――――シーン
静寂が続く。
総悟が龍菜に「道場に来て欲しい」と言って、来てからずっとこのままだ。
「総悟くん?」
………………………………。
「あんたは、強いんですかィ?」
「……どういう意味でしょうか?」
「チッ…………」――――――――ザッ
「わっ…………と。……どういうことですか、総悟くん?」
龍菜は総悟の刀をギリギリでよける。
「俺ァ、自分より弱ェ人の部下になんざ死んでも嫌でさァ。だから、あんたをここで試すだけでさァ。」
「……なるほど。(近藤さんが言いたかったのはこのことですね。)」
「手合わせ……真剣で勝負でさァ。」―――ポイッ
総悟は龍菜に真剣を投げた。
「こんなことしたら、近藤さんに怒られませんか?」
「近藤サンには許可とったんでィ。思う存分、殺り合いましょうやィ!!」
「……近藤さんは私に任せてくれたわけですか…。」
龍菜は、おろしていた髪を束ねた。
「!!…………構えてくだせェ。」
――――――――シューーー、スッ
「どうすれば私を認めてくれますか?」
「……………………。
俺が負けたら認めてやるでさァ。」
「……わかりました。」――――――――シュッ
最初に斬りかかったのは、総悟の方だった。真正面から飛び込んで行った、総悟のスピードでは、躱す時間はない。受け止めるしかない。
しかし……
「!?どういうことですかィ……。」
総悟の剣は躱されていた。
「私は君を傷つけたく無いので…。」
「チッ!!!」――――――――シュッ
「!?(なんでさァ、あの音……!!)」
刀同士がぶつかり合う音ではない。
何かが擦れ合うような音。
「考えてもラチがあかないでさァァァ!!!!」
―――――――――――――――――――――――
「ハァハァ…ハァ……ハァ……ハァ…………」
始めてから既に一時間以上がたっていた。
日も沈み、月だけが二人を照らす明かりだった。
肩で息をする総悟。ずっと攻め続けた。
それでも
総悟の剣は一度も龍菜にあたらなかった。
正確には、“あたってはいる”のだ。
「なんでさァ、それ。どんな仕掛けなんですかィ……。」
全て受け流される感覚。
それは真選組としてたくさんの戦闘を経験した総悟でも、初めての経験だった。
「仕掛けなんてないですよ。鍛錬すれば、誰でも手に入れれる技です。」
全く疲れていない龍菜が、答える。
「あんた化け物ですかィ。」
「ちゃんと人間だと思いますよ。
ただ、君に認めてもらうには、これが一番いい戦い方だと思ったので。」
どちらかが、死ぬまで終わらない。回避するためには、違う形で強制的に終わらせるしかない。
元々、どちらかが命を落とすことが目的ではない。
要するに、自分の力を相手に認めさせればいいのだ。
「私のこと認めていただけますか?」
総悟が張り詰めた緊張と疲労から、薄くなっていく意識の中で見た龍菜の姿。
髪を一つにしばった自分と同じ栗色の髪の毛。
「あ…ね…………う…え……………。」―――フラッ
「えっ!?総悟くん!?」
倒れかけた総悟を、龍菜はギリギリで支えた。
「…………あんた、強いでさァ。」
龍菜に支えたれた腕の中で、総悟は言った。
「フー…………、、、」
自分の腕の中で気持ちよさそうに眠る、少年。
「ずいぶん真っ直ぐに育ったんだね。」
小さくつぶやいた龍菜の言葉を、聞くものは誰もいない。
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《土方side》
「で、
君はいつからそこに?」
総悟をおぶった、そいつが聞いてきた。
「いつから気づいてた。」
「んー、、、最初から、でしょうか。」
「じゃあ、俺もその時から見てたんだよ。」
「そうですか。」
そう、最初から見ていた。
なんとなく気になった。
どちらが勝つのか。
その差は圧倒的だった。
龍菜は全く攻撃しなかったが……、
あの技。
あの総悟のスピードの剣を受け流した。
一つも無駄な動きはない。
「あんた、一体なんなんだ。」
「君たちの上司です。」
「
「そうですかね〜、、、
そんなことより、総悟くんの部屋に案内してもらえませんか?」
「……あぁ、」
明かりが月明かりだけだからかもしれない。
総悟のことをおぶっているからかもしれない。
髪を一つに束ねているからかもしれない。
「……似すぎだろ。」
「…土方くん?
誰にですか。昔の女にでも似てましたか??」
「なっ!?ちげーよ!!」
「シーーーーーーー!!」
……なんで俺が怒られるんだよ!!ハァ…………
「姉上。」
「!?!?」
「総悟くんが、気を失う前に言ったんですよ。」
「総悟が……?」
「多分、ミツバさんのことでしょうね。」
「……なんでミツバのこと知ってんだ。」
「……一応、真選組統括最高責任者ですからね。それぐらいの情報力はあります。」
ミツバ……総悟の姉。
かつての……仲間。
俺と総悟の“因縁”
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「ここだ。」
「どうもありがとうございます。」
龍菜は総悟を布団に寝かせた。
「部屋、戻んねーのか。」
「そうですね……、今夜は総悟くんのことを看てようと思います。少し心配ですし……。」
「そうか……、」
「ってことで、明日の朝食係、お願いします。」
「はぁ!?」
「マヨネーズは使用禁止でお願いします。」
「なんで俺なんだよ!!」
「あー、、、
真選組統括最高責任者からの命令ってことで♪」
職権濫用だ…………。
「……分かりましたよ、真選組統括最高責任者殿!!」ピシャリ!!
「怒りながらも、ちゃんと引き受けてくれるんですよね……。」
総悟の額に、タオルをおいたり、汗をふいたり……。
「……辛そうですね、、、具合でも悪いのでしょうか?」
総悟はずっとうなされていた。
涙を流しながら。
「そんな辛そうな顔をしないでください、総悟くん。
ミツバに顔向けできないじゃないですか。」
次回から新章!!
やっと原作に入れます!!
っと言っても、原作の順番通りに全く進みません(笑)
使いたい話を勝手にとってきてる感じですね(笑)
はい、たくさんのフラグが……
楽しみにしていただけると嬉しいです♪