年末進行、年末を「帰省を迎える側」であるため忙殺スケジュールの作者です(泣)
本当に中々執筆がはかどらず、アップが遅れてしまいすいませんです。
さて今回は……みほが相変わらずトンデモ提案とかもしますが、基本的には拠点イベントというかギャグパートと言いましょうか(^^
あんこう以外……特にカメのその後とかも出てきます。
あっ、それと久しぶりにR-15的な表現があるので、その手の表現がお嫌いな読者様はブラウザバックを強く推奨いたします。
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おそらくですが、今年の投降はこれで最後だと思います。
後書きにも改めて書くつもりですが、今年は本当にご愛読ありがとうございました!
さて、話は再び大日本帝国、秋深まる富士山の裾野に戻ろう。
「ひゃっほぉ~~~っ! 最高だぜぇ~~~~っ!!」
いつも元気な
「犬、うっさい」
と呟いていた。
そろそろ紅葉鮮やかな晩秋という時期に入り、秋の実りが一段落過ぎた頃……どうやら一式戦車も”あんこうガールズ”達のテストランの甲斐もあり、熟成が進み完成に近づきつつあった。
例えば、エンジンマウントに防振用の分厚い硬質ラバーブッシュをかますことによりディーゼル特有の大きな震動が車内に伝わるのを劇的に抑制したり、シンクロメッシュ機構のスリーブの素材を見直し削り出しで製作し直したりした。
このあたりは富士機甲学校に大規模な金工施設があったり、試製一式のトランスミッションがもともとカセット式でエンジンを下ろさなくとも単独で取り外してメンテナンスやオーバーホールが可能なことが功を奏したようだ。
また車内の砲弾ラックや弾薬庫の改善も進んだし、地味にバッテリーもより大容量の物に変更されていたりする。
無論、現時点では組み込めなかった改良案もある。
照準機の2軸安定化や防爆弾薬庫、メタル管やマイクロ管を用いた小型軽量高性能を目指す新型無線機などは、今後の課題とされた。
他にも車外砲塔後方左右に取り付けられる
「今後は、発電装置の高効率化や鉛蓄電池の大容量化や耐衝撃化も課題ですね? 可能なら
とはみほの弁だ。
戦車で走りながら、何かまた(主に開発陣と敵対者にとって)碌でもないこと考えたのだろうか?
まあ、彼女のアイデアが取り入れられるかは別にして……
「細見少将、APUを搭載してエンジンから動力を引っ張るんじゃなくてAPUから動力引っ張って
いや、だから……細見忠雄少将閣下?
「ほう……その根拠はなんだね?」
「自己着火のディーゼルは、スロットルバルブがないから低速でも排気が多くて排圧が高いですよね? 過給圧を上げてもガソリン・エンジンと違ってノッキングやデトネーション起こさないし。基本、排気温度もガソリンエンジンに比べてディーゼルは低いですから、ネックになるタービンの耐熱合金……多分、ニッケル系になると思いますけど、設計がガソリン用のそれに比べて耐熱限界がシビアじゃありませんから」
「なるほど。みほ君はことディーゼルに関しては、エンジンから駆動力を引っ張る機械式より、排圧利用の排気タービン式の方が明らかに効率がいいというんだね?」
みほは無言で頷く。
「よろしい。後で模式図添付の稟議書として私のとこへ持ってきなさい。悪いようにはせんよ」
(ふむ……みほ君の稟議書が来たら、
みほは笑顔で敬礼を返す。
西住みほ……一体、どこまで日本の戦車開発を加速させるつもりだろうか?
というか日本戦車の開発スタッフの皆様の健闘を祈ると同時に黙祷を捧げたい。
***
「西住たいちょお~~~っ! 大分、仕上がってきましたよね♪」
ある日のミーティング、優花里はご機嫌が続いていた。
それもご尤もな話で、いよいよ試製一式戦車の熟成が進み実戦テストが可能なレベルになってきたのだ。
「単独で実戦投入するのか?」
「あ~……確かにちょっと」
麻子の鋭い指摘にちょっとテンション・ダウンしてしまう優花里だったが、
「それについては問題ないと思うよ? 細見少将が言ってたけど、基本的にわたし達の乗ってるのと同じセッティングの試製一式……それとも『一式中戦車・先行量産型』とでもなるのかな? とにかくその戦車が届くみたいだから」
「それは初耳です♪ もう量産が始まってるのですか?」
華の疑問にみほは少し考えてから、
「厳密には部品製造装置や治具なんかの生産設備のテストを兼ねた試験生産みたいだね。あと、サーチライトやスモーク・ディスチャージャーなんかの外部装備はまだ本決まりじゃないから、いろんな型式を試したいみたい。ライトだけでも出力や大きさ形状の違いで5種類、スモーク・ディスチャージャーで3種類用意されてるしね」
「組み合わせなら15通りだね……って、みぽりん、もしかして他に14両は届くってこと?」
沙織の言葉にみほは笑顔で頷き、
「わたし達の戦車も今、外部装備の取り付け作業してるところだよ♪」
「しかし、隊長……戦車は揃うとしても、
「それも手配済みだよ。整備関係は人員も機材もココから借りれる予定になってるから……クルーは旧第6中隊を中心に、「大洗女子戦車学校」組に細見少将に頼んで声をかけてもらってるんだ。もしかしたら、同窓会できるかもよ?」
みほの口ぶりから察すると、旧第6中隊だけでなく、あの中隊にいなかった同期や、例えば原作で言う”1年生組”も入るようだ。
彼女達は今年の3月に無事に大洗女子を卒業し、4月からは1年生軍人として装甲士官をやってるはずである。
もしかしたら自分達のように『特地』派遣になった可能性もあるが、去年に大損害を与えたせいで今年の秋季大攻勢、”帝国”名物の「ドキッ! 傭兵と農夫だらけの農閑期の戦祭り」は早い段階から中止が発表されていたために、今年はイタリカ周辺でも小競り合いしか起きてない。
確かに自らも軍上層部の一員で、古い友人が機甲総監だったり陸軍中央後術本部の重鎮だったりする細見のコネなら、なるほど本人の同意があれば長くても三年兵でしかない新前軍人なら簡単に引き抜いて集められるかもしれない。
「え"っ?」
何やら酷く驚いた……いや、なんか微妙に違う反応をする沙織。
別に嬉しくないわけではないようだが、なんか複雑な事情があるような……?
「でも、さすがに杏さんは無理かなぁ……」
「ああ、確かに。今、
華の言葉にみほは頷くが、
「というか
「武部殿っ!?」
「馬鹿! 沙織、それ隊長の前では禁句だ……!」
”ビキッ!”
その瞬間、みほの持っていたマグカップの取っ手に不吉な皹が入った……
「優花里チャン、麻子チャン、何ヲ慌テテルノカナ? 大丈夫。ワタシハ冷静ダヨ? 冷静ニ決マッテルヨ」
「「ひいっ!?」」
口の端を吊り上げただけの笑みと呼ぶには冷たすぎる口元と、全く笑ってない目……ワン娘とニャン娘が震え上がって抱き合うのも無理もない。
「み、みぽりん……まさか、まだ根に持ってる……とか?」
「アンナ巨乳崇拝者ハ兄ジャナイ。兄ハ名誉ノ戦死ヲトゲタ。諸君ラノ愛シタ西住虎治郎ハ、ナゼ死ンダノカ? おっぱい星人ダカラダ!」
「いや死んでないって。きっとピンピンしてると思うよ?」
「脚の間の暴れん棒がですか?」
「……華、さらっと下ネタ入れない。いや、小山先輩のあのお腹を見てると間違ってない気もするけど」
すると華はコロコロと鈴が鳴るような笑い声で、
「沙織さん、さっきから気になってたんですけど……もう大分前に”小山先輩”でなく”西住先輩”ですよ? 旧姓でいつまでも言っていたら、柚子さんに失礼じゃないですか?」
「わわっ!? 華のおバカ! これ以上、みほを煽ってどうすんのよっ!?」
「あら? 最初に導火線に火をつけたのは沙織さんじゃないですか♪」
五十鈴華……相変わらず肝っ玉が据わっていた。
いや、もはやこれはそういうレベルではない気もするが……というか確信犯じゃね?
それより……
「すれんだーガ売リノ西住家ノ異端者ニ死ノ鉄槌ヲ! 起テヨ臣民! ジーク貧乳!」
誰かみほの熱暴走(?)止めてやれって。
それとそれは敵国(予定)の言い回しだ。
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みほがこうなってしまった理由は、今年の春にあった。
ついこの間まで遣イタリカ師団戦車連隊第6中隊中隊長の元生徒会長、角谷杏中尉(当時)が、
『ほんじゃま、陸軍大学に行ってくっから。また会おうねー』
と近所に買い物に行くような気楽な台詞と共に去ったのは、別にいい。
寂しくないと言えば嘘になるが、いつまでも学生気分じゃいられないのは残された面々だってわかっていた。
それに既に3月31日付けで中隊は解散になっていたのだ。
皆にはそれぞれの進むべき道があった。
しかし、だ。
いくら鋼鉄将校の西住みほとて、この台詞は”
それはとある春の日……
みほは、大洗女子組の中で最もロケットオパーイを誇る小山柚子(旧姓)に呼び出された。
***
(なんだろ? わたしはどちらかと言えば、ちっちゃくて平たい娘の方が好みなんだけどなあ……)
そっちの方向に思考が流れるあたり、みほも存外に業が深いのかもしれない。
だが、みほの好みは関係なかった。
どちらかと言えば兄の好みの問題だった。
『西住さん……ううん。みほちゃん、来てくれてありがとう』
(みほ、”ちゃん”……?)
『いえ。どうかしたんですか?』
『あ、あのね、突然だけど……私のこと”お
『へっ……?』
この時、みほの思考はかっきり10秒は空白化したという。
さて、前作【祝☆劇場版公開記念! ガルパンにゲート成分を混ぜて『門』の開通を100年以上早めてみた】を読んでいただけた紳士淑女諸兄は、最終話で小山柚子と西住虎治郎との間に、こんな会話があったことを覚えていないだろうか?
☆☆☆
「あっ、あの!」
「ん?」
「わ、私をもらってくださいっ!!」
「…………へっ?」
一応、この続きはあるにはあるのだが……
「そ、それじゃあ戴こうかな?」
柚子はズボンタイプの戦闘服ではなく、わざわざ着てきた制服のミニスカートのホックを外す。
ぱさっとスカートは床に落ち、むっちりとした太腿と清楚な下着が顕になる。
そのコントラストがまた妙にエロかった。
そして、柚子は上着のボタンとブラのフロントホックを外し……
「あ、あの……おっきいおっぱいって、す、好きですかっ!?」
緊張のあまり声が裏返る柚子だった。
虎治郎はゴクリと生唾を飲み込み、
「じ、実は大好物だ」
「よ、よかったあ~」
柚子はほっとした表情で、椅子に座る虎治郎の前にしゃがみこみ、
「じゃ、じゃあ、まずはその私の胸でその、遊んでください!」
柚子は徐にジッパーをおろし、虎治郎の起動も装填も終わった長砲身をじっと見て、覚悟を決めたように……
「えいっ」
”ぷにゅ”
「うひょ!?」
具体的には書けないのが残念だが……軍隊的な表現で言うと、虎治郎のソーセージを柚子は自前の巨大な肉マシュマロで挟んでいたということだ。
「ど、どこで君はこんな技を覚えたんだ……?」
「えっと、胸が大きい娘はこういうことをすれば男の人は喜ぶって友達が貸してくれた雑誌に……」
柚子にそんな素晴ら……ケシカラン雑誌を貸した友達が誰かは気になるが、誰かわかったら
(一杯おごりたい気分だ)
と、虎治郎は思ったとか思わなかったとか。
そして、
”どくっ”
「うっ!」
”びしゃ”
顔にかかった粘着質の白い液体に、柚子は一瞬だけびっくりしたような顔をしたが……
それが何なのかを理解した彼女は、うっとりした表情で、
「虎治郎さんの……あったかい……」
頬から口元に垂れてきたそれを、柚子は舌でぺろりと舐め、
「虎治郎さん……お願いですからえっちな柚子にもっとください……柚子のこと、めちゃくちゃにしてください」
どうやら柚子の”初めての場所”は、放課後の教室ならぬ戦闘後の虎治郎の執務室だったらしい。
いつかは完全版を書いてみたいものではあるが。
☆☆☆
さて、再びみほと柚子のシーンに戻ろう。
『えっとね……驚かないで欲しいんだけど、私のお腹の中に、ね。もう虎治郎さんとの赤ちゃんが……』
『へ、へぇ~。そうなんですか』
この時、みほは自分の顔に筋肉が上手く動かず引きつるのを確かに感じたという。
『そ、それでね、お腹が目立っちゃう前に祝言あげようかなって話になってて……私も3月31日付けで退役して、予備役編入の手続きとっちゃったし』
どうやら柚子は寿退社ならぬ寿退役するらしい。
『まず西住家にご挨拶に行く前に、みほちゃんに話すのが筋かなって。大洗女子時代からずっと一緒の戦友だし、これから
『い、いい判断だと思いますよ?』
ここはいっそ『いい度胸してると思いますよ?』と喉から出かかったのを押さえ込んだみほを誉めてもいいところだ。
そして、二人は(少なくとも傍目から見れば)和やかな雰囲気のまま談笑し、分かれたという。
しかし、柚子の聴覚が鋭敏でなかったのは幸いである。
何しろ去り際、みほは確かに、
『バカ兄、コロス』
と呟いていたのだから。
***
さて、その後……
「異端者に死と滅びの鉄槌を! パンツァー・フォー!!」
「兄より優れた妹がいるかっ!!」
「今のわたしは阿修羅すら憤怒の炎で焼き尽くせそうだよ!」
「ガチ百合が言えた義理かっ!!」
「わたしは
虎治郎と柚子の祝言の余興として(あるいはその名目で)催された『西住†無双 ドキッ! 修羅道に落ちた
その時の参加者の一人……ボランティアで模擬戦後の戦車オーバーホールを買って出た参加者の一人によれば、
「一体何をどうやったら、
とのことだったようだ。
ともかく柚子は現在、熊本……それも西住本家にいるようである。
きっと近々、おめでたい報告が来るかもしれない。
最後に西住中尉、何かコメントを。
「絶対に叔母さんとか呼ばせない」
……お後がよろしいようで。
皆様、おそらく今年最後のエピソード、ご愛読ありがとうございました!
虎治郎アニキと柚子の交際が順調……順調すぎてみほが阿修羅すらも凌駕した気もするエピソードは如何だったでしょうか?(^^
果たして今年最後のエピソードがこれでよかったのか、悩みどころですねー(笑)
とはいえ、次回からは「大洗女子」の面々が再集結?
新年早々、賑やかになるかもしれないです。
本当に今年はご愛読ありがとうございました!
また来年も「CODE1940」をよろしくお願いいたします。
それでは皆様、よいお年を!!
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設定資料集
階級:陸軍少将
役職:陸軍中央技術本部戦車開発局局長
資格:工学系の博士号を複数保有
特記事項:元”一式中戦車”の開発責任者。また現”三式重戦車”ならびその周辺システムの開発最高責任者。
モデルになったのは「日本における戦車の父」、「戦車の神様」こと”原乙未生”中将。
細見忠雄少将とは、第一次世界大戦の頃に観戦武官としてわざわざ欧州まで戦車を見に行った仲で、「とみさん」「たださん」と渾名で呼び合う関係。
ここに酒井勇次中将が入ると、【日本陸軍戦車三羽烏】もしくは【日本陸軍三大戦車馬鹿】が完成する。
当時は技官の一人だったが九七式戦車に
現在は一式に引き続き”三式重戦車”の開発責任者になっており、彼の仕事っぷりによって1942年以降の機甲戦の難易度が変わるという実は重要キャラ。
本編ではなんとなくしか書かれてないかもしれないが、一式中戦車は日本で始めて「対戦車戦を想定して設計された戦車」であり、そのコンセプトを纏めたのが彼だと言えば、その先見性や能力の高さがわかると思う。
今後に登場予定の一式改中戦車、三式重戦車、四式中戦車、五式重戦車(全て仮称)の全ての裏に彼がいるのは間違いないだろう。