ブランを愛でたい!!だけのおはなし   作:むーたいりく

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何でしょうかこの受験生を釣れそうなサブタイ

追記 ご指摘により一部編集しました




最も簡単で早く、確実に風邪を治せる方法

「ゴホッ、ゴホゴホ・・・」

 

乾いた咳の音がさびしく部屋に響く

 

ここはブランの自室だ。日は完全に上り、普段であれば仕事に精を出している時間である

 

ピピピという音が自分の胸元から測定の完了を伝えて来る

 

身体から取り出し、表示されている数値を見ればそこには37.5℃と表示されており、認めようとしない自分に変わり体調不良を訴えている

 

「はぁ・・・」

 

熱を測る為に起こしていた身体はため息とともにベッドに吸い込まれていく

 

現在、ルウィーの守護女神ブランはダウン中だった・・・

 

 

女神が風邪をひくのかと思われるかもしれないがここ最近、徹夜が続いてしまったのが災いしたらしい

 

徹夜とはいっても完全に趣味なので自業自得なので文句は言えない

 

前ならこの程度で仕事を休むわけにはいかなかったのだが今はハクやミナたちのおかげでまず直す事に専念出来ている

 

全くありがたい限りだ。あとはあの言動にさえ対応出来れば・・・

 

色々考えていると頭痛がしてくるがこれも全てこの風邪のせいに違いない

 

先ほどミナが軽い食事と薬を持って来てくれたので後は安静にしていればいくらかはちがうだろう

 

薬が効いてきたのか次第に瞼が重くなる。当然咳やら頭痛やらで疲れていたブランがそれを拒むはずも無く、夢の世界へと旅立った

 

 

 

バン、バンという音とともに次々とモンスターが絶命していく

 

「これで、最後っと」

 

その声と同時に放たれた弾丸は正確にモンスターに命中し、散り散りとなって飛散していく

 

手慣れた様子で素早く弾薬を入れ替え、辺りを警戒するが先ほどの見立て通り辺りに追加のモンスターは見当たらない

 

息を大きく吐くと少し離れたところからおにいちゃーんと自分を呼ぶ声が聞こえてくる

 

どうやらロムの方も終わっていたようだ。俺は手をあげてこちらの終了を伝える

 

「これでおわり?」

 

「うん、そうみたいだな。おつかれ」

 

「だめ、帰るまでがクエスト(ふるふる)」

 

労いの言葉をかければロムに油断を注意されてしまう、少し前であれば自分がロム達に言い聞かせていた事を今では自分が言われていた。知らない間にずいぶんと成長したものだ

 

「お、ちゃんと分かってるなぁ。さすが女神候補生!」

 

「えへへ(てれてれ)」

 

ロムは褒められたのが嬉しいのか満面の笑みを浮かべていた

 

今さらだが今日はハクとロムの二人でいくつかのクエストを請け負っていた。

 

ここにラムを加えた3人かブランも含めた4人で出ることは何回もあったが今日はブランが休みの為、その穴をラムが手伝い、クエストは二人で来たというわけだ

 

気が付けば日も傾き、時間は夕方と呼べる時間へと次第に近づいていっている

 

「じゃあ気を抜かずに帰るか」

 

ハクの言葉にロムはうんうんとうなづいた

 

その後は特に異常や緊急ごとは無く無事ギルドへとたどり着き、クエストの報告と清算を行っていた

 

お疲れさまでしたと受付の言葉に挨拶を交わし、ロムを待たせていた席へと戻るとロムは座りながら夢の世界へと旅立っていた

 

「あら、寝ちゃったか・・・」

 

起こそうとも考えたが気持ちよさそうに寝ている顔を見ていると悪いように思えたので仕方なくおぶって帰る事にした

 

ルウィーは一年中寒いのでおぶった上から上着を羽織る

 

「はぁー」

 

吐く息が白い、ギルドの中も確かに寒かったが外気に触れるとさすがに違う

 

露出した部分が痛く感じる。真冬の夜なので当たり前だが・・・

 

「おねぇちゃん・・・」

 

教会へと背中からロムの寝言が聞こえてきた

 

風邪で倒れた姉の代わりになろうといつも一緒のラムと離れてまでハクについてきたのだ

 

「・・・お?」

 

気付くと白い物体が目の前を落ちていく、空を見上げれば雪が降っていた。どおりで寒い訳だ

 

「これは早く帰んなきゃな・・・」

 

ハクは小さくそう呟くとわずかに帰る足を速めた

 

 

「ただいま帰りましたー」

 

「おかえりなさい、雪の中大丈夫でしたか?」

 

教会に着き、自分の帰りを知らせればミナさんが出迎えてくれた

 

「はい、降って来た時はそんな遠くなかったので」

 

「ロムちゃん、ハク、おかえりー」

 

「ラム、しー」

 

「あ、ロムちゃん寝てる」

 

奥からハクの声を聞いたラム駆けて来るがロムを起こすのも気の毒なのでラムに静かにするように伝える

 

よく見ればミナさんが食事をもっている

 

「何かの途中でしたか?」

 

「え?あ、はい。ブラン様に夕食をと思ったのですが・・・」

 

ミナさんの方も俺が自分の持っている物を見て言っているのだと分かったのかその用事を説明する

 

ミナとしてはブランに夕食を渡してからロム達をと思っていたがロムが寝ていてはそういかなくなってしまった、とはいえロムを起こすのも・・・といった具合だ

 

どうしようかと思った時、ラムが声をあげた

 

「ミナちゃんの代わりにハクがお姉ちゃんにご飯をあげればいいじゃない」

 

「あ、そうですね、帰って来たばかりですいませんがお願いします。ロムは私が預かります、ではこれを」

 

「え?あ、ちょ・・・」

 

ミナは瞬く間にロムを受け取り、気付けば代わりに手に乗っていたのはブランの夕食だった

 

「じゃあ、お願いしますね」

 

「がんばってー」

 

「あ・・・」

 

ちょっと気を取られていればミナさん達はどこかへといってしまった

 

何だろうか、このはめられた感は・・・

 

とはいえどうしようも無いのでブランの部屋へと足を運んだ

 

 

――コンコンコン

 

ドアをノックするが中から返事は無い。取りあえず中に入るが明るい廊下との明暗さで目が慣れていない

 

徐々に目が慣れて行き、ドアを閉めた

 

中は真っ暗でベッド横の机にある照明がわずかに光を放っている程度だ

 

「すー、すー・・・」

 

ベッドにはブランが規則的な寝息を立てて、寝ている

 

そういえばこの前もこんな事があったなぁと思いだすがその時の結果も思い出し、苦笑いを浮かべる

 

夕食をベッド横の机に置き、俺は近くに椅子を置いて座る事にした

 

ブランの顔を眺める。初めてブランを見た時は無表情で感情がない、そんなイメージを抱いていたがそれもこの期間で180度変わっていった

 

表情豊かでこんなに人間っぽい奴もそうはいない、それを女神という重責の為に押し殺して忙しい業務に飛び込んでいる

 

(そのありさまがこんなんじゃな・・・)

 

ハクは苦しい表情を浮かべる

 

「風邪ぐらい俺にでもうつしてけよ。全く・・・」

 

ハクはその表情をいつもの表情に戻す

 

もうしばらくこの寝顔を眺めていたいがあまりやり過ぎると後が怖いので声をかける

 

「ブラン、ブラン、飯だぞ。起きろー」

 

「ん・・・」

 

ブランは小さく声をあげてから薄目を開け、身体を起こす

 

おでこに張ってあった冷えぴたはそこで力尽き、ブランの掛けている布団に落ちる。ブランは周りを見渡しどうやら今の状況を理解しようとしているらしい

 

「おはよ、ブラン」

 

「・・・ハク、どうしてあなたが」

 

「ミナさんに頼まれて飯を届けに来たんだよ。・・・だからその怪しむような目をやめてくれ」

 

現状の理解は出来たようだがブランの目が辛い

 

「あなたには前科が大量にあるのよ・・・」

 

ブランの言葉になんの反論出来ない俺は苦笑いを浮かべるしか出来なかった

 

ブランの頭に走る鈍痛は風邪によって来るものだけではないのかもしれない

 

「と、取りあえず調子はどうだ、食欲あるか?」

 

「ええ、朝の時よりかはよくなったわ」

 

「そうか、取りあえず電気つけるぞ?」

 

俺がそう聞くと頷いたのでへやの電気を点ける

 

ブランの言う通り、顔色は幾分かよくなったようだ

 

ブランの顔を見ながら先ほど自分が置いたおかゆが目に入り、ハクの頭に何かが浮かんだ

 

「・・・どうかしたの?」

 

「いや?何でもないよ」

 

顔に出ていたのかブランがあやしそうこちらを見てくる

 

「それよりおかゆ食べるだろ?」

 

「え、ええ。たべるけど・・・」

 

俺はベッドの横に置いた椅子に腰かけながらそう聞く。帰ってきた返事に思わず笑みがこぼれてしまうがぐっとこらえる

 

「じゃあ、はいあーん♪」

 

「・・・そう言う事かよ」

 

ハクはおかゆを掬うと笑顔のままそれをブランへと向ける

 

「看病といったらやっぱこれでしょ」

 

「はぁ、分かったわよ。・・・あむ」

 

頬を赤く染めながらもブランは仕方なくそれを受け入れて食べる

 

だがそれをされたハクは茫然としていた

 

「・・・なに?あんたの望み通りにやったけど」

 

「・・・ごめん、思ったよりかわいかった・・・」

 

「っ、うるせぇ!」

 

それからも幾度となくおかゆを取り上げようとしたがハクがそれを離す事はなかった

 

 

――チュン、チュンチュン

 

「・・・ん」

 

閉めたカーテンの隙間から入ってきた日差しが自らの覚醒を促す。小鳥のさえずりが外から聞こえてくる・・・どうやら朝がきたらしい

 

昨日はあんなにも自分を離してくれなかったベッド、今日は驚くほどすんなりを身体を起こせる

 

「あー、あー」

 

声を出してみても喉に痛みは感じない、気付けば頭痛も消え去っている

 

悔しいが昨日のハクの看病が効いたという事だろう

 

(お礼ぐらいは言っといた方がいいかもな)

 

今日は一応自分達は休みとなっている。そろそろみんな起き始めて来る頃だろう

 

ブランはベッドから出てダイニングへと向かった

 

 

「あ、おねえちゃん元気になったの?」

 

「もう、いいの?(おどおど)」

 

「ええ、昨日は頑張ってくれたみたいね。ロム、ラムありがとう」

 

自分のお礼の言葉に二人とも満面の笑顔を浮かべた

 

「ブラン様、もう大丈夫なのですか」

 

「ええ、もう大丈夫。心配掛けたわねミナ」

 

「いえ、たいしたことではありません」

 

さすが教祖だ、全く頼りになる

 

「・・・そういえばハクはまだ起きてきてないの?」

 

いつもなら真っ先に来そうなハクの姿が見えない事に違和感を覚えた

 

「そうなんですよ、いつもならもう来ていていい時間なのですが・・・」

 

「いいわ、昨日はあいつにも世話になったし、私がみてくるわ」

 

「はい、朝食は出来ているのでお願いします」

 

ブランはダイニングをでて近い場所にあるハクの部屋へと向かう

 

ハクの部屋のドアをノックするが返事がない

 

ダイニングからは離れていないので入れ違いにはなっていないとは思うのだが・・・

 

もしかしたらトイレに行っているのかもしれないと思いそれを確認する為中に入る

 

「ごほ、ごほ・・・」

 

「ハク?」

 

以外にもハクはまだベッドの中にいた。なんだろうこの既視感は・・・

 

「ハクもう朝だけど・・・?」

 

「あ、ブラン。わか・・・ゴホゴホ・・・」

 

ハクは何かを言おうとしているがそれも咳に阻まれる。それに少し鼻声っぽい感じが

 

「もしかして・・・」

 

「うつったな、完全に・・・」

 

「・・・悪いわね」

 




特に狙った訳じゃないんですがセンター試験が終わって友達のなかにもまだ受験を控えている奴らがいる状況でなんてタイムリーな話なんだろうかw

相変わらずの亀投稿ですがw

誤字や感想などはコメント欄にて、リクエストとかをいただけると次回の投稿が早くなるかもしれないです(笑)
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