《近藤side》
…………ファ〜〜〜〜
真選組の朝は、お世辞にも早いとはいえない。
朝の担当でないやつは、ほとんどが九時まで寝てる。
さすがに局長である俺やトシは七時に起きるが……
「おはようございます、近藤さん。」
そんな真選組の朝に強者がきた。
「……龍菜殿!?なぜここに……??」
「少し早く起きてしまって…。みなさん、昨日の疲れでまだ寝ているので……、せめて朝食でも……と。」
真選組の朝飯は、基本自炊なんだが……めんどくさがってコンビニほやつの方が多い。
「あ……すいません!そんなお手をわずわせてしまって……。」
「いえいえ、私が好きでやっているので…、気にしないでください。」
「……龍菜殿、ちなみに早くというのは何時くらいに?」
「あっ、五時くらいですよ。幕府にいた頃は、それぐらいでしたので。」
頭があがりません。
「局長〜?なんだか、すごくいい匂いがするんですけどー、なんですk……!?!?!?」
隊士たちが起きてきた。
いい匂いにつられたのか、まだ七時半だ。
「みなさん、おはようございます。余計かと思いましたが、朝食を作りましたので、よければ食べてください。」
「「「「「「「「「「いただきますっっ!!」」」」」」」」」」
とびきやがった……。
「あぁ?近藤サン、一体何の騒ぎだ。」
「おー、トシ。起きたのか。」
「元から起きてはいた。」
「そうか、トシもいただけ、龍菜殿が作ってくれたらしいぞ。」
「ほぉー、毒でも入ってるかもしれねぇな。」
「お前はすぐそうやって、ひねくれるな。」
「「「「「「「「「「「「うめぇぇぇぇぇぇ!!!!」」」」」」」」」」」」
「「!?」」
「ありがとうございます。」
「そんなに美味いのか?」
ここまで叫んでるやつが多いと、逆に怖い。
「局長も副長も、食べてみてくださいよ!!すっごい美味いですって!!」
治療もできて、料理も出来て……龍菜殿に出来ないこととか、弱点はないのか……??
ちなみにこの日から、龍菜殿は“朝食係”になってくれた。
「真選組の最高責任者にそんな事させていいのか、近藤サン?」
…………わからん、、、
「失礼します、龍菜殿。」――――――――サーーー
「こんにちは、近藤さん。どうかしましたか?」
総悟が、“決闘”を申し込むことについて話に来たのだが………
「あの……そちらの書類は…?」
龍菜殿の横にある大量の書類の山
「あー、これですか?これは、この前の“ターミナル事件”と“真選組襲撃事件”に関する書類です。一気に二つ分きてしまって……、ちょっと追いつかなくなってしまって……。」
……そうだ、この人のおかげで俺たちの真選組は成り立っていたんだ。
「そうでしたか。すいません、お忙しいところに…。それも俺たちのせいで…」
「いえいえ!気にしないでください。こちらこそ、来ていただいたのに、何もおもてなし出来なくて……。」
ホントに素晴らしい人だ……。
「それで……何かご用件があったのではないのですか?」
おっと……忘れてた……。
龍菜殿との話に夢中になってしまったな……。
龍菜殿は、品がありおしとやかで、それに加えて話題の豊富な女性で、話していると楽しくなるような方だった。
「すいません。
あの……総悟から、何か言われていませんか?」
「総悟くんからですか?」
うーん、と考えている。龍菜殿は人との約束を忘れるような方ではないだろう。やはり、まだ言っていないようだな…。
「いや、まだ言ってないだけだと思います。」
「
「……………。」…言うべきなのか?総悟がやろうとしている事を…。
「……………………、
近藤さん。その総悟くんが言おうとしていることは、彼の身に危険が及ぶことですか?」
……ココロよまれたのか!?
「えっ……あっ、いや。総悟の身には危険は及ばないとは思います。」
例え、龍菜殿に決闘を申し込んでも、龍菜殿は総悟を殺したりはしないだろう……。
それよりも……
「龍菜殿の方が危険かと……。」
「私が……?」
いくら龍菜殿が強いとはいえ、相手は総悟。どうなるかは、俺にもわからない。
ただ、あの時は……総悟に『殺す気でやってもよい』と言った時は、なんとなく龍菜殿が負けるとは思えなかったのだ。
やはり、龍菜殿には伝えた方がいいのか。
「なら、言わなくていいですよ。」
「えっ!?」
「危険が私にしか及ばないのなら、問題ありません。総悟くんから、直接聞くことにしますね。
心配していただき、ありがとうございます、近藤さん。」
この人には、敵わない。それでも、自分と同じくらい真選組を思っている人でよかった。
「そうですよね、余計なことを失礼しました。」
「いえいえ、余計なことなんてとんでもありませんよ。」
「龍菜殿……。
総悟を……お願いします。」
「わかりました、“局長”。」
龍菜殿は微笑んで言った。
あの人なら……総悟も…………
それより…
「本当にミツバ殿にそっくりだ……。」
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「〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」
外を見れば、もう日が傾きかけていた。
「あら?もう夕方ですか……。」
書類に追われて、時間を全然見ていなかった。
だが、龍菜の集中力と情報処理能力の高さによって、部屋一つが埋まるほどあった書類たちは、すべて片付いた。
「今日は頑張ったので、終わりにしましょう。」
どこか散歩にでも行こうか、と立とうとした時……
「失礼しやす。」
客人。
待っていなかったが、待っていた人物だった。
「どうぞ、総悟くん。」――――サーーー
何が起こるのか、
誰にもわからない。
続けて投稿します。