豊穣の女主人の上に何でも屋を開いた   作:フリーザ様

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ウノと修行とミノタウロス

 

 

四人はウノをしながらお話ししていた。

 

「だから、その……私が倒し損ねたミノタウロスのせいでリバース。君に迷惑をかけて、ごめんなさい」

 

と、アイズ。

 

「ち、違います!悪いのは迂闊に下層へ潜ったドローツー。僕でっ、ヴァレンシュタインさんは、貴方は全然悪くなくて!むしろ助けてもらった命の……」

 

と、ベル。

 

「ドローツー二枚」

 

と、リアム。

 

「リリもドローツー」

 

と、リリ。

 

「恩人で!というか謝らなければならないのは散々逃げ回っていた僕の方で!ご、ごめんなさいっっ!」

 

と、ベルが頭を下げた。

 

「…………8枚も」

 

が、それを全く気にせずアイズはショボンとしながらカードを8枚引いた。

 

「その、えっと、だから……助けていただいて……」

 

と、ベルが言いかけた。

 

「あ、ドローフォー」

 

「本当にありがとうございました!」

 

「「「えっ」」」

 

全員がベルを引きながら見た。どれが誰の台詞かは流れで読んで下さい。

 

「ドローフォーで……」

 

「ありがとうって……」

 

「ドMなんですかベル様?」

 

「ちょっと!ていうかなんでウノしながらお話⁉︎空気を読んでよ!」

 

ベルはリリとリアムを指差した。

 

「お前がウノしようって言ったんだろうが」

 

「いいから早く色を選んで下さいよベル様」

 

二人はまったく悪びれることなく言った。

 

「………黄色」

 

「おっと、アイズの髪の色を選んだか」

 

「だとしたら流石のリリも引きます」

 

「被害妄想で勝手に引かないでくれる⁉︎っていうかリリ!段々、リアム色に染まってるよ!」

 

ベルがツッコんだときだ。

 

「……ダンジョン探索頑張ってるんだね」

 

「2」

 

「リリも2」

 

「ちょっと二人ともお願いだから黙ってて」

 

とりあえずそれを注意しといてベルは言った。

 

「い、いえ、それは……」

 

「もう10階層にスキップ。……したみたいだから……すごいね」

 

「い、いえっ、それは色んな人に協力してもらったおかげでっ、ぼ、僕は全然まだまだというか⁉︎目標にも」

 

「リバース」

 

「全く手が届かなくて……」

 

「リバースだっつってんだろ殺すぞ」

 

「お前を殺したいわ!」

 

「やってみろよコラ」

 

「戦い方だって、我流というか素人というか、変なことをしてモンスターにやられそうになることだってよくあって、もっと強くならなくちゃいけないのに、とにかく全然ダメでっ、全然なっちゃいなくてっ、えーと……⁉︎」

 

「ねぇ、早くカード出して」

 

「ヴァレンシュタインさんまで⁉︎」

 

で、仕方なくベルはリバースを2枚出した。色は赤に変わった。そこにアイズは赤と青の8を2枚出しながら言った。

 

「それじゃあ……私が教えてあげようか?」

 

「えっ?」

 

「戦い方。教えてくれる人がいない、んだよね?」

 

「な、なんで、ど、どうしてそんなことを……⁉︎」

 

「……強く、なりたそうだから、かな。私もその気持ちわかるから」

 

「ウノです!」

 

「ドローツーっと、俺もウノ」

 

「あ、僕もドローツーでウノ……はっ!」

 

「……………」

 

アイズ、カード+4枚。場が凍り付いた。リアムが言った。

 

「………アイズ、別に教えて欲しくないってさ」

 

「分かった」

 

「待って待って待って下さいお願いします!違うんです!条件反射で出しちゃっただけです!」

 

「いや、教えてもらう奴のプレイじゃないよね」

 

「ベル様は接待プレイという言葉を知らないんですか?」

 

「お前らは本当に黙ってろ!」

 

ベルはそれを言ってからアイズに言った。

 

「その、お願いします……。僕は、強くなりたいんです……」

 

「それよりアイズのウノの修行を付き合った方がいんじゃねー?」

 

もう無視した。

 

「………わかった」

 

「ご、ご教授をよろしくお願いします!」

 

「……うん。よろしく、お願いします」

 

「アイズ、お前のターン」

 

「はい、スキップ。あ、そういえばリアム。エイナさんが呼んでた」

 

「マジか、サンキュー」

 

ウノが終わってからすることにした。

 

 

 

 

ベルはアイズと修行に向かった。結局、アイズはドンケツで機嫌悪そうになってたので、ベルはおそらく気まずくなってるだろーなーとか思いながら、リアムはボーっとしてた。気が付けば夜になってた。

 

「…………あっ」

 

「どうしました?」

 

「ギルド行くの、忘れてた」

 

「あっ……明日にしましょうか」

 

「ああ」

 

 

 

 

翌日。二人はギルドに向かった。

 

「で、なんなんでしょうね。ギルドの方がリアム様に用事なんて」

 

「さぁ?まぁさっさと終わらせて帰ろうぜ」

 

「そうですね」

 

「今日は焼肉にするか。随分前に仕事でちょっと世話になった焼肉屋があってな。優待券があるんだ」

 

「マジですか⁉︎行きます!」

 

なんて話しながら二人はギルドに入った。

 

「あ、リムくん!」

 

応接用の椅子に座ったエイナがすぐに気が付いた。

 

「よう、どしたの」

 

「まぁ座ってよ。ちょっと、真面目な話だから」

 

「お、おお」

 

で、リアムは座った。

 

「何の用?」

 

「それがね、昨日の夜にまた6〜7階層にミノタウロスが現れたみたいなの」

 

「ああ?また?」

 

「うん」

 

「ふーん……で、俺にどうしろと?」

 

「そのミノタウロスの討伐をお願いしたいの」

 

「討伐、ねぇ……」

 

「もちろん、お金は払うし、危険な依頼だから断ってくれてもいいよ」

 

「でも、なんで俺に?そんなんロキファミリア辺りにやらされば無料だろうが」

 

「ロキファミリアは近いうちに遠征に行くみたいなの。だから頼みづらくて。それに、リムくんは怪物祭のモンスター達複数相手に奮闘してたじゃない?だから」

 

「なるほどね……わーったよ。行く」

 

「本当に?ごめんね」

 

「その代わり、剣を一本寄越せ。木の剣でもいい」

 

「そ、それくらいならいいけど……」

 

「なら、受けるよ」

 

リアムは立ち上がった。

 

 

 

 

早速ダンジョンに向かうリアムとリリ。

 

「おいリリ」

 

「何ですか?」

 

「お前は来るな」

 

「ふえっ?」

 

「へ?な、なんでですか?」

 

「お前はベルのサポーターだろ。しばらくはあいつ、アイズにボコボコにしごかれてまともにダンジョンで戦えないかもしれないし、お前がサポートしてやれ」

 

「分かりました。焼肉、楽しみにしてますからね」

 

「おー」

 

テキトーに返事して、リアムはダンジョンに入って行った。

 

 

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