私は真選組統括最高責任者であり…、   作:ゆう☆彡

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一つ目の記憶の扉

 

土「で、一体何がどうなってるんだ?」

 

帰りの車中で、運転していた土方が助手席に座る龍菜に聞いた。

 

龍「まぁ、そんな改まって話すことではありませんよ。」

 

後ろに座る近藤と沖田も興味津々に聞いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

神「行くぞォォ、パスタァァ!りゅーちゃん!!」

新「おう、山さん!!」

 

道信を逃がした後、神楽と新八とともに戦っていた龍菜。

しかし、彼女の戦闘能力は凄まじく、ほとんどの敵を一撃で倒していた。

 

龍「(2人とも、まだ子どもなのにすごいですね…。)」

 

万事屋従業員の2人の援護に行こうかとも考えたのだが、龍菜ほどとは言えずとも、手出し無用の実力を2人は持っていた。

 

龍「(まぁ、相手もそこまで強い訳では無いので、大丈夫でしょう。それよりも……、)」

 

煉獄関の連中が、このまま“鬼道丸”を放っておくわけが無い。

 

龍「(一応、追いかけた方がいいでしょうね…。)……!?!?」

 

龍菜が後を追おうとした時、横をすごいスピードで何かが駆け抜けた。

それこそが……荼吉尼だった。

 

龍「(やばいっ!!)」

 

龍菜は、その場を離れることを一瞬ためらったが、後ろの戦況は相変わらず優勢だったため、すぐに追いかけた。

 

だが、そこは流石に天人と生身の人間。走るスピードには明らかな差があった。

龍菜は追いつくことを諦め、次の行動に備える。

 

龍「もしもし、頼みがあるのですが…」

?「なんなりと、どうぞ。」

龍「大江戸病院の一室を一つ抑えてください。すぐに手術できる用意も。すぐに重症患者を運びます。」

?「わかりました。」

龍「それから、車をこちらに回してください。なるべく早くっ!場所は……」

 

龍菜が電話をかけた相手は、龍菜の幕府にいる部下だった。

 

?「了解です。すぐに向かいます。」

 

場所を聞いた電話の相手はそう言って、きった。

 

 

龍「さてと……、こちらも来る前に終わらせましょうか。」

 

龍菜はさらにスピードをあげた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――ハァ…………ハァ………ハァ……ハァ…

 

道「そーだな、本当にそうだ。

 

私は…………幸せ者…だったよ……。」

龍「!?!?」

 

龍菜が追いついて、最初に見たのは、荼吉尼が道信を貫いた後だった。

 

龍「くっ……(間に合わなかったか…。)」

 

そうは言っても、龍菜には悔やんでいる暇はない。

あの和尚を助けなければ、子どもたちは再び孤児になってしまう。一度、人のぬくもりを知った子どもが、それを奪われた時の衝撃と反動は、計り知れないことを、龍菜は知っていた。

 

 

 

 

 

――――シューーーーっっ

 

子どもたちを乗せる馬車に飛び乗り、催眠スプレーを発射させる。

子どもたちを眠らせた次は、道信の手当てに入る。

 

龍「くっ……、、、」

 

思っていたよりも傷が深く、明らかに急所を貫いていた。

道信が人斬りで、人の急所を知っておらず、貫かれる場所を少しずらしていなければ、一瞬で絶命していただろう。

 

龍「そしてこれからも、幸せになるんですよ?」

 

既に聞いてないだろう、道信に言った。

 

 

すぐに止血をし、痛み止めの注射を打つ。

ここまでの作業を、一人でとんでもない早さで済ませた。

 

龍「…………。」

 

後ろの気配が消えたところで、馬車を止めた。

 

子どもたちは、静かに眠っている。

まだ幼い子どもたちの前で、父親役を殺そうとした奴らに怒りを覚え、すぐにでも斬りにに行きたかったが、今すべきことはそんな事ではない。

 

龍「神楽ちゃん、新八くん……。無事でいてください…。」

?「龍菜さんっ!」

龍「ありがとうございます。」

 

迎えに来た、部下の車に道信を乗せ、運転を変わる。

 

龍「すいませんが、真選組一番隊隊長、沖田総悟くんに連絡をしておいてください。」

?「局長でなくて、よろしいですか?」

龍「……まずは、彼に知らせるべきかな……と。」

?「わかりました。」

 

それを聞いた龍菜は、明らかに捕まるスピードで車を走らせた。

…誰も通らないような、暗い道を……。

 

龍「死なないでください。あなたには……まだやるべき事があるんです。」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

龍「これが、あの日あった出来事のすべてです。」

近「……なるほど。」

龍「病院での手術はなんとか成功。しかし、退院してくる道信さんの周りは危険がありすぎました。そのまま退院させても、子どもたちに危害が及ぶだけだと思い、今回の騒動に発展したというわけです。」

土「それで、あいつを縛っている“鬼道丸”を殺すことで、おさめようとしたわけか。」

沖「龍姉、土方サンより頭切れるんじゃないですかィ?ってことで、死ね土方。」

土「おいぃぃぃぃ!!!」

 

何事も無かったように、和やかな雰囲気になる車中。

近藤も龍菜も、自然と笑みが零れた。

 

 

―――prrrrrr……prrrrrr……

 

龍「もしもし……。!?……わかりました。すぐに向かいます。」

近「どうかしましたか??」

龍「近藤さん、責任の時間です…。」

沖・土「!?!?」

近「きましたか……。」

龍「とりあえず屯所に戻りましょう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

屯所につき、土方と沖田を降ろし、再び出かける。

行く前に、沖田が明らかに心配そうな顔をしたが、必ず帰りますから、と言って土方に任せた。

 

近「お偉いさんは、お怒りですかね?」

龍「ふふっ……どうでしょう。まぁ、何とかなりますよ。」

 

運転している龍菜を見る近藤。

 

近「まっ、大丈夫でしょう。昔から元気で真っ直ぐで、何するんでも突っ込んでいく龍菜殿なら。」

 

――――キキーーーーッッ!!!

 

龍「…………。」

 

突然、車を止める。流れる沈黙。理解出来ないという顔をする龍菜。

 

近「……図星ですか??」

龍「いつから気づいてました?……というより、記憶操作が……。」

近「勝手に解除されたのだと思います。……今日1日で引っかかることがありすぎたので…。」

 

自分を真っ直ぐ見た瞳。自分に向けられた笑顔。煉獄関で見たあの技。どれも、初めて見た気がしなかった。ずっと昔、毎日のように見た気がしていた。

近藤は昔の記憶が操作されており、自動的に解除されていた。

 

 

 

 

近「本当にあの“龍菜”なのか……?」

 

そう言うと、龍菜は微笑んだ。

 

龍「そうですよ。近藤さんの知っている、あの龍菜です。あーあ、近藤さんには、隠し事できないんですね〜。」

近「!?!?」

 

近藤は目を見開いた。彼の知っている龍菜は、幼い顔立ちの少女。確かにあれから、10年以上の月日がたっている。確こまで美女に成長していても、おかしくはなかった。

 

近「どうして坂本なんか名乗ってるんだ…。」

龍「まだバレるわけにはいかないんですよ。……というより、ずっと隠しておくつもりだったんですから。」

近「…………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍「お願いしますっっ!」

近「!?」

龍「みんなには言わないでください!例えいつかバレるとしても、今はまだダメなんです!」

 

龍菜は頭を下げた。

 

近「俺は別に構わん。だが……、きっとすぐにバレるぞ?あいつらは、お前が思ってる以上に、お前を見ている。」

 

そういった近藤の顔は、いつも通り笑顔だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍「真選組統括最高責任者、坂本龍菜。真選組局長、近藤勲。参上仕りました。」

 

天導衆のもとへ呼び出された、龍菜と近藤。

 

天「うむ、よく来た。

今日、ぬしらを呼び出したのは、先日の一件。違法賭闘技場、煉獄関についてだ。」

天「なんでも、わずか五十数人で煉獄関を鎮圧。一千人に近い輩を、一斉検挙したとか……。」

天「それに加え、我ら天導衆と荼吉尼をも殺ったらしいではないか。近頃の侍ときたら、腑抜けばかりだというのに、立派なものだ。」

天「しかし攻に焦りすぎ、先走りはせぬことじゃ。あまり勝手に動いていると、身を滅ぼすことになるぞ。」

天「もしも長生きしたいのなら、利口に『長生きしたくないので良いです。』!?」

近「!?」

 

天導衆の話に口を挟んだ。

 

龍「長生きをしたいとは思いません、とりあえず、こんな腐った国の中では。なので、利口に生きることを覚えるつもりもありません。」

「「「「「「「「「「「「……。」」」」」」」」」」」」

龍「あなたがたは、いろんな所に手を出す前に、自分の懐を心配した方が良いかと。」

 

龍菜が何かを投げた。次の瞬間、自分たちを見下ろして話していた天導衆の前に立った。

 

「!?」

龍「せいぜい懐にしまっている犬が、暴れないように気をつけてください。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天導衆のもとを去り、帰路につく2人

 

近「冷や冷やしたぞ……、あんな無茶するな。」

龍「いいんですよ、どうせ奴らは私を殺せません。」

 

 

 

 

 

 

――――ギュー

近藤が突然、龍菜を抱きしめた。

 

龍「近藤さんっっ!?」

近「よく頑張ったな、龍菜。

 

 

 

 

 

 

 

……おかえり。」

龍「…………、、、ただいま。」

 

抱きしめていてよく見えなかったが、その声は笑っていた。

 

 

いつか、俺だけじゃなくて全員が言えるように。

いつか、全員でお前を迎え入れれるように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

開かれた、記憶の扉。

 

いつか、全員が知るように。




近「そう言えば、龍菜殿の歓迎パーティーしてませんね。」
龍「えっ……、あっ、そうでしたっけ??」
近「そうですよ!1週間後に、幕府の方に仕事に行かれている先生の隊が帰ってくるんですよ。」
龍「先生……ですか?」
近「その時に、歓迎パーティーも一緒にやりましょう!」
龍「あっ、はいっ。わかりました。ありがとうございます。」


新たな記憶の扉が表れた。
次に開かれるのは、誰の記憶なのか……。
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