いろは(八幡お兄ちゃん )八幡(俺はいつからお前のお兄ちゃんになったんだ...?)(題名を変える予定です。内容は変えません)   作:@まきにき

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皆様こんばんわ!@まきにきです!何度も書き直していたらいつの間にか2週間も経ってしまっていました...いや時間ていうのは、あっという間に過ぎてしまいますね...。さて、本来は、バレンタインデー後編に続く予定でしたが書いているうちに、長くなりすぎたことと、まだ少し考えたいので中編をはさむことにしました!


バレンタインデー中編

         

 

 

       由比ヶ浜の部屋

 

結衣「はぁ・・・まさかヒッキーがあんなこと言うなんて思ってもみなかったなー」

 

由比ヶ浜は、家に着くなり自分の部屋のベットの上に寝転がり、抱き枕を抱きしめながら今日あったことを思い出していた。

 今日あったこととは、比企谷八幡が由比ヶ浜と雪ノ下に依頼をしたことなのだが、その内容は、今から2時間ほど前部室での出来事。

 

          

        回想 奉仕部

 

 

 

八幡「助けたい奴がいる」

 

結衣「そ、それって葉山君のこと?」

 

八幡「」コクリ

 

俺は頭を縦にふることで由比ヶ浜の質問に答えた。

 

雪乃「・・・そう」

 

八幡「・・・それで、手伝ってくれるのか?」

 

結衣「勿論だよ!ね?ゆきのん!」

 

雪乃「その前に、具体的に葉山くんをどうしたいのかしら?助けると言っても色々な形があると思うのだけれど」

 

八幡「それは...葉山が俺達に自分から、自分の意思で依頼を頼みに来るようにしたいんだ」

 

結衣「それってどういうこと?ゆきのんは、分かった?」

 

雪乃「私にもよく分からないのだけれど、もう少し分かりやすく言ってくれるかしら?」

 

八幡「・・・葉山自身の悩みの大方のところは予想出来ている、だからそれを解決するために俺達が動けば解決出来るかもしれない」

 

結衣「なら、その悩みを解決しちゃった方が葉山君にとってもいいんじゃないの?」

 

八幡「いや、それじゃ駄目なんだ」

 

雪乃「何故?」

 

八幡「・・・それだと、今現在の葉山隼人を否定することになる」

 

結衣「でも、ヒッキーは、今の・・・ううん、今日の葉山君のあれを見たから助けたいって思ったんだよね?それって、今の葉山君を結局否定してるってことじゃないの?」

 

八幡(・・・結衣の癖に痛いところをついてきたな..でもそれは違う、葉山が何故あんな態度をとったのか、それは今現在の自分への抵抗、そして周りへの僅かな抵抗、こんな風になってしまったのはやり方が間違っていただけで悪いことじゃない、あれは葉山なりの努力なのだから、だが結衣も雪乃も葉山の悩みを知らない、だから間違った捉え方をする、そしてそれは何もこいつらだけじゃない周りのやつらもそうなのだ)

 

八幡「結衣の言いたいことは、もっともだと思うが少し違う、あいつのやろうとしていることに対しては、俺は悪くないと思ってる」

 

結衣「それって、チョコを受け取らないこと?」

 

八幡「やろうとしていることって言っただろ?あいつは、ただやり方を間違えただけでやろうとしていることは、間違っていないってことさ」

 

結衣「ヒッキーが何を言いたいのか全然分かんないよ」

 

八幡(変なとこは鋭いのに、何でこんなにこいつは馬鹿なんだ....)

 

雪乃「・・・成る程、概ね理解したわ」

 

八幡「流石、雪乃だな」

 

結衣「え!?ゆきのん、今の説明で分かったの!?」

 

雪乃「でも、この依頼は思った以上に難しそうね」

 

八幡「ああ」

 

結衣「え、えーと私何も理解出来てないんだけど?あとゆきのん、無視!?」

 

雪乃「無視という訳じゃないわ、ただ説明が難しくてどう言えば伝わるのか考えているのよ」

 

結衣「そ、それならいいんだけど...」

 

八幡「それで依頼は受けてくれるか?」

 

雪乃「ええ、その依頼受けるわ」

 

八幡「すまん、助かる」

 

結衣「わ、私も手伝うからね!」

 

八幡「助かる」

 

雪乃「さて、問題はどうやって葉山君に自分から私達に依頼をしにこさせるかだけれど」

 

結衣「え!そんな内容だったの!?」

 

雪乃「」

 

八幡「」

 

雪乃「・・・比企谷君、何か策はあるかしら?」

 

結衣「あれ?また無視!?」

 

八幡「1つだけ気になることがある」

 

雪乃「気になること?」

 

結衣「もおー!二人とも酷いよ!それで、ヒッキー、気になることって?」

 

八幡「葉山が、今日1日おかしかったように、もう一人おかしかったやつがいた」

 

雪乃「私は、分からないわね、誰かしら?」

 

八幡「ああ、クラスが違うしな」

 

結衣「誰ー?」

 

八幡「いや、お前は分かってもいいはずなんだが?」

 

結衣「えーそんなこと言われても分かんないし!それに、あんなことになったら周りなんて気にしてられないじゃん!」

 

八幡「そういえばそうだな」

 

雪乃「それで誰のことなのかしら?」

 

八幡「三浦だ」

 

結衣「優美子?確かに少し元気なさげだったけど、あんなことがあったら当然じゃない?」

 

雪乃「由比ヶ浜さんの言っていることは、もっともだと思うのだけれど、でもあなたが気になると言うなら何かあるのね?」

 

八幡「まあな」

 

結衣「他に何か変だった?」

 

八幡「まずは、あの状況だが葉山に女子達がチョコを渡すために列を作っていた、普段の三浦ならこれを良しとはしないだろう」

 

結衣「ああー確かにいつもだったら睨んだりしてたかも」

 

八幡「それにだ、そんな状況なのに、あいつは1人外ばかり見ていた、これは何かしら知っていると考えていいと思う」

 

雪乃「成る程ね、それなら明日葉山君に直接話を聞くよりは、三浦さんに話を聞いてから行動に移した方が良さそうね」

 

八幡「ああ」

 

結衣「優美子に話を聞くなら私に任せてよ!」

 

八幡「・・・そうだな、頼む」

 

雪乃「・・・そうね」

 

結衣「いやなんか二人ともあんまり信頼してないし!」

 

八幡「いや、信頼はしている、信用はしてないが」

 

結衣「もー!すぐそう言うこという!泥船にのったつもりで待っててよ!」

 

八幡「・・・すぐに沈みそうだな」

 

結衣「え?」

 

雪乃「由比ヶ浜さん、恐らくだけれど大船に乗ったつもりでと言いたかったのかしら?」

 

結衣「そ、そうそれ!!」

 

八幡「不安しかないな」

 

結衣「もう!大丈夫だし!」

 

雪乃「さて・・・依頼の方針も決まったし、そろそろ帰りましょうか」

 

八幡「そうだな」

 

結衣「二人とも絶対明日ギャフンと言わせてあげるんだからね!」

 

 

 

 

 

 

    回想終わり  由比ヶ浜の部屋

 

 

 

 

結衣(あーそういえばヒッキーに、チョコ渡すのわすれちゃってたなぁ...でも、依頼のこととかあったし、依頼が終わってからでいいよね!)

 

結衣「依頼したときのヒッキー少し格好よかったなぁー」

 

コンコン

 

結衣「ふ、ふぁい!」

 

私は部屋で今日の事を思い出していると部屋の扉を急にノックされたので変な声を出てしまった。

 

結衣母「結衣~ご飯だからそろそろ下に降りてきなさい~」

 

結衣「ま、ママ!急に部屋に入ってこないでよ!」

 

結衣母「えー、何回も呼んだのに結衣、全然聞こえてないみたいだったから~」

 

結衣「でも!!「それより~」え?」

 

結衣母「さっきの、ヒッキー君と言うのは誰かな~?」ニコ

 

結衣(・・・声に出ちゃってたんだ...)

 

結衣「べ!別にただの友達」

 

結衣母「ふ~ん、それで~どういう関係なの~?」

?」

 

結衣「べ、べべべ別に普通に友達だって!ヒッキーは!」

 

私の顔はどんどん熱を帯びてきて恐らく今は、真っ赤に赤くなっているだろう。

 

結衣母「やっぱり、結衣って可愛いわよね~」

 

結衣「もう!違うってば!」

 

結衣母「あ!そうだ、ヒッキー君、今度家に連れて来ても良いわよ~私も話してみたいし~」

 

結衣「家に....い、いやいやいやいや!あり得ないから!」

 

そのあとも、由比ヶ浜は暫く比企谷のことを聞かれ続け、夜ご飯を食べたのは、あまりに戻って来るのが遅くて、由比ヶ浜の父が心配になって呼びに来てからだった。

 

ご飯を食べ終わり、お風呂からあがった由比ヶ浜は、寝る前になにかを思い出したように電話をかけ、電話を終えるとそのまま目を閉じて眠りについた。

 

 

 

 

 

 

翌日俺が学校に来ると予想していた通り、教室では未だ、ギスギスしていた。

 いつもなら、葉山のグループが騒ぎ賑やかなクラスなのだが、いまや誰も口を開こうとはせずにまるで御葬式状態だった。

 

八幡(こんな状態で、結衣は三浦に話を聞くことが出来るのか不安になってきたな...)

 

俺の不安は、どうやら的中していたらしく授業の合間の休み時間にも、昼休みにも由比ヶ浜は、三浦から話を聞くことができないで、放課後になってしまった。

 

結衣「ヒッキー...」

 

いつもより力ない弱々しい声で由比ヶ浜が俺に話しかけてきた。

 

八幡「とりあえず、ここじゃ話しづらいし部室行くぞ」

 

結衣「・・・うん」

 

 

 

        

         奉仕部

 

 

結衣「あ、あのね....ごめん」

 

八幡「別にあれはお前のせいじゃないだろ、気にすんなよ」

 

結衣「でも...それでも、私話しかけることすらできなくて」

 

雪乃「昨日の今日なのだし、今日の教室の状況なんて考えれば分かったことだもの、配慮しなかった、私の責任だわ...由比ヶ浜さん、一人に任せてしまったのだから」

 

結衣「・・・ゆきのん、ヒッキー」

 

八幡「やり方を変える」

 

雪乃「どうするの?」 

 

八幡「今は、丁度放課後だ、勿論三浦は部活には入っていないから家に帰っているはずだ、そこを狙う」

 

雪乃「・・・比企谷君、三浦さんをストーカーするのはどうかと思うのだけれど」

 

結衣「ヒッキーすこぶるサイテーだ」

 

八幡「いや違うから、俺一人なら間違えられるかもしれないが、お前らも一緒だから」

 

雪乃「一緒にストーカーなんてやらないわよ?痴漢谷君」

 

八幡「おい、痴漢谷ってそれすでに名前じゃないだろ」

 

雪乃「あら、そうだったかしら?まぁ、どちらも同じよね」ニコ

 

八幡「いや全然違うから」

 

雪乃「それで、悪ふざけはこのくらいにして、三浦さんが一人になったところで話を聞く、それでいいのかしら?」

 

八幡「ああ、まぁ...そうだな」

 

結衣「ヒッキー、あんまし納得してないみたいだけど他に何かあるの?」

 

八幡「いや概ね雪乃が今言った通りだ、だけどどうやって聞けば話してくれるかがどうしても思い付かないんだ」

 

雪乃「それなら単刀直入に話を聞けばどうかしら?別に隠さなければいけないことでもないのだし、葉山君に直接でもいいと思うのだけれど」

 

八幡「いや、それじゃ駄目だ」

 

雪乃「何故?」

 

八幡「今回のことは、三浦にとって...いや勿論葉山にとっても、とてもナイーブなことだと思う」

 

結衣「ナイーブって?」

 

雪乃「海外でまた意味は違ってくるのだけれど、日本では、飾りけがなく素直な様や純粋で傷つきやすい様など、他には、単純という意味で使われているわね」

 

結衣「いや!意味くらい分かるから!どんな風にナイーブかってこと!」

 

八幡「例えば....そうだな、結衣が人に言えないような秘密にしていることがあるとしよう」

 

結衣「うん」

 

八幡「もしそれが、うっかり他人にバレてしまった、その時お前は、どう思う?...いやその秘密を知ってしまった、友達にお前はどう行動してほしい?」

 

結衣「うーん...誰にも言わないでほしいかも」

 

八幡「つまりそういうことだ、勢いだけでいけば必ず失敗する」

 

結衣「それじゃあ、どうするの?」

 

八幡「こういうことに詳しい奴に聞く、または...第三者から協力してもらう」 

 

雪乃「第三者?」

 

八幡「ああ、この場合では...そうだな、まず原因である、葉山とその原因を知っているであろう三浦で分けることが出来るだろう、そして、その原因を何とかしようとしている、俺や結衣、雪乃で分けることが出来るだろう、そしてそれ以外での第三者だ」

 

結衣「でも、そんなのたくさんいない?私達以外なら」

 

八幡「いや、そうでもない、この第三者になりえる人は、かなり少ない」

 

雪乃「何故?」

 

八幡「まず、俺達と同じようにこの状況を何とかしようとしてる奴じゃなきゃ駄目だ、そもそも何とかしようとしてなければ、協力すらしてくれないだろう、それに葉山にチョコをあげようとした女子は全員駄目だ」

 

結衣「それって、女子の殆どが駄目じゃん...」

 

雪乃「成る程ね...でもそれなら男子に協力してもらえば?」

 

八幡「・・・これは、あまり言いたくないんだが、男子も殆どが無理だと思った方がいい」

 

結衣「えー、何で!?」

 

雪乃「それは何故かしら?」

 

八幡「・・・はぁ...葉山があんなに女子におモテてにならなければ手伝ってくれるやつもたくさんいただろうけどな、普段のあいつは、モテモテで、頭も良く1年にしてサッカー部のエースとまで言われているんだぞ、そんな何でも持っているようなやつが、失敗したところで助けたいなんて思うやつ誰もいねえよ」

 

結衣「でも、ヒッキーは、助けたいんでしょ?」

 

八幡「・・・いや、おお俺は、あいつに借りがあるからそれを返すだけであって別に」

 

雪乃「それでどうするのかしら?」

 

八幡「ベストは...三浦と葉山と同じ中学の奴か、それか中学のことを知っている奴だな」

 

結衣「あっ!それなら私一人知ってるよ!!」

 

八幡「誰だ?」

 

結衣「姫菜だよ!」

 

八幡「・・・海老名さんか」

 

八幡(俺は、文化祭の時に海老名さんに告白されて振ったせいでか、あの日以来少し此方からは話しづらかった、勿論海老名さんの方は、いつも通りというか、いつものペースというか、まぁ...すごいのだが)

 

雪乃「あまり乗り気ではないようね」

 

八幡「いや、そんなことはないんだが...」

 

結衣「まぁ...こんなことになってるし、頼みにくいっていうのも分かるけど、他になくない?」

 

八幡「ああ...」

 

コンコン、ガラッ

 

 

俺が渋々海老名さんに、相談することを承諾すると部室の扉がノックされて雪ノ下の「どうぞ」の一言で入ってきた、俺達は、入ってきた人物を見て驚愕した。

 

海老名「はろはろ~」

 

結衣「ひ、姫菜!!」

 

由比ヶ浜は、あまりに驚いたのか椅子から立ち上がって海老名さんの名前を叫んでいた。

 

八幡「タイミング良すぎだろ...」

 

海老名「もお~結衣~、そんなに驚かなくても~」

 

雪乃「それで用件があってきたのかしら?」

 

海老名「あっ!そうそう、依頼がしたいんだよー」

 

雪乃「依頼と...いうのは?」

 

海老名「んー、隼人君の事なんだけど」

 

八幡-結衣-雪乃「!!」

 

俺達は、驚いて三人とも顔を見合わせて海老名さんに再び視線を戻した。

 

雪乃「そ、それは、あのバレンタインデーのことを言っているのかしら?」

 

海老名「そうそう!私さ...今のこの居場所が好きなんだ、でも...今のこの状況は私じゃどうにもできないから...頼めるかな?」

 

雪乃「ええ、その依頼受けるわ」

 

海老名「良かったー、今のままじゃヒキタニ君も寂しいと思うし!」

 

結衣「あれ?姫菜は、ヒッキーが私達に葉山君のことで依頼しに来たの知ってたの?」

 

八幡「おい、馬鹿か結衣...この人にそんなこと言ったら」

 

海老名「ひ、ヒキタニ君が、隼人君のために!ハヤⅩハチきましたわぁあああ!!」ブシュー

 

海老名さんは、いつも通り興奮して鼻血を出して椅子にもたれ掛かった。

 

結衣「ちょっ!姫菜大丈夫!?」

 

八幡(やっぱり、三浦がいないと、海老名さんの鼻血を拭くのは、結衣なんだな)

 

雪乃「はぁ...そろそろ話を先に進めたいのだけれど」

 

雪ノ下が額に手を当てながら溜め息混じりに言ったおかげで腐った話から解放された。

 

海老名「あっ!そうだったね!えーと私の依頼は、今の状況の解決..かな?」

 

八幡「それは構わない....けど中学での葉山や、三浦の事を教えてくれ」

 

海老名「・・・優美子のことも?」

 

八幡「ああ、あきらかにあの態度は、おかしかったからな」

 

海老名「んー隼人君の事は、良いけど優美子の事はちょっといいづらいかな」

 

雪乃「二人の依頼は、葉山くんの事なのだから、まずは話せるところまでで構わないので聞かせてもらえるかしら?」

 

海老名「でも話していけばたぶん、優美子のことも少し触れちゃうんだけどね...」

 

結衣「ひ、姫菜言いにくいなら無理しなくても」

 

海老名「ううん、大丈夫だよ、結衣」

 

海老名「あ、あとこの話しは絶対に他の人には話さないって約束してくれるかな?」

 

八幡-結衣-雪乃「」コクリ

 

俺達三人は、頷くことで海老名さんに同意した。

 

海老名「あれは、今から3年前の昨日のバレンタインデーの日の事なんだけど、優美子も隼人君にチョコをあげてたんだけど、学校中の女子が皆隼人君にチョコをあげて、そこまでは良かったんだけど...」

 

八幡「学校中の女子全員って...そこまでくると可愛そうに思えてくるな」

 

結衣「へぇー意外、ヒッキーなら羨ましいとか言うと思ったのに」

 

八幡「・・・限度があるだろ」

 

雪乃「由比ヶ浜さん、比企谷君、話が止まってしまうのであとにしてちょうだい、それじゃ、海老名さん続きを」

 

海老名「あ、うんそうだね、チョコをもらった後に女子達が喧嘩しちゃったんだ、あの時は、ほんとに凄かったんだよ、先生が全員きても暫く収集つかなくて、それでそれ以来隼人君誰からも、勿論優美子からもチョコを受け取らなくなっちゃって...」

 

結衣「・・・そんなことがあったなんて私全然知らなかった...」

 

八幡「そりゃ、いくら仲が良いっていったって言えないことの1つや2つあるもんだからな、それよりも」

 

雪乃「これは、少し困ったわね」

 

八幡「ああ、余計に打つ手がなくなったな」

 

海老名「ちなみに、皆はどうやって解決しようとしてたのか教えてくれる?」

 

八幡「まず1つ目の案だが、一応ボツにはなっていた案なんだが、三浦に直接事情を聞く」

 

海老名「それは...駄目だね、というか辞めておいた方がいいと思うよ」

 

八幡「ああ、それに」

 

雪乃「そして、2つ目に葉山くんに直接聞く」

 

八幡(もしかして、俺が雪乃の案を否定したことこいつ怒ってるのか?)

 

海老名「んーそれも」

 

雪乃「そう」

 

結衣「んー...はい!私思い付いた!」

 

海老名「お!結衣~言ってみ~」

 

結衣「ヒッキーが、葉山くんにチョコをあげるってのはどう!?」

 

八幡「え、えーと?「結衣...」」

 

海老名「それだよー!!ヒキタニ君が隼人君にチョコをあげればいいんだよ!」

 

八幡「いや...意味わかんないしなんの解決にもならないだろ...それにあいつ受け取らないんだろ?」

 

海老名「男同士ならセーフだよ!!」

 

八幡「前提がアウトじゃねえか...」

 

結衣「いやそうじゃなくて、チョコを渡すついでに、メモも付けるってのはどうかな?」

 

八幡「メモ?」

 

結衣「うん、今の状況だと隼人君誰とも話さないだろうし、それにたぶんだけど、ヒッキーからなら受けとると思うんだ」

 

海老名「」ピクピク

 

由比ヶ浜のとんでもない一言で海老名さんは、興奮し過ぎて鼻血を噴水のように出しながら倒れてしまったので俺達は、海老名さんを保健室まで運んでいきまた、部室に戻ってきた。

 

 

八幡「・・・さて、あまり気が進まないがさっきの続きだが」

 

結衣「アハハ...ごめんね、まさか姫菜倒れちゃうとは思わなくて」

 

雪乃「それはもういいから、それでそのメモには何て書くのかしら?」

 

結衣「うん、それはヒッキーに任せるよ!」

 

八幡「・・・は?」

 

結衣「なんかこう、私達に依頼をしたくなるようにヒッキーが書くの!いいアイディアじゃない!?」

 

八幡「・・・よしやり方を変えよう」

 

結衣「え!!どうして?いいアイディアだと思ったのに」

 

雪乃「由比ヶ浜さん、流石にそれは...」

 

結衣「そうかな?」

 

雪乃「それで比企谷君、他のやり方っていうのはどんなやり方かしら?」

 

八幡「葉山に直接俺が話す」

 

雪乃「でも、それは初め私が言ってあなたが、否定したはずだけれど?」

 

八幡「ああ、俺も最初は、駄目だと思った...だけどいい方法を思い付いた」ニヤ

 

雪乃「・・・あまりいい方法とは言えなさそうね」

 

八幡「人の顔で判断する前に、まぁ聞け」

 

雪乃-結衣「」

 

八幡「葉山の悩みの大方のところは理解出来ている、そう言っただろ?」

 

雪乃「ええ」

 

結衣「うん、言ったね」

 

八幡「だから、それを利用する」

 

雪乃「その言い方だと、私達に方法の内容を話すことはないようね」

 

結衣「え!教えてくれないの!?」

 

八幡「ああ、まだ言えない」

 

雪乃「・・・まぁ、いいわ」

 

結衣「うん、そだね」

 

八幡「・・・てっきり何かしら言われると思っていたんだが」

 

雪乃「信用はしてないけれど、信頼はしているもの」

 

結衣「うん!」

 

八幡「!!...俺が結衣に言った言葉を雪乃に言われるなんてな...あ、ありがとな」

 

結衣「ううん、それにヒッキーの依頼はこれからでしょ!」

 

雪乃「海老名さんの依頼のためにも、葉山君をしっかり連れてきてちょうだい」

 

八幡「ああ」

 




次にバレンタインデー後編に移ります!更新が遅れてしまって申し訳ありません!今回少し海老名さんらしくないかなとも思いましたが、楽しんで読んでいただけていたら嬉しいです!

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