける
「しかし、どうした?なのはを迎えに行くまで君は図書館に籠っているもんだと思ってたんだけどな」
「そういう恭也はどうしたんだ?大学の帰りか?」
「まぁ、それもあるがこれから店を手伝いに行くんだ。昨日言ってなかったか?」
―そういえば、昨日の晩、恭也が明日は店に手伝いに入るとは言っていたが…こんなことも忘れているとは…
「いよいよ怪しいな。君はなんだかんだ隙がないのに…図書館から本も借りた様子もないし、俺の予定も忘れてるし…いつもなら家族のシフトや予定ぐらい抑えているというのに。今日はいろいろ抜けてるな。ないとは思うが怪我がぶり返したとかか?」
「確かに、恭也やすずかから聞いてた印象とは違うね。いつもピシッとしてるって聞いてたけど……」
「いや、大丈夫だ。少し考えごとをしてただけだ…」
「それならいいが…そんな調子じゃなのはを任せられないぞ」
「……すまない」
「別に謝られるために言ったわけじゃないが、気が狂うな。何か気にかかることでもあるのか?」
「あぁ、ただ…考えたとしてすぐに答えがわかるわけじゃない。むしろ目の前に現れるまで答えはわからんが…」
「が、気になって仕方ない…と」
「……」
「なら、少し休みなよ」
横から話を聞いていた忍が彼に向けていう。
「なっ?」
予想だにしない人物からいきなり予期しないことを言われ驚いたのか彼はそちらに振り向く
「君はこっちに来てからずっと慣れようとして無理をしてきたんだと思う。けどね、慣れてきたからこそ色々考える余裕ができて、それが頭の中があふれてる。君は今そんな状態なんだと思うよ。だから甘いものでも食べて少し休んだほうがいいよ」
「そうだな、その通りだ。ちょうどいい、一緒に店まで行くぞ。少し休んでけ」
「大丈夫だ。俺は大丈夫だ」
そういって腕をつかもうとしてくる恭也に対して言う
「今の時間ならピークまで少し時間があるから席も少しは空いてるだろう。そういえば、うちに来たことがなかったな。そろそろ働くことになるんだ、どんなものか一度、お客さんの立場で見てみるといい」
「いや、今、持ち合わせが……」
「そのぐらい俺がなんとかしてやる。年長者の好意は素直に受け取れ」
「そうだよ~、優しくしてもらえる時は素直に甘えた方がいいよ」
「俺は…ッ!……分かった。確かに、それもそうだ。恭也の言うことにしたがおう」
つい口から出ようとする空想じみた事実を飲み込み、しぶしぶといった面持ちで恭也に従う。
―俺も同じ立場に立った時、恭也と同じようになんでも無理にでも押し通すだろうが…年下の者に年下扱いされることは未だに慣れん
「それでいい。さて行くぞ」
◇
「さて、お待たせしました。ごゆっくりお召し上がりくださいませ…って接客に関してはこんな感じだな。どうだ?今まで勉強していたことを実際に目の当たりにして」
緑のエプロンを付け、盆を脇に抱えた恭也が店内の隅に座るデフテロスに話しかける。
彼の座るテーブルの上にはカップに入った綺麗な琥珀色の紅茶、スポンジを覆い、挟む輝くような真っ白なクリーム、雪原上にある紅玉を思わせる苺が美しいショートケーキがあった。
「いや、とても…驚いている。この菓子にもこの店のサービスにも」
彼はレジ周りでの接客、アピアランスチェック、どのようなセールストークをするのかを入店からテーブルに着くまで、客の視点から従業員の仕事の説明を受けていた。そんな中で彼は恭也が薦めてくれたケーキセットを注文し席に着いた。
「そうだろう?なら召し上がれ。母さん謹製のケーキと厳選した茶葉で淹れた紅茶だ」
傍らに立つ恭也のそんな言葉に促されて彼はフォークを手にケーキの先端から切り分け、その欠片を口に運ぶ。
クリームが口の中でじんわりと溶け、柔らかなスポンジの触感と共に口内を優しい甘みで満たす。苺の甘みと酸味が時々顔を出し自己主張してくるが不快ではなく、それらの調和が心地よい
彼はそれを咀嚼すると、カップに手を伸ばし、口元に近づける。
そこから立ち上る薫り高い湯気が鼻腔をくすぐる。口に含めば、鼻へ抜ける香りと口に残った甘みを喉の奥へと押し流し、口の中を一度リセットさせてくれる。
「美味い…」
思わず、そんな言葉が零れる。その様子を見て恭也は満足したかのように頷き
「じゃあ、ゆっくりしていけ。そろそろピークタイムになるが、まだ手伝うとかは考えなくてもいいからな」
と言って奥へ消えていく。
―確かに、これだけでも体の強張りや、悩みが溶けていくかのような錯覚を覚えてしまうほどだ。甘味と休息だけでこんなにも安らぎを覚えるものなのか…この世界に来て知らぬことばかり経験して、何もかも余裕のある環境に身を置いている現状…ぬるま湯につかっているようなそんな気になってしまう。
―しかし、悪くない。何も追いやられない環境・世界
「これが平和…なのか?」
―活気にあふれている、ニュースではまだまだ貧富の差や国力の差に悩まされてはいるがあくまで人と人の争いであり、人外・神からの干渉の痕跡も予兆も全く見受けられない世界
「この世界は本当に…俺が生きた先にあった未来なのか?」
これは彼自身の存在意義を崩しかねない疑問でもあった。聖闘士という存在は秘密裏にされてはいる…がその戦いの痕跡自体は易々と隠せるものばかりではなかった。であるから、世界の表舞台には表現こそ変えてはいるもののその記録が残されていた……残されているはずであったのに!!
―聖闘士になりたくてなったわけではない
―ただ、強くなりたかった
―ただ、守られているだけではいたくなかった
―聖域のやり方にも慣習にもうんざりしていた
―俺はいつも俺達のためだけに拳を振るった
―それでも…結果としては聖域の、女神の目指すものの為に拳を振るっていた
「この世界で俺は何を全うするのだろうか…」
―俺たちは全うして死ぬのだ…シジフォスが逝った時、俺はそう言った。聖闘士であった俺がだ。だが、ここでは俺はなんだ?聖闘士ではない俺はなんだ?
―いや、俺が俺であることは分かり切っている。これはもう揺らぎはしない。だが、神もその尖兵もいないこの世で、一体俺に何を為させようとここへ連れてきたのだ!双子座よ!!
ただ、彼はひたすらに考えた。今までのこと、此れからのこと、聖戦のこと、聖域のこと、この世界のこと、あの世界こと、可能性を、現実を、意義を、理由を、そして、己のことを
「…考えても答えは出ないとさっき俺自身が言ったが、これも俺の性分だったのかもしれんな…ただ脇目を振るう暇が無かっただけだったというわけか…」
― 一先ずは、高町家の者に与えられた己が役目を果たすとするか
考え、そうやって結論を出す間にいつの間にか白く美しいケーキは皿の上から姿を消しており、カップに残る紅茶もすっかり冷めていた。それが暗に彼が過ごした時間を雄弁に語る
彼はそれを一息に喉に流し込む、香りは既に飛んでいたが、その冷たさが心地よかった。
―疑問が解消されたわけじゃないけれど、やるべきことがある。それだけで今は十分だ
そう思う彼は壁にかかっている時計を見やると、レジの方にいる従業員に声をかけ、恭也を呼んでもらい、これからなのはを迎えに行くことを伝える。
「頼むぞ、あんまり休んでいたようには見えなかったがそれでもマシな顔になったな」
「あぁ、世話になった。本当にいい店だった。そこら辺で悩んでいるよりも有意義な時間を過ごせた」
「なら、任せたぞ」
「任された。あと、すずかの姉と桃子さんに助かった、美味かったと言っといてもらえるか?」
「分かった、伝えておくよ」
…それぐらい自分で言えよな、そう小さく呟きながらも恭也は彼の申し出を受け、笑う
彼はそれに満足したかのように店を出る
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「デフテロスさんさえ、よければ今日はご一緒に帰りませんか?」
そう切り出したのは紫がかった黒髪に白いカチューシャが目を引く少女すずかであった。小学校へ迎えに来たデフテロスのもとに仲良しの3人組がやってくるなりそう言った。
「?」
「いや…でしたか?」
すずかが思いもよらぬ申し出に返事に窮するデフテロスを不安そうな瞳で見上げる
「そうじゃない。車で送っていただけるというなら、いつも通り、なのはだけ君らと一緒に乗ればいいではないか。なぜ、俺を誘うのだ?その方が気を使わなくてもいいだろう?」
デフテロスがなのはを迎えに行くようになってからもなのはは彼女らと一緒に車で帰ることはしばしばあった。
そういう時はなのはが高町家の人々に連絡を入れるようにしている。デフテロスが迎えに行って初めてなのはが送ってもらった時、連絡を入れなかったため士郎、恭也、美由希に囲まれて絞られたことがあった。
それからはデフテロスは必ず連絡を入れるようなのはに言い含めてある。
「いえ、ただ…」
「ただ?」
「えっと、ですね…」
彼は普通に話しているだけなのだが、少年とはいえ高身長である彼に見下ろされる彼女はそれだけで威圧されそこから言葉が出ない
「何、すずかを怖がらせてるのよ!すずかが言いたいのはね、一緒に帰るまでの時間あんたから色々話を聞きたいのよ。だから一緒に帰ろうって言ってるの。なのはに聞いてもあんまり答えてくれないっていうか」
「そういえば、私も答えられるほどお兄さんのことを知らないな~ってことを伝えたら…」
「こうなったと…分かった。今日はそちらの好意に甘えさせてもらおう。大分、すずかもアリサも慣れてきたと思ってたが、また怖がらせてしまったようだしな。ちょうどいい機会だ」
「「「えっ」」」
渋るか、断るか…どっちにしても即決するとは思っていなかった三人はあっけにとられたような顔で彼を見る
「三人とも何を呆けている」
「いや、だって…そんなにすすんで受け入れてくれるとは思ってなかったから…」
「えぇ、ですからどうやって説得しようかって三人で休み時間に相談してたんですよ」
「たまにお兄さんって別人のようになるの」
「ほう、そんな風に思われていたのか…まぁいい、すずか」
彼は少女の方を向き、目線が合うように屈み、彼にしては優しい口調で言う
「は、はいっ!」
「さっきは怖がらせてすまなかったな。慣れたものだと思っていたのでな。少し言い方がきつかったかもしれん。悪い」
「えっ、いえ、大丈夫です。私が勝手に怖がっていただけですし…」
「そういうな、謝っているのだから素直に受けろ。こういうことで遠慮してもあまり良いことはない」
今日、恭也に言われたことを言う自分に「やはり、俺もこう言うのか」と自嘲しながらすずかの返答を待つ
「そう…ですね!はい、もう大丈夫です。あっ、今日はあちらに停めているそうです」
そのすずかも彼の眼をしっかりと見て笑顔で返すと、照れてしまったのか、すぐに目をそらし迎えが来ているであろう場所を指してそちらの方へ行こうとする
「わかった。二人も行くぞ」
「う、うん」
「わ、わかってるわよ」
その様子を傍から見ていた二人は顔を近づけてひそひそと何か珍しものを見たかのような顔をして話している
そうしていつもの仲良しグループに彼を含めた四人は車に乗り、高町家へ着くまで短い時間ではあったが三人の少女はデフテロスに対して出身地や故郷でよく食べていたもの、伝統的な料理、日本との習慣の違いを楽しそうに我先にと聞いてくる。
デフテロスはそれに嘘を交えながらも一つ一つ答えていく。それを少女らは異国の現地人の話を興味深そうに聞き入り、目を輝かせてせがむように質問を重ねようとした。
「そういえば、お兄さんの持っていたあの箱ってギリシャでは結構有名なの?」
と、彼がいくつか質問に答えたところでなのははつい彼の聖衣箱について口を滑らせてしまうと、他の二人、アリサは好奇心を前面に押し出して、すずかは控えめではあるがやはり興味はあるようであった。
それについてどう答えようかと考えようとしたちょうどその時、なのはの実家、デフテロスの居候先である高町家の前で彼らの乗る車が停まる。
「うぅ~折角、調子が出てきたところだったのに~。まだ、聞いてないことも何個かあったし」
「そうだね、私もお兄さんのこと、もうちょっと聞きたかったかな」
「私もお兄さんのこと全然知らなかったし、面白かったの」
「これからいくらでもそういう機会はある。すずかさえ良ければだが」
「私は大丈夫です。けれど、休みを挟むのはちょっと寂しいですね」
「うん、何度も聞けるって言っても間が空くとあれだし、お稽古もあるから毎日一緒に帰れるってわけでもないし…」
「なら、私のお家でお茶会しませんか?たしか、みんな明後日の日曜日は予定はなかったよね?お兄さんさえ良ければなんですけど…」
「俺はかまわん」
「あ、またそういう風な言い方する!」
「アリサ、私はもう大丈夫だから」
「そ、そう?けど、お茶会はいい考えね」
「あの~、すずかちゃん?お兄ちゃんも呼んでいいかな?」
「うん、お姉ちゃんも喜ぶと思うし大丈夫だと思うよ。けど、お姉ちゃんにも一応聞いておくね。大丈夫なら直接、恭也さんに連絡すると思うし…」
「ありがとう!すずかちゃん!」
「じゃあ、またね!」
「バイバイ!」
車のドアが閉められ窓から手を振る少女たちを見送ると、なのはは彼の顔を窺うように見る
「どうした?」
「……もしかしたら、あの箱のこと聞いちゃダメだったの?」
「…中身は見たのか?」
「ううん、多分お兄ちゃんとお父さんだけだと思う。もしかしたらお姉ちゃんも見てるかもしれないけど」
「そうか…ならいい」
「えっ?」
「お前にはアレのことはいずれ話そうと思っていたからな。中身はすずか達と一緒に明後日見せてやる」
「あ、ありがとうございます」
「改まってどうした?」
「だって、今日のお兄さんは優しいから何かあったのかなって…」
「いや、少し迷っていたことを吹っ切れたからな。それは士郎のおかげでもあり、恭也のおかげであり、忍のおかげであり、なのは、お前のおかげでもある」
「そうなの?」
「あぁ、それは今の俺に必要なことだった。この先どうなるかはわからんがこれだけは必要だったと言える。それに命を助けられたのだ。このぐらいのことでは目くじらなど立てん」
「デフテロスさん本当にありがとう!」
「礼を言うのは俺の方だ。アレの中身は明後日の楽しみにしておけ」
「うん!」
そういうと二人は門を抜け、玄関を開き、その中へと入っていく