魔法少女リリカルなのは~白い冥王の妹、天翼の朱里~   作:天翼

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第8話

 

 

 皆さんはいかがお過ごしでしょうか? 私は家で読書や家事、異空間倉庫の調査くらいしかしていません。たまに通院するくらいですね。というのも、ストーカーさん達がサーチャーを飛ばして監視しているからです。本当に困ったものです。

 しかたないのではやて達とは病院であっています。病院はメディアさんが色々とやってくれましたからね。これについてストーカーさん達が何かを言ってこようとしたらしいのですが、張られている結界は回復力増強など内部に居る人達……特に病人にメリットがある物ばかりと外部から覗きを防止するものですしね。病院を覗けない事に反論した馬鹿な人がいたそうですが、着替えたり手術などで裸になる事もあるので当然という事で返したそうです。本当に変質者は困ります。

 

「おいっす朱里」

「おいっすです、はやて」

 

 病室に入るとそこにははやてが待っていました。この病室はこっそりと借りている部屋で、ここで密談を行っています。

 

「それで覚えて来ましたか?」

「もちろんや。でもフェイトちゃんとレヴィちゃんが来るまでまとな」

「お二人はどこに?」

「購買にレヴィと一緒にアイスを買いに行ったで」

「なるほど。では紅茶を入れて待ちましょう」

「せやな」

 

 少し待っていると二人が戻って来ました。それから軽く挨拶をして各々、ベッドの上に座ります。私は抱き着いて来たレヴィの頭を撫でなながらお話しします。レヴィと仲良くなる方法は非常に簡単です。餌付けでいいですからね。

 

「さて、ご要望があった幻術系の魔術を覚えてきたで」

「私もフェイク・シルエットを覚えて来ました」

「ありがとうございます」

 

 肉眼や簡易センサー類では見抜けない精度を誇る幻影を作り出して監視から抜ける為に覚えてきてもらいました。

 

「高等な物ですが、わざわざすいませんね」

「いえ、使えれば便利ですから」

「せや。これでうっとうしいのをまけるさかい、気にせんでええで」

「ありがとうございます。では、早速」

「いくで」

「うん」

 

 フェイトとはやてから幻術を使った攻撃をしてもらってそれを模倣します。これで家に幻術を残したまま私はこっそり居なくなれます。

 

「まあ、時間稼ぎやけどな。それと朱里のクローンも順調や」

「それはありがたいですね」

 

 幻術はやはり衝撃に弱いので時間稼ぎにしか使えませんが、クローンなら実態があるので問題ありません。それとアリシアやディアーチェは現在、ゆっくりと作業をしています。そもそも闇の書をもっとしっかりと解析しないと危険ですからね。

 

「では、そろそろ大々的に動きましょうか」

「動くん?」

「はやてはそのまま動かないで大丈夫ですよ。いえ、足はまだ大丈夫ですか?」

「んーまだ動く事は動けるで? ぶっちゃけ、戦闘になったら私自身を操り人形のように操作して自動で回避し、魔術で戦うだけやし」

 

 vividでコロナやオリヴィエが使っていた技術ですね。 あらかじめプログラムされた技を特定の状況下で自動発動させるという運用法を取るのでしょう。こういった技術は技の取捨選択でタイムロスが起こり、自動で技を出し切ってしまうためフェイントに弱く、パターンを解析されると対処されてしまうなど、柔軟性に乏しいので使い道がか切れらますが、はやてには使えるでしょう。

 

「それはパターンを解析されたら危険ですが……」

「わかっとるで。やけど問題ないよ。パターンが数十個もあれば話は別やろ」

「それはそうですが……覚えちゃいますよ?」

「「え?」」

「朱里、そんなんできんのって滅多にいいひんって」

「そうですか? 初見で覚えられるじゃないですか」

「わっ、私は無理かな……」

「ん~ボクはよくわかんない!」

「レヴィは勘でなんでもやってしまいそうやけどな」

「それはそうですね」

「えへへへ、ボクは凄いからね!」

 

 楽しそうに笑いながら足をぶらぶらするレヴィの頭を撫でてあげます。この子は野生の勘や戦闘時における勘が凄いですからね。

 

「まあ、普通の生活をしているくらいなら問題ないですか。それじゃあ、はやてには少し私の変わりになってもらいましょうか」

「ええで」

「私やレヴィはどうするの?」

「私がたたき起こすジュエルシードの封印と結界をお願いします。彼等が学校へ行っている間に強制発動させます」

「ボクの出番~? ボクの出番~?」

「ええ、そうですよ。凄くて強いカッコイイレヴィの出番です」

「よ~し、がんばっちゃうぞー!」

「うん、頑張ろうね」

「結界はメディアさんに頼めますか?」

「問題ないで」

「なら、さっさと終わらせましょう。それと例の件はどうですか?」

「うん、それなら母さんが連絡を取って許可を貰っておいたよ」

「ではなんの問題も無いですね。二日後、午後2時30分に決行です」

「えらい具体的やな」

「その時間、宗一郎さんがテストを行う時間ですから」

「うわぁ、嫌がらせしてんな」

「ふふふ、どういう感じになるか楽しみですね。なのははまあ、大丈夫でしょう」

 

 なのはの性格なら大人しくしてくれる事はないでしょうが、時間稼ぎはできます。結界を張る場所も小学校を除外すればいいですしね。

 

「では、ケーキでも食べましょうか」

「わ~い、ケーキだ!」

「あの、お土産は……」

「もちろんありますよ」

「助かるわ」

「ふふふ、渾身の出来ですからね」

 

 私はお母様の娘だけあって料理の腕はかなりいいです。それにシュテル・スタークスの要素も入っているのか芸術が大の得意です。

 

「本日はアップルラビットを作りました」

「なにこれ、無駄に凝ってんな」

「すごいね」

「うん。食べるのが勿体無いくらいだね~」

 

 今日のケーキはアップルパイの上にりんごで作ったうさぎを乗せて焼いた物です。黄金色に変化したりんごで作られた可愛らしいうさぎがアップルパイの上で寝転がったり、小さなりんごを食べたりしています。ちなみに皮を切って作った奴ではなくりんごをくり抜いて作り上げました。

 

「それと翠屋でも売っていますので欲しければ買っていってください」

「売り切れてそうやな」

「2時間ごとに限定1つの販売なのでまだ大丈夫でしょう。夕方にはなくなるとのことですが」

「でも、やりすぎて食べられへんやん」

「料理は芸術ですから」

「あははははは……」

「う~食べたいけど可愛そう……」

「食べてくれないと困りますよ。置いておいて腐らされる方がこの子達も私も嫌ですから、美味しく頂きましょう」

「わかったよ!」

「せやな」

「うん、食べよう」

 

 アップルパイを食べた後、適当にお話して帰宅します。私はお世話になっている病院の先生や看護師さん達にアップルパイを差し入れしてから帰ります。

 

 

 

 

 図書館に寄って参考書を借りてから帰宅した私は勉強の準備をしてから、家事をしながら待ちます。

 

「ただいま~」

「お帰りなさい、なのは」

「うん、ただいま」

 

 エプロンを畳みながらなのはを迎えに玄関まで趣き、鞄を受け取ります。

 

「ど、どうしたの?」

「なのは、手洗いうがいをしてきてください」

「う、うん」

「それから話があるので部屋に来てください。おやつも用意していますからね」

「は~い」

 

 私は部屋に戻ってなのはを待ちます。なのはは直ぐにやって来ました。

 

「おやつなの!」

「ええ、でもその前に勉強です」

「え? え?」

 

 なのはがぎぎぎぎというような擬音を発する感じでゆっくりと机を見ます。そこには私が用意した国語や社会の参考書が沢山あります。

 

「なのは、私は八神先生から聞きました。なのはが毎回テストで赤点を取っていると」

「っ!?」

「そして、二日後。テストがあることも」

 

 ニコリと微笑んであげると、なのはは可愛らしい顔に汗を浮かべながらーー

 

「とぅっ!!」

 

 ーー反転して全力で逃げ出しました。

 

「しかし、大魔王からは逃げられません」

「うにゃっ!?」

「この私がなのはの動きを予想できていないとでも思うのですか?」

 

 逃げることを予想していた私は仕掛けておいたトラップを発動させます。床に配置したトラップはなのはの足を縄で縛ります。なのは倒れて事前に配置を変えていたぬいぐるみやクッション達の中に倒れてしまいます。怪我は一切ありません。

 

「これで詰みですね」

 

 なのはが立ち上がる前に扉を締めて鍵をかけます。

 

「ま、まだなの!」

 

 なのはは瞬時に縄から抜け出して窓の方へと走ります。そして、急停止しました。

 

「言いましたよ、詰みですと」

「わ、ワイヤートラップとは卑怯なの!!」

 

 なのはも我が家の訓練を受けていますから、これくらいしないと捕まりません。

 

「なのは、勝てば官軍負ければ賊軍です。はい、意味はなんでしょうか」

「えっとえっと、勝ったら正規軍になれる?」

「微妙ですね。何事も勝った方が正しくなるという事です。勝った方が歴史を作りますからね。という訳で、勉強しましょうか。大丈夫です。二日もあれば私がしっかりと詰め込んであげます。ええ、忘れられないように付きっきりで」

「ひぃー!?」

 

 なのはを椅子に座らせて痛くない様に施された大人用の手錠で拘束して動けなくします。通販は本当に便利です。殆どなんでも手に入ります。それとお兄様のアカウントなので18禁の物も手に入ります。

 

「では、楽しい勉強を始めましょう。なに、参考書を二冊終えればお菓子を食べられますよ。今が二時半なので二冊を30分で終わらせればちょうどいいでしょう」

「無理なの!!」

「仕方ありません。倍の一時間で手を打ちましょう。ああ、失敗したら最初からやり直しですからね」

「鬼、悪魔!」

「そうですか、では鬼や悪魔らしいやり方でやってもらいましょうか。それとその言葉はいずれなのは自身にも帰って来るかも知れませんよ?」

「うぅ……わかったの」

「ああ、あと二日で22冊を終わらせますから、外出は出来ないと思ってください。それと睡眠もしっかりと取ってもらいます」

「うぇ!?」

「アリサやすずかには連絡を入れてあります。予定が入っていたら言ってください。全てキャンセルしますから」

「……この世には夢も希望もないの……」

「何言っているんですか、夢や希望はありますよ。参考書を終えた先に。それでは頑張って行きましょう、お姉ちゃん。お姉ちゃんが赤点では私が困ります。なに効率よくやれば問題ありません。幸い、明日は休みですからね」

「うぐっ!? わ、わかったの……ごめんなさい、ユーノ君」

 

 ちなみにユーノはいづなに追いかけられています。玩具扱いで、ですが。追いつかれたら弄りまわされます。

 

 

 

 

 

 二日後、月曜日となりなのはが学校へと出かけていきました。口から問題をつぶやいていますが、問題ないでしょう。100点とはいかないまでも90点は取れるでしょう。取れなければ補習すると言ってあるので大丈夫です。

 なのはを見送ってから家事を行い、12時になると風呂場に入り、湯舟につかりながらしばらく待ちます。すると浴室に魔法陣が典開され、はやてが転移してきます。

 

「お待たせや」

「ええ、待っていました」

 

 はやても裸で、あちら側にはテスタロッサ家の浴室が見えます。

 

「じゃ、交代やで」

「お願いします」

 

 はやては幻術で私の姿となり、浴室から出て脱衣所で服を着ていきます。私も魔法陣を通ってあちらに行き、ポシェットからだしたシュテルの服に着替えて外に出ます。外には女性とレヴィが待っていました。

 

「初めまして。私はリニスと申します。これからよろしくお願いしますね」

「こちらこそよろしくお願いします。私は高町朱里です」

「あれ、シュテルだよね? ね?」

「レヴィ……話を聞いていなかったのですか?」

「うにゅ?」

 

 リニスさんの言葉に首を傾げるレヴィ。もしかしてですか、朱里とシュテルを別人として考えてますか? まあ、レヴィならひょんな事から朱里と呼びそうですし、このままがいいですね。

 

「そうでした。私はシュテルです。よろしくお願いしますね、リニス」

 

 シュテルならリニスというでしょうし、さんは外します。

 

「な~んだ、やっぱり間違ってたんだね!」

「ええ、そうです」

「じゃあ、朱里は~?」

「私が朱里の変わりですよ、レヴィ」

「そうなんだ……」

「ああ、それとこれはつまらぬものですが……」

 

 異空間倉庫から菓子折りを出して渡します。もちろん手製の力作です。

 

「わざわざありがとうございます」

「お前、いいやつだ!」

「そうですよ。っと、フェイトが待っていますから行きましょう」

「うん! こっちだよ!」

「はい。プレシアさんによろしくお伝えください」

「かしこまりました」

 

 リニスと別れて転送装置に入ります。そこから地球にある高い建物へと飛びました。フェイトが住んでいる場所とはまた別で、海鳴市の中心にある庁舎の屋上で巨大な時計が設置されています。

 

「お待たせしました」

「来たよ~」

「おせーです」

「別に待ってないよ」

「だねえ」

 

 私に抱きついてくるいづなを抱き止め、撫でてあげます。いづなは昨日のうちにフェイトの所へと送っておきました。ユーノがぐったりしていたので友達の所に遊びに出したのです。

 

「フェイト、この子が朱里なのかい?」

「違うよ、シュテルだよ? 間違っちゃ駄目だよアルフ!」

「ああ、そうだね。シュテルだったね、うん」

 

 レヴィの言葉になんとも言えないような表情をするアルフ。

 

「初めましてアルフ、今日はよろしくお願いします」

「任せな。それがフェイトやレヴィの為になるならなんだってやってやるよ」

「それは頼もしいです」

「それで、どうするの?」

「二時まで待ちます。一応、準備もありますし食事にしましょう」

 

 異空間倉庫からレジャーシートと座椅子、テーブルを出してセッティングします。さらにバスケットと魔法瓶を取り出してお昼ご飯の用意をします。

 

「うまそうだねえ」

「私達もリニスからお弁当を持たされているから、こ、交換とか……」

「そうですね。皆で仲良く食べましょうか」

「うん」

 

 嬉しそうに笑うフェイトはやはり可愛いですね。思わず録画してしまいます。ちなみにどうやってるかというと、カメラなどで私を殴って模倣し、録画できるようにしておきました。あとでプレシアに渡せば大喜びでしょう。

 

「はやく食べさせろ、です」

「そうですね」

 

 膝の上にいづなを乗せながら食べさせていきます。リニスの料理もとても美味しかったです。

 

 

 食事と準備が終わり、2時になりました。私は時計塔のてっぺん、針の上へと移動し、ルシフェリオンを構えます。

 

「我が求むるはジュエルシード! 今宵……ではないですね」

「何やってるの~?」

「なんでもありません」

 

 カンピオーネのアテナみたくやろうと思いましたが、奪還する訳でもないですしね。

 

「集いて散れ」

 

 ルシフェリオンを振るう毎に固有の波長を持つ波が発していきます。これはジュエルシードを解析して覚醒を促すようにする為のものです。

 

「反応有りました。すぐ近くひとつあります」

「了解!」

 

 直ぐに結界が展開され、一部例外を除いて市の全域を覆います。そして、所々でジュエルシードが強制発動して光の柱を作り出していきます。それらを目指して各自散開して回収にあたります。なのはが三つ所持しているでしょうし、残り9個です。そのうちのひとつは海鳴温泉でしょうし、そちらは後回しです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 立花アキラ

 

 

 

 俺は選ばれた人間だ。神に選ばれ、セフィロスの容姿と力を持って転生した。もちろん、マテリアも持っている。ヴォルケンリッターなんて目じゃないナイツオブラウンドをだ。

 

「おい、なんかおかしくないか?」

「そうだな」

「我の知ったことではないな」

 

 英霊であるエミヤを子供化した奴とギルガメッシュの子供版であるギルが答える。エミヤの名前はそのままエミヤだ。こいつらは名前を決めていなかったらしく、そのままになったそうだ。俺達は互いに嫁を取り合うライバルでもあり、仲間だ。もっとも、最初こそ喧嘩したが相手陣営にレヴィやシュテル辺りが居た事で協力関係になった。何せ、神が最後に追加はだれがいいかと聞いてきた。ギルの奴がヒロインとしてマテリアル達を頼んだそうだ。俺はシュヴィを頼んだが叶えられなかった。エミヤはジブリールを頼んだらしい。もっとも、叶えられるかはわからないと言われていたし、そこは我慢しよう。

 

「んふふ♪」

「……」

 

 楽しそうにテストを行っている銀髪の少女。こいつも転生者でその正体は這い寄る混沌と呼ばれる奴が元ネタだ。名前は美咲ルラ。そして、その兄である美咲クロウ。こいつはFATEの青い槍兵。兄貴だ。こいつに関してはなんの障害にもならない。ただルラを見守り守るだけとの事だ。ルラに手を出さない限りは好きにしろとの事だったので放置している。こないだルラも来ていたが、乱入こそしなかったが監視はしていたようだ。

 

「お前達、テスト中だ。静かにしろ」

 

 そして、俺達の担任であり目下敵でありながら、排除する訳にはいかない存在がこいつだ。八神宗一郎。八神家に乗り込んで俺の嫁であるはやての父親に収まった存在だ。父親だからまだ許せるが、本人はロリメディアを嫁にしてやがる。しかも、大人モードの時も見た事があるとギルが言っていた。やっぱ許せねえな。戦闘能力は未知数だが、魔力はやばいくらいある。聖杯の補助を受けずに万全のメディアを扱えるくらいはあるだろう。それにメディアはひょっとしたら抑止力を受けていないかもしれない。

 

「先生、終わったら出てもいいですか?」

「駄目だ。退出は認められない。それに終わったのならば追加がある。終わったのか?」

「え?」

「んふ~おわったよ!」

「終わりました」

「次、頂戴!」

 

 ルラとアリサ、すずかが手を上げる。すると宗一郎は複数のプリントを配っていった。明らかに5枚はある。

 

「答えれば答えただけ点数が高くなるから頑張るように。ご褒美も用意しておいた」

「ご褒美?」

「翠屋の限定ケーキだ。持って帰るのもここで食べるのも好きにしろ」

 

 そう言って宗一郎が教室に来る時に持っていた箱をあけると芸術品と呼ばれるようなケーキが出て来た。見た目だけで美味そうではなく美味いとわかるようなケーキだ。

 

「やるわよ!」

「んふふ、負けない」

「次、渡すの」

「え? なのはが?」

「ふふふふ、けーき、心のオアシス……誰にも渡さないの……」

「うむ」

 

 今朝から怖い感じのなのはが、問題用紙を受け取ると凄い勢いで書いていく。皆がそれに触発されてどんどんやっていく。

 

「俺らもやるか」

「そうだな」

「ああ」

 

 急いで書いていくと、また変な感じがした。時間が進むに連れてどんどん何度か変な感じがしてくる。

 しばらく時間が過ぎると窓からユーノが入って来やがった。

 

『何やってるんだ! 大変な事が起きてるんだよ!』

「なんだ? ユーノ?」

『ジュエルシードが沢山発動しているんだ! なんで返事をしてくれなかったんだ!』

「おい、どういう事だ!」

「私語は慎め。それと席に座れ」

『は、離して』

 

 いつの間にか移動していた宗一郎がユーノの首根っこを掴んでいた。

 

「……」

「授業が終わるまで預かっていよう。幸い、ケーキを持ってきた妻がいるからな。メディア」

「はい、お任せ下さい。しっかりと預かっておきます」

「ではテストを再開しろ」

 

 宗一郎はユーノを扉から入ってきたメディアに渡すと、何事もなかったかのようにテストの再開を促す。メディアはユーノを連れて廊下に出ていく。

 

「おい、どうする?」

「いくしかないだろ」

「そうだな」

「先生、トイレに行ってきます」

「5分以内に戻らなければ失格となり0点とする」

「はい」

「俺も俺も」

「私もだ。なのはは……」

 

 なのはは一心不乱にテストをやっていた。それはもう、ぶつぶつと小声で答えをつぶやきながら鬼気迫る勢いで書いている。もしや洗脳でもされてしまったのか?

 

「急げ」

「ああ、わかった」

「やばいからな」

 

 俺達はすぐに教室を出て走る。

 

「あいつらはホモなのか?」

 

 そういう言葉が聞こえた気がした。

 

 

 

 

 階段を降りて昇降口へと向かう。靴を履き替え、外に出る為に扉を開けようとするが、一切動かなかった。

 

「何をしているんだ!」

「明かないんだよ!」

「鍵が掛かっているだけじゃ……」

「いや、かかっていない!」

 

 直ぐに他の扉も確かめるが全く開かない。

 

「何処に行こうとしているのですか? そちらはトイレではありませんよ」

「「「っ!?」」」

 

 振り返るとそこにはぐったりして動かないユーノを片手で持ち、もう片方の手に杖を持つポニーテールの少女、メディアが居た。

 

「おい、お前の仕業か!」

「ここを開けろ! これはなんのつもりだ!」

「もしかして、あいつらの仲間か!」

「あいつらが誰かは分かりませんが、なんのつもりかと言われればこう答えましょう。彼方達こそなんのつもりですか?」

「「「え?」」」

「宗一郎様が彼方達を思って徹夜して作ったテストをボイコットするだなんて例え神様が許しても、この私が許しません!」

「「「ええええええええええええぇぇっ!?」」」

 

 まさかの理由に俺達は揃って声を上げてしまった。

 

「トイレなど生理現象は仕方ないので見逃して差し上げます。しかし、逃げるのは許しません」

「魔術の秘匿はどうした!」

「知りません。何事も宗一郎様の事が優先されます。それに認識阻害と誘導の術式を発動しています。皆さんは心地よく勉学に励んでいます。何の問題もありません」

「お、おい、やって来た大人の人はどうする気だよ」

「其の辺は条件付きで問題ありません。大人の人は自由自在に出れますし、急患にも対応できるようにしてあります。もっとも、その場合は私の許可が必要ですが」

「今はそれどころではないんだぞ!」

「そうだ、世界が危ないんだよ!」

「何を言っているのかは分かりませんが、世界が危険な事などありません」

「ジュエルシードが発動している事はわかっているだろう!」

「もちろんです。ですが、同時に次々と封印されていっているのも私が放っている使い魔達から伝わってきています。ほら、危険はありません。ですので大人しくテストを受けてください」

「待て待て、それはだな」

 

 俺達は急いでプレシア・テスタロッサがやろうとしている事を説明する。

 

「死者の蘇生ですか。それの何が悪いのですか。愛する我が子の為に頑張るなんて素晴らしいじゃないですか」

「駄目だこいつ、腐って……いや、頭が宗一郎の事しかねえ」

「失礼ですね。娘の事もあります。それ以外はほぼありませんが。それよりさっさと戻ってください」

「致し方ない。結界を破壊する」

「破壊するのですか? オススメはしませんよ」

「何?」

「待て、止めないのか?」

「ここまで忠告しても行くというなら好きになさって構いませんよ。ただし、どうなってもこちらの責任ではありませんからね。そもそも強力な世界を構築する結界ですし」

「いいだろ、そこまで自信があるならやってやる」

 

 ギルがマスターキーを使って剣の柄から円柱状の刀身が三段に重なっている剣を取り出す。

 

「天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)!」

 

 世界に対する宝具、対界宝具である乖離剣・エアによる空間切断によって結界はあっさりと壊れ、膨大な光が収まると昇降口からグラウンドにかけて大きな地割れを発生させた。

 

「あ~あ、やっちゃいましたね。だから言いましたのに」

「ななななななっ、なんだこれは!」

「もろすぎだろ!」

「私は強力な世界を構築する結界とはいいましたが、強度があるとは一言も言っていませんよ? それよりどうするんですか? これはかなりの騒ぎになりますし、修復に費用がかかりますね」

「っ!?」

 

 俺達はギルを一斉に見る。

 

「ざ、財宝はある!」

「ですが、記憶の消去や修復もありますし、そもそも換金できるんですか?」

「……できないか?」

「俺は無理だ」

「俺も無理だ」

 

 俺達は戦闘特化だしな。

 

「修理してあげてもいいですよ。払うものを払って頂ければ」

「くっ、わかった。ならばーー」

「あ、黄金とかはいいですよ。そうですね、若返りの薬とクラウ・ソラス、ブリューナクをください。それで手を打ちましょう」

「足元をみおってからに!」

「私は警告しましたし、別に嫌なら構いませんよ。前の事もありますし」

「わかった、払う! 払うから!」

 

 前の事は何か知らないが、ギルがクラウ・ソラスとブリューナク、それに若返りの薬をメディアに渡す。

 

「それではちゃっちゃと修理しちゃいましょう。えいっ」

 

 可愛らしい掛け声と共に杖をひと振りするだけで地割れが元に戻った。俺達には何が起こったのかもわからない。

 

「行くぞ」

「あ、ああ」

「くそっ、必ずものにしてやる」

「ああ、この子も連れて行ってください」

 

 ユーノを渡された。

 

「それではいってらっしゃい」

 

 こちらに手を振ってくるメディアに見送られ、俺達はジュエルシードが発動している現場へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょろいですね。プレシア、バルディッシュとバルニフィカスの強化アイテムげっとしましたよ。あと、若返り薬です」

『あら、ありがとう』

「いえいえ」

『それよりも、さっきのは何? 確かに結界は破壊されたわよね?』

「ええ、破壊されました。破壊されたあと、地割れの幻術を張っておきました」

『つまり、幻術を解除しただけ? それで神具を要求とか、とんだ詐欺師ね』

「何を言っているんですか。私は強制していません。価値を決めるのあちらです。それに宗一郎様の努力を無碍にする者なんて冥界に落ちればいんです」

『愛しているのね。でも、重いって思われていないかしら?』

「そっ、そんな事はないはずです……たぶん。そうですよね、宗一郎様っ!! 確認してきます!」

『やめなさい、テスト中よ』

「廊下で待ってます……」

 

 

 

 

 

 

 




メディアが面白いw
FGOでジルちゃんことジャックが来ました。これで勝つる。
ジルもどこかで出そうかなあ~?
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