武の竜神と死の支配者   作:Tack

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 明けましてオーバーロードで御座います!(意味不)
 今年もガンガン書いていくので皆様宜しくお願いします。(*´ω`*) 


第十一話【武神の報告】

 コキュートスやシュバルツとの模擬戦を終えた後、俺は色々な事をする為にナザリック内で数時間の個人行動を取った。

 その後、モモンガさんとある話をする為に彼の自室とも繋がる執務室にいた。

 

 

モモンガ「でね! でね! エイジさんの必殺技とシュバルツの必殺技がぶつかり合った時のみんなの反応と言ったらもう──」

 

エイジ「モモンガさん……、それさっきも聞きましたよ?」

 

モモンガ「いやいや、何度でも話したくなりますって。あの技の時も──」

 

 

 先程からモモンガさんはずっとこの調子だ。

 ヒーローショーを見た子供の様にはしゃぐ魔王様。そんな彼を見て、俺は苦笑いを含んだ感じにやれやれと肩を竦める。

 熱弁するのはいいが、その対象が俺自身であるので少し恥ずかしい。正直そろそろ止めてくれると助かるんだが。

 

 

モモンガ「あ、と。そろそろ本題に入りますね。すいません、何か熱くなっちゃって」

 

エイジ「いえ、大丈夫ですよ」

 

 

 一応の社交辞令は入れておく。話を進めさせてくれるのであればそれだけで有り難いのだから。

 

 

モモンガ「で、色々な疑問点やら解決策、それと今後についてですよね?」

 

エイジ「はい。まずは俺から幾つか出しますね」

 

 

 俺はそう言って自身のインベントリから半透明の板状端末を二つ出した。気持ち横長になっており、左側に幾つかボタンの付いた機械の部分がある。

 

 

モモンガ「それは?」

 

エイジ「簡単に言うと電源不要の携帯端末ですね。大分前……、勿論ユグドラシル時代の話になるんですが、個人で他のギルドの防衛に手を貸した事があるんですよ。それの帰りに寄ったバザーで特売してたんでね、何か使えるかなと思って幾つか買っておいたんです」

 

モモンガ「あぁ……、何かそんな事言ってましたね」

 

 

 コレは昔、俺がとある人間種中心の小ギルドの救援を聞きつけ参加、そして撃退した時に幾つか謝礼を受け取った後、そこのギルドマスターに誘われた行ったバザーで旧式として売り出されていた物だった。

 俺はそれに自分の端末から情報のコピーを行いモモンガさんに手渡した。

 

 

エイジ「これを……、はいどうぞ」

 

モモンガ「あっ、ども」

 

エイジ「その画面に自分だけ分かる様にパスを登録して下さい」

 

モモンガ「分かりました。……はい、出来ました」

 

エイジ「これで今日からその端末は貴方の物です」

 

モモンガ「は?」

 

 

 モモンガさんの口がパカッと開いて間の抜けた声を出す。

 

 

モモンガ「えっ!? いやいや! 受け取れませんよ!」

 

エイジ「大して高い物ではないですから。それに、お互いの情報共有ツールとしては便利でしょう?」

 

モモンガ「いや、確かにコンソールやら何やら使えない状態では便利ですけど……」

 

 

 彼がこういう人物なのは予想済みだ。もう一押し。

 

 

エイジ「受け取って……貰えませんか?」

 

 

 少し悲しんでいるといった表情をしてみる。勿論モモンガさんに受け取らせる為の演技だ、本当に悲しんでいる訳では無い。

 

 

モモンガ「うっ! ……分かりました、有り難く使わせて貰います」

 

エイジ「いえいえ、どういたしまして」

 

 

 正に「こうかはばつぐんだ」、かなり効いた様だ。

 俺はニッコリと笑い、モモンガさんからは「コイツ……」といった雰囲気が漂う。それは表情を読めない骸骨になってしまった状態でも分かる程だった。

 俺はそれを軽く流して話を進める。

 

 

エイジ「えーと、最初は疑問点からですね。俺から言って大丈夫ですか?」

 

モモンガ「ええ、お願いします」

 

 

 自分の端末のページを進めていき一つの項目を呼び出す。モモンガさんの端末とも同期させてあるので彼に操作の必要は無い。

 

 

エイジ「まずは俺の戦闘力に関してですが、概ね問題は無い物と思われます」

 

モモンガ「そうみたいですね、寧ろ以前より動きが速くなった様にも見えました」

 

エイジ「ええ。実際に戦ってみて分かりましたが、身体が軽い、とでも言うんでしょうか。ユグドラシル時代のラグすら感じませんでした、まるで本当の身体みたいにね」

 

 

 ユグドラシルをプレイしていた時は、若干ながら身体を動かす時にタイムラグの様な物が存在していた。

 だが、今回の模擬戦ではそれを一切感じる事は無く、寧ろ羽の様に軽く感じた程だった。そうでもなければコキュートスやシュバルツといった相手と立ち合うのは不可能だっただろう。

 

 

モモンガ「スキルとかはどうでした?」

 

エイジ「それも問題は無い……、と言いたい所なんですが……」

 

 

 その言葉にモモンガさんは首を傾げた。

 俺も確証がある訳では無いのでどう話すべきか迷ったが、あえて直球勝負に出た。

 

 

エイジ「モモンガさん、俺相手の心が読める様になったかもしれません」

 

モモンガ「えっ!?」

 

 

 モモンガさんが驚きの声をあげた。そりゃあ無理も無い。

 

 

エイジ「意識するとオーラみたいな物が見えるんですよ。正確に言うならば『レベル差が近ければオーラで感情起伏程度しか分からず、逆に離れていれば何を考えているかまで分かる』といった所ですかね」

 

モモンガ「ええ~? 本当ですかぁ~?」

 

 

 流石のモモンガさんでも疑ってきた、うん当たり前ですな、俺もそう思うもの。

 

 

エイジ「なら目の前で実験しましょう。精神作用無効化があるので一度人間形態になって下さい」

 

モモンガ「分かりました、──これでいいですか?」

 

エイジ「OKです」

 

 

 俺の渡した首飾りで青年の姿となったモモンガさんに実験内容を伝える。

 

 

エイジ「モモンガさんにはこれから色々な感情を出して貰います。そうですね……、ユグドラシル時代の記憶とかいいんじゃないでしょうか? 良い記憶も悪い記憶もあるでしょう?」

 

モモンガ「了解です」

 

エイジ「あと……、コレも」

 

 

 俺は再びインベントリを漁ってアイテムを取り出す。出したのは少し大きめな事以外何の変哲も無い布だ、コレをモモンガさんの目の前に放る。すると、空中で広がって俺達の間に割って入った、視界を遮られた状態になる訳だ。

 

 

モモンガ「目隠しですか? 何もそこまで……」

 

エイジ「今まで内緒にしてましたが、実は俺元から感情や考えを読めるんでその対策です。ほら、よく言うでしょう? 目の動きや息遣いの変化、身体の動きやら言葉の使い方から読むって」

 

モモンガ「あの……、エイジさん? それが出来るのって一部の超人かアニメとかのキャラだけですからね?」

 

 

 俺が心の底から「そうなんですか?」と言って驚くと、カーテンとなった布の向こうから溜息が聞こえてきた。……気を取り直していこう。

 

 

エイジ「とりあえず実験を開始します。色々な事を考えて下さい、そして俺が終了以外の何を言っても返事しないで下さいね」

 

 

 その言葉に返事は帰って来ない。既に俺の言葉を守っているのだろう、これなら大丈夫そうだ。

 それから俺はモモンガさんの感情起伏を次々と当てていった。流石にモモンガさんも分かってくれた様で、変身を解き自らカーテンを開けて「もう理解しました」と言った。

 

 

モモンガ「本当の分かるんですね。因みに、レベル差によって見える度合いが変わるってのはどう調べたんですか?」

 

 

 モモンガさんの言葉は最もだ。しかし、答えはなんて事の無いものだったりする。

 模擬戦時の闘技場に居た者、モニター越しに見た者、そして個人行動でナザリックを探索した時に見かけた者。それら<全て>のシモベのオーラを暗記して今使っている端末に記録、その情報を統計して最終的に行き着いただけである。ついでに様々な検証も終わらせた。

 ね? 簡単でしょう?

 それを言ったらモモンガさんはまた驚いて口がパカッと開いた。あ、やっぱりそれ驚いた時とか開くのね。

 

 

モモンガ「このナザリックにどれだけのシモベがいると……。はぁ、やっぱり俺なんかよりエイジさんの方が……」

 

 

 等とモモンガさんはブツブツ呟いていた。一体どうしたんだろうか?

 その後もざっくりと説明をした後モモンガさんからの質問に答え、スキル等の話は一旦終了した。

 

 

エイジ「次は映像の件でも話しますか」

 

モモンガ「はい。実の所、それがかなり気になってたんですよ」

 

 

 映像というのは、先にナザリックの者達に俺の過去として見せたGガンダムの総集編の事である。

 この映像は俺の手が入れられた物であり、本来なら話題に出る様な物では無かった。そう、本来なら。

 

 

エイジ「驚きましたよ……、まさか俺の家族が映っているなんて」

 

 

 そう、俺の現実での家族が映像に出ていたのだった。

しかも本来の登場人物としての名前でもなく、下の名前が現実での名前となっていた。

 まぁ、そのお陰でうっかり名前を出してしまっても大丈夫なのだろうが。

 

 

モモンガ「俺も驚きました。以前にエイジさんの家でオフ会やった時に御会いして以来ですけど直ぐに分かりましたよ」

 

エイジ「まぁ、もう俺しか残っていませんがね……」

 

 

 俺はこの事態に巻き込まれる前の事を思い出して哀しみに暮れた。俺の家族、と言っても妻側のだが、その全員は既に鬼籍に入っている。

 

 

モモンガ「……たっちさんからメールで大体の話は聞いています。特に仲の良かったメンバーだけに教えてくれたみたいです。その後残ったメンバー、──と言っても殆ど引退してましたが、その残りのメンバーで多数決をとった結果、満場一致でエイジさんの席を残しておこうという話になったんです」

 

 

 成る程、それで俺がログインした時にナザリックへ転移出来たのか。……本当に優しい人達だ。

 

 

モモンガ「あの……、たっちさんを──」

 

エイジ「責めるつもりは毛頭ありませんよ」

 

モモンガ「……有難う御座います。何か俺が言うのもおかしい気がしますけどね」

 

 

 モモンガさんが渇いた笑い声を出す。

 マズい、自分で話題に出しといて何だが空気が重すぎる。 

 

 

エイジ「あー……、俺から言い出しておいて何ですが、ここらでこの話も終わらせましょう。どの道この件についての原因は分からないし、今の所対策を考える必要性も無いみたいですからね」

 

 

 モモンガさんは黙ったまま頷いた。話題を変えなきゃ。

 

 

エイジ「……ここらで一旦休憩入れましょう。三十分後にまた来ます」

 

 

 その言葉にモモンガさんが同意したのを確認して、俺は一度執務室を後にした。

 

 

//*//

 

 

エイジ「戻りました」

 

モモンガ「お帰りなさい」

 

 

 少し時間を開けた後、俺は執務室へと戻った。

 モモンガさんはずっとここで端末を弄りながら待っていた様だった。その証拠に彼の端末は俺が開いた画面とかなり変わっていた。

 

 

エイジ「さっきはすいませんでした」

 

モモンガ「いえ、俺は大丈夫です」

 

エイジ「とりあえず次は今後について話しましょう」

 

モモンガ「ですね」

 

エイジ「実は既にシュバルツを偵察に出してるんですよ」

 

モモンガ「そうなんですか?」

 

エイジ「はい、そろそろ日が暮れてきたのでシュバルツには動き易い時間だと思ってね。ここナザリックを中心にユグドラシル時代の方角を元にして八方角に向かわせました、距離は最大で十キロ程ですね。そろそろ連絡がある筈です」

 

 

 俺はシュバルツとの連絡用にモニターを出した。これでモモンガさんも見易い筈だ。

 そこへシュバルツからの連絡が入る。俺が手持ちの端末で操作するとシュバルツの顔がモニターに映った。

 

 

シュバルツ「こちらシュバルツ。エイジ、聞こえているか?」

 

エイジ「聞こえているぞシュバルツ、付近の様子はどうだ?」

 

シュバルツ「今私の分身達を走らせてナザリックの周囲を探索させている。……っと、噂をすれば何とやらだな」

 

 

 どうやらシュバルツの分身から報告が来た様だ。モニターにシュバルツがもう一人映る、簡易の複製魔法を使って端末を増やし分身用に渡しておいたのだ。

 シュバルツの配慮なのか此方が見分け易くする為の物らしきアルファベットも同時に表示される。

 

 

シュバルツA「エイジ、私Aだ。北に向かったが大きな森林以外特筆すべき物は無かった。」

 

エイジ「そうか、御苦労。暫く付近を探索した後本体に戻ってくれ」

 

シュバルツA「心得た」

 

 

 シュバルツAの報告が完了すると同時に各方角へ散らばせた他の分身達からも次々と報告が来た。

 

 

シュバルツB「私Bだ。北東にも森林が見えたがそれ以外は問題は無い。」

 

シュバルツC「私Cだ。東も特に問題無し」

 

シュバルツD「私Dだ。エイジ、南東に村らしき集落を発見した。人間と……おぼしき存在もな」

 

モモンガ「本当か? シュバルツ……Dよ」

 

 

 モモンガさんが魔王声で問い掛けそれをシュバルツDが肯定する。しかし、俺はその時のシュバルツDの微妙な反応を見逃さなかった。

 

 

エイジ「シュバルツD、まだ報告する事があるんじゃないか?」

 

 

 モモンガさんは俺の言葉に対し質問をしなかった。彼の事だから恐らく気がついているのだろう。

 

 

シュバルツD「流石だなエイジ」

 

エイジ「少し考えれば分かる事さ。【村らしき集落】と【人間とおぼしき存在】という表現、これらはお前にしては随分と曖昧な言い方だ。更に報告すべき相手は平和を旨とする俺達二人。以上から導き出される答えは」

 

モモンガ「【断定出来ない程損壊している】、そして集落の状態もまた然り……ですね?」

 

エイジ「でしょうね、付け加えるとするなら何者かの手によるものと判断出来る証拠を発見した、そんな所でしょう。……シュバルツDよ、シュバルツAと同じく付近を探索、暫くしたら本体に戻れ。……それと念の為生存者の捜索と供養を」

 

シュバルツD「分かった。生存者がいた場合の収容場所はそちらで用意をしておいてくれるのか?」

 

エイジ「……俺が何とかしよう」

 

 

 シュバルツDが「分かった、では」と言って通信を切った。意識をしていないので見える訳では無いが、モモンガさんが何やら言いたそうに此方を見ていた。

 ……まぁ、言いたい事は分かっている。

 

 

モモンガ「仮に生存者がいたとしてもそれを──」

 

エイジ「分かってます。ナザリックに生存者を招いてもその者からすればここは人外魔境の可能性があり、そしてそこから不要なトラブルに発展して、最悪その者を処分しなくてはならなくなるかもしれない……って事ですよね? 本当にモモンガさんは優しいんだから」

 

モモンガ「え?」

 

 

 俺はモモンガさんに伝言を送る。シュバルツ本体との回線は開いたままでは出来ない話をする為だ。

 

 

エイジ《言いたい事は分かりますが、今は合わせて下さい》

 

モモンガ《……分かりました》

 

エイジ「そういう訳だシュバルツ。生存者がいた場合は保護してくれ、何か有益な情報を聞き出す事も出来るかもしれないしな」

 

シュバルツ「了解だ、他の分身達にも伝達しておこう」

 

 

 何者かの犯行の可能性。それは俺に少し、というかかなりの不快感を覚えさせた。……落ち着かねば。

 

 

シュバルツE「此方南に向かったシュバルツEだ。私Dと同じく崩壊した集落を発見した。」

 

シュバルツF「シュバルツFだ。南西に集落を発見し、観察。その結果まだ村人は無事の様だ。見た所普通の人間の様だが接触するか?」

 

エイジ「いや、接触はまだ控えてくれ」

 

シュバルツF「了解した」

 

 

 俺は無事な人間がいた事に少しだけ安堵した。第一の接触候補が出来た事も後押ししたのだろう。

 

 

エイジ「やっと接触候補が出ましたね」

 

モモンガ「えぇ、少し安心しましたよ。ですが何者かによって集落が襲われている現状を見ると、出来れば早めに接触するべきですかね」

 

 

 目的等は依然不明だが、集落を襲う何者かがいる以上接触は早い方がいい。その為、俺はシュバルツFにその村付近で明日俺達が向かうまでの待機を命じた。

 それからもシュバルツの分身達から報告が次々と上がって来る。

 

 

シュバルツG「シュバルツGだ。西には森林以外特に言うべき物は無い。」

 

シュバルツH「シュバルツHだ。北西にも森林が広がり中を少し調査した所、蜥蜴人<リザードマン>の物と思われる亜人の集落を発見した。更に付近を確認した所、どうやら幾つかの部族に分かれて暮らしている様だ。」

 

 

 良い報告だった。世界統一の為に亜人種との友好関係は必須項目の一つである、その第一接触の候補も見付かった。

 幾つかある接触すべき対象の内二つが一気に見付かったのは幸運だった。

 

 

エイジ「シュバルツDやEの話は分かるな?」

 

シュバルツH「あぁ、私達分身は離れていても意思の疎通が可能だからな」

 

エイジ「ならばシュバルツFと同じよう様に別命あるまで待機だ」

 

シュバルツH「了解だ」

 

 

 俺は発見した集落を監視する分身二体以外は本体に合流させ、その後シュバルツ自身も帰還させた。

 シュバルツとの連絡を切ったモニターを暫く見た俺は地図を作成すべきと判断した。

 

 

エイジ「今までの情報を纏めると……」

     

 

 俺は自分の端末を操作し空白の地理情報を埋めていく。

 

 

エイジ「ナザリックの西から北東に向かって森林が広がりその中には蜥蜴人の集落がある。更に幾つかの部族に分かれて暮らしている可能性あり。南西には人間の住む集落があるが、少し離れた集落が何者かによって襲撃を受けているの模様なので接触は急いだ方が良い……と」

 

モモンガ「ふむ……。明日アイテムか何かで村の様子を確認、その後村人と接触といった所ですかね」

 

エイジ「そうですね。シュバルツが言って来ないという事は付近に襲撃者の気配が無いものかと思います。何かあれば連絡が来るのと思うので俺達は接触の方法を考えましょう」

 

 

 その後、俺とモモンガさんはとりあえず人間の村から接触しようという事になり、それについて様々な話をした。その内容は互いの偽名や振る舞い、喋り方や服装等多岐に渡るものだった。

 そしていよいよ自分達の身分についての話題となった。

 

 

モモンガ「とりあえずは通りすがりの戦士と魔法詠唱者って事でいいですか?」

 

エイジ「まぁ、そうなるでしょうね。現地人のレベルが俺達より低ければ偉大な存在の【神】として振る舞う方法もありますが……」

 

モモンガ「ひょっとすると一般人ですらレベル二百オーバーの可能性等があり、更に【神】と名乗っても問題無いレベルだとしても、代わりに元からある……現地神とでも言うのでしょうか? それ関係で要らぬ宗教問題に巻き込まれる危険性がありますね」

 

エイジ「その通りです。とりあえずは明日を待ちましょうか」

 

モモンガ「ですね。今はとりあえず解散という事で」

 

 

 そのモモンガさんの一言でとりあえずの解散となった。

 だが、俺はとうとう言い出す事が出来なかった。忠誠の儀の時、スキルを使用していた俺が見た物を。俺に対し戻って来てくれて嬉しいと涙を流すアルベドから出る負のオーラを。

 レベル差が無い中あれだけ見えてしまうとは並大抵の感情では無い、しかも言葉まで見えてしまった。

 

──モモンガ様を哀しませる全ての存在が憎い。

 

 それが見えた瞬間、俺は背筋が冷たくなった。それと同時に何とかしなければとも思った。

 何とかしなければ──という言葉の意味は見えた時と今では大分意味合いが変わっている。

 見えた時、つまりは忠誠の儀を行った時では単純にアルベドが俺に拒絶の心を持っているで済まされた。

 だが今は前提が違う。世界統一という大業を成す為には負の感情を抱くアルベドをそのままにしておくのは危険なのだ、最悪ナザリックが空中分解を起こしかねない。

 

 

エイジ「さて……、どうするかね……」

 

 

 俺は自室で独り言を呟きながらベッドので大の字に寝転がった。

 そして次の瞬間とてつもなく重要な事を思い出し飛び起きた。

 

 

エイジ「思い……出した……! しかもこれ、アルベドの件も何とかなるんじゃないか……!?」

 

 

 俺は何故こんな大事な事を忘れていたんだと自分を責めながら自室の倉庫に向かったのだった。

 




 そろそろカルネ村が見えて来ましたよー。
 二人が何をやらかすのかお楽しみに(о´∀`о)ワクワク
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