今回は日常回で、新キャラがもう続々と出てきます。それこそ重要、もしくはこれからも結構な頻度で登場するであろうキャラからサブキャラまで。ちょっと詰め過ぎた感はある・・・かも。でも、この後はそこまで増えないかな。ではどうぞ。
『あー、あー。マイクテスマイクテス。大丈夫?聞こえてるのかなぁ?まあ取り敢えずアナウンスするね。えーと、用務員のリヴァイブ・C・スタビティさん、もし暇なら整備室まで来てほしいかも!あ、もし今仕事があるなら放課後でも良いよ!宜しくお願いするかも!』
午前中の仕事を終わらせ一息ついていた彼は、無情にも即座に呼び出される羽目となった。
怪訝な表情で整備室に向かった彼を迎えたのは、薄紫がかった銀髪をツインテールにした少女と、緑がかった銀髪を後ろで束ねた少女だった。
「あ、リヴァイブさん!お会い出来て光栄かも!あたしは
「すみません、妹の我が儘に貴重なお時間を頂いちゃって・・・あ、私は
「あたしは整備よりかは武器の改造とか、新しい武器の開発の方が好きかな。そうだ!折角来てくれたんだし、リヴァイブさんにあたしの発明品、見せてあげるかも!付いて来て!」
意気揚々と整備室の奥に向かって行く彼女を見て、芽遠は微笑んだ。
「あの・・・もし良ければ、見てあげてくれませんか?あの子、自分の作った物を他の人に評価してもらうのが好きなんです。それにあんな感じの子ですが、改造や開発の腕はその手のプロも顔負けレベルですので、きっと面白い物を見せてくれると思いますよ。」
「ふむ・・・休憩時間を費やしてまで此処に来たんだ、このまま何もせずに帰るのは確かに勿体無いな。ではしかと拝見させて頂こう。」
彼は部屋の奥へと消えて行く彼女を追った。
「遅いかも!メロンお姉ちゃんと何話してたの?」
「そのメロンとは芽遠の事かい?彼女に少し君の事について聞いていたのさ。」
「ふーん、まぁいいや。さて、じゃあお披露目するかも!いっつしょうたいむ!」
彼女が部屋の電気を付けると、そこには数々の整備用の機材が並んでいた。しかしそれ以上に目を引くのは、部屋中に転がっている奇怪な武器達だろう。
「これは・・・中々の数だね。これら全てを君が?」
「勿論!設計・開発ぜーんぶ、あたしがやってるかも!じゃ、順を追って説明するね!」
まず、彼女は1番身近にあった物を手に取った。
「えーと、これは超高インパルス長射程狙撃ライフル、名前は『
彼女の身長程あるライフルを嬉嬉として振り回す彼女に隠された腕力に、リボンズは驚いた。
「しかし、それだけでは外見と性能が違うだけにしか見えない。君の姉が言う『面白い物』には到底見えないな。」
その瞬間、彼女の目がギラりと光った。
「へえ・・・これを見てもそれが言えるの?」
その瞬間、彼女はおもむろにそのライフルを弄り始めた。すると、今まで一つのライフルだった物が二つの異なる長銃に分かれた。
「じゃじゃーん!なんと、瞬時にガンランチャーと高エネルギーレーザーライフルに早変わりかも!」
「・・・ほう」
珍しく、リボンズが驚きを露わにした。
「どうどう?驚いたかも?このガンランチャーはレールガンの他に散弾も撃てるんだ!それでこっちのレーザーライフルは元の『
更に部屋を進むと、巨大な砲台が天井から無造作に吊るされていた。
「・・・あれは?」
「あー・・・あれはメガ・バズーカ・ランチャーで、主に巨大な敵や拠点制圧に用いるビーム砲。一応威力は折り紙付きかもなんだけど、狙いが超定めにくいかも。あと、おっきさ故の取り回しの悪さやエネルギー効率の悪さとか・・・欠点のオンパレードかも。なんとか改良しようとしてるんだけど、結構難航してるから今はこうして吊り下げてるかも。」
「ふむ・・・エネルギー、か。少し、これを僕に預けてくれないかい?もしかすると改良出来るかもしれない。」
「! リヴァイブさんが?まあやってくれるのはありがたいんだけど、これを渡す以上、あたしにも何か預けてくれなきゃアンフェアだよ。何か直す必要がある物とか改良したい物とかないの?お礼としてやってあげるかも。」
それを聞いた彼は、すぐさま手元の端末を操作し、何かを彩季奈の端末へ送った。
「今君に、ある武装のデータを送った。君にはそれを改良してほしい。」
彼女は早速そのデータを確認する。
「ふむふむ、アサルトシュラウド・・・ISをスラスターと武装付きの追加装甲で覆って、ISの火力と機動性を向上させる・・・へぇ。」
その時、彼女は束と同じ様な笑顔を浮かべた。彼女が何か新しい案を思いついた時にする、そんな笑みを。
「面白そうじゃない、やってみるかも。じゃあ、あれは後で下ろしとくね。」
「ああ、宜しく頼むよ。」
その後、連射性を極めたサブマシンガン『
「おや、この大剣は一体何だい?」
「お!それはあたしの発明品の中でも一二を争う位の傑作かも!長距離・近接なんでもござれの多機能型兵装、『タクティカルアームズ』!これはその二つ目かも!」
巨大な刀身の中にガトリング砲を搭載しているそれは、近接ではその巨体に見合った凄まじい破壊力を発揮し、遠距離にいる敵には砲台に変形し弾幕を浴びせる等、様々な戦況に対応出来る。
「成程・・・特殊ではあるが、かなり実用性に長ける武装だね。では、それが二つ目なら、一つ目は一体何処にあるんだい?」
「お、やっぱり気になっちゃうかも?でも今はテストも兼ねて、とある先輩に貸し出してるかも。今日その結果を報告しに来る予定だけど・・・」
『彩季奈、居る〜?例の武器のテスト結果報告しに来たけどー。』
「噂をすればなんとやら、だね。はいはーい、今行くかもー。」
とてとてと元来た方向へ小走りで戻っていく彼女を、リボンズは追った。
「どうしたんです、先輩?こんな時間に来るなんて珍しいですね。」
整備室に訪れた一人の生徒に、芽遠が話しかける。
「ホントは放課後に来る予定だったけど・・・妹達と用事入っちゃって。だから急遽この時間にしたんだけど、大丈夫?」
「別に問題無いと思いますよ、あの子大抵暇してますし。でも、今日別にお客さんがいるので、少し遅れるかも知れませんけど。」
そっか、と呟いたその人物は、長い髪をポニーテールにしている。しかしその髪の色は紅く、毛先だけ水色という不思議な色だ。
「ごめーん、お待たせかもー!」
そこへ、部屋の奥から走って来た彩季奈とリボンズが現れた。
「別に良いわよ、それ位・・・ていうか、私が今一番気になるのはその男の人なんだけど。確か新しい用務員さんよね?」
「リヴァイブ・C・スタビティだ。君は三年生かい?まあ何にせよ宜しく頼むよ。」
「そ。三年の
「厳弥さんは日本の代表候補生の一人かも。といっても、もう並の代表と良い勝負が出来る程強いんだけどね。」
「茶化さないの、私なんてまだまだよ。っと、それより早く本題に入りましょうか。」
「うん。じゃあ、タクティカルアームズ0の感じはどうだった?」
「特に問題は無いわね。素早く展開出来るし、何よりスタンバイ時の形状がね・・・まさかあれが武器になるなんて相手は思わないだろうってくらい見事なカモフラージュだわ。」
「ふふん、当然かも。この『開発の彩季奈』の名は伊達じゃないよ!」
「君は・・・どのような物を作ったんだい?」
「厳弥さん、見せてあげてくれるかも?」
それを聞いた厳弥が取り出したのは・・・
浮き輪だった。
「・・・んん?」
「驚くのも無理ないかも。でも、ちゃーんとした武器なんだ!厳弥さん、やって見せてよ!」
りょーかい、と応えた彼女は浮き輪の一部を横にぐい、と引っ張った。するとその部分がスライドし、浮き輪の内部が露わになった。そこには長い棒状の物体があり、厳弥がそれを両手で持ち再び引っ張ると、全体が中心から二つに分かれ、二つの剣となった。
「・・・君はそんなに分かれる武器が好きなのかい?」
「
先程以上に瞳を輝かせて語り始めた彼女を、芽遠等は『また始まった』とでも言いたげな表情で見ている。
「そ、それより彩季奈、アンタこれの解説しなくても良いの?と言うかその話するのこれで何回目よ!?」
「そもそも変形は・・・はっ!?ま、またやっちゃったかも・・・」
自分の世界にトリップしかけていた彼女は我に返ると、顔を羞恥心から両手で覆った。
「・・・えーと、何の話だっけ・・・ああ、タクティカルアームズ0の事か。これはダブルブレード形態とサーキュラソー形態に変化する、白兵戦特化の個体かも。因みにあたしが一番最初に作ったタクティカルアームズなんだ。まだ二つしかないけど、全てのタクティカルアームズの原点だから0。あと形もまんまるだしね。いい名前でしょ?この先もこのシリーズを始めとした新しい武器を作っていくよ!さっき面白いデータも貰った事だし。」
「何?アンタ達もう密約でも交わしたの?まったく手回しが早いわねぇ。」
「む、そんなんじゃないかも。リヴァイブさんがあたしの作品を改良してくれるみたいだから、あたしもそれ相応の働きをするだけかも。」
ぷくーと頬を膨らませた彼女。すると唐突に芽遠が「あ。」と声を出した。
「そういえば・・・ねえ彩季奈、結局リヴァイブさんを呼び出した理由はなんだったの?」
ふとそれを思い出し問いかける芽遠に、彩季奈はさも当然の様に応えた。
「え、だってこの人持ってるんだよ?自分のIS。それを見せてもらいたいなーって。」
その瞬間、部屋の空気がビキリと凍り付いた。
リヴァイブサンガニゲタカモ-!
エ、チョットマジデモッテンノ?
ソコラヘンハゴホンニンニカクニンシナキャワカリマセンネ
「ハァ・・・散々な目に遭ったものだ。まさかあそこまで追及してくるとは・・・」
リボンズは一度逃走を図ったものの直ぐに捕まり、三人娘による尋問にも近い事をされた。結果的には彼が折れ、言いふらさないと言う条件の下最低限の事を教えたが。
「いつかは打ち明ける事とは言え、こうも多くの者に知られると・・・これ以上の情報の漏洩は避けなくては。」
そうぼやきながら、彼は午後の仕事にかかった。
放課後。食堂は、何時もとは違った賑わいを見せていた。
「じゃあみんな!織斑君のクラス代表就任を祝ってかんぱーい!!」
「「「「「「かんぱーい!!」」」」」」
そこでは、一夏がクラスの代表になった事を盛大に祝うパーティーがクラス全員によって行われていた。といっても、ちゃっかり他のクラスの者まで参加しているが。
「きらりーん!美味しいお料理、お持ちしましたぁ〜!」
「クラス代表が決まったらしいので、今日は腕によりをかけて洋風ディナーをご用意しちゃいました!勿論、間宮さんと鳳翔さんが作った料理とかもありますよ!是非、召し上がって下さい!」
テーブルに次々と並べられる料理達が、パーティーを更に華やかにさせる。
「これって・・・シュトーレン?」
「うん!この阿賀野さんが頑張って作ったのよ!」
「・・・大丈夫だよね?」
「だ、大丈夫だってばぁ!?」
「ふーん・・・あ、美味しい。」
「ね?」
各々が盛り上がる中、リボンズは一人しかめっ面をしていた。
「君という者は・・・何故あれだけ言っておきながら、バラしてしまうんだい?」
「だからごめんって。妹達に貴方と話した事を伝えたら、どんな事を話したのかって問い詰められて・・・」
未だ機嫌を直さない彼に、厳弥はただひたすら謝り倒す。少し前から続いているこのやり取りを見兼ねたのか、食堂の従業員らしき女性が助け舟を出した。
「まぁまぁ・・・さっきからずっと謝っているのですし、そろそろ許してあげては如何ですか?」
「そうは言えども・・・万が一彼女等からその情報が漏れたら、学園どころか世界が大混乱に陥る。前例があるとは言え、だ。」
因みにこの女性・鳳翔だが、 彼女も実はその情報を少しではあるが把握している。何故なら、衣恵が食堂の一部の者にその事を伝えたからである。彼女が教えたのは、間宮・金堂等の以前から食堂で働いている十分信頼に値する人物である。なので、それに比べ新参者の者達にはまだ伝えていない。
「あの子達にしても、大丈夫と思いますよ。あんな感じだけど、何だかんだでしっかりしてますし、約束もちゃんと守ってくれますから。」
「そう評価されている割には、速攻で約束を破ったね。しかも長女ともあろう者が。」
うーん、と厳弥は頭を抱えたが、今回は彼女の失態なので反論する権利は無かった。と、そこに一人の生徒が近付いて来る。彼女は金髪と、これまた日本人にしては珍しい髪色をしていた。
「Guten Tag。何の話してるの、二人共?」
「おや、君は一体?」
「厳弥の二つ下の妹、四姉妹の内末っ子の華です。はっちゃんでも良いよ、宜しくお願いします。貴方が、厳弥が言ってたリヴァイブさん?」
「如何にも、僕がそうだが・・・何か用でも?」
「ううん、今は何もないよ?あ、そうだ。お近づきの印に・・・シュトーレン、お一つ如何ですか?」
「ん?ああ・・・有難く頂くよ。しかし華、だったか。君は確か別のクラスだった筈だけど、何故ここにいるんだい?」
「色々と話題の織斑君を見に来たのと、おやつを食べに・・・ですね。そちらは、お早い夜ご飯ですか?」
「僕は軽食をつまみに来たのさ。と言っても、もうこの勢いで夕食も済ませてしまおうかとも考えているがね。」
「なるほどです。それはそうと・・・厳弥。今日言った約束、覚えてる?」
「ああ、姉妹全員でISの練習するって奴ね。勿論覚えてるわよ。用事はもう済ましてるし、どうせなら今からやる?」
「ほんと?Danke!じゃあ幾と恵も呼んでこないと・・・」
「と言うことだから・・・ごめん、お説教は後にしてくれる?」
「・・・了解したよ、そちらも鍛錬に励んでくれたまえ。・・・厳弥、今回の事は君の妹達の向上心に免じて不問とするが、次は無いよ?」
「わ、分かってるって!!もうしないわよ!?」
そう喚きながらフィールドの方へ向かう彼女を尻目に、彼は鳳翔に日本酒のおかわりを要求した。
その頃、刀奈はリボンズの部屋・・・もとい、彼女の部屋に帰っていた。
「ふう、今日も疲れたわね・・・少しシャワーでも浴びたい気分だわ。」
彼女が部屋のドアを開けると、正面の壁に無骨な砲台が立て掛けられていた。
「・・・ナニコレ?」
自分達の部屋にいつの間にか現れたそれに、しばらくの間空いた口が塞がらなかった彼女だった。
はい。めっさ増えましたね、キャラ。彼女達の詳しい事は、案外早いうちに分かるかもです。特にあの四姉妹とか。
あと、この話を読んで「武器開発なら芽遠の方じゃね?」と思った方も一部いるかと思います。これは彩季奈を「無邪気なサイエンティスト的少女」に作者がしたかったのと、あと中の人が某ガンプラバトルアニメの主人公だったのもあったので・・・キャラとしたら、束にコミュ力をめっちゃ足したような感じになるかな?彼女が何故リボンズがISを所持している事を知っていたのか・・・それはまた別の機会に。と言ってもそれはそこまで重要にはならないと思いますが。
さて次回には、かなりまな板の鈴ちゃんを登場させうわなにをするやめ・・・←パンパンパン