*注意点*
・言葉の意味が微妙におかしい気がします。
・文字数にムラがあります。
・アイルーの可愛さを表現できていません。
…では、以上の注意点に気を付けてお読み下さい。(今更だと自覚はしている。)
先輩とのリオレイア狩猟から半月くらい経った現在────
僕は自宅のベッドで療養生活を送っています。
実は、初のリオレイアの狩猟で身体の限界を超えた動きをしていたようで、そのクエストを終えてネコタクを降りたとき気を失い、今になりようやく目を覚ました次第です。
満足に身体を動かせない状態だけど、リオレイア狩猟クエストを終えた時の僕は酷い状態だったそうだ。
盾を構えた腕は粉砕骨折目前、回避や受け流しのために酷使した足は動かせるのがおかしい状態に折れていて、かすり傷と思っていた傷は貫通しているものもあったらしい。
ハクから聞いたことだから、間違いない。
「────患者さん患者さん、ボーっとせずに体を起こしてくださいニャ。」
「ああ、ごめんなさい。」
満身創痍になった僕のためにハクは知り合いのアイルーに助けを求めたらしく、現在も多くのアイルーが僕を診察し、包帯を替え、体を拭いてくれている。偶にメラルーも作業しているのを見てびっくりする。
全治六ヵ月だった筈の僕を神業のような手法で全治一ヶ月に縮めた謎のアイルーも居たそうだ…回復力を増す手術か…ハンターボディを強化したのかな。
僕はそのアイルーを見たことが無いけど、いつかは会ってお礼をしたいなと思う。
「患者さん、そのギブスをそろそろ外しますのニャ。」
しかし…ネンチャク草や薬草、苦虫などの絞り汁と蜂蜜やアルビノエキスを使った塗り薬、不要な血を抜いたり患部に直接薬を注入できるハリマグロ製の注射器に、水を少々つけるだけで固まる包帯…自然界の道具って凄いね。
…うちのハクは人脈、いや猫脈が広いのかな?
以前はハクに敬礼していたアイルーを狩場で見かけたし…意外と凄いのかも。
────ところで看護士アイルーさん。
「どうかしましたかニャ?」
貴方の手にある太刀で僕をどうするおつもりでしょう?
「ギプスを斬るのですニャ。」
…いやいやいや、もっと他の方法がありませんか?
穏便にやりましょうよ。ね?ね?
「…いきますニャ」
いやあああああああああああああああああああああああああ!
ギプスを取った半月後、すっかり動けるようになりました。
あの看護士アイルーさんは絶対Sだった。絶対にSだったよ。
悲鳴を上げる僕を見て笑顔が止まらないし、寧ろ恍惚としていたよ。
「ニャ…今月はクエストに行けなかったのが響きますのニャ。」
白いアイルーは計算を終えると溜息を吐く。
置かれた家計簿には多額の出費のみが記録されており、生計をたてるためにも仕事をしなくてはいけない事実を示している。
主がリオレイア(という名のナニカ)との駆け引きによる大怪我で働く事が出来なくなると、以前主がドスファンゴに腹部を刺されたときよりも大変になっていた。
主の治療費についてはハクの知り合いを頼ったので問題は無かった(寧ろ知り合いが知り合いを呼ぶ事によって主が健康を超えた体に改造されていた。)…が。
その他に問題があった。
食費と家賃だ。
普段の食事は村の屋台で済ませる事が多く、それが出費の大半を占めている。
ハンター優待特典としてそれに払う金額を抑えてもらっているとしても一週間で一〇〇z×二~三食×一週間=大体一七〇〇z前後となる。
また、主は今の村を気に入っておりマイハウスを購入しているために家賃の請求がある。
稼げるときに住みたい家を買っておき、ハンター引退後はそこで隠遁生活を送るつもりとは主談だ。
月に三度採集や小型モンスターの討伐クエストを受けて、三〇〇〇×三回=九〇〇〇z稼ぎ、そこから食費と家賃を引くと残るのは九〇〇z程、つまり一割くらい。
それをコツコツと貯めて装備や道具を集める慎ましいハンター生活を送っているために、今回の主の大怪我は懐事情に響いている。
リオレイアの狩猟で稼いだ金は既に消え、主は働くまでに時間が必要。
ハクもリオレイア戦で消耗していてクエストへ行く事が出来ない状態にある。
双方働けない事に加えてドスファンゴの件によって貯蓄は既に雀の涙だった。
────このままだと破産すると思ったハクは、この半月間死に物狂いで主のために奮闘した。
食事を外食で済ませていたが、狩場でサンドイッチを作れる程度の料理の知識をハクは持っている。
食事を作らなかった訳は、クエストの支度などで手が回らなかったからだった。
だが、主もハクも働く事の無いこの時期は別に外食で済ませなくとも時間はある。
だから、ハクは自炊を始めた。(勿論主の分も作っている。)
それによって一食一〇〇zが六〇zに押さえる事に成功し、半月で一五〇〇zの節約が出来た。
家賃の問題もこれで解決できるとハクは安堵している。
「ご主人様はあと半月もすれば元気になるニャ。もうひと踏ん張りして…いたたたニャ。」
(大丈夫かなハク…。)←看護士アイルーの監視を振り切り、こっそりとハクの買い物を見守る主
(相変わらずあの子は無茶してますニャ…。)←ハクの主を連れ戻しに来たがハクも治療するべきではと心配する看護士アイルー
(本当、よく出来たアイルーだよな…健気ってか…今度店来たときはオマケ用意しておこう。)←買い物に来たハクの姿に心打たれた優しい村人A
(良い子ニャ…今度タダで食事をあげようかしらニャ。)←最近ハクが自炊を始めたと聞き、助けてあげたいと思っている屋台のおかみ。
────無理して頑張るハクに、主とハクの知り合い、及び村の人々はハラハラしながら見守っていることは秘密だ。
「ご主人様、おかゆを作りましたニャ。」
「うん、いつもありがとう。ハク。」
「患者さん患者さん、ついでにこの薬をぶち込みますのニャ。」
「おかゆがぁぁぁあああああああああ!」
村全体で見守られているハクと主の生活はほのぼのとしており、鬼神の如き活躍を見せるハクや狩人として成長している青年ハンターとしての顔はどこへやら、どちらも純粋な子供のような姿を見せている。
村の人々は、それを見てとても和んでいた。
「大丈夫ですニャ。ハクのおかゆは薬が混入しても美味しいですニャ。」
「は、ハク…君って奴は…!頂きます!」
「あ、薬の量を間違えましたニャ。患者さん、お薬足しますニャ。」
「うわぁぁあああああああああ!?」
────その微笑ましい暮らしが村の風物詩となりつつあるのに、気付かないままのハクと主である。
解説コーナー
・看護士アイルー
→ハクの友達。看護士と言いながら人もアイルーも生物なら治療できるアイルー。
ハクに応急処置や回復薬の作り方を教えたアイルーでもある。
・捕獲された件のリオレイア
→瀕死の状態で覚醒した力の反動か、ギルドに送られた後すぐに死亡した。