朝 日が昇り始める時間
「良し、今日もいい調子。今日から学校だから汗をかかない程度の鍛錬でいいかな?」
布団をたたみ押し入れに仕舞い肌襦袢を脱ぎ道着に着替え、竹刀袋を手に外へと向かう。
寮の近くに森があった筈だ、ランニングしつつ移動
「う~ん、軽くとなると100ずつでいいかな」
「思ったより早く終わってしまった…」
現在7時前後、時計というものがないから分からないが感覚ではそれくらい
寮の前で瞑想をしながら待とう。
………。
……っ!
一際強い気、量じゃなく鋭い刀のようなギラギラした荒い気。
寮から出てこようとしている
眼を開く
出てきたのは漆黒の髪を横で纏め、鋭い目つきをそのままに何に警戒しているのか気を張り巡らせ、竹刀袋を持った中学生。
明らかに何かやっている、動きに隙こそあれど、その隙を隠すように歩いている。
…が
「隙だらけですよ、お嬢さん」
後ろから声をかけ、右手がくるであろう場所ゆっくり払い近づく
「ッ!?」
私の行動とは裏腹に前に跳びこちらを見て着地した
…
「今の瞬動は見事です、よく鍛錬されている。
ですが今の行動で二回死に仲間が一人死にましたね。減点3です。」
「貴様はいったい何者だ?」
「声に硬直して一度、跳ぶ瞬間に一度、着地前に一人、その動きのままでは大切な人すら守れずに死んでいます。気をつけましょう。」
「貴様は何者だと聞いている!」
この女性は動きはいいが行動がちぐはぐだ。警戒しているのに攻撃せず、認識しても反撃せず、知りたい事だけ聞こうとする。
まるで
「人を怖がっているようですよ?」
「ッ!?」
「相手が敵なら名を訪ねる事自体がナンセンス。敵と判断すれば切ればいい。その得物は飾りですか?その手は義手ですか?
敵でなくても後ろから近づいたのなら拘束すべきだ。
その調子だと…」
―大切な人…死にますよ?―
(くっ…隙がない…私に指摘できるほど上の者は神鳴流には沢山いてもこの地には数えるほどだ…何者なんだ…この女っ!)
「おーい、瑞樹!」
「あ、おはようございます、千雨さん」
千雨さんが寮から出てきたので振り返る
「ッ!!」
パシッ
「動きだしは75点、ですが全体の動きは30点ですね。
視界が切れるタイミング、死角からの攻撃、定石道理過ぎる。おまけに殺気ムンムンでまるでテレフォンパンチ。
今のは一拍遅れても奥まで行き、死角をなぞる様に攻撃するのが可ですね。」
定石道理の軌跡を描いた彼女の剣は気で覆っただけの私の手に掴まれる
「あれ?桜咲…さん、どうしたんだ?」
「ええ、ここで待っていた不審な和服少女に職務質問していたようですね」
「…はい、きょろきょろとしていて怪しかったのでつい…
申し遅れました、麻帆良学園女子中等部2年桜咲刹那です。」
「こちらこそ、本日中等部2年に編入する風鳴瑞樹です。」
「こんなところで道草食ってたら遅れる、行こうぜ」
「そうですね、桜咲さんもご一緒にどうです?」
「…そうですね、ご一緒しましょう。」
そんなこんなで何も接点がなかった3人は何も語らず校舎まで辿り着く
「ここまでですね、来客用の玄関から私は行きますので」
「そうだな、放課後も一緒にかえるか?」
「そうですね、桜咲さんは?」
「私は用がありますので…」
「それでは、また」
「ええ、では」
桜咲さんは一人で向かっていった
「瑞樹も早く行けよ。時間、あんまねぇぞ」
「そうですね、では終了後に校門で」
「おう」
千雨さんもすぐに歩いて行った
私は来客者用の玄関から上がり、昨日通った道を進んでいく。
コンコンコン
「風鳴瑞樹です」
「入ってよいぞ」
「失礼します。」
部屋に入るとタカミチさんと学園長、それと知らない眼鏡の40dッ!!?
バッ
「……(ニコ)」
…s、20代くらいのお姉さんがいた。
「ふぉっふぉっふぉ、おはよう瑞樹君、さっそくじゃがこの学校の制服に着替えてくれんかの。しずな君。」
「はい、学園長。
こちらがこの学園の中等部の制服になります。」
「これに着替えるのですね。」
「そうだよ、この学校に来るときはその服を着用するようにね」
「はい」
返事をしてから振袖と長襦袢を脱ぎ袴を「ちょっと待ちなさい!?」
「はい?」脱げなかった。
紐を解いた状態から硬直。
「何堂々と着替えようとしているのですか!?
部屋もあります!少しは恥じらいを持ちなさい!」
「恥じらうも何も見られて困る体ではないですし、私は気にしませんよ?」
「そういう問題ではありません!!男性の方もいらっしゃるのですから常識をですね…」
「その常識は恥じらうからこそですよね?自慢ではないですが私の体に恥じるべき場所などありません」
「「「……。」」」
「別に下着くらいでなんですか。わたしは晒と褌です。下着じゃないです。
むしろ下着はこの肌襦袢だとおもいますよ?」
「「「………。」」」
「私は気にしない、男性は見れて嬉しい、悪いことなんてないですね。
では…」
「ちょっと来なさい!!」
「きゃっ、急に引っ張らないでください!袴が落ちて引きずってるじゃないですか…」
「うぅ…汚された…久方ぶりに…」
「失礼なことを言わないでください!着替えさせただけでしょうに!?
それに、なぜ洋服の着方を知らないのですか!?襦袢の上から着ようとして…」
「服って襦袢の上からきるものじゃなかったの?母さん…」
「どれだけ常識知らずの田舎娘何ですか!?」
母さんの嘘吐き…襦袢の上から着るのって和服だけじゃない…
小さい時着てたんでしょ…元アイドル…
「だ、だいぶ偏った知識だね…」
「一悶着あったが…話をしよう。瑞樹君の通うクラスは予定通り2Aじゃ
ここにおる高畑君が担任、しずな君が副担任じゃ」
「改めてよろしくね、瑞樹君」
「はぁ…
源しずなです。よろしくお願いしますね」
「はい、風鳴瑞樹です。よろしくお願い致します。」
「では、早速教室に行ってもらおうかの」
「僕に着いてきてね」
「はい」
失礼しましたと言い学園長室を後にする
「学校での事だけど、僕はよく出張にいくからしずな先生に聞くと言い。男の僕よりも同姓の人のほうが聞きやすいでしょ?」
「…同姓だと逆に意識してしまうので基本的にタカミチさんに聞きますね」
「「…?」」
「風鳴さん、1つ聞いてもいいかしら?」
「はい、何でしょう?」
「風鳴って名前は本名よね?」
「厳密には本名じゃないですが、まあこちらでの名前ですね」
「?? まぁそれで、やっぱり風鳴さんのお母さまは元アイドル歌手の…」
「ええ、片翼を無くした不死鳥「ツヴァイウィング」の風鳴翼です」
「まあ!やっぱり!
あの伝説的歌手にお相手がいたなんて知らなかったわ」
「それは間違いですね。
私は所謂養子…孤児なんです」
「それは…」
「山で倒れていた私を拾い、育ててくれましたが男の人は伯父以外に来てないですし、出掛けても男の匂いもしなかったので生涯一人身でしたね。
しずな先生はタカミチさんがいるから心配なさそうですね」
「ぶふぅ!!」
「え!?あ、その…///」
「着いたよ、ここが今日から通う教室だよ。僕が呼んだら入ってきてね」
「はい」
私の返事の後、タカミチさんとしずな先生は入って行った…
けど
「一瞬、桜咲さんがいたよね…?」
気配探知
扉付近…中央…窓側…後ろの廊下が…わ…にいるのかなり気配が強い!?
気もそれ以外も何もない、にもかかわらず…
…教室の中の誰よりも強い…
「…き君…瑞樹君?」
「あ、はい、失礼します」
ガラッ
あ、やっぱりいた
私は中央の教壇まで行き黒板に名前を書いて一礼
「風鳴瑞樹です、諸事情あって今まで学校に通ってなかったので色々と分からない点が多いかと思いますが皆さんよろしくお願いします」
もう一度頭を下げ、あげると一番後ろに千雨さん発見
笑いながら小さく手を振る
驚愕から硬直、顔を赤くして手を振り返してくれた
「今誰に手を振った!?」
「確認した者は挙手!!」
「くそ~あんなに綺麗な子の友達一号誰!?」
…ノ
「はい夕映吉!!」
「長谷川さんです。」
「なっ///」
「なんですとぉ!!!!」
「あの地味で目立たない長谷川さんが1号で顔を赤くしている!?」
「ラブ臭が微かにするわ!!」
うわぁ…すごい…これが女子中学生…
「しずな先生!これを見習うと良いのですね!?」
「うん、これは悪い例だから反面教師にしましょうね。」
「ちょっと皆!!転校生ちゃんと高畑先生が困ってるでしょ!!」
私とタカミチさんの為に誰か怒ってくれてる…
「彼女を…」「参考にしてはだめよ、普段は素行が悪い子だから。」
…もう一度怒ってくれた人を見る、懐かしい人の声に似ていた気がしたから…
朱色の髪、緑と青の、オッドアイの瞳…あの時のような……ツイン…
フォッ
タンッ
「キャ…な、なに?…いつここに来たの?」
教壇からその人の机の上に瞬動で移動する
着地は膝と手をつき、無理な移動だったからか下を向いている
「……あ…す、な…?」
「なんで…あんたがあたしの名前を…ッ!?」
私は我慢出来ずに抱きつく。
ギュッと…もう離さないように…もう一度会えた事に感謝して…
「ッ…くぅ…あ、いた、かった…」
涙が止まらない、20年も経ってるから死んでいてもおかしくないのに…
「何を言って…」
「また…会えて…良かった……姉さん…」
「……っ!!……。ごめんね…。
あたし、記憶が無いの…。」
「…ッ!?……。」
抱きついていたのを離し、机から降りる
「ううん、こっちこそごめん…似てただけで人違いだった…」
「あぁ、瑞樹君そのまま後ろまで行きなさい、長谷川君の隣が君の席だよ」
「はい」
シーン…
「おっす、さっきぶり」
「うん、同じクラスになれてよかったね」
「神楽坂が昨日言ってた同じ境遇の?」
「ううん、人違いだった、名前まで一緒なんだけどかなり前に中学生ぐらいだったのを失念してた。にゃはは…」
「…そっか、いつか教えろよ」
「……いつかね…。」
小声でボソボソと喋り授業のチャイムが鳴ったから会話を止める
「それでは一時間目は僕の英語だけど瑞樹君の学力を見たいから中規模小テストをやります」
「せんせー、風鳴さんの質問時間くださーい」
「それじゃ終了の20分前に採点して朝倉君が50点以上なら質問。未満なら全員補修でいいね。それじゃ配るよ」
「朝倉!!死ぬ気でやれ!!」
「マジ頼むよ!!」
「あと、瑞樹君が50点未満でも同じだから、初めての授業らしいからね。僕も責任重大なんだ」
「風鳴さん頑張って!!」
「ファイト!!」
「気楽に解いて行こうね?」
「あたしの時と全然違う反応…」
「皆さん呼びにくいと思うので瑞樹で大丈夫ですよ。後、敬語もどけてください!」
「まず瑞樹ちゃんがどけようよ!」
「あ、そっか。みんなよろしくね☆」
『『かわいいー!!』』
「テスト始ってるよ」
『『ぎゃー高畑先生の鬼ぃ!』』
(あれ?このテスト簡単だ)
走り出したペンは止まらない
「最優先で採点した二人の点数を発表します。」
『『いいぇーい!!』』
「出席番号3番朝倉和美」
『『でんでれれれれれれれれれれ、ででん!!』』
「53点ギリギリだね」
「よっしゃあ!!」
「次、風鳴瑞樹」
『『でんでれれれれれれれれれれ、ででん!!』』
「100点おめでとう!」
『『うぉーー!!すげーーー!!』』
「瑞樹君に関しては見事な回答だったね、学力の高さが窺える」
「It was very easy and was able to untie the small test carried out this time in 20 minutes.
(今回行われた小テストはとても簡単で20分で解く事が出来ました。)」
「うぉ!!何言ってるか全然わかんねぇけど簡単だったってことは理解できた!!」
「うむ、今のテストは簡単で20分で解いたテ言てるネ」
「流石チャオりん、今のよく聞き取れたな」
「今瑞樹君が言った事を今日の宿題にしようかな
それじゃチャイムが鳴るまで質問タイムだね」
「さぁ瑞樹ちゃん、第一回独占インタビューさせてもらうよ、新聞に載るから隠してほしいところは言ってね」
「う、うん(今の動き私でも知覚出来なかった…)」
「それじゃぁまずは自己紹介だね
私は出席番号3番朝倉和美、好きに呼んでね」
「はい、よろしくお願いします、和美さん」
「何気に下の名前は始めてかも…
こほん、ここから先は記事なるから」カチッ
(テープレコーダー?)
―以下音声主体でお送り致します。―
「それじゃ最初は自己紹介からお願いします。」
「はい、本日11月23日火曜日0800付で麻帆良学園女子中等部2年A組に編入しました、風鳴瑞樹です。」
「はい、次はこの学校で目指したい事やりたい事を教えてください」
「う~ん、目指したい事は特にはありませんがそうですね、このクラスの皆と友達になりたいですね」
「分かりました、次はここに来る前は何処にいたんですか?」
「この学校に来る前は何もない山奥に一人で住んでいました。そこにタカミチさん…高畑先生ですね。が訪ねてきてこの学校に来ないかと誘われました。きっと母が根回ししてくれたのでしょう。そうしてこの地に来たのが昨日ですね。」
「ありがとうございます、続けて年齢、スリーサイズ、好きな男性のタイプを教えてもらってもいいですか?」
「はい、年齢は14歳ということになっています。」
「失礼、なっている…とは?」
「10から先を数えてないのです。もしかしたら13か15かもしれないですし、もしかしたら20歳かも知れませんね。」
「失礼なことを…」
「いえ、お気になさらず、スリーサイズですね。上から85、56、80です。」
「胸囲は少し大げさでは?」
「服の下はそのまま裸で晒を巻いてます」
とボタンを全部外し服を広げる
「ふ、服は肌を隠す物なので、しっかり着てください。高畑先生もいます。」
「ふ、それではここで私から名言を送りましょう。」
「名言?それは…?」
ドドン!!
「自身の恥じる必要のない肌は誰に見られても恥ずかしくなんてありません!!!」
「せめて前を隠してからおっしゃってください、勢いよく立たないでください。パンツ見え、パンツじゃねぇ!!?」
ドドン!!
「褌です!!」
「女じゃねぇ!?」
(すげぇ、あの状態の朝倉が突っ込みに入って尚追いついてない…)
(瑞樹…恐ろしい子…)
「……はっ、私はいったい…」
「好きな異性のタイプでしたね」
「せめてそのきれいな肌を隠してから喋ってくださいお願いします。」
「……。好きなタイプは長身で、色白、髪も白、体は大きいというより細く引き締まってるほうがいいです。
一番は隣にいるだけで安心できて、普段無口でも、優しさがあれば完璧です!!」
「そこまで細かいという事は好きな人が?」
「おはずかしながら、2j年前から…」
「そうですか、時間も押してきてますので最後です。
この学園に来て変わった事、嬉しい事。誰に向けてもいいですのでお願いします。」
「それではこの場を借りて複数に。
まず、長谷川千雨さん。」
「お、おう…」
「この学園に来て何も知らない私に悩みを打ち明けてくれてありがとう。私達の斬っても切れない縁となっていつまでも続きます。
辛い事もあったと思うけれど人は過去があるから生きていける。今があるから希望が持てる。明日を見ようと張り切れる!頑張れ!乙女!!」
「二人の出会いのお話ですか、また今度お話を」
「千雨さんに許可取ってからですね。
続いて、この学園に住む女子生徒に」
「お、いいですね。」
「これ絶対書いてくださいよ!」
「約束しましょう」
「言質とった…
コホン、この学園に住む女子生徒の皆さん、ぜひ私とお友達になって色々なところに遊びに行きましょう!誘ってくれる方大募集!」
「いい感じですね、まだあるなら、お早めに」
「…彼氏に振られた女性、私のところに来てください!彼氏さんより楽しいこと出来ます!断言します!!」
「……は?」
「次で最後。ここに来て一番あいt」「ちょっとお待ちを!!」「なに?」
「…先ほどの発言は…」
「文字通り。ここn」「だからストップ!」
「記事にするんでしょ(ニコ)」
「(ガクガクブルブル)」
「改めまして、ここに来て一番会いたかった人とすれ違う事が出来たのでその人に…。
『あの時はごめんなさい、未来にしがみついた私を押し出してくれてありがとう。あの時のことは私の中で後悔として根強く残ってしまいました。
でも、今度は私が助ける番だから…。今度こそ私は、あなたを過去から引き上げるから…。もう二度とあんな事もあんな思いもしたくない、そのために強くなったから…。どんな逆境も二人でなら跳ね返せること私たちは知ってるよね?
今度は抜け駆けなんてさせない、死ぬ時は一緒だよ…。』」
「……。」
「何?」
「真ん中だけ抜いたら…」
「メッだよ!」
「せめて好きな人の名前を…。」
「…F(エフ)…名前が無いからそうつけたの…。私が」
キーンコーン……
「…時間だよ、号令。」
「起立、礼」
『ありがとうございました』
書き溜め終了!
ここからはお馴染みの不定期亀更新でがんばっちゃうよぉ!
悩む頭にこれ一本♪
ホットブラックの、コーヒー♫
それではみなさんおやすみなさい
悩める子羊は頭を捻ってお腹に穴を開けてきます♪