救世主の贖罪   作:Yama@0083

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遅くなりました!今回もバリバリ戦闘やっていきます!あと、宣言通り千冬を登場させてます!まあ、ほぼモブですが・・・それでも、ちゃんと戦闘はさせてますんで安心して下さい。ではどうぞ!


8. 「T」の解放 ~トランザムシステム~

リボンズがラウラの専属教官を務め始めて一週間が過ぎた。最初はおぼつかなかったラウラの動きもこの一週間でかなり改善されて、今では多少ふらつきながらも飛ぶことが出来る。今回は、相手の攻撃を避ける訓練をしていた。

「さて、では訓練を始めよう。ラウラ、シュヴァルツェア・レーゲンを起動するんだ。」

「了解です!」

すると、ラウラの体が光に包まれ、そして黒を基調とした装甲を纏った。何より目を引くのは、やはり非固定部位に装備された巨大なレールガンだろう。

「完了しました、リボンズ教官。」

「見事だ。」

リボンズも0ガンダムを纏い、背部のGNドライヴを起動した。

「先日教えた空中移動はもう出来るね?」

「はい!まだ未熟ではありますが、戦闘に支障をきたす事はありません!」

「よし、では今から僕が君に攻撃を仕掛ける。君はそれを回避してくれ。」

「了解です!」

「その意気込みや良し・・・では、スタートだ!!」

リボンズは素早くビームガンを構え、トリガーを引いた。桃色のビームが次々ラウラに飛んでいく。

「!? くっ!」

ラウラは一発目は避けた物の、焦って他のビームに全て当たってしまった。リボンズはため息をつく。

「ハァ・・・僕は回避するように言った筈だけどね?」

「も、申し訳ありません・・・」

「仕方ない、もう一度だ。ビームが撃ち出されてから見て回避するだけではなく、相手の挙動も見てそこから相手の狙いを予測する事も心掛けるようにね?」

「はい!」

 

 

~十分後~

「とっ!たあっ!はっ!」

ラウラはふらつきながらも、何とかリボンズの攻撃を避けきっていた。リボンズは頃合いを見て、攻撃を止めた。

「お疲れ様だね。先程よりかは格段に動きが良くなって来ているよ。」

「本当ですか!?」

「ああ。だけど、やはりまだ少しのブレが見られるね。あとはそこを改善するだけだ。それが終われば、IS同士の戦闘訓練を行う事としよう。分かったかい?」

「了解しました!これで、やっと・・・!」

ラウラは歓喜すると同時に意味有り気な微笑を浮かべた。

(何だろうか・・・?まあ、さほど気にする必要も無さそうだね。おっと、もう5時か・・・少し早いが、これで今日は終わりにしようか。)

「ラウラ、今日の訓練は終わりだ。自室に戻ってゆっくり休むと良いよ。」

「ありがとうございます・・・その、教官はどうするのですか?」

「僕かい?そうだね・・・君の今日の訓練の成果を隊長に報告する位かな?」

「そうですか・・・では、私と」

食事でも、と言おうとした瞬間、基地中に警告音が鳴り響いた。

『緊急事態だ!この基地に、何やら大量のミサイルが接近している!向かえる者は迎撃に当たってくれ!』

「・・・どうやら、するべき事が増えた様だね。取り敢えず、織斑教官に連絡を・・・」

「その必要は無いぞ。」

リボンズが横を見ると、そこには千冬が暮桜を纏ってスタンバイをしていた。

「驚いたね・・・何時から居たんだい?」

「いやな、たまたまフィールド周辺を歩いていたら、先程の放送が流れたのでな。そこを駆け付けただけだ。」

「まあ、そういう事にしておくよ。どっちにしろ、援護は必要だったからね。なんせ・・・」

彼らの目の前の上空は、既にミサイルで埋め尽くされていた。

「あれだけのミサイルを一人だけで対処するのはかなり至難の技だ。助かるよ、織斑教官。」

「なに、貴様には一夏を助けて貰った恩がある。その借りを返すと思ってくれ。それに・・・」

彼女は雪片を構え、戦闘体勢に入った。

「ここにはまだ世話になるのでな、指を咥えて見ている訳にもいくまい。」

「フ・・・確かにそうだね。では、僕も少々本気を出そうかな?」

彼はビームガンとビーム・サーベルを持ち、ミサイル群を見据えた。

『織斑教官、そしてリボンズ教官!二人は兎に角ミサイルを撃ち落としてくれ!こちらも誘導ミサイルで迎撃する!』

「「了解。」」

その時、ラウラが声を上げた。

「た・・・隊長!私も、その作戦に加わってもよろしいでしょうか!?」

『何だと?駄目だ!!これはとても危険な任務だ!確かに貴様は腕は立つが、まだ実戦に出れるレベルではない。自分でも理解しているだろう!?』

「私は軍人です!軍人は、市民を守るのが任務です!その軍人が、自分の基地位守れなかったら示しがつきません!」

しばらくの沈黙が続き、やがてレーヴェが折れた。

『ハァ・・・仕方の無い奴だ。ならば、その機体に搭載されているレールガン。それで後方援護を行う位は許可する。しかし、それ以上の事はするな。以上だ。』

「あ・・・ありがとうございます、隊長!」

『うむ。では三人共、任務を全うしてくれ!』

「「「了解。」」」

ミサイルの雨は、すぐそこにまで迫っていた。

 

 

「では、役割分担を決めようか。僕が右方のミサイルを迎撃するから、織斑教官。君には左方のミサイルを任せるよ。」

「了解した。くれぐれも無茶はするなよ?」

「分かっているさ。そしてラウラ。君は僕達が撃ち漏らしたミサイルを撃ち落として欲しい。出来るかい?」

「はい!」

「良い返事だ。それでは・・・任務開始といこうか!!」

その言葉と共に、彼らは分散した。リボンズは右、千冬は左、そしてラウラは後ろへと、それぞれの持ち場に向かった。

(それにしても、何処からこんな数のミサイルが・・・まあいいさ、発射地点など後で特定出来る。今は・・・)

「このミサイルの雨をどうにかしなければね!」

リボンズはビームガンを構え、ビームを連射した。ビームは一部のミサイルを貫通し、ミサイルが爆発した。そして、その周囲のミサイルもその衝撃で誘爆した。

「こんなミサイル如きで・・・この僕を墜とせるとでも?」

次々とミサイルを墜としていくリボンズを見て、千冬は感嘆した。

(ほう・・・流石は天使のパイロットだ。いや・・・確かあの機体は『0ガンダム』だったか?第二世代のようだが、それにしては性能が高すぎる・・・どいつが造った?)

千冬がそこまで思考した所で再び爆発音が聞こえ、彼女は思考を一旦止めた。

「おっと、どちらにせよあいつにだけ任せる訳にはいかないな。私も働かなければ。」

彼女は雪片を腰に構え、居合切りの体勢をとった。

「切り捨て・・・」

そして、勢いよく雪片を振り抜いた。

「ごめぇぇぇん!!」

それだけで斬撃がミサイルを襲い、数多のミサイルが破壊された。

(何だあれは・・・いくら何でもオーバースペック過ぎやしないかい?)

リボンズはその光景を見て、一瞬戦慄を覚えた。しかし、すぐにミサイルに意識を戻し、迎撃を再開した。

「くっ、やはりビームガンは粒子消費量が比較的多い・・・ビーム・サーベルに持ち替える必要がありそうだ。」

彼はビームガンを0ガンダムに収納し、あらかじめ左手に持っていたビーム・サーベルを右手に持ち替えた。

「おおお!」

ビーム・サーベルでミサイルを切り落とし、爆発の際に生じる衝撃波をシールドでしのぐ。

「・・・この程度の衝撃なら近距離でも耐えられる筈だ、いけるぞ!」

彼は次々とミサイルを切っていった。その度に激しい衝撃が彼を襲うが、彼はそんな事では止まらない。しかし、ここで予想外の事態が起きた。彼が切り落とさんとしたミサイルが、突如分裂し小型のミサイルを放出した。

「多弾頭ミサイル!?ぐっ・・・!」

彼は即座に機体を反転させてビーム・サーベルを振るうが、その切っ先は僅かの小型ミサイルしか撃破出来なかった。しかも、ここでまた悪い事態が起こる。その撃墜し損ねたミサイルが向かう先は・・・

「ラウラ!?危険だ、回避しろ!!」

「なッ・・・!?」

そのミサイルは、もうラウラの目の前まで迫っていた。咄嗟にリボンズはビームガンを再び構え、トリガーを引いた。ビームは幸いにも最もラウラに近づいていたミサイルを撃破した。リボンズはシールドを持ってラウラの下に向かう。

「危なかった・・・そちらは無事かい?」

「はい、ありがとうございました・・・教官、危ない!」

「何っ!?」

見ると、もう眼前までミサイルが迫っていた。リボンズはGN粒子でコーティングしたシールドを構えた。そして、数多のミサイルがシールドに着弾した。

「ぐあッ!?」

「教官!?」

形容し難い程の衝撃がリボンズの腕を襲う。

(これは全て耐えきれるか!?盾は数値上保つ筈だ。しかし・・・)

すると、警告音と共に目の前のモニターにディスプレイが現れた。機体に異常が発生したのだ。

(やはりか・・・!右腕関節部に異常、そして装甲全体に損傷・・・非常に不味いね。何か反撃の糸口は・・・?)

やがて、スパークと共に右腕が爆発し、その衝撃でシールドを手放してしまった。

(盾が!?くっ、ここまでか・・・)

彼は被弾を覚悟した。しかし、ここでもまた予想外の出来事が起こった。

突如モニターが赤く染まり、中央に文字が現れた。

「TRANS-AM・・・?まさか!」

徐々に機体が赤く染まり、大量の粒子が放出される。その異様な光景に、ラウラは絶句した。

「教、官・・・それは、一体・・・?」

「トランザム・・・丁度良い、すぐに終わらせるとしようか!!」

そう言うと、彼は赤く光る機体を駆り、ミサイル群に突撃した。

「おおおおお!」

ビーム・サーベルを構え、ミサイル群の中を縦横無尽に飛び回る。次の瞬間、目の前に存在したミサイル全てが爆散した。

「な・・・何だあれは・・・」

千冬程の実力者でも、0ガンダムの姿は捉えきれなかった。それ程、物理法則を無視した加速だったのだ。おそらく瞬発的な加速は瞬時加速(イグニッション・ブースト)を遥かに超えているだろう。

「あれで第二世代だと?化物か、あのISは・・・」

千冬は戦慄すると共に、確信した。あのISを造ったのは篠ノ之 束(あの問題児)だと。やがて煙が晴れ、0ガンダムの姿が現れた。その機体はいまだ赤く染まり、装甲の各部にスパークをはしらせながらも、悠々と空に佇んでいた。青く澄み渡る空とは対照的なその姿に、誰もがしばらく口を開けないでいた。すると、ようやくレーヴェが口を開き、作戦終了を告げた。

『・・・周囲に熱源反応は見られない、よって作戦終了とする。三人とも良くやってくれた。あと・・・リボンズ教官。少し、私の所に来てくれ。以上。』

(僕の知っている0ガンダムにはトランザムシステムは搭載されていなかった筈。なのに何故・・・?)

リボンズ本人にも分からない謎を残した0ガンダムは、妖しくツインアイを光らせていた。

 

 

 

 

 

「うひゃ~、まさかこんなシステムを隠し持っていたとは・・・流石の束さんでも予測出来なかったな~。本当に面白いよ、あの機体。それにしても・・・」

彼女は0ガンダムの装甲を凝視した。

「あのよく分かんない加速に、0ガンダム自体の装甲が耐えきれていないね。多分、当分修理しないと・・・じゃあ、新しいリっくんのIS、造っちゃおっか!今回はちゃんとリっくんの意見も聞かないとね~♪」

彼女はとても楽しそうに笑い、モニターの電源を落とした。

「さて、じゃあ私はGNドライヴをもう2、3個造っちゃおう!頑張るぞ~!」

真っ暗な部屋で、束は口元を歪ませた。誰にも見られる事無く・・・




という事で、また束さんが何かしそうです・・・次回、リボンズの新機体が決まるかもです。あと皆さん、よいクリスマスを!因に作者はひ☆と☆り☆き☆りでございます!いやぁ、時間があっていいですね!ハハハハ・・・ハァ・・・(泣)
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