今回は活動報告では言ってたんですけどだいぶ遅れたというかもう新年なんですけどクリスマス企画ですねw
本当は2016の間にって思ってたんですけど日付を超えてしまったので新年一発目になってしまいました。gdgdでごめんなさい。ちょっと内容としても長めになってまして前後編に分けようかとも思ったんですがキリが悪いので結局一本にしちゃいました。
もしよかったら見て行ってください♪
―――クリスマス
それはキリストの降誕を祝う日とされており、また年に一度サンタクロースがこの一年いい子にしていた子供たちにご褒美としてプレゼントをくれるという子供たちには誕生日の次にうれしい記念日でもある。
家族で食卓を囲み祝ったり、最近は恋人と過ごしたりと。多種多様な楽しみ方が存在する行事だ
しかし、そんな楽しい楽しいクリスマスを迎えるためにはブランには越えなければならない壁があった...
「...ン、..ラン。ブラン!」
「あ...」
ノワールの声によってブランは現実へと引き戻される。しっかりとノワールに視線を合わせるとだいぶ私を呼んでいたようでご立腹のご様子だ
「ちょっと、聞いてるの?」
「ごめんなさい、全く聞いてなかったわ」
「あのねぇ...」
あまりにもあっさりしたブランの返答にノワールの怒る気も失せてしまったようだ
そう、現在は第何回だが覚えていないが女神会議の真っ最中なのだ。まぁ名前こそ女神会議だのもっともらしい名前になっているがふたを開けてみれば女神四人が集まって駄弁っているだけのただのガールズトークに過ぎないのだが
「でもいくらノワールの話でもブランが話を聞いてないのは珍しいね!」
「確かに珍しいですわね...」
「ちょっと!?それどういう意味よ!」
ノワールがすかさずツッコミを入れるが誰もそれを気にしない。まぁいつものことだが...
「気にしないで、ちょっと考え事してただけだから」
「考え事...あぁなるほどですわ」
「な、何?」
「何をってその珍しくブランが考えこんでしまう、原因が」
「えー!ベール分かったの?私にも教えてよ!」
「...私、泣いてもいいかしら」
若干一名涙腺崩壊しそうだが気にしているほど暇ではない。ごめんなさいノワール...
「この時期を考えてみればわかることですわ」
「時期って言っても...んー12月の終盤?」
「そう、その年最後に残った一大行事。クリスマスですわ」
「うっ...」
ベールの発言に思わず顔をしかめる。相変わらずベールの推理力は高い...無駄に
「え?クリスマスって言ってももう大幅に過ぎて...んっー!!」
「何をしてるの、ネプテューヌ」
「ぷはっ!なんか誰か急に口を塞がれて。は!これが作者の見えざる手!!」
「メタい事言ってるんじゃないわよ...」
...その横でよくわからない発言をしている奴がいるが気にしたら負けだ
「ともかくクリスマスと言ったらプレゼントですわ。つまりハクに渡すプレゼントを悩んでいる、そう読めましたわ!」
「おぉ!さすがベール!伊達にそういうゲームやりこんでないね!」
「当たり前ですわ!」
「ベール、あなたも否定しないのね...」
「...そうよ、悪い?」
少し腹立つが変に否定して面倒くさいことになるのは目に見えているし、隠す理由もないので肯定する。
「いえ、そんなことはないですわ。それよりもわたくしたちがその悩みを解決する手伝いをして差し上げますわ!」
「え?」
しかし帰ってきた言葉は意外なものだった
「そうだよ、女神のよしみだし!」
「そうね、いくら女神とはいえ困っている人を見捨てるようじゃ女神の名が廃るわ」
この女神たちに相談するとなると正直癪だがこういうものは自分以外の視点を取り入れるといいというし、この一瞬の恥ずかしさをどうにかすることによってこの悩みを解決できるとすれば儲けものだ
「わかったわ、じゃあ相談させてもらうわ。ありがとう...」
「うん!私たちに任せて!大船に乗ったつもりで待っててよ!」
「ええ」
そういうと3人は相談を始めてくれる。恋愛ゲームやらその手のゲームでも経験豊富なベールに加え、何かと波長が似てるネプテューヌもいる。ノワールは...どちらにせよ一人で考え込むよりは全然、答えに近づけているがする。私も聞いているだけでなく参加しなくては...
「ねぇ!私の扱いだけひどくない!?」
...いや、やはり気にしたら負けだ
―――数十分後
私はいま、クリスマスのプレゼントを考えるという目標からずいぶんと遠ざかり目の前の惨劇をどう捉えたらいいのかという思考に切り替わっていた。
え?何があったって?...それは目の前で繰り広げられている議論を聞いてもらえればわかるだろう
「やっぱり、猫耳は外せないよね!」
「だったら猫っぽいコスプレも必要ね」
「じゃあもっと露出を多くして...」
さぁ、おわかりいただけただろうか?
こうなってしまったことの発展はノワールの一言からだった。時間は少しさかのぼり相談が始まったところ――
『ところでこういうのを渡そうとかそういう案はなにかあるの?』
『いや、まだ何も決まってない。何か喜んでもらえそうなものがいいんだけど』
『そうね、だったらハクが好きなものがいいんじゃない?何かハクの好物とか気に入ってるものとかないの?』
ここまでは比較的当然の会話、しかしそれがまずかったと気付くまでには随分と遅かった
『はっくんの好きなものか~...ブランしか思いつかないな!』
『それですわ!!』
『『『え?』』』
『そうですわ、ハクの好きなものがブランならブラン自身をプレゼントしてしまえばいいのですわ!』
『いや、でもそれはさすがに無理じゃ...』
『そんなことないですわよブラン!主人公に思いを寄せるヒロインが大胆な行動として自分をプレゼントとしてプレゼントする。恋愛ゲームの王道パターンですわ!!!』
『おぉ~さすが!ベール、心得てるね~』
『それならそれなりの衣装が必要ね!』
―――そして私は考えるのやめた...
時間は戻り、現在へ
「二人ともまだまだですわ」
「え、なにベールはもっといいものあるの?」
「えぇもちろん、確かに二人の猫コスはいい案ですわ。しかしあれが足りてないですわ」
「あれってなによ?」
「あれ...それはこれ!『首輪』ですわ!」
「「おぉ!」」
ベールがどこからか取り出した(本当にどこから取り出したんだ...)何かペット用のものだろうか、首輪をかざす。そしてその姿にブラン以外の二人は歓声を上げる
「相手への服従を示すこれは私はあなたのものですという意思を主張するとともに相手の支配欲を掻き立てるピッタリなアイテムですわ!」
このように『プレゼントは私よ大作戦』の作戦会議は留まるところを知らず、どんどんとヒートアップしてる。会話の内容を把握することを脳が否定をしているこの状況ではどんな方向に進んでいるかよくわからないが、たった一つこのことだけはわかった。
―――私の淡いわずかな希望は音もなく盛大に散っていったということだけは......
「なるほど、それでネプテューヌさんよりも早くブラン様がプラネテューヌ教会に来いらっしゃるわけなんですね」
「...えぇ」
机に突っ伏しながら蚊の鳴くような声で返事をするブランにイストワールは苦笑を浮かべる
先ほどの作戦会議から誰にも気づかれることなく抜け出してきたブランは今、プラネテューヌ教会に来ていた。
「それは何というか、お姉ちゃんがすいませんでした」
ブランが突っ伏した机にネプギアは謝りながらお茶を出す。
「気にしないでネプギア。...今に始まったことじゃないわ」
ネプギアには今のブランにネプテューヌたちが今何をしているかを聞ける勇気はなかった。いや聞かずともわかるが...
「ははは...」
ネプギアも苦笑を浮かべるしかなかった。
ブランは重々しく起き上がるとネプギアにお礼を言ってから出されたお茶を飲む。それを確認したイストワールはブランに話を切り出した
「とりあえず状況はわかったんですがところでなぜプラネテューヌ教会へ?」
イストワールの尋ねたそれは確かにネプギアの疑問でもあった。来るなとは言わないがなぜ来たんだろうというのは当然ながら出てきてしまう疑問ではある。
(ま、まさかお姉ちゃんのクレーム!!ど、ど、ど、どうしよう!?た、確かにお姉ちゃんへのクレームが今までなかったっていえば嘘というか、むしろ多かったっていうか...)
あらぬ心配によって冷や汗をかきまくっているネプギアをよそにブランはイストワールを指す
「イストワール、あなたよ」
「はい?」
「あなたの意見を聞かせて」
「わ、わたしですか?」
(はぁ、よかった...)
一人安堵している横ではイストワールがまさか自分に聞かれると思っていなかったのだろう、突然の指名に珍しく慌てている。
「えぇ、あなたならハクの好きそうなものわかるかと思って」
「なるほど...」
イストワールはそうつぶやくと少し考え込む。ゲイムギョウカイ随一の知識量を有する彼女であってもさすがに『好きなもの』という不確定要素を導き出すのは至難の業だろうか
「そうですね...それを調べるには三日...」と言いかけた時のブランの顔が泣きそうな潤んだ目をしていたのでその先まで言えなかった
さてどうしたものかとイストワールはまた考え込む。正直先ほどのブランの顔がかわいいと思ってしまったのは内緒だ...ん?
「ブラン様」
「どう、...何か思い当たるものはあった?」
「はい、たった一つだけ。いやむしろこの一つしか見当がつきません」
「本当?それは一体...」
そこまで言うとイストワール大きく息を吸い、また吐く。それをブランは固唾をのんで見守っている。
「ハクさんの好きなものそれはやっぱりブラン様じゃないですか?」
イストワールの発言にネプギア、ブラン両名は固まる。
「イストワール...あなたもそう答えるのね...」
「はい、ただ何もブラン様を直接プレゼントにとは言いません。何かしてあげるってのでいいんじゃないですか?」
ブランの頭に?が浮かび始める
「それはそうと実際に何をすればいいの?」
「そうですね。いっそのこと聞いちゃえばいいんじゃないでしょうか?何もサプライズである必要なんてないですから。むしろそっちの方が喜んでもらえたりとかもありますよ」
「なるほどね」
するとブランは少し考え込むような動作をすると椅子から立ち上がる
「ありがとう、イストワールあなたのおかげで少し楽になった気がするわ」
「いえいえ、私は当たり前のことを言ったにすぎませんから」
イストワールの言葉にフフっとほほ笑む
「そういうことにしておいてあげるわ。後ネプギアもお茶ありがとう、おいしかったわ」
「あ、ありがとうございます。もう行くんですか?」
「ええ、もう大丈夫よ。お邪魔したわ、ネプテューヌによろしく」
ブランはそういうと教会の屋上で女神化しルウィーの方角へと飛びたっていった。
「いーすんさん、あれでよかったんでしょうか?」
「はい、おそらくは問題ないです。」
そうですかと相槌を打つ。それよりもネプギアには気になることがあった
「それよりはっくんさんの好きなものこんな短い時間で分かったんですね。いつもだと三日間とかだったりしますけど」
「いえ、今回は特に調べてません。でもおそらく今回は調べても調べなくても結果は同じだったと思いますが」
「なるほど、まぁ確かにそうですね。」
確かに考えてみれば一番好きなものがブランであることに変わりないんだろう。
仲睦まじいというかうらやましいというか...
空を飛んでいると空気が冷たくなるのがわかる。この温度の変化こそルウィーの証だ
そのまま教会の屋上へと降り立つとどこから現れたのかハクが待っていた。
「あ、お帰り~ブラン」
「ただいま、なんでハクがここにいるの」
「いや?なんとなくブランが帰ってきそうな気がしたから」
ハクの発言に少しあきれる。気がするぐらいでここまで来ないでしょと言いたい。だがそれが無駄だというのはもう十分わかっている
「そういえばこっちはもう終わったよ」
「本当、ご苦労様。もしかしたら私待ち?」
「まぁね、さ、ラムとロムが首を長くして待ってるよ」
「そう、じゃあ早くしないとミナが大変ね」
ブランとハクは足早にラムとロムそしてもうすでに手遅れかもしれないがミナも待っているダイニングへと向かっていった。
そしてクリスマスパーティーも終わり、ラムとロムを寝かしつけることに成功した後、ハクとブランはプレゼントの配置を行っていた。
サンタさんがと言ってなかなか寝付かなかったが何とか寝てくれたのだ起こすまいを早々に設置を終え、ブランの部屋へと引き上げる。
「ふぅ、何とか今年も終わったね」
「えぇ、ここが毎年緊張するわ。それとケーキおいしかったわお疲れ様」
クリスマスのケーキはハクが作っていてラムとロム好評なので毎年作ってもらっている。ハクが作れるんだからクリスマスじゃなくてもいいじゃんとねだられるらしいがケーキだけは特別なのでクリスマスにということにしているらしい
「そう、よかった。」
そう微笑み返してくるハクの顔をみて緊張が高まってくる。いうタイミングとしてはここしかない
「ねぇ、ハク」
「ん?」
「...何かしてほしいことない?」
あまりの緊張でハクを見ずに少し下の方を見ながら言うことしかできない。自分からじゃわからないが、おそらく顔もびっくりするぐらい熱いのでおそらく真っ赤になっていることだろう
「...は?」
「いや!クリスマスのプレゼントって何がいいのかわからなかったから何かしてあげた方がいいかなって!!」
ハクが驚きすぎて口を開けたままフリーズしてたのでつい口調が変わってしまっているが今のブランにそれを気にすることができるほど余裕はなかった
「あぁ、そういうことか。いやぁ急に下向いて顔真っ赤で何してほしいとかいうからまさかと...」
「ちがうわ!!」
ブランの声が夜中に響き渡りそうになったがすんでのところでブランが気を持ち直したので大事には至らなかった
「そうかしてほしいことか~」
ハクは少し考え込むとすぐに顔を上げてブランに問いかける
「それって俺がしたいことしてもいいってこと?」
「?まぁハクがそれでいいなら」
「おっけー♪じゃあこっちきて」
「こっち?」
ハクは今胡坐をかいてクッションの上に座っているわけだがハクがさしているのは胡坐をかいたおなかの前、つまりは胡坐をかいた上に座れということなのだろう
さすがにはずかしすぎるので辞退しようかと思ったがここまで言ってしまった手前、引くに引けない。もうどうにでもなれといった感じで言われたようにハクの上に座る
ブランとハクではそれなりに身長さがあるためブランが座るすっぽり収まるような感じになる。ちょうどの位置にあるためブランの頭の上にハクの頭が乗っかる
「なんかブラン暖かいね」
「...うるせぇ」
正直こんな状態、顔が真っ赤なのは確認しなくてもわかる。
「お、またなんかあったかくなった気がする」
「...暴れるぞ」
「じょーだん、じょーだん」
そんなこんなで騒いでいたらいつのまにか寝てしまい、翌朝この状態でミナさんに発見され、ミナさんにあらぬ疑いをかけられてしまったのはまた別のお話...
ご閲覧ありがとうございました!今回は何と年内に終わらせようとyoutubeで生放送しながら書いてたりとかしてたんですけどあと一歩(かなり大きな一歩)届かず新年の投稿になってしまいました。
最後に年越しにするつもりはなかったんですけどなってしまった生放送に来ていただいた方夜遅くまでありがとうございました。
こんなgdgdではありますが2017年もよろしくお願いいたします!!
どうぞお気軽にコメント、評価等々よろしくお願いいたします。ありがとうございました!