童本ハルはオナホでのオナニーが趣味の電子機器メーカーで人工知能の研究開発をしている18歳の天才科学者であった。
真の人工知能の誕生が目前に迫ったある日のこと、ハルは謎の黒服の女に自宅を襲撃される。
殺されると思ったその時に救いに現れたのは黒髪ロングの美少女アンドロイドであった。

※小説家になろうにも投稿しています。

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俺のアンドロイドが妊娠したんだが認知しようと思う

 俺の名前は童本ハル。

 幼い頃から神童と呼ばれ、飛び級で大学に入学し、わずか10歳にして博士号を取得した。

 そんな俺の今の年齢は18歳。

 現在はアメリカにある大手電子機器メーカーで人工知能の研究開発をしている。

 

 人は俺の輝かしい経歴を羨ましがるが実際はそうではない。

 研究漬けの毎日で俺は年齢イコール彼女いない歴の童貞である。

 遊ぶ暇もなかったし、人との接し方もよく分からない。

 恋愛とは無縁の世界で生きてきたせいで女性とどう話せばいいのかも分からない。

 仕事場にはもちろん女性もいるが、仕事上の付き合いとして話すのなら全然大丈夫なのだが異性として意識してしまうとどういった話をすればいいのか分からなくなってしまう。

 

 そんな俺の趣味はオナニーだ。オナニーマスターといっても過言ではない。

 一人暮らしのマンションの自室に置いてあるオナホの数は100個以上。

 今日も仕事が終わった後、自宅にてインターネットのエロ動画を見ながら、会員登録をしているオナホメーカーのサイトから直接購入した新作のオナホの具合をチェックしていた。

 

「ご主人様、またオナホでオナニーですか? オナホを妊娠させるつもりですか?」

「うるさいッ!」

 

 皮肉を言ったのは俺のパソコンの中にインストールされているAIだ。

 デスクトップ画面に映し出されたAIの見た目は黒髪ロングの美少女である。

 俺が初期に開発したAIで見た目を自分好みにカスタマイズ出来るようになっており、既に製品化されて全世界に普及している。

 マスターを馬鹿にしたりとかなり人間らしさがあるのだが、これでも真の人工知能とは程遠い。

 今、会社の研究室で開発しているAIが完成すれば真の人工知能の誕生である。

 そして、完成まであと一歩のところまで来ていた。

 しかし、最後の最後になって研究は行き詰まっていた。

 

「さて寝るか」

 

 AIに馬鹿にされてすっかり息子が萎えてしまった。

 明日も仕事だ。もう寝よう。

 そう思ったその時だ――

 

 突然、雷が鳴ったかのような凄い音がしたかと思うと玄関のドアが吹き飛んだ。

 そして吹き飛んだドアの向こうに黒服を着てサングラスをかけた女が銃を構えて立っていた。

 

「な、なんだなんだ!?」

「お前がドウモトハルだな。悪いが死んでもらう!」

 

 何が起こっているのか分からない。

 玄関のドアが吹き飛んだのは爆薬でも使ったのか?

 マンションのセキュリティーはいったいどうなっている?

 あの女は何者なんだ?

 様々な疑問が脳内に浮かぶが答えは出ない。

 命の危機が目前に迫っているというのにこの状況を打破する方法が思いつかない。

 小さな頃から天才と持てはやされてきたが銃という暴力の前ではそんな肩書きは何の役にも立たない。

 銃口が向けられ俺は死を覚悟する。

 

「死ぬ前に童貞卒業したかった……」

 

 天才的な頭脳を持ちながら俺が死を前に思ったことはとてもくだらないことであった。

 引き金が引かれ、雷が鳴ったかのような音とともに閃光が視界を白く染める。

 眩しさに目をつぶりながら、俺はこれは死んだなと思った。

 しかし、いつまで経っても痛みはやってこないし、どうもおかしい。

 

「ハル様! 大丈夫ですか?」

 

 すぐ近くで誰かが俺を呼ぶ声がした。

 俺は目を開くが先程の閃光で目がやられて視力がすぐには戻ってこない。

 徐々に視力が戻り、目の前に黒髪の少女がいるのが分かった。

 青と白のカラーの身体のラインが丸わかりなラバースーツを着ており、その艶かしいプロポーションは目のやり場に困る。

 そして、恥ずかしさから目をそらした俺は周囲を見て驚いた。

 俺と少女がいる辺り以外のコンクリートの床が抉れて消失している。

 どうやってかは分からないがこの少女が俺を不可視のバリアのようなもので守ったのだと理解した。

 あれ……この少女ってどこかで見たことがあるような……

 

「ハル様、まさかどこか怪我を!?」

 

 この声……この声は俺のパソコンにインストールされているAIの声と同じだ。

 それに見た目は俺がカスタマイズしたAIにそっくりの美少女だ。

 いったいどういうことなのだろう。

 パソコン画面から飛び出してきたとでもいうのだろうか?

 俺は科学者としてあるまじき、非論理的な思考をした。

 

「あ、いや、怪我はしてない……」

「良かった。ギリギリ間に合いました」

 

 こんな時に何だが、この少女はとても可愛い。胸がドキドキする。

 俺が怪我をしていないことを伝えると少女はホッとしたのか安堵の表情を浮かべた。

 しかし、可愛い表情はすぐに厳しいものに変わり、黒服の女を睨みつける。

 

「よくもハル様をッ! 絶対に許さない!」

 

 黒服の女の表情は驚愕に変わり、その場から逃げ出そうとした――

 しかし少女はそれよりも速く動き、両手を黒服の女に向けて手の平から極大の光線を放った。

 光線が放たれた後には何も残っておらず、大きな丸い穴がマンションの壁に穿たれていた。

 丸い穴の縁からはブスブスと煙が出ており、黒服の女の姿はどこにもない。

 どうやら先ほどの光線で骨も残らず蒸発してしまったようだ。

 

「き、君はいったい何者なんだ……」

 

 俺が質問すると少女はハッとした表情になって姿勢を正した。

 この破壊を生み出した人物と同一人物とは思えないくらい可愛い。

 

「自己紹介が遅くなりまして申し訳ございません。私は未来からハル様を守るためにやって来たアンドロイドのアイです」

 

 アイと名乗った少女はペコリとお辞儀をして、自分はアンドロイドなのだと言った。

 到底信じられる話ではない。

 

「そんな馬鹿な……」

「嘘じゃありません。私はハル様が勤められている電子機器メーカーとハル様が会員登録されているオナホメーカーで共同開発されたアンドロイドです」

「オナホ? 共同開発?」

 

 この少女は何故俺がオナホメーカーのサイトで会員登録していること を知っているんだ?

 誰にも話したことがないのに……

 それに共同開発でアンドロイドとはどういうことだ?

 

「試してみますか?」

「試すって何を……!?」

 

 試すってまさかあれのことか?

 いやしかし、俺の勘違いということもありえる。

 アイは自分の身体を俺の身体に寄り添わせて、顔を赤くして恥じらいながら言った。

 

「セックスです」

 

 俺は心拍数が上がり過ぎて気絶した。

 

 この後だが、マンションの穴についてはガス爆発として処理された。

 流石に破壊されたマンションの自室にそのまま住むことは出来ず、引っ越しを余儀なくされた。

 今は別のマンションで部屋を借りてアイと二人で同棲している。

 俺の自宅を襲撃したあの黒服の女は未来人であった。

 未来人から命を狙われた理由をアイに聞いてみたところ、未来では少子化が進み結婚している男女が少ないらしい。

 そこで政府が打ち出した政策は俺が開発したAIを搭載したアンドロイドに人権を認め、結婚も認めるというものであった。

 あの黒服の女はアンドロイドの人権を認めない派閥からの刺客で、俺がAIを完成させる前に殺そうと計画したらしい。

 しかしアイの活躍によってその計画は阻止されたという訳だ。

 俺が「アンドロイドと結婚したらよけいに少子化が進むんじゃないか?」とアイに質問したところ、未来のアンドロイドの女性型には人工子宮、男性型には人工精巣が備わっているそうだ。

 つまり、アンドロイドは産めるとのことだった。驚きである。

 

 アイとの同棲生活は楽しかった。

 甲斐甲斐しく俺の世話を焼いてくれて、お弁当を作ってくれたり、買い物やデートをしたり。

 あと、めちゃくちゃセックスした。

 アイは常に俺の護衛をするためと言って、俺が勤めている電子機器メーカーに入社した。

 そして、俺が研究開発しているチームに配属された。

 どうやったのかは知らないが、アイは戸籍を偽造して所持しており、対外的には普通の日本人として生活している。

 アンドロイドの恋人を得て俺は充実した毎日を過ごした。

 たまに未来から俺の命を狙った刺客が現れたが全てアイが撃退した。

 恋愛という今まで無縁だった脳内領域が開拓され、行き詰っていた人工知能の研究はこれまで以上に進んだ。

 行き詰っていた人工知能の最後のパズルのピースは「愛」であった。

 俺はとうとう答えに至ることが出来た。

 アイの頭に入っているチップを解析すればすぐにでも真のAIは完成可能であったが、それは科学者としてのプライドが許さず三か月後に自力で完成させた。

 そして時を同じくしてアイと同棲を初めてから三か月後――

 

「ハル様、私出来ちゃいました」

 

 アイはお腹をさすり、幸せそうな笑顔で言った。

 何が?なんて凡人のような質問はしない。

 俺は天才なのでその動作でアイの身体に何が起こったのか察した。

 

 アイは俺の子どもを授かった。

 

 俺のアンドロイドが妊娠したんだが認知しようと思う。


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