「き……貴様らぁ!!」
突然叫んだ、腰を抜かしていた支配人、
「こんな事をしてただで済むと思うなよ!!」
龍「その言葉、そっくりそのままお返しいたしますよ。」
に黒い笑みが向けられた。
――――ドカーンッッ!!
土「総悟!テメェ!!俺まで殺すつもりかァ!!」
沖「何言ってんですかぃ、土方サン。土方サンまでじゃなく、土方サンを殺そうとしてるんでさァ。」
入口を封鎖するならぶっ壊してしまえば早い、と総悟が言い出し、次の瞬間、放たれたバズーカ。
龍「まぁ……、逃がさないならいいんですけどね…。」
その様子を遠くから見ている龍菜。
刀の切っ先には、さきほど叫んだ支配人とその部下たち。
「貴様は……、幕府側ではないのか…?」
龍「抵抗する気は無くなりましたか?」
「……縄で縛られて、どう抵抗しろと?」
龍菜は刀を収めた。
20人近くを、一人で捕縛した、そんな相手に叶うはずないと察したのだろうか。支配人らは大人しくしていた。
龍「私は、幕府側です。というより、真選組自体が幕府側ですよ。」
「なら、どうして…。」
龍「さぁ……?私は……、幕府よりも大切にしなければならないものがあったからでしょうか?」
「こんな、天人様様の時代に……か?」
龍「いつの時代でも、譲れないものがあるんですよ。それに…
今回は『彼ら』も関わっていましたからね。」
銀「総一朗くんっ!?俺らまで殺す気ですか!?」
沖「旦那ァ、総悟でさァ。」
神「ふざけんなよ!このクソサドォォ!!テメェ、ぶっ殺す!!」
沖「わぁー、それは大変だー。先に殺さないとー。」――――ドカーンッッ!!
龍菜の見つめる先には、なんやかんや文句を言いながらも、真選組を手伝っている『万事屋』の姿。
龍「彼らも、私の大切なものです。
全員…、この時代を生きる『侍』ですから。」
「そう……なのか、、、。」
そう言ったリ龍菜の顔は、笑顔だった。
――――ズシッッ
「「「「「「「「!?!?」」」」」」」」
――――ズンッッ
?「よくも……、、、俺の角を……、、、。」
銀「ん?」
?「絶対に許さんっっ!!この人間どもがあぁぁぁ!!!」
沖「龍姉!!あぶねぇ!!!」
龍菜の背後で、銀時に倒されたと思われてた荼吉尼が、突然目を覚ましたのだ。
突然のことで、全く動けない隊士たち。
明らかに龍菜を狙ってこちらに向かってくる荼吉尼に、怯える支配人たち。
荼「まずは、貴様からだぁぁぁ!!」
土「おいっ!後ろだ!!」
土方が叫んでも全く動かない龍菜。
荼「死ねえぇぇぇぇ!!!!」
龍菜の大きさよりも大きな金棒が、振り下ろされる。
「「「「「「「うわぁぁぁぁ!!!」」」」」」」
――――キーンッッ!!
砂煙が上がる中、聞こえた金属音。
中の光景に、再び驚きを隠せなくなる。
龍「全く……、角折ったの私じゃないんですけどね…。」
荼「貴様ァ……、、、」
そこで見たのは、龍菜が刀で荼吉尼の金棒を受け止めている光景、
前を向いたまた、刀だけを後ろに向けて…。
銀「……まじかよ、、、。」
自分の骨が折れるぐらいの重さがあったはずの金棒。それを片手でしかもそちらを向かないで、受け止めた。銀時には信じられない光景で、
「「「「「「「「…………。」」」」」」」」
それは真選組隊士も同じことだった。
龍「これ以上、暴れないでください。生け捕りが大切なんですから。」
荼「ぐっっ……、くそぉぉぉぉ!!!」
諦められない荼吉尼は、銀時に折られた左腕で腰に指してあった刀をとる。
土「やべぇ!!」
後ろを向いて、しかも片手が既にふさがっている龍菜に、その刀を防ぐ術はないと思った、
龍「生け捕り……失敗ですね…。」
その言葉を聞くまでは。
龍菜はジャンプして荼吉尼の刀を避け、そのまま向き直り、金棒の上から刀を振り下ろした。
――――ドガーーンッッ!!!!
力の差は……歴然、、、龍菜の圧勝だった。
そのまま、金棒は折られ地面に叩きつけられる荼吉尼。
その肩には、刀でえぐられたような傷がついていた
龍「……はぁ。」
顔に跳ねた血を手でふき、刀を収める龍菜。
近「大丈夫ですか!?」
龍「えぇ、大丈夫ですよ。そちらの方は?」
近「あぁ、おおかた片付きましたよ。後は全員を車に載せるだけです。」
龍「そうですか。」
流れる沈黙。それを破ったのは近藤で……、
近「龍菜殿…、あなた本当は何者なんですか…。」
龍「……君たちを、守りたい者です。」
近「……、さっきの技「龍姉!!」……。」
沖田の乱入と近藤が隊士に呼ばれたのもあり、近藤との会話は強制終了した。
龍「……。(近藤さん……、、、)」
沖「龍姉??」
黙っている龍菜を疑問に思って、声をかける沖田。
龍「どうしたの?」
沖「龍姉、すごいでさァ!俺にも、さっきの教えてくだせェ!!」
龍「んー、そうだねー。総悟ならすぐに出来るようになっちゃうかなぁ……。」
よっしゃあ!と喜ぶその姿は、姉弟のようだった。
あの後すぐに、荼吉尼は捕獲され全員が連行された。
土「ちっ、結局、一番デカい魚は逝っちまった、っつーわけか。」
銀「ついでにテメェらも逝ってくれや。人のことさんざん巻き込みやがって。」
沖「だから助けに来てあげたじゃないですか、ねェ?土方サン。」
夕焼けの中、話す影が5つ。
土「知らん、てめーらなんざ助けに来た覚えはねェ。だが、もし今回の件で真選組に火の粉がふりかかったら、てめェらのせいだ。全員、切腹だから。」
銀「えっ……?」
新「ムリムリ!!あんなもん相当ノリノリの時じゃないと無理だから!」
沖「心配いりやせんぜ、俺が介錯してあげまさァ。チャイナ、てめーの時は、手元が狂うかもしれねーが。」
神「お前、絶対私のこと好きダロ。ウゼー。」
土「総悟、言っとくけど、てめーもだぞ。」
沖「マジでか。」
そう言って帰ろうとする、真選組2人。そこに、
新「ちょっ……銀さん!どうするんですか!?」
龍「やっぱり、頑張って切腹しますか。」
神「嫌アル!なんで、こういう時だけ素直ネ!?」
龍「たまには、男を見せねーとな、、、。」
銀「……はぁ!?いやいや!何、俺の代わりに喋っちゃってんの!?ぜってーしねーよ?切腹なんて?」
神「龍ちゃん!!」
土・沖「……!?」
長い髪を下ろした龍菜がいた。
龍「……切腹しないんですか?」
銀「何改まって聞いちゃってんの!?する訳ないだろ!!」
龍「では……、切腹免除しますんで、一つ依頼をしても良いですか?」
銀「あぁ??」
――――バタンっ!
銀「お前ら……、」
「「「「「「「兄ちゃん!!」」」」」」」
「「「「!?!?」」」」
来たのは、今回の依頼人であった子供たちであった。
龍「依頼は、彼らの護衛です。」
銀「はぁ??」
龍「いるべき場所に帰してあげてください。」
銀「…………まさか、、、。」
まだ疑問が解消されていない、神楽と新八、それに沖田と土方。
だが、すぐに解決した。
「お兄ちゃんたち、ありがとう!!」
「父ちゃんを返してくれて!!」
新「返す……??」
全員の視線の先には、子供たち全員と、それに囲まれる“道信”がいた。
近「ちょっ、ボク達!!お父さん、まだ怪我中だから!これ以上乗ったら、死んじゃうから!!」
土「近藤さん……!?」
近藤までもがやって来て、その場は大混乱だった。
銀「やっぱり、
龍「すいません、根本的なことから救うには、これしか方法が見つけられなくて……。」
銀「ったく……、報酬、弾ませておけよ!」
龍「許してもらえるんですか?」
銀時の言う通り、さんざん利用していたのだ。許してもらえるとは思っていなかった。
銀「許すも何も、守りてぇ気持ちが同じなら、別にいいだろ。」
龍「……ありがとうございます。」
銀「……いろいろ聞きてぇ事もあるから、今度
龍「分かりました。では、よろしくお願いします。」
――――行くぞーガキどもー。――――兄ちゃん待ってよー!!――――銀ちゃーん??
万事屋の背中を見送った龍菜に近づく3人。
土「さてと、俺らにも説明してもらえますよね?」
沖「説明してもらう前に、死ね土方コノヤロー。」
土「なんでだよっ!!」
近「まぁまぁ、帰り道にでも話してもらおう。とにかく帰るぞ。」
沖田のことを追い回す土方。それを止めようと、さらに追いかける近藤。後ろから笑って見ている龍菜。
龍「これはもう、必要ありませんね。」
そう言って鬼道丸のお面をなげ、斬った。
龍「あなたにはもう似合いません。これからは、“父親”として生きてください。」
沖「龍姉?置いてきますよー。」
龍「ごめん、ごめん。」
そう言って歩く4人を夕日が染め上げた。
次回、鬼道丸編、最終話!!
『一つ目の記憶の扉』