今回のエピソードはサブタイ通りに何度か話題に出てきた援軍が到着するようですが、一緒になぜか懐かしい顔が……?
さらにラストはR-15表現込みのちょっとした伏線回収になってます(^^
さてさて、ここは富士機甲学校の偕行社。
うら若き二人の乙女……もとい。
「あっ、新作出てる……」
みほが手に取ったのは去年(1939年)に米陸軍航空隊が爆撃機乗り用に採用したばかりの”B-6”の国産レプリカ・モデルだった。
試しに袖を通してみると……
「あっ、”B-3”タイプより軽くて動き易いかも。これ買っちゃおうかな?」
「えっ? ミホ、それ買うの? じゃあワタシもそれにしよっと♪」
「いいの? これインターミディエイトゾーン(適性気温区分:10度~-10度)の奴だよ?」
「No Plobrem !! ワンサイズ大きいの買って、タンカース・ジャケットの上に重ね着すればきっとパーフェクトよ☆」
まあミリタリーファッション的にはありなのだろう。
しかし、みほとの期せずにお揃いを纏うことにはしゃぐケイに注がれる三対の視線があった。
「たかがお揃いで満足するなんてまだまだですね~」
「だな。そんなものは私達が既に学生時代に通り抜けた道だ」
「ですにゃあ。やっぱりここは……」
この仔犬と仔猫と白猫が何を言いたいかと言えば、
「「「隊長の使用済み一択!!」」」
要するに優花里、麻子、ねこにゃーの三人はみほが着古した、言い方を変えればみほの汗と体臭が染み付いた古着を貰ってるのだ。
変なとこで天然のみほはその意味を気付いてないようだが……少なくともこの三名は普段着にはそれを用いていない。
着ないならナニに使ってるかは……読者の皆様の想像にお任せする。
もっともこの三人をさらに上回るツワモノが元・黒森峰女子戦車学校の装甲士官にいるとかいないとか……
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こうして無事に買い物も終わり、サンダース戦車中隊全員への
さすがに機甲学校の偕行社においてある在庫では足りずに他拠点の偕行社やらからかき集めるようだ。
ただそれらが到着する前に帰ってきたのが……
「西住隊長ぉーーー、只今戻りましたぁーーーっ」
ハンガーに到着した
「おかえりー」
と小さく手を振って答えるみほ。
「ところで何を運んできたの? 実はわたし、”援軍”の内容、よく知らないんだけど……」
どういうわけか細見はにんまり笑うだけで教えてはくれなかった。
「あはは、ちょっと少々閣下の気持ちわかります。私達もこんなのが開発されてるって知りませんでしたし」
そう苦笑する梓の号令で、合計12両の英国製タンクトランポから降ろされたのは……
「へっ? これって”突撃砲”? それとも”駆逐戦車”?」
最初に現れたのは、やたらと車高の低い無砲塔の装甲戦闘車両、傾斜した車体正面装甲からピンと前に伸びた主砲が印象的な……
「”試製一式突撃砲車”というらしいですよ?」
車体前面と戦闘室が一体化され、一枚板に見える傾斜装甲とされてるあたり印象的にはⅢ突というよりヘッツァーに近いだろうか?
ただし砲の位置が中央にセットされており、デザイン的には大体左右対称だ。
「”九七式中戦車”をベースに余剰となった九八式重戦車の九四式戦車砲とAC-K型エンジンを搭載した砲戦車で、ただの砲戦車じゃなくて”突撃砲車”と着いたのは正面装甲が80mmと分厚くしかも傾斜してるから、『突撃しても正面装甲で攻撃を受けてるうちは大丈夫。側面や後面は保証の限りじゃないけどネ』だからだそうですよ? 少なくても私はそう説明を受けました」
「たはは……要するに二線級落ち確定の兵器同士を組み合わせた有効利用か」
***
みほの困ったような苦笑を説明すると……
この”試製一式突撃砲車”の開発には、主に二つの経緯がある。
一つは言うまでも無く”一式中戦車”だ。九八式重戦車は日本では『特地』に集中配備されていて、本国では未だに九七式中戦車が主力戦車だ。
しかし大量生産に向く一式中戦車への切り替えは、既に確定している。なので今後、九七式中戦車は余剰となるので、その有効利用を行おうという計画は複数同時進行していた。
実際、前作に登場した”九九式七十五粍自走榴弾砲”
もう一つは、今話題に出てきた九八式重戦車だ。装甲兵力を持たない”帝国”に対し、日本政府は九八式重戦車の更新の必要性は認めていないが、やはり鈍足という評価が運用側から多く出ており、
元々九八式は同じ九〇式統制型発動機でも一式と同じ大排気量/高出力のAL型ディーゼル・エンジンを搭載する予定だったが、開発/生産が間に合わず九七式に採用されたAC型に
なのでAL型への換装はある意味”本来の姿”に戻すことであり、同時に主砲の九四式戦車砲を無改造(あるいは小改造)で交換できるより長砲身/高威力の一式と同じ一〇〇式戦車砲に換装してしまおうということらしい。
他にも細かい部品交換があるのだが、それらを含むエンジンと主砲の交換を骨子とした『九八式重戦車近代化改修パッケージ』として大量生産しようとしているのだ。
無論、一式の生産が最優先されるだろうが、これも事実上決定事項と言える。
そうなれば余剰となるのがAC-K型エンジンと九四式戦車砲で、これと前出の九七式の車体コンポーネントと組み合わせて試作されたのが、試製一式突撃砲車というわけである。
「あと他にもまだありますよ」
梓の言葉通り、続いて降ろされたのは……
「今度は”新型自走砲”? 至れり尽くせりだね~」
半ば呆れるようにみほは呟いた。
そう、彼女の目の前にあるのは日本最初の自走砲である前作登場の”九九式七十五粍自走榴弾砲”の火力強化版ともいえる、
「”試製一式十糎半自走榴弾砲”……もう完成してたんだ」
そのどこか急造じみた不恰好とも思える巨大な砲塔、いや非旋回なのでやはり戦闘室と呼ぶべきか?を乗せた自走砲……”一式十糎半自走榴弾砲”は、九九式七十五粍自走榴弾砲が火力不足という評価から砲の旋回を諦め急遽開発された車両であり、みほとて現在開発中としか聞いてなかった。
そんな
これでみほの手元には予備として追加された1両を含む試製一式中戦車が16両に加え、試製一式突撃砲戦車が8両+試製一式十糎半自走榴弾砲が4両の合計28両が揃ったことになる。
中々悪くない戦力だが、
「確かにこれは一式同様に実戦テストが必要な車両だよ。まさか増援が両方とも同じ試作車両だとは思わなかったけど」
みほがそう笑いの中の苦味成分を強くしていると、
「みほお嬢様っ!!」
突然に聞こえる少女の声。
(あれ? この声って……)
とてとてと走ってくる黒い
「もしかして、”小梅”ちゃん?」
「お嬢様、お久しゅうございます!」
”だきっ!”
みほに全力全開に抱きつくその姿に、
「「「「あああああぁ~~~っ!!」」」」
ケイ+ペット三匹の絶叫が木霊した!
***
「試製一式中戦車試験中隊の皆様、始めまして! 黒森峰女子戦車学校の出身で、今は試製一式突撃砲車、通称”一突”の試験部隊に所属している”
大きく一礼した後に、名前と階級を告げるあたりで陸軍式敬礼を決める小梅であった。
「びっくりしたよ~。まさか小梅ちゃんとこんなところで再会するとは思わなかった」
「それは私も一緒ですよ、お嬢様。まさか私もお嬢様の所属する部隊からお呼びがかかるとは思いませんでした! きっとこれって運命ですよね!?」
「たはは……ところでいい加減、お嬢様はやめない? 一応、元同級生なんだし」
すると小梅はニッコリ微笑み、
「嫌です♪」
手を取ってキャッキャッと盛り上がる二人に、
「コホン。ちょっといいかしら?」
割って入るのは強引さには定評のあるヤンキー娘、ケイである。
「ミホ、その娘はなんなの?」
「えっと……どこから説明したらいいかな? わたしが「大洗女子」に来る前に居た「黒森峰女子」時代の同級生で、」
「お嬢様、きっとこの方が聞きたいのはそういうことではないと思いますよ?」
小梅は台詞をインターセプトし、
「では改めまして。かつて演習中の事故で命を落としかけたときにみほお嬢様に救われ、それ以来『自他共に認めるお嬢様の第一の下僕』である赤星小梅です♪」
「What !?」
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みほが「大洗女子戦車学校」に来る前に所属していたのは、女子戦車学校の
実はこの女子戦車学校、一応は軍学校……つまりは、一種の国立学校なのだが、その設立にあたって西住家の巨大な力添えがあったという噂がある。
実際、登記簿を見る限り学校があるのは国有地ではなく西住家の私有地を国が無償で借り受けてる形になっているらしい。
元々そういう意味では最初から西住姉妹は別格扱い、正真正銘のお嬢様であった。
だが、例えば姉のまほそれでお高く留まるわけではなく、また実力や才能に溺れることもなく直向きに真摯に……あるいは愚直なまでに自らを鍛える姿は、多くの女生徒の嫉妬ややっかみを羨望や憧憬に変えた。
そして、みほが入学する頃には西住家に妙な色眼鏡はほぼ無くなっていた様だ。
さて、みほといわゆる同期の桜の中で、みほと比べても遜色のない逸材と呼ばれた少女が二人いた。
一人は”
しかし、みほが入学した年の夏季
野戦を想定した野営込みの48時間模擬戦の中で、二両一組で雨中偵察に出ていた戦車の一両が川に転落したのだ。
その転落した戦車に乗車していたのが小梅であり、僚車の車長を務めていたのがみほだった。
みほは躊躇うことなく水嵩の増した川に飛び込み、見事に小梅を含む全員を救い出してみせたのだ。
ちなみにその時、みほが腰に結んでいた命綱を握っていた一人が、みほと同車していたエリカなのは書いておくべきだろう。
その後、姉のまほは演習を中止するよう進言しようとしたが……
「お姉ちゃん、戦場では何が起こるか分からないんだよ?」
と続行を言い出したのが、他の誰でもない。救助した五名の応急処置を終え、無事と野戦病院への搬送を確認したみほ自身だった。
「それに戦いは、自分達の都合で終わらせることなんてできないから……」
この時、エリカはその静かな言葉ながら鮮烈な印象を持ったみほの姿に打ち震えたらしい。
***
さて、野戦病院の見慣れぬ天井を見上げながら目を覚ました小梅は、最初は少し混乱したもののすぐに自分の身に何が起きたのかを思い出し、そして悟った。
「私、西住さんに命を救ってもらったんだ……」
そう思った瞬間、彼女の心の中に沸々と湧き上がる”想い”があった。
最初は吊橋効果のような刹那の感情を、勘違いしてるかもしれない……そう思った小梅は目をつぶりゆっくり深呼吸をして呼吸を整え、心を落ち着かせて考えた。
(西住さん……)
しかし、瞼を閉じても浮かぶのはみほの顔ばかり……
そして翌朝、
「ここにあるのは”みほお嬢様”に救われた命! ならば、それをお嬢様のために使うのは道理!」
そう拳をグッと固く握りながら宣言したという。
小梅の頭の中でどんな化学反応が起きたのかは未だわからないが……ともかく、彼女はその斜め上過ぎる決意の元に行動を始めた。
先ず最初に始めたのは、みほを「みほお嬢様」と呼ぶことと私服を
……赤星小梅、存外に色々残念な娘のようである。
その後、違う
しかし「黒森峰女子」の誇る”新人装甲三人娘”は概ね上手く行ってたし、確かに幸せだった。
だが、その幸せは長くは続かなかった。
全国の女子戦車学校の均質化を目論む陸軍教育関係上層部の思惑で、みほが選抜され学生でありながら現場指導官として新設の「大洗女子」に転校(あるいは赴任)することが決まってしまったのだ。
逆に言えばそのような梃入れをせねばならないほど、その年の「大洗女子」の【女子戦車学校交流選手権】の戦績はまずかったのだ。
これを1年足らずの間に精強の一角に押し上げ黄金期を築いたたみほの実力は末恐ろしいものがあるが……
ともかく秋の選手権終了後にみほは短期士官養成コースを履修/修了し、准尉資格を手に入れ大洗に向かったのだった。
***
「というわけで、みほお嬢様は「大洗女子」の不甲斐無さのせいで黒森峰を泣く泣く去らねばならず、私たちと引き裂かれてしまったのです」
よよよと、わざとらしくハンカチで目頭を拭う小梅。
大洗出身組からは氷のような視線を向けられているが、この程度でひるむようなヤワな神経はしていない。
小梅とて伊達や酔狂で名門黒森峰で三年間も鍛えられてないのだ。
実際、彼女の実力は任官二年目で新戦車試験部隊の一員に加えられてることからもわかると思う。
「あっ、ちなみにみほお嬢様、今回連れてきた”一突試験部隊”の娘って黒森峰出身が多いんですよ。ね?」
「「「「「はいっ! 小梅お姉様っ!!」」」」」
「いや、ここはもう女子校じゃないから」
リアクションに困る顔をするみほに対し、
「大丈夫です、お嬢様。ちゃんと帝国陸軍軍人としての教育も受け、お嬢様”達”には敵いませんが相応に実績もつんでいます」
「なんか心配だなぁ~。腕よりも主にノリが」
『頭の中身が』と言わないあたり、みほの優しさだろうか?
「みほお嬢様がそれを言いますか?」
「どういう意味?」
「お嬢様の両腕張り付いてるのと後ろにいる約二名に、さっきからメンチ切られてるんですけど?」
「たはは……これは一本取られたかな?」
こうして懐かしい顔であると同時に頼りになる仲間を加え、みほ達はいよいよ大陸へ向かうことになるのだった。
***
さて、まったくの蛇足ながら……
「ところで梓ちゃん」
「西住隊長、なんでしょう?」
「沙織さんはちゃんと連れ帰ってきた?」
「はいっ! もちろんです!」
首狩りウサギのリーダー、澤梓はきっちり敬礼し、残る五人が本来なら弾薬などを運ぶ防水処理された大型ケースを慎重な手つきで下ろしていた。
ケースの大きさはょうど折りたためば人一人が入る大きさで……
「どれどれ……」
丁寧に床に置かれたそれの蓋をみほは開ける。
「なるほど」
そこにいたのは【全裸に剥かれ、全身キスマークと赤い蝋燭痕だらけにされ、目隠し&ボールギャグをはめられ、M字開脚&亀甲縛りで緊縛され、とどめに三穴に異物が挿入されたまま】という、ある意味フルコースにされた友人がいた。
六人がかりで責められたのであろう。快楽に飲み込まれ身をよじらせる反応から察するに、既に理性などとうの昔に消し飛んだ感じだが……この程度の責めで修復不能なほど壊れるような脆弱さを彼女が持ち合わせてないことをよく知るみほは、何事も無かったように蓋を閉める。
(まっ、遠征準備に支障が出なければ、口うるさく言う必要もないっか)
当然のようにみほは全く動じていない。
第一、これで全損するようなら沙織は学生時代に軍人としては”廃棄処分”になっていて、今ごろは目の前の仔兎の誰かの所有物にでもなっていただろう。
もしかしたら六人の共有財産エンドかもしれないが。
「休日は今日だけだよ? もし、明日になっても沙織さんが使い物にならなかったら……わかってるよね?」
「「「「「「い、イエス・マム!!」」」」」」
まるで背中に鋼の棒を突き入れられたように直立不動の敬礼をとる六人に、みほはただ静かに微笑んでいたという。
きっと
世の中には例えモンスターであっても怒らせてはいけない人間がいるということを……
ノモンハンに行く前に、敵より怖い娘の存在を思い出せたのは、きっと彼女達にとり幸いなのだろう。
皆様、ご愛読ありがとうございました。
新型試作車両二種の援軍と、黒森峰の小梅ちゃんというレアキャラ(笑)登場の回はいかがだったでしょうか?
そう簡単に(百合的な意味で)ケイの一人勝ちにはさせませんよ~♪
小梅が妙な方向に残念になってしまったのは仕様です(^^
そして首狩りウサギ+沙織の再登場。沙織の場合、無事にかどうかは言及しませんが(笑)
さて、長かった準備パートも終わり次回はいよいよ大陸編に突入ですよ~。
それでは皆様、また次回にてお会いしましょう!
***
設定資料
試製一式突撃砲車
主砲:九四式七十五粍戦車砲(口径75mm、38口径長。九〇式野砲を戦車砲に再設計)
機銃:武2式重機関銃(12.7mm)×1(主砲同軸。スポッティングライフル兼用)
武1919式車載機関銃(7.62mm)×1(車体上面)
近接防御火器:九六式車載擲弾筒(砲塔上面。八九式重擲弾筒を車載用に改造した物)
エンジン:統制型九〇式発動機AC-K型(過給機/中間冷却機付空冷V型12気筒ディーゼル、307馬力)
車体重量:20.5t
装甲厚:車体正面80mm(傾斜装甲)
サスペンション:独立懸架+シーソー式連動懸架装置
変速機:前進4段/後進1段(コンスタントロード型シンクロメッシュ機構タイプ)
操向装置:二重差動式
特殊装備:1軸式|砲安定装置(ガンスタビライザー)、1軸式安定化照準機、戦車用回転全周鏡《パノラマミック・ペリスコープ》、
最高速:45km/h
備考
既に決定事項の一式中戦車の大量生産で発生するだろう九七式中戦車の余剰コンポーネントと、エンジンと主砲の交換を骨子とする九八式重戦車の
基本的には一式の大量配備により一気に余剰が出るだろう九七式を有効利用すべく考えられたバリエーションの一つで、前作に登場した”九九式七十五粍自走榴弾砲”と同こような、米軍で言うところの『
現在判明してるだけで、この二つ以外にも十糎半自走榴弾砲型、対空自走砲型、戦車回収型、工作型があるらしい。
歴史的な立ち位置としては”一式砲戦車(ホニ)”なのだが、無砲塔で車体と戦闘室が一体化された構造から、むしろ形状と性質はヘッツァーに近い。
ただしヘッツァーが車体右側に主砲をオフセット搭載してるのに対し、車体中央軸線に主砲を配置してるので容易に判別できる。
またベースとなった車体が車体なだけに一回り大きい印象がある。
そのため呼称が大分異なり、砲戦車ではなく”突撃砲車”という呼称だ。
これは予想だが……当初は史実と同じく砲戦車にしようとしたのだろうが、そうするとセクトに煩い輩が「戦車とついてるなら機甲科(戦車科)に優先配備しろ」とか言い出しそうなので、それなりに数が揃えば砲兵科や歩兵科の火力支援にも投入し
開発陣によれば、『敵陣に突撃しても80mmの分厚く傾斜した正面装甲で攻撃を受けてるうちは大丈夫。側面や後面は保証の限りじゃないけどネ』というのが、”突撃砲車”という奇妙な名称の由来らしい。
一応、”
コンポーネントは旧来の寄せ集めに見えるが、変速機は新型のシンクロメッシュ型で、試製一式中戦車同様に
これは旋回する砲塔を持たないので戦闘死角が大きいため、少しでも小回りの利く車体と広い視界を与えようとした配慮の結果だろう。
また主砲は一見すると上下しか動かない固定砲に見えるが、実は米国のM3中戦車同様に15度ずつではあるが、左右にも指向可能となっている。
初陣のノモンハンで戦車に比べれば汎用には劣るがそれでも車体の性質を考えれば十分な成果が出たと判断した上層部は、発展的余裕がある広めの戦闘室をもつ一突の強化改良型を後に開発していくことになるようだ。