混沌としたネタ帳   作:川丼

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 私には、色々と限界があったよ…orz
 頑張ったけれど、今回の話はとても読みにくいよ。

 もう少し、読みやすく書ければいいのにな。


先輩と会いました。

「おお、お前は…」

 

「…先輩ですか。お久しぶりです。」

 

 ドスファンゴの狩猟を終えた僕とハクが村にある酒場でお祝いをしていると、久しぶりに先輩と会った。

 先輩は、以前村を離れたときのボーンシリーズの装備から一新して緑のドレスみたいで優雅な鎧と対になる様に緑のガンランスを装備していた。

 

「うむ。お前は相変わらずさえない顔してるが…装備は大分マシになったな。」

 

 豪快に笑い出す先輩。

 貶しつつ褒める話し方は変わりませんね。

 

「ご主人様、この方は誰ですかニャ?」

 

 相変わらず女性らしくない人だな…と思っていると、ハクが僕に先輩の事を尋ねてきた。

 

「ああ、ごめんねハク。この人は僕のハンターとしての先輩だよ。」

 

「おう!オレがこいつの先輩だ。よろしくなハクとやら!」

 

 再び豪快に笑い出してハクと握手を交わす先輩に、ハクは若干顔が引き攣っていた。

 

 

 

 

 

 先輩は僕の師匠であり親の変わりでもある人だ。

 ハンターとしての知識は全て先輩から教わった。そして、村がモンスターの襲撃を受けて家族を失ったときに引き取ってくれた人も先輩だ。

 僕は先輩をハンターとして尊敬している…けど。

 

「うぇひひひ!酒だ!酒持ってこーい!」

 

 親代わりとしての先輩は、一生尊敬できないだろうと思う。

 

「先輩…本当に変わりませんね…。」

 

「おーう!あったりめーよ!」

 

 先輩は医者から飲酒禁止されようと飲み続ける生粋の酒好きだからだ。

 度数の高い酒のちゃんぽんは当たり前。口に合う酒のある店を見つけると、その店の酒を全て飲みつくして出禁にされ、挙句の果てにはクエストに酒樽を持ち込む徹底ぶりである。

 …正直な話、親代行として最低だと僕は思っている。

 

「ご主人様…。」

 

 ハクが僕に早く店を出ようと懇願している。

 

「ごめんね、この人が落ち着くまで待ってね…。」

 

 僕はその囁きを我慢しなければならない。

 先輩がこの村に来たということは、僕に大事な話をしに来た他にならないからだ。

 だから…やめてくれ…!僕に…その心が折れそうなくらいカワイイ姿で見つめてこないでよ…!

 ハクの姿にメロメロになりかけていると、先輩が勢いよく酒瓶を振り下ろして猛々しく叫ぶ。怖っ。

 僕は、ハクに向けてた何かが急速に冷えたことを感じた。

 

「おうおう!このみせのさぁけぇじぇんぶもっれこーい!うえひひひひ!」

 

 笑いながら酒を煽り、飲み終えた酒瓶を掲げ立ち上がった先輩の大きな胸が揺れ、酒場の男達がどよめく。

 防具を着けても尚破壊力を抑えきれない大きさの胸を持ち、美人な先輩が、こんな店で頼りない男を同伴させて酔っているのだから、アルコールが入って更にさかりのついた男にはとても魅力的に見えるだろう。うん…。

 でもね、騙されちゃいけないよ。

 

「いっちばーん!かかとおとしぃ!」

 

 上機嫌な声と共にテーブルへ振り下ろされた先輩の左足。

 呂律の回らない状態の先輩から繰り出された踵落としはテーブルを破壊し、床に突き刺さる。

 ズンッと衝撃が酒場全体に伝わり、先輩の左足によって床はくもの巣状の罅が入っていた。

 先程までの喧騒が嘘のように、酒場には静寂が訪れた。

 

 青い顔のハク、酔いの醒めたお客さん、口の閉じない店員さん。

 …先輩が店を壊してしまい、本当にごめんなさい。

 

「ウェヒヒヒ!」

 

 …知ってたよ。先輩が馬鹿力なのは。

 

 

 

 

 

 

 あの後、しっかりと(先輩のお金で)賠償金を含めて料金を払った。

 店からは「二度と来るな!」と追い出された。

 これでまともに先輩と話せる、よかった。

 

「…酔いが醒めちまったよ。」

 

「先輩、それで僕の村に来た理由はなんですか。」

 

 (ご主人様が冷酷な目をしてるニャ…)

 

 残念そうな顔をする先輩に躊躇なく質問する。

 こうでもしないと、先輩は散々酒という酒を飲みつくした挙句、僕に話す事を忘れてふらふらとどこかの村に行くからだ。一昨年がそうだった。

 

「おう、お前にな、良いクエストを推薦してやったぞ。」

 

 先輩は、男らしい笑顔でクエストの概要がメモされた紙を僕に差し出す。

 

「…………」

 

 このクエストは…。

 

「ご主人様…どうしたのニャ?」

 

 ハクは僕の様子が変だと思ったのか、僕の肩に乗り内容を確認する。

 そして、僕の考えを理解したように「ニャ…」と先輩を白い目で見る。

 

「…ご主人様、止めましょうニャ。今の装備で挑むのは無謀だと思いますニャ。」

 

「うん。」

 

 ハク、君の意見には僕も賛成だよ。

 

「ああ?オレが折角コイツを用意してきたってのに断るつもりか?」

 

 僕の態度に腹の立ったらしい先輩は、僕に脅しをかける。

 酒が抜けてストレスの溜まっている先輩が、狼の如き眼光で睨む姿にハクは怯えている。ハクが可愛すぎてつらい。そして先輩が怖くてつらい。

 

「先輩…僕にリオレイアの狩猟ですか?バトルシリーズで、最近になりようやくドスファンゴを倒せた程度の僕に…ですか?」

 

 間違いであって欲しい。「いや間違えたなこっちだったぜ!」と笑いながら別のクエストを出すと信じるぞ。

 わざとである可能性にかけて僕は先輩に質問をした。

 

「ジャンジャジャーン!何とこれが現実だ臆病ハンター!」 

 

 …冗談じゃない、リオレイアには僕のバトルシリーズは紙の鎧と同様に引き裂かれるかもしれないし、愛用している『ワイルドボーンランス』の攻撃はアオアシラに小枝を刺しているように通用しないんですよ!?

 

「さあ、期日も場所も確認したな。とっとと行くぞ。」

 

「グェ・」

 

「ご、ご主人様ぁーーー!?」

 

 先輩は勢いのあるみぞおちぱんちをくりだした!

 

 僕は、ハクの叫び声を聞きながら気絶した!

 

「おい、こいつのオトモ…ハクだったけか?」

 

「ニャ…何でしょうかニャ?」

 

「お前もついて来い。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ご主人様を担ぐ『先輩』と呼ばれる方についていくと、アプトノスを操っている車に『先輩』は声をかけましたニャ。すると慣れた手つきで運転手の方はご主人様を車の中に放り投げて、ハクもご主人様の元へと投げられましたニャ。

 

「よし…頼む。」

 

 最後に『先輩』が普通に乗り、運転手に声をかけると車は走り出しましたニャ。

 

「先輩さん…ですかニャ?」

 

「いや、オレはお前の先輩じゃねえから先輩と呼ぶな。師匠でもねえからそれも駄目だ。」

 

「…ハクは貴方と話をしたいのニャ。」

 

「んじゃ、今の『貴方』ってえ呼び方にしろ。」

 

「っ分かりましたニャ。」

 

 ご主人様、ハクはもう限界ですニャ。

 この方、個性溢れすぎていて苦手ですニャ。

 ご主人様は師匠として尊敬してるらしいけどニャ…。

 

「あの…貴方はご主人様を高く評価しているのか分かりませんが、ニャ…雌火竜はご主人様に早いと思いますニャ。」

 

 ──だって、ご主人様はドスファンゴを狩る事ができたばかりですニャ…。

 

「はっ。」

 

 ご主人様への心配を『先輩』は鼻で笑いましたニャ。

 

「大丈夫だ、オレも同行する。オレならコイツが死ぬ寸前で助ける事ができっからよ。」

 

「ニャ…。」

 

 確かに、仲間がいれば狩りは安定しますニャ…。

 と実は馬鹿を装っていただけだったのか…とハクは感心しましたニャ。

 

「それによお…コイツは無理矢理痛い思いさせねえと成長しねえからな!」

 

 笑いながらご主人を殴る『先輩』。

 …ご主人様、生きてくださいニャ。

 

 豪快に笑い出す『先輩』に、ハクは車の目的地に着くまで圧倒され続けたのでしたニャ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 目を覚ますと岩肌が広がっていた。

 

「…え?」

 

 ベッドから起き上がると先輩が武器を研いでいるのが見える。

 おかしい、僕は先輩と渓流に訪れる予定は無かった筈だ。

 

「先輩」

 

「おう、起きたか。」

 

「ハクはどこですか。」

 

「そうきたか!?」

 

 珍しく先輩の驚く顔を拝めたけど、今はそれよりも大切な事がある!

 ハクは…ハクは!?ハクがいないと僕は死ぬ!

 

「ご主人様~。」

 

 ハクがいないことに慌てていたけど、僕の元に歩いてくるアイルーを見て安心する。

 よかった、ハクがいたよ!

 

「はいこれ調合した薬類ですニャ。頑張ってリオレイアを狩るニャ!」

 

 ハクはニッコリと良い笑顔で僕のポーチを渡してきた。

 中には鬼人化薬、硬化薬、解毒薬、回復薬グレートがこれでもかと入っている。

 

 …記憶が戻って来たと共に先輩は嘘を一度も吐かないな…と絶望した。

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