豊穣の女主人の上に何でも屋を開いた   作:フリーザ様

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立ちションと寝相と偽物

 

 

翌日。リアムとロキファミリアの皆様は20階層にきた。瞬間、ガン・リベルラが襲い掛かってきた。トンボ型のモンスターだ。全員が身構えるが、その前にリアムが立った。金属バットを持って。

 

「べ、ベート⁉︎」

 

「や、何処から持って来たのそれ」

 

胸無しと胸あり姉妹のツッコミを無視してリアムはバットを構えた。

 

「四番、ショート、リアム」

 

そして、リアムは片っ端から打ち返した。打った相手は壁に叩きつけられる。

 

「あれは食べないのベート?」

 

「俺に虫を食う趣味はねぇ。美食會じゃねんだよ」

 

そんなことを言いながらバッティング。その戦闘を見ながら、フィンは「むむむっ」と唸る。

 

「どうしたフィン?」

 

リヴェリアに聞かれた。

 

「………怪しい」

 

そんなの気にもせずにリアムは暴れる。すると、フィンの隣にいたレフィーヤがくあっと欠伸した。

 

「んっ?」

 

「あ、す、すいません」

 

「いや、そろそろ休憩にしようと思っていたところさ。みんな、休憩にして仮眠を取ろう。先に僕とベートとリヴェリアで見張るから、他のみんなは先に寝てくれ」

 

「わたしも見張りやります!」

 

ティオネが元気よく手を挙げた。

 

「好きにしてくれ」

 

もう諦めたようにフィンは言った。で、アイズ、ティオナ、レフィーヤは睡眠タイム。その間、残りの四人は四つに別れて見張り。当然、やはりモンスターが出てくるわけで。

 

「早速来たな……!ベート、援護する!」

 

リヴェリアは言い放った。だが、そこにベートの姿はない。

 

「ベート⁉︎おいベート!」

 

呼ぶも返事はない。

 

「チィッ……!あんの馬鹿者……!フィン、ベートが消えた!探してくる!」

 

「頼んだ!」

 

で、リヴェリアはベートを探しに向かった。すると、何処かで見たことある尻尾がひょこっと見えた。

 

「いた……!おいベート!何をして……」

 

「えっ?」

 

「早く来い!モンスターが現れている!」

 

「あのー……」

 

「なんだ⁉︎」

 

「あんまジロジロ見ないでくんない」

 

リアムは立ちションしていた。

 

「…………………」

 

「…………………」

 

「うぉわあぁぁぁッッ‼︎」

 

思いっきり殴られた。

 

 

 

 

モンスターの群れはなんとか撃退した。

 

「だーかーらー。あれはお前身体の中の毒素を流してただけなんだっつーの」

 

「黙れ変態獣人野郎。あんな所で自分の恥部を晒すなど恥ずかしくないのか」

 

「男はみんな変態だバカヤロー」

 

「その中でも貴様はハードでクレイジーな変態だな」

 

「じゃあお前がオシッコしたくなったらどうすんだよ」

 

「それはお前……ま、周りに一声かけてから見えない所に移動するに決まってるだろ」

 

「結局立ちションじゃねぇか」

 

「立たないね!座ってする!」

 

「外で小便してる時点で同じ穴のムジナなんだよバカヤロー」

 

「ま、まぁまぁ二人とも落ち着いて」

 

二人の間にフィンが割って入る。

 

「ベート、次からはトイレ行く時は言ってからしてくれよ」

 

「へいへい」

 

「じゃ、引き続き見張りを頼むよ」

 

フィンに言われて、四人は見張りに戻る。

 

(しかし、みんな意外とダンジョンでもぐっすり寝てんのな)

 

リアムは後ろで寝てるアイズ、レフィーヤ、ティオナを眺めながら思った。で、リヴェリアの目を盗んでティオナの寝顔に近付いた。そして、鼻の穴にその辺にあった小石を詰めた。

 

「………プフッ」

 

更に、ペンでドラえもんのようなヒゲを描いた。

 

「wwww」

 

さらに、おデコにクリリンのようなホクロを六つ書いた。

 

「ケラケラケラwww」

 

そしてトドメに胸に北斗七星を書こうとした時、ガッと手を掴まれた。

 

「何やってんのあんた」

 

ティオナが目を覚ました。

 

「………化粧?」

 

「殺す!」

 

喧嘩になり、結局ティオナは眠れなかった。

 

 

 

 

今度は立場が変わり、フィン、リヴェリア、リアム、ティオネが寝る番。当然、リアムの真上にティオナは乗った。そして、木の枝を懐から出す。

 

「何してるの?ティオナ?」

 

名前を呼ばれて、ビクッとなるティオナ。アイズがじと目で睨んでいた。

 

「ち、ちょっと化粧を……」

 

「化粧に木の枝なんて使うの?」

 

「いいじゃん!こいつさっき私の鼻の穴に石入れたんだよ⁉︎」

 

「うーん……気持ちは分かるけど……と、いうか、ベートさん、いつものベートさんじゃないよね最近」

 

「確かに。どうしたんだろうね?変な物でも食べたんじゃない?」

 

言いながらティオナは落書きしようとした。だが、

 

「ローリングタックルぅ!」

 

謎の寝言と共にリアムは転がりながらダンジョンの奥へ向かった。

 

「ええええっ⁉︎寝相悪いにもほどがあるでしょ!」

 

「言ってる場合じゃないよ。ティオナ、お願い」

 

「まったくもう……!」

 

慌ててティオナは転がるリアムを追い掛けた。

 

 

 

 

ベルは防具を買いに行った。ベートとリリは何でも屋でゴロゴロしている。

 

「………する事ねぇなオイ」

 

「今更何を言ってるんですか?」

 

リリにピシャリと言われた。

 

(普段、あの野郎は何してやがンだ……)

 

思わず大欠伸をした。すると、ピンポーンと呼び鈴が鳴った。

 

「あーい……」

 

ダルそうにベートは玄関へ向かった。前にいるのはナァーザだった。

 

「どうも」

 

「客か?」

 

「依頼があって来たよ」

 

「そうかい。まぁ上がれよ」

 

テキトーに接客するベート。

 

「それで、何の用だよ」

 

と、言ったベートにリリが飛び蹴りした。

 

「っ⁉︎な、何しやがんだ!」

 

「こっちの台詞ですリアム様。普段はキチンと接客するくせに何を今日だけ偉そうな態度取ってんですか」

 

「えっ、普段こんな感じじゃないの?」

 

「はぁ?何言ってんですか」

 

「す、すまねぇ……」

 

(なんだ?あいつのキャラがよくわかんねぇな)

 

ベートは詫びると、言った。

 

「それでお嬢さん。何かお困りですか?」

 

またリリの回し蹴り。

 

「なんだよ今度は!」

 

「そこまで紳士的ではありません」

 

すると、リリがジトーっとリアムを睨んだ。

 

「………ほんとにリアム様ですか?」

 

「な、なんだよ急に……!」

 

「リリみたいに変身能力を持ってる偽物じゃありませんよね?」

 

ギクッとベートの肩が震え上がる。睨み合うこと数秒、リリがガバッと飛び掛った。

 

「うおわあっ!」

 

「なにしやがんだ!」

 

「偽物めェッ!正体を現しなさい!」

 

「う、うおあぁっ!」

 

慌ててベートは逃げ出す。追いかけるリリ。

 

「………依頼は?」

 

ナァーザは置いてかれた。

 

 

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