超速スピナー調   作:ルシエド

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GとGXの間を繋ぐ話です


調「軽い気持ちで入って来ないで、スピナーの世界に」

 ナスターシャの遺体を乗せたシャトルの墜落から、60日が経った。

 月読調が二課預かりの身となってから、30日が経った。

 米国の暗部で実験体扱いの日々を送っていた調は、日本で過ごす平和でただ幸福なだけの日々に戸惑いつつも、その幸福を享受していた。

 

「んー……」

 

 しかしながら、悩み事の種は尽きない。

 人間は生きてる限り大小の差あれど悩むものである。

 クリスマスに難病の父を見て苦悩する者も居れば、恋人が居ないことに苦悩する者も居るし、クリスマスケーキを何にするかを悩んでいる者だって居る。

 調もまた、悩み事に(さいな)まれていた。

 

(……どうすれば、強くなれるんだろう)

 

 月読調は、仲間内で自分が一番適合係数が低いことを気にしていた。

 二課の仲間入りを果たしてからというもの、皆との訓練で軽くギアを纏って動かすたびに、そのコンプレックスは強くなっていく。

 

 装者屈指の戦闘力と適合係数を持つ雪音クリス。

 世界に片手で数えるほどしか確認されていない第一種適合者の、風鳴翼。

 その雪音クリスや風鳴翼と、第二種適合者でありながら同格の戦闘者であるとされるマリア。

 低めの適合係数を集中させ、一撃必殺の突破力に組み立てる暁切歌。

 そして、世界に唯一の第三種適合者であり、翼達に次ぐ戦闘能力を持つ立花響。

 

 調は上記の誰よりも、自分が弱いと思っていた。

 

(足手まといは、嫌)

 

 加え、調は大人しく物静かな美少女と見られがちだが、その実負けず嫌いで激情家だ。

 普段大人しい奴ほどキレると怖いの法則を地で行っている。

 おそらく、実力不足から足手まといになることを装者の中で一番気にするタイプだろう。

 

(じゃあ、どうすれば強くなれるんだろう……)

 

 装者のスタイルには、それぞれ装者や聖遺物の特性と密接な関係がある。

 例えば雪音クリスは、バカみたいに高い火力と負荷を同時に生み出し、その負荷だけを非常に高い適合係数で軽減し、装者の中でもトップを譲らない火力を維持している。

 そのせいでAnti_LiNKERに適合係数を下げられた時、最も高い負荷を自分の体に受けてしまい、一番ダメージを食らってしまったりもした。

 立花響は拳法による柔の小技に、ガングニールの突破力・爆発力による剛の一撃必殺。

 風鳴翼は影縫いや逆羅刹など、生身でも使える技をギアでも使えるようにしたスタイル。

 調も同様に自分向きの戦闘スタイルを構築していたのだが、強くなるためにそこに改善点を見つけようとしても、どうしても見つけられない。

 

(こういうことに関しては、きりちゃんは頼りにならないし……

 マリアはチャリティーライブの準備でロクにこっちに居ないし……

 LiNKERを使うことを前提とした装者で、今頼れる人は誰も居ない……)

 

 調は装者屈指の応用力と対応力を持つ。

 彼女は足裏をローラーにして高速移動したかと思えば、そのローラーを武器にする。

 ツインテールを武装ユニットにして小型の丸鋸を発射したかと思えば、それを巨大な丸鋸にして攻撃したり盾にしたり、果てはホイールにして高速移動、プロペラにして飛びもする。

 スカートですら武器になる有り様だ。

 装者の中でもここまで全身武器かつ、それらがコロコロ役目を変える者は居まい。

 

 ……が、好きでこのスタイルを選んだわけでもない。

 調は体が小さく細い。脚力も無く腕力も無い。これは先天的なものでどうしようもなかった。

 なので走らなくても高速移動できる仕組み、筋力がなくても強力な近接攻撃ができる仕組みを、ギアに搭載せざるを得なかったのだ。

 

 加え、彼女は装者の中でも一番適合係数が低い。

 そのため精一杯のパワーを出してもたかが知れている。

 結果、彼女は一撃で敵を倒せないため、手数の多さで削り切るというスタイルを選ばざるを得なかったのである。

 力は増えない。

 適合係数は据え置きだ。

 その上で強くなりたいのなら、新しい技を身に付けるしかない。

 

 そう考えて、月読調は今日も街を彷徨っている。

 

(……?)

 

 何かないかな、と街を歩きながら四方八方を見る調。

 そんな彼女の目に、『なるみ屋』と銘打たれた店舗が目に入った。

 他の店舗と比べ、賑わっている印象を受ける。

 とはいえ人が一杯居る、というほどではなく……年齢層も、何故か高校生あたりが多かった。

 

「なんだろ」

 

 調は気になって、店の中に入ってみた。

 ドアの開閉にしたがって、入り口に付けられたベルが鳴る。

 

「いらっしゃい」

 

 バンダナにメガネ、愛想のいい笑顔にあまり手の入っていないヒゲといった風体の店員が、調に声をかける。が、調は無視して商品棚の方に向かった。

 調の容姿はとても可愛らしいが、愛想があるとは言えないのが玉に瑕だ。

 

(ヨーヨー? ヨーヨーだ、これ。昔流行ったっていう……)

 

 調が覗いた商品棚には、ヨーヨーが並んでいた。

 それだけでなく、ベアリングやストリングなどの消耗品、オイルやOリングなどの必需品などがちらほらと並んでいる。

 調には何が何だかさっぱり分からなかったが、品揃えは良さそうだ。

 

(じゃあ、あそこに集まってる人達は皆ヨーヨーやってるんだ)

 

 調はここで、この店に人がいくらか集まっている理由を悟る。

 カードゲームで対戦者を求めるために専門店に行くのと同じで、ヨーヨーの技を他人と競いたい者達が、ここに集まっているのだろう。

 が、こういう男性中心に好まれる趣味は、理解のない女性にはとことん理解されない。

 

「たかがヨーヨーに、なんでこんなに熱くなってるんだか……」

 

 ぼそっ、と調はジト目で呟く。

 彼女の声は、幸運にも一人を除いて店内の誰の耳にも届かなかった。

 そして不幸にも、一番問題のある者の耳に届いてしまった。

 その者は、背後から調の頭をむんずと掴む。

 

「えっ」

 

「おうこんにゃろう、色々やーなこと思い出させるようなこと言いやがって。

 ヨーヨーはそんな簡単なもんじゃねえよ! お前じゃ、あそこに居る誰にも勝てやしねえ」

 

 そしてぐいっと調の顔を横に向け、ヨーヨーをしている集団を彼女に見せた。

 集団の中には、小学生らしき子供まで居る。

 ここで調はムッとした。

 お前はあの子にも劣るんだ、と言われた気がしたからだ。

 

 調は大人しく物静かな美少女と見られがちだが、その実負けず嫌いで激情家だ。

 普段大人しい奴ほどキレると怖いの法則を地で行っている。

 おそらく、実力不足から足手まといになることを装者の中で一番気にするタイプだろう。

 

 調はムッとした顔のまま、振り返って自分の頭を掴んでいた男の顔を見る。

 

「あなた、誰?」

 

「堂本瞬一。お前、名前は?」

 

「月読調。ヨーヨー一つ貸して。ちょっと練習すれば、あんな子にできることは私にもできる」

 

 快活そうな雰囲気と印象を持ち、バンダナで抑えられた髪は人を殺せそうなくらいにツンツン、そんな少年がそこに居た。

 同い年くらいだろうかと、調は推測する。

 少年が手渡して来たヨーヨーは、その名を"ハイパーインペリアル"と言う。

 恵まれた名前からクソみたいな性能、及びその性能に相応の安さということで知られるヨーヨーであり、数あるヨーヨーの中でもかなりオーソドックスな初心者向けのヨーヨーだ。

 

 近年のヨーヨーは、性能が高い代わりに初心者だと手元に戻すことすらできない物も多い。

 瞬一と名乗った少年がこれを調に渡したのは、純粋な善意だろう。

 簡単なトリックであれば、このヨーヨーで問題なく行うことが出来るはずだ。

 

 無論、『天才』でもない人間が、ちょっとだけ練習したくらいで出来るほど甘くはないが。

 

「……あれ?」

 

 調は小学生らしき男の子がやっていた、ループ・ザ・ループを真似しようとする。

 だが、できない。

 そもそもの話ループができない。

 (ストリング)が伸びたまま、ヨーヨーが手元にまで帰って来ない。

 見様見真似で出来たのは、ヨーヨーに糸を巻く方法くらいのものだった。

 

「おいどーした月読、"あんな"っつってたくせにできないのか?」

 

「……まだ、練習してるだけだから!」

 

 ヨーヨーは簡単にできるものなのだろうか?

 ……実は、これが意外と難しい。

 練習無しでは、ただヨーヨーを回転させるだけのロングスリーパーですら困難なのだ。

 ウォーク・ザ・ドッグができる人間は多いだろうが、ヨーヨーに床を走らせた後手元に戻し、技として完成させられる人となれば、その数は一気に減るのではないだろうか。

 

 瞬一は負けず嫌いに挑み続ける調を見て、苦笑する。

 そして自分のヨーヨーを取り出し、調の前で一つのトリックをやってみせた。

 

「これ、ロングスリーパーって技だ。やってみ?

 手首を返して、スリープさせたい位置の50cm先を狙うつもりでな。

 あと、床に当てないように気を付けろよ」

 

「……っ」

 

 調の自尊心がちょっと傷付くが、ここで意地を張って恥を晒し続けるほど調も愚かではない。

 瞬一の手元で回転し続けるヨーヨーを見ながら、調は手にしたヨーヨーを投げ下ろす。

 今度は上手く落とせたのか、ヨーヨーは綺麗に回ってくれたようだ。

 

(よしっ)

 

 上手く行ったことに達成感を感じ、調は自然と笑顔になる。

 だが、すぐにその笑顔も引っ込んだ。

 調のヨーヨーが自然に止まったにもかかわらず、瞬一のヨーヨーが回り続けていたからだ。

 

「え? ……も、もう一回」

 

 調はもう一度ヨーヨーを投げ落とし、瞬一のヨーヨーが止まってからヨーヨーを引き戻そうとするが、またしても調のヨーヨーが先に止まってしまう。

 

(なにこれ?)

 

 瞬一が投げ、その後調が投げ、調がヨーヨーの糸を巻き直し、また投げてヨーヨーがまた止まり……それだけの時間が経っていてもなお、彼のヨーヨーは停止する素振りすら見せていなかった。

 調が初心者だからここまでの差が生まれているというわけではない。

 ロングスリーパーはベーシックレベルにおいては、3秒回転していれば成立するというトリックであり、調の回転時間は十分だった。

 手元にさえ戻せれば、彼女のそれはトリックとして成立させられるレベルにある。

 これは単純に、比較対象の瞬一が凄まじいだけだ。

 

「おっと、もう見せとく必要もねーか」

 

 瞬一の手元で、ヨーヨーがぱちんと戻る。

 公式大会におけるロングスリーパー・タイムアタックでは、100秒を超えれば優勝できる……と言われているが、今の瞬一のロングスリーパーはどう見ても二分以上は回転していた。

 調が、恐る恐る問う。

 

「……本気なら、今のどのくらい回してられるの?」

 

「ロングスリーパーか? ミスったら五分くらいで止まっちまうかもな」

 

「―――」

 

 嘘でもハッタリでもない。

 瞬一の手元のヨーヨーは、五分以上は余裕で回転を保てるくらいの回転力を持っていた。

 戦ってもいない。勝負してもいない。

 なのにその時調が感じたのは、誤魔化しようもない敗北感だった。

 

「あ、やべ! もうこんな時間かよ! 悪いな月読、おれちょっと用事あんだわ!」

 

「あ、ちょっと……」

 

 調に敗北感とヨーヨーを残し、瞬一はどこかに走り去って行ってしまった。

 手にヨーヨーを乗せ、調はどうしたものかと悩む。

 

「……返しそびれちゃった」

 

 そしてヨーヨーをじっと見て、ここでも弱い自分を自覚し、歯噛みした。

 

(悔しい)

 

 ヨーヨーを力強く掴む調。その背中に、声をかける者が居た。

 

「悔しいって、顔に書いてあるわよ」

 

「!」

 

 外見的には調よりも年下に見える、そんな少女がそこに居た。

 調と同じように髪を二箇所でまとめ、調と同じように何を考えているのか分かりづらい表情をしてはいたが、調と並べればあまりにも違いが際立つ少女だった。

 調は無表情が基本なせいで、親しい人以外の前では何を考えているのか分かりづらい。

 対しその少女は蠱惑的に、小悪魔的に笑うため、何を考えているのか分かりづらい。

 必然的に、調もその少女が何を考えているのか読めなかった。

 

「あなたは……?」

 

「霧崎マイ。あいつの……元チームメイト? みたいなのよ」

 

 調の髪は二つにまとめても胸に垂れるくらいには長いが、マイと名乗った少女の髪はせいぜい肩口に届くか届かないかくらいであり、マイの方が活発な印象を受ける。

 活発な印象の源泉は、髪の長さだけではないだろうが。

 

「堂本瞬一……

 あいつは四年前には既に世界大会で優勝していた、世界レベルのスピナーよ」

 

「! 世界レベル……!」

 

 つまり、歌の分野における翼やマリアクラスの存在であるということだ。

 装者の中でもトップクラスに強く、世界公演なんてものをしている翼とマリアと同格と思うと、調の中でさっきの少年がとんでもなくデカく見えて来る。

 調は驚愕しつつ、ところでスピナーってなんだろう、と思った。

 

「あなた、勝ちたい?」

 

「え」

 

「その悔しい気持ちをどうにかしたくない? 強くなりたくない?」

 

 鍛えてあげよっか、と霧崎マイと名乗った少女は言った。

 

「女スピナーがナメられるのって、なんかムカつくのよね……」

 

 そして月読調は、プロスピナーに続く道を歩み始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 霧崎マイは、四年前堂本瞬一と共に世界大会で優勝したほどの凄腕である。

 小柄で子供に見えるが、ヨーヨーを始めてからのキャリアも長い。

 そして何より、スパルタだった。

 

「あんたいくつ?」

 

「え?」

 

「歳聞いてるのよ歳」

 

「えと、15だけど」

 

「あ、そ。じゃあ17のわたしはあなたの先輩ね。敬語使って」

 

「え゛」

 

 マイは"小柄な女性ならではのヨーヨーテク"を次々調に叩き込んでいく。

 調の幸運は、ヨーヨーを初めてすぐに彼女と出会えたことだろう。

 

「ぜぇ……ぜぇ……」

 

「息切らしてるけど、そのままで聞いて。

 来週、ジャパンチャンピオンカーニバル関東大会が開かれるの。

 堂本もそれに出るわ。それまでに……まあなんかいい感じに仕上げてみましょ」

 

「……ぜっ、っ、な、なにその、ダメ元で物は試しにやってみよ、的な……」

 

 修行期間は一週間。

 かつて合宿で一流アスリートでも倒れるほどの試練を越えたこともある霧崎マイの修行は、まさしく地獄そのものだった。日によっては月が見える時間まで修行は続いたという。

 

「どうやらあなたはストリングプレイが得意な割に、スリーピングプレイが苦手みたいね」

 

「ストリングプレイ?」

 

「ヨーヨーを円を描いてループさせる、ルーピングプレイ。

 さっきあなたがしていたロング・スリーパーの応用がスリーピングプレイ。

 そしてヨーヨーの(ストリング)をあやとりのように使うのが、ストリングプレイよ」

 

 加え、彼女は理論的に調を導いた。

 調は反射神経や戦闘センスで戦うタイプではなく、考えに考えて変幻自在の応用力と対応力を武器にするタイプの装者だ。

 技で速さを磨き、『ワープスピード』というヨーヨーに似合わないくらいにカッコいい異名で呼ばれる霧崎マイは、月読調の指導者としては最適だったと言える。

 

「あなたは指の動きが器用よ。

 でも、手が小さくて指が細い。

 強みを活かしなさい。筋力じゃどうやったって、男どもには勝てないんだから」

 

「……っ、はい!」

 

 調は息を切らし、汗を流し、血を流しながら時には死すら覚悟して厳しい修行に耐えた。

 

「痛っ」

 

「ん、ちょっと見せて。

 ……やっぱり、ストリングを付ける中指の皮がめくれてるわね。

 どうする? やめる? それとも、テーピングして続ける?」

 

「……続けます! やらせてください!」

 

 全ては堂本瞬一に味合わされた敗北感を拭い去るため。

 堂本瞬一に勝てなくたっていい。

 ただ、この気持ちを抱えたままではどうにもすっきりしないと、調は懸命だった。

 

「手ぬるい! ペースが落ちてる!

 相手は元世界大会優勝者よ!

 あれを超えるのは世界を救うことと同じくらい難しいと思いなさい!」

 

「はい、霧崎コーチッ!」

 

 後半はなんかちょっと熱くなりすぎてテンションがおかしくなっていた自覚が、双方にあった。

 

「あの夕日に向かって、ループ・ザ・ループ100回!」

 

「はいッ!」

 

 かくして調は、一週間の修行を経て、スピナーとしての技能を手に入れたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 調がヨーヨーにハマっている、と聞き、切歌はまず真っ先に小遣いをはたいて本を買った。

 買い食いなどで残り少なくなっていた小遣い全てをはたいての、ヨーヨー本購入である。

 話題を合わせたいのは分かるが、そこでヨーヨーを買うのではなくヨーヨーの本を買う辺り、本当に暁切歌だと言わざるをえない。

 

「デデデデースっ」

 

 スキップする切歌は、ヨーヨー練習中の調を見かける。

 伝説に語られる宮本武蔵にあるいは匹敵するであろう、極大の集中力でトリックをこなしている調の様子に気付いていないのが、まさしく暁切歌な感じだ。

 

「調ー!」

 

 切歌は天真爛漫な笑顔で、調に抱きつく。

 愛嬌と可愛らしさのハーモニーが織りなす切歌の笑顔は、それだけで何もかも許せそうになる魅力とパワーがある。性格がにじみ出ているからというのもあるのだろう。

 老若男女問わず、その笑顔に和まされることは間違いない。

 ……だが。

 今の月読調は、修羅である。

 修羅に笑顔は通じない。

 

「きりちゃん」

 

「なんデスか? 一緒に遊ぶとかなら喜んで……」

 

「ヨーヨーはお遊びじゃないの」

 

「……デース?」

 

 調が発した一流スピナーと同等の気迫に、切歌は気圧され転んでしまう。

 

「あ、あわわ」

 

 転んだ切歌に背を向け、調は光差す開いたドアの向こう側へと歩み出した。

 

「軽い気持ちで入って来ないで、スピナーの世界に」

 

 彼女は誇り高き世界に、一歩足を踏み入れたのである。

 

「……スピナーの世界って、なんデスか……」

 

 そして切歌の正論は、調の背中には微妙に届かなかった。

 

 

 




G設定資料集によると艶殺アクセルはGの時点では使えたようです

ならヨーヨーの技だけは習得した時期おそらくGとGXの間なんですよね

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