コラボで小休憩をはさみまして過去編投下です。
ちょっと今回は回想メインというか回想しかないんですが許してください><
時間はさかのぼり半年ほど前...各国の女神が結束し太古の女神を退けることに成功したゲイムギョウ界は平和に包まれていた。と思われていた。
わーわーと騒がしい声やら物音が教会中に響き渡っている
何か祭りごとをやってるわけではない。むしろあまり歓迎できる内容ではないのだ。
自分の机に積まれている書類にため息をつかざるをえない
あのタリの女神の撃退以降、各国でシェアの上昇がみられた。タリの女神の襲撃を撃退したのは現女神並びに女神候補生の面々ということは広く周知されており、それがシェアの向上につながったのだろうとラステイションの神宮寺ケイ言っていた。
ケイ曰く、女神個人の力ではなく全女神の協力してでの結果ということが広く国民に受け入れられているらしい。
どちらにせよ世界は平和になったといえるだろう。いや...「なった」というのは少し語弊があるか。しいて言うならば平和に「限りなく近づいた」というべきか...
そう、タリの女神の撃退によってすべての問題が解決したわけではないのだ。
ブランは積まれた書類の中から一枚を取り出した。そしてその書類の内容に先ほどまで動かしていた手が止まる。
「フェンリル...」
自分で発したこの言葉が自分に重くのしかかってくる。
反女神組織「フェンリル」...これが現在のルウィーが抱える大きな問題。そしてそれこそがブランの悩みの種の正体だ
タリの女神を撃退したあの事件からフェンリルは動き始めた。
そこだけを切り取ればなぜ?と言えるタイミングだ。
女神のシェアが上昇傾向にあるこの状況で行動を開始する必要なんてあるのか?
女神のシェア上昇に焦って行動を起こしているだけではないのか?
普通はそうなる。女神の停滞期にこういった組織が生まれ対処に苦労すると言うのはよくある話だ
ほとんどの人間がこういった行動を起こすのではあれば後者を選ぶだろう。であれはシェアの急激な上昇に焦っただけの時代遅れ組織なのだと…
…そう、その認識が甘かった
結果から言えばフェンリルは今のところゲイムギョウ界の中で最大の反女神組織となっていた。
あの女神絶頂期とも言える時期からなぜだという戸惑いが当時の教会中から感じられた
フェンリル側の主張としては女神支配の脱却。ここまでは今までの反女神組織となんら変わらない。しかし彼らには具体的な根拠が存在していた。
「ゲイムギョウ界を襲ったタリの女神も『女神』だという事を忘れてはいけない。」
その言葉を聞いた時、一瞬心臓が止まったかと思った
「太古の女神がこうして現代に現れこうした襲撃を行なった。」
「今の女神がこの先の未来こうならない保証がどこにあるのだ」
今の
完全に盲点だった。フェンリルはシェアの上昇に焦って出てきたわけではない。活動時期が遅れてしまっているわけでもなかった。
彼らはこの時を待っていたのだ…
なんでこんな時期に活動を起こしたのだ。という油断がフェンリルの活動を認識するまでを遅らせ、国民が身をもって体感した恐怖で皆を煽り、反女神思想を国民に植え付ける
側から聞いたらデタラメな内容であっても実例がこうも最近現れたのだ。説得力が段違いだ。
エディンの時のように大規模な洗脳があるわけではないのであれほどの爆発力は無いにしろこのじわじわと迫ってくるこの感じはとても不快だ
ブランは手元の資料の内容に目を通す。
始末書と書かれた内容を見て、またさらに頭痛がひどくなった気がする
以前、フェンリルの活動が活発になってきた当初、教会の軍がブランの指示を待たずにフェンリルに押し入ったことがあった。
もちろんルウィーでは言論の自由が認められているし、女神の事を悪く言ったからといって軍が動くわけではない。だがルウィーを崩壊させかねないフェンリルをこのまま野放しにするのもそれはそれで成長を助長しているのではないかと意見もある。いわゆるグレーゾーンと言うやつだ。
そして最終判断はブランに委ねられ、軍がブランの判断を待たずに強行突入したというわけだ。
しかしブランが驚愕したのはそのことにではなかった
フェンリルに突入した軍が見るも無残に大敗したのだ、それもたった一人にだ。
報告では突入したところに待ち構えられていた仮面をかぶった何者かに全員がやられ、気がついたときにはもぬけの殻だったとされている
突入すらできていないまさに門前払いと言うやつだ。
軍の連中はアホだがそんな甘い鍛え方はしていない。国家を背負っている重みと言うのは計り知れない。それほどまでの部隊をたったひとりで潰すといううことはどういう意味を持っているかもはや考えなくともわかる
女神と同等か、それでなくとも限りなく近い。フェンリルが後も急成長した影にはこういった人物があったのかとより警戒心を強くする。
ブランはひどい頭痛の原因であるこの書類に憎しみやら腹立たしさやらを込め、印を押す
そこで「そういえば」と先程の書類の二枚目をめくり、ある名前を見つける。
――ダイヤモンドダスト
ダイヤモンドダスト。これが居合わせた隊員の一人が言っていたなぞのマスクの名前らしい。聞くからにコードネームのようだが今のところ個人を特定する唯一の情報だ
まさに謎、謎、謎だ。名前以外大してわかっていることがない。ただ今後フェンリルを対処するにあたって大きな壁になることは間違いない
ふぅーと大きく息を吐き、背もたれにより掛かる。色々な問題があるが一刻も早い対応が必要になってくる。時間経過は相手の有利にしかならない
こうしてる間にも相手は次の手を...
「ブラン様!」
そう考えていると突然自室のドアが勢い良く開き、珍しく焦った声をあげるミナが現れる
どうやら次の手を警戒するなんてことをしている場合ではなかったようだ...
最後までご閲覧ありがとうございます!一応この章二話目になるんですがこの章の説明をするとハクとブランの出会いを振り返ってるって感じのお話ですね。
まぁ慣れてないのが見え見えなんですがどうか生暖かい目で見守ってくださいw
べ、べつに仲いい実況の人たちが自分たちの過去編の動画出してるのに影響されたんじゃないんだからね!!