年末で予約してたはずが出来てなく年始は成人式や同窓会で遊びまわった結果この有様です。
き、気を取り直して。本編いってみよー!
「今回のことがあったから命令からお願いに変える、あの扉は開かないでくれ。似たようなものしか入ってないから。」
「…うん…。わかったわ…絶対開けない、死んでも開けない。」
千雨さんの本を開いてリバースした時より1時間後、二人はリビングで正座していた。
流石にまた吐かれてもたまったものじゃ無いので寮生活に関する注意事項を確認していた。
「最後に、午後6時以降で寮の外で広域指導員に見つかると指導室に直行だから気をつけろ。」
「うん…。」
先ほどのことがあるから、私の気分は優れない、体を動かす気力もない…。鍛錬は一日サボると取り戻すのに3日はかかると聞く。更に学校生活も疎かに出来ないから普段より量も少ない。
はぁ…。
溜息がこぼれる。辛い、何か癒やしがほしい…。
気付けば千雨さんも姿が見えないし…はぁ…。
「とりあえず、瑞樹の言ってたコスプレはどうすんだ?」
千雨さんの声が聞こえたのでそちらを向く。そこで私が目にしたものは、全体的にピンク色でふりふりが沢山ついた服を着ていた。
「千雨さん…その格好は?」
「ああ、これは私のサイトでの制服みたいなものだ。あんまり言いたくはないが私はネットアイドルをやってるんだよ、だからコスプレの服があるんだ。」
「ネット…アイドル!?」
「ああ、少し気になったから調べたんだが瑞樹の母親ってリアルでアイドルやってたツヴァイウィングの風鳴翼だろ?」
「まあ、本当の母親じゃないけどね」
「そうなのか!?じゃあ、本名も違うのか?」
千雨さんなら本名を言っても大丈夫かな?
あっちとは全くの無関係だし…
「うん、私の本当の名前は『ミズキ・ウェスペルタティア・テオタナシア・エンテオフュシア』。千雨さんの知らない土地ではお姫様とも悪魔の憑き人とも言われた超有名人だよ。私の前では誰もが頭を垂れるほど偉い人なんだよ。」
少し作り話みたいに聞こえるが実際に90年ほど前の力に目覚めていない時はお姫様として扱われていた。
「…ふーん、そうか。」
「あ、その顔は信じてない顔だな!?ホントの話なんだからね!救国の聖女、アマテルの末裔として格式高い貴族の中の貴族に生を受け、ウェスペルタティア史上最年少の才女として5歳の時から王政の一角を切り盛りしてたんだから」
「そうかそうか、そりゃぁすごい」
「ふん、いつかその顔が前に来た時に千雨さんにあんなことやこんなことをして、ニャンニャン言わせてやる」
「そんなことが起きたら瑞樹の前で逆土下座かましてやるよ」
数年後の未来を少し語るならば、背中を地面につき仰向けの状態で両手両足を土下座の形で謝る女性がいるのだが、語られることは無いだろう…
「ま、そんなことより、結局コスプレはどうすんだ?着てみたい服があるなら探してみるけど?」
「そうだね、ないこと承知で聞くけどフリューゲルの時の翼さんの衣装ってある?」
「あるよ、私もファンだしな」
「あるの!?20年前の衣装だよ?千雨さん古くない?」
「いいんだよ、すごい歌手とすごい歌はいつまでも残り続けるんだ」
歌と歌手はいつまでも…か。
私もそんな存在になってみたいもの…そうだ!
「…ねぇ、千雨さん、ネットアイドルなんだよね?」
「そうだぜ、人気ランク1位だな」
「すご!それでそれで、翼さん直伝の私の歌を千雨さんのサイトで流してみたい。ネットアイドル歌手って言うジャンルを攻めてみたい」
「無理に決まってんだろ、第一私のサイトでやる意味もないし、歌手の幅が狭すぎる」
「元歌手に上手いと言わせた私の実力、特とご覧あれ…あ、歌なしでフェザーズって入ってる?」
「風鳴翼の?入ってるけど」
~~♪
少女歌唱中
「多分それだけの~物語なんだ信じて My glow~♪」
「…うん。それなら狙えるな。つー訳で早速流してみた」
「早!?」
うめえぇぇ!!!
マジもんきたーーー
馬鹿野郎!娘にきまってるだろ!
なんか面影あるよな
名前はよ!名前はよ!
まだ慌てる時じゃない…名前はよ!
「だってさ、どうする?」
「今これってどうなってるの?」
とカメラを指さして聞いてみた。
「今の状態だと、何もないが回せばリアルタイムで送れるぞ。」
「お願いしてもいい?」
任せろと千雨さんは言い、小さなカメラをいじっている
「そうそう、カメラ回ってる間私の喋り方変わるけど適当に流せよ」
わかったと答えると千雨さんは頷いてボタンを押したあと立ち上がった
「みんなぁ、どうだったかな♪私は、とっても上手だったと思うぴょん♪」
「くふっ…こ、このたび私の歌を聴いてくれてありがとう。…ち、……ちうさん。私はなんて名乗ったらいいと思いますか?」
「えっとぉ、あなたの名前が世間に知られてもいいと思ったら、本名でもいいと思うぴょん♪」
「そうですね、では。改めまして、私の名前は『風鳴 瑞樹』です。チウさんと同じ教室で勉学を育んでいます。」
リアル友人ポジ来たーーーー
風鳴…だと!?
個人情報、知りたいけど聞き出せない!!!
「安心してください、みなさん。本名です。私も母のようないつまでも残る歌を残したいとチウさんに話すとこの場所を提供してくださいました。」
「チウはミズキちゃんのお母様やそのご友人方のお話がきいてみたいぴょん?」
「公にしていいのか悩みますが母のことを幻滅しないでくださいね。
まず、私の母はズボラです。どのくらいかというと初対面の人間に焼きそばをマネたパスタに似たものを説明もなしに渡すくらいズボラです。」
まってその情報俺知らないんだけど
それはズボラではなくドジっ子と…
「一日の活力である朝食で美味だと絶好調に、最悪だと欲求不満な母に襲われました。」
キマシタワーーーー!?
た、確かに友人たちとの間にそんな噂を聞いたがまさか…
「絶好調でも襲われます。」
そっちの人だったーーー―!!?
ユリの花が咲き乱れる!!
「あ、百合の花、可愛くて綺麗で素敵ですよね♪」
ブルータスお前もか…
ブルータスお前もか
「?瑞樹です。」
天然様一名入りました!
いらっしゃいませ!
いらっしゃいませ~
らっしゃっせー!
「あははは、皆さん息ぴったりです!すごいですね、チウさん!」
「チウは親子揃ってなのと幻滅ぴょん…」
「なにがですか?」
「…天然」
「…?海産物じゃないですよ?」
「…もういいぴょん…。」
何かわからないけどすごく幻滅されてる…このままじゃいけない。
なぜか確信めいたものが私の脳裏に広がる。
「えっと、母のことは幻滅しないでくださいね…。私の母は、とてもいい人で…えっと、えと…」
「大丈夫、大丈夫だから、幻滅なんてしてないから!泣くなって!」
大丈夫!幻滅してないから!泣かないで!
おい!誰だよ瑞樹ちゃん泣かした奴!
「だって、翼さんはとてもいい人で…」
わかってるから!瑞樹ちゃんの心配することは何にもないから
俺たちは場を盛り上げようと息を合わせるだけで幻滅なんて絶対ないから
ツヴァイウィングは最高の歌姫なんだから幻滅なんてありえない
それより瑞樹ちゃんの事もっと知りたい。お母さまがどんな感じで育ててくれたのか知りたい
「ちうも瑞樹ちゃんの事もっと知りたいぴょん、お母さまの事を幻滅するなんてことは絶対ないから瑞樹ちゃんがどんな子なのか知りたいぴょん」
「皆さん…ありがとうございます…」
「瑞樹ちゃんは涙もろいんだから、皆も注意してほしいぴょん」
イエス、マム!
了解しました。
かしこ畏まりましたかしこ~
「ふふ、わかりました。皆さんのご要望にお応えします。」
それから私は翼さんと出会った頃からの話をして夜を過ごした
それから時間は飛ぶ
私の新しい出会いは運命を変えていく…
本来は語られることのなかったはずの物語…
いつか夢で見た私のいない世界とはまた違った世界救話
ねぇ、最期の私は笑っているのかな?