Miniatua Garden Online ー仮想世界の問題児ー 作:夜明けの月
そしてちょっとした説明書き?を。
ゲームの中でのアイテムなどは 例え:《狼の爪》みたいに表します。それと、ゲーム内でのキャラの名前はカタカナになります。
それでは、お楽しみください。
第1話 ゲームスタート!
「ーーーーはっ!」
幾多のセキュリティ解除音が聞こえた後、司の意識は覚醒した。
司のいる場所は、初回ログイン時に必ず来る場所、キャラクターメイキングを行う《コンソール室》にいた。
『ようこそ《Miniatua Garden Online》へ』
「おわぁ!?」
『先ずはキャラクターメイキングを行いますので、《コンソール》前まで移動してください』
そう言われるが、司は今の状況を飲み込めていないのか、オロオロしている。
そして、何故か体全体を確認する。
「……どうして現実の体が。てかどうやって読み込んでるんだ?」
そう疑問に思いつつ、コンソールの前まで足を進める司。コンソールの前に立つと、司の目の前にウィンドが開かれる。
『まず、ゲーム内でのユーザーネームと性別を記入してください』
「名前か……。ネナベする気はないから、性別は男でいいとして、名前……名前………。もうそのままでいいか」
司は《male》を選択し、名前の欄に《tukasa》と打ち込む。
『次に、種族と職業を選択してください。なお、種族は後から変えられません。職業は後ほど変えることは可能です』
すると、目の前に種族のモデルなのか、6人の様々な特徴を持った人間が現れる。それぞれの種族のモデルだ。
「種族は6種類で、左からヒューマン、エルフ、ビースト、フェアリー、デーモン、エンジェルか。普通ならここで悩むが、まあ無難にヒューマンでいいよな」
司は即座にヒューマンを選択する。すると、職業の選択画面へと移る。
「おぅ……結構あるんだな………」
職業は、豊富に用意されており、なんと10種類もあったのだ。
「適当にウォーリアーで」
司は、一番オーソドックスなウォーリアーを選択する。すると、システムナビが告げた。
『これにてキャラクターメイキングは終了です。それでは、心ゆくまでゲームをお楽しみください』
その次の瞬間、《コンソール室》は光で包まれた。
°。°。°。°。°。°。°。°。°。°。°。
二度目の意識の覚醒を迎えたツカサの目には、現代の技術では到底作り上げることのできない、幻想的な景色が映し出されていた。
石畳に整った石造りの家や木組みの建物。そこに行き交う様々な種族のプレイヤーやNPC(ノンプレイヤーキャラクター)。その全てがツカサにとっては夢のように見えた。
「ここが、ゲームの中だっていうのか……?」
ツカサは自然に笑みがこぼれる。なにせ、ツカサの期待をはるかに上回っていたのだから。
「楽しそうだなおい……!」
心躍らせるものがここにはあると、見た瞬間ツカサは確信した。歩き出そうとしたところで、ある事に気づく。
「っとその前に、自分の姿ってどうなってるんだ?」
ツカサは近くにあった店のガラスまで近づき、映し出された自分の姿を見る。そこには、肩にかかりそうな黒髪、少しつり目な黒目、中肉中背な体格というふうに現実とはそう変わらなかった。
「まさかのほとんど一緒かよ……。まあ、別にいいけどさ」
自分の今の姿になんとも言えない気持ちを抱いていると、後ろから声をかけられる。
「ねえ、少し聞きたいことがあるんだけど」
振り返ると、そこには黒髪短髪で、頭に垂れみ気味の猫耳を生やしており、極め付けには腰あたりから縞模様のしっぽまで生やした少女だった。
ビーストの特徴で、動物の外見を一部だけ身に宿すらしい。ツカサの目の前にいる少女のように猫耳や猫しっぽなどのような特徴を。
「えっと、何か用?」
ツカサが振り返り尋ねると、少女は面を喰らったかのように唖然とする。そして、口にする。
「もしかして……いや、もしかしなくても、司なの?」
「は……?」
ツカサは目の前の少女を隅々まで見る。黒髪短髪の少女なんて知り合いにいなかったはずなのに、と不思議に思うツカサは困惑する。
そしてふと、あることを思い出す。学校の知り合いと休み時間に話していたことだった。
『ねぇ、髪切れば?それ鬱陶しくない?』
『そうなんだけど………』
『そうなんだけど……?』
『切るのに抵抗があって中々勇気が出なくてさ。はぁ、切らなくても短くできたらなぁ……』
『まあ、現実にはできないだろうけどね』
それを思い出し、まさかと思いつつ少女に言った。
「もしかして、華蓮なのか……?」
「うん、そうだよ」
面を喰らうこともなく、素っ気なく答える少女もとい華蓮。ツカサは微妙な顔をして、華蓮にどうしてそんな見た目にしたかを問う。
答えはツカサも予想できるもので、
「現実で出来ないなら、仮想世界でやればいいじゃない」
というものだった。
「あ、先にフレンド申請しとくね」
「………ああ」
華蓮はウィンドを開いてすぐに、ツカサの前にシステムメッセージが表示される。内容は『《karen》からフレンド申請が来ました。承認しますか?』という分かりきったものだった。
ツカサは迷うことなく《Yes》を選択する。
「そういや、信也と要は?」
「あー、あの二人はキャラメイクに時間かかるかもしれないって言ってたよ。要はただ単に楽しんでそうだけど、信也はいろいろあるからね。コンプレックスとか」
「あれは個性としてあったほうがいいと思うんだけどな」
ツカサがそう言うと、カレンは何故か笑う。
「……?」
「ああ、ごめんごめん。だって、現実と全然変わらないじゃん。ただ、体と世界が作り物なだけで、他のところは現実で生活するのと同じだなぁって思うと、なんか可笑しくなっちゃって」
「あぁ、それもそうだな」
カレンの言葉に納得したようにツカサは言った。笑っていたカレンはツカサに提案をする。
「それじゃ、話すばかりじゃなくて少しは体動かさない?」
「そうだな。これ、チュートリアルみたいなのないみたいだし。それにいろいろ慣れておきたいしな」
「じゃ、決まりだね。行こっか」
ツカサとカレンはフィールドを目指して走り出した。
°。°。°。°。°。°。°。°。°。°。°。
「よっ、と!」
だだっ広い草原に、空気を切り裂く音が響く。町の離れの草原に、一人の少年と一匹の狼が対峙していた。
少年の背には蝙蝠のような大きな翼が生えていた。
「あんまり逃げないで欲しいな」
少年は刀を構える。狙いは目の前にいる狼のみ。彼の目はそれだけを捉えていた。
「……………ッ!」
少年は狼を睨む。すると、何かに反応したのか、狼が一歩後ずさる。
「これで、終わりだ……!」
少年は刀を狼めがけて振り下ろす。狼は避けようとするものの、うまく身動きが取れないのか避けることができない。
「はあぁ!!」
無慈悲にも刀は振り下ろされ、狼を斬りつける。狼の頭上に存在していた《HP》は
「ふぅ、こんなもんだな」
少年は刀を納刀し、背中に生やした翼を消す。
「さて、次の獲物探すか」
少年は歩く。新たな獲物と、心高ぶらせる楽しい戦いを求めて。
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大きなディスプレイと執務机だけがある部屋で、白髪の女性は椅子に深く座り、ディスプレイを眺めていた。その後ろには、スーツを着た女性が立っている。
ディスプレイには、MGOの様子が映し出されていた。
それを眺めている白髪の女性はニヤリと笑う。
「うむ、首尾よくゲームにログインしておるようだのぉ」
「はい、予想を上回るプレイヤー数です」
「そうか。それほど期待されているということかの」
ふむ、と顎に手を当てて考える。何か妙案が浮かんだのか、口角を釣り上げ妖艶に笑う。
「くく、いい事を思いついたわ」
「はて、それはなんでしょうか白夜様」
白夜と呼ばれた女性はディスプレイを見て、告げた。
「何、単なる余興よ」
白夜は立ち上がり、部屋の出口へと歩き出す。
「行くぞ。期待されている以上、それに応えてやらねばな」
ある程度キャラが出た時点で、参加者のキャラ説明出したいと思います。