救世主の贖罪   作:Yama@0083

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皆様、明けましておめでとうございます!今年もこの作品を宜しくお願い致します!

・・・というお決まりの社交辞令(?)は置いといて、今回はなんと一週間くらいで投稿出来ましたよ!いやぁ、これだけ早くできたのは何カ月ぶりだろうか・・・でも、早く出来た分量は少し短いのでご了承下さい。ちなみに、今回も日常回です。では、どうぞ。


20. 中国からの使者 ~更なる修羅場~

「やっとついたわ!にしても、これがIS学園かぁ・・・おっきいわね〜。」

IS学園の正門に、一人の少女が立っていた。髪をツインテールにし、胸は・・・まな板、もしくは飛行甲板といい勝負の気強そうな少女だ。

「ここにアイツがいる・・・ううん、どんな感じで会えばいいかしら・・・」

彼女はある者に会うためにここに来たと言っても過言ではない。幼い頃からその者に対して抱いている感情を胸に秘め、彼女は意気揚々と学園の中に足を踏み入れた。

「えーと、まず総合受付で編入手続きをするのね・・・じゃ、そこに行ってみようかな。」

 

 

 

「あーもう!総合受付ってどこにあんのよ!!全っ然見つからないし!!何なのこの学校、幾ら何でも広過ぎじゃない!?」

案の定、絶賛迷子中だった。というか、学校の構造に文句を言うのもアレだと思うが。とにかく、長い間学園内を放浪したものの、それらしき所は無かった。

「どうしようかな・・・まさか、早々からこんな事になるなんて・・・」

彼女の周囲にはどんよりとしたオーラが漂い始めていた。

 

 

 

 

彼女が一人怒っている時、少し離れた所から彼女を見つめる二つの影があった。

「恵、なんか怒ってる子がいるのね。」

「んー?あんな子見覚えが無いけど・・・でもここの制服着てるし、編入生か何かと推測するでち。 」

「なるほどー、言われてみれば見た事が無かったの。でも、編入生なら総合受付に行かなきゃ駄目なのね。何で此処に?」

「多分、迷ったんじゃねーでちか?この学校無駄に広いからなぁ・・・」

「あ、今度は頭を抱え始めたの。」

「感情豊かな子でちね・・・リアクション芸人目指せるよ。」

「また歩き始めたのね。どうする?」

「いや・・・流石に可哀想だから助太刀してやるでち。」

 

 

 

「ああもう、ほんっとについてないわ・・・」

そうぼやきながら再び歩を進めようとしたが、ある声が足を止めさせた。

「ストップ!ちょっと待ってなの!」

彼女が後ろに振り返ると、二人の生徒らしき人物達が立っていた。

「えっと・・・何か用?」

「貴方、総合受付を探してるんでしょ?あそこは只がむしゃらに歩いてても見つからないのね。」

「という事で、恵達が案内してやるでち。」

「ホント!?凄く助かるわ!」

「じゃあ、付いて来るのね。」

 

 

 

「いや〜、ホント助かったわ!お陰で編入手続きも無事終わったし、二人共ありがとね!」

「ま、この学園の事で分からない事があったら聞きに来るといいでち。」

「そういえば、貴方の名前は何ていうの?私は伊東 幾(いとう いく)なの。ちなみにこっちは姉の(めぐみ)。」

「あたしは凰 鈴音!鈴って呼んでね!それにしても、あんた達日本人だったの?その髪の色から外人だと思ってたんだけど。」

「外人さんでもこんな髪の色してないと思うの・・・」

「まあ、それもそうか。それって地毛なの?凄いわねー・・・人類の神秘って奴かしら?」

「・・・ってか、手続き終えたんなら早いとこクラスルームに行ったらどうでち?」

「ああっと、いけないいけない・・・じゃあ二人共、またね!」

「「もう迷ったら駄目でちよ(なのね)ー」」

「う、うっさいわねぇ!?分かってるわよ!!」

疾風の如く走り去っていった彼女を見、二人はこう思った。

((やっぱり芸人の素質あるなぁ))

 

 

 

 

次の日の正午、衣恵は何時ものように食堂に昼食を摂りに来た。すると、そこで複数の女子と食べている一夏を発見した。

(ほほう・・・一夏君も中々やるぅ。どんな話してるのかなー・・・)

彼女は彼等が座っている座席の近くに座り、少し悪いと思いながらも聞き耳を立てた。そして、彼女はそこから様々な情報を得た。

(へぇ、箒ちゃんとあの鈴ちゃんは一夏君の幼馴染なんだ。じゃあ、多分どっちも一夏君の事狙ってるわね・・・うわあ、リアル修羅場来るかも・・・?)

そう身震いしながら、彼女は昼食に手を付けた。

「あー、やっぱりカレーは最高ね。でも、ドリンクにラバウル風珈琲を買ったのは間違いだったかな・・・何よラバウル風って。確かにラバウルは珈琲の産地だけどさぁ・・・」

そう言いながらもズズズと珈琲を飲む。一通り味わった後、彼女はふぅと息を吐いた。

「うん、普通の珈琲ね。」

 

 

 

 

 

 

時間は変わり夜。彩季奈は珍しく自分の整備室と言う名の武器工廠から出て、寮にある自室に戻っていた。理由は特に無いが、強いて挙げるなら余裕が出来たからか。改良に難航していたメガ・バズーカ・ランチャーはリヴァイブに預けたので、やる事が殆ど無くなってしまったのだ。

「はぁ・・・やっぱベッドで寝るのが一番かも。それじゃおやすみぃ・・・」

彼女が眠りにつこうとした瞬間、近くから大きな音と声が響き渡った。まどろみかけていた彼女は仰天し、テンパりまくった。

「ぬわあああああ!?なになになに、小惑星でも落ちてきたかも!? 」

彼女が勢い良く部屋から出ると、一人の女子生徒が項垂れながらとぼとぼ歩いていた。しかもよく見ると涙を流している。

「え、えっと・・・どうしたの?やな事あったかも?」

何も答えない彼女に、そういえば知らない者同士だったな、と気付く彩季奈。取り敢えず警戒を解かせる為に軽く自己紹介をする事にした。

「あたしは彩季奈。多分貴方と同じ一年かも。取り敢えず話位聞かせてよ。こういうのは一人じゃ解決出来ないよ?」

彼女は少し悩む素振りを見せたが、しばらくするとコクリと頷いた。

「よっし、そうと決まれば場所を変えるかも。ついてきて。」

 

 

「・・・で、僕の部屋に来たと?」

「リヴァイブさんのありがたーいご意見を聞きたいかも!」

「本音は?」

「あたしの部屋にお茶とかいう小洒落た物は無いからたかりに来たかも!」

「やはりか・・・せめて客に出すお茶くらい用意しておくべきだよ。」

「うっ・・・善処するかも。」

彼女等が向かったのは、何故かリボンズの部屋だった。先程まで泣いていた彼女だったが、この学園内で一夏とは別の男性がいた事に涙も引っ込んで驚いていた。

「な、何で一夏以外の男がここに・・・!?」

「それは僕がここの用務員だからさ。教師はともかく、男性の用務員ならここにいてもおかしくはないだろう?それより、君は王 留美(ワン リューミン)だったかな?」

凰 鈴音(ファン リンイン)よ!何、その微妙に似てる名前!?」

「ああ、すまない。そんな名前の者がいたような気がしてね。では凰 鈴音、何があったのか詳しく聞かせてくれないかい?」

「・・・分かったわ。」

 

 

 

鈴から事情を聞いた直後、リボンズの部屋は混沌と化していた。

「いやいやいや、流石にそれはふざけてるかも!日本男児として有るまじき行為かも!」

「やっぱりそうよね!!ったくアイツ、『毎日酢豚を奢ってくれる』とかどんな解釈してんのよ!!あの時私がどんな思いで告白したのか、分かってんのかコノヤロー!!」

「もしもし、衣恵かい?今時間があるならすぐ来てくれないか・・・いや、例の彼がまたやらかしてね。最早僕の手には負えない。・・・すまない、宜しく頼むよ。」

一夏のあまりの鈍感っぷりに女子二人は激怒し、もうリボンズだけでは手に余ってしまうので、彼は援軍を要請した。

 

 

数分後部屋に到着した衣恵は、取り敢えず迫力満点のお姉さんスマイルを駆使して女子二人を黙らせた後にリボンズから事を聞いた瞬間、目を見開き飲んでいた紅茶を吹き出した。

「ゴホッ、ゴホッ・・・そ、それ本当なんですか!? 」

「残念ながら、事実だよ。どうやら僕等の予想は的中してしまった様だ。」

「一夏君・・・まさかそこまでなんて・・・衣恵さん、侮ってたわ・・・」

まさか現実になるなんて・・・と衣恵は驚愕した。

「うーん、流石にここまで来ると将来的にも駄目よねぇ・・・あ、でも鈴ちゃんには一つ言う事があるわ。」

「?」

「いくら一夏君の言葉が論外だったとしても、それで怒りに任せてビンタしちゃうのはいけないと思わない?」

「うっ・・・」グサッ

「それに、一夏君はそれが正しい解釈なんだって思ってるんだから、幾ら彼を責めたって彼は貴方の本当の気持ちを分かってくれないよ?きっと彼は今頃、理不尽に殴られたって思ってるわね。」

「ううっ・・・」グサグサ

「一夏君が好きなんでしょ?だったらそんな遠回しな言葉じゃなくて、もっと単純に自分の気持ちをぶつければいいじゃない。とにかく、日を挟んでもう一度話してみたら良いと思うな。」

「・・・そう、ね。そうよね。よくよく考えてみればそうだった。アイツの鈍感は今に始まった事じゃないしね。うん、これ位の事で泣くなんて私らしくなかったわ!ありがとね皆、お陰で目が覚めたわ。それじゃお休み!」

彼女は吹っ切れた様な表情をしてリボンズの部屋から出ていった。

「これで終わると良いが・・・」

「そうですね・・・」

「・・・ところで、さっきから何度も言ってた一夏って誰なの?教えてほしいかも。」

「「え?」」

 

 

 

 

 

「アイツ・・・私の事貧乳って!!もう堪忍袋の緒が切れたわ!!」

「胸なんて飾りかも!男子にはそれが分からんかも!」

「鈴ちゃん、衣恵さんが許すわ。徹底的に殺りなさい。」

「織斑 一夏、何と業の深い・・・君の罪は止まらない、むしろどんどん加速しているよ・・・」

結局、切り札である千冬を召喚して彼女等を止める羽目となった。千冬はその後鈴に、後日行われるクラス代表戦では容赦無くやってやれと言い残し去っていった。その言葉に触発されたのか更に闘志を燃やす鈴を見て、リボンズは一夏に黙祷を捧げた。

 

 

 

 

 

その頃、束は自分の研究所で何かを作っていた。とそこへ、クロエが音もなく現れた。

「束様、作業はどれ程お済みになりましたか?」

「おおクーちゃん!えっとねー、今プログラムを見直してる最中なのだよ!だからもう直ぐ完成だね!」

何とも楽しそうに話す彼女に、クロエは若干表情を曇らせた。

「しかし、あそこにはリボンズがいますが・・・ 宜しいので?」

「ああ、そこら辺は問題ナッシング!この子が目標として認識するのはISだけだから。各クラスの代表がドンパチするクラス代表戦の時にこの子を乱入させるの。観客とかには手を出さないように設定はしてあるさ。それに、リっくんが守ろうとしている物を潰すなんて出来ないよ。家族なんだし、ね?」

「・・・それなら結構です。」

「よっし!じゃあプログラムを確認した後、ついでにハッキング対策も万全にしておこーっと。」

彼女の目の前には、鋼の巨人とも言える姿のISが立っていた。




はい。今回は衣恵さんが頼れるお姉さんっぷりを発揮しました。
・・・ところで彩季奈さん、貴方多少は胸ありますよね?鈴ちゃんとはえらい違いですわ!流石にセシリアとか箒には負けるけど・・・


関係ないんですが、作者は秋津洲はアッシマーと言うよりかは、ツィマッドだと思うんですよね・・・秋ツィマッド・・・水上機母艦からMS開発・運用母艦に改装されたら面白そう。


それと関係ないけどもう一つ。紅茶を吹き出すと言えばオットー艦長が真っ先に浮かび上がるのは作者だけでしょうか。


さて、次回はいよいよクラス代表戦です。戦闘回なので頑張ります。
・・・あ、流石に今回位早くは出来ないよ?
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