Fate/Problem Children   作:エステバリス

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チュートリアルの後の初戦闘だから一話で終わらせてしまいますね!(阿呆の発言)




くえすちょんふぉう 大地を駆けるは、猪獅子の遣い

 

 

―――()の話をしよう。

 

女は犠牲者だった。男は処刑者だった。

 

私の全てを貴方に捧げる、と(かのもの)は言う。

 

俺の全てをお前に刻む、と(かのもの)は宣告する。

 

穢れた光景は最早世界の有り様で、得ることも失うこともできなかった少女は唄う。

 

全部をあげる。だからどうか、貴方の側に。

 

痛いことも、苦しいことも、なんでも耐えます。だからどうか、私を棄てないで。

 

だからこそ(かのもの)は、(かのもの)を殺す魔性の言葉で囁くのだ。

 

お前の全てを受け入れよう。なればお前も、俺の全てを受け入れろ。

 

嗚呼、きっとこれが、初恋か―――

 

◆◇◆

 

一晩明けて、一行は"フォレス・ガロ"の本拠の付近に着いた。

 

「ジャングル―――?」

 

「ワータイガーのコミュニティだろ。それくらいは充分有り得るさ」

 

乱雑に生えた草木を押し退けてやって来た先に見えた森の中は、不思議な感覚に包まれていた。

 

ジンは草木に触れてその感覚を調べる。なにやら見覚えと心当たりがあるかのような呟きを口にしながら現状起こっていることを確認している―――と、そんな折に空から"契約書類"が舞い降りてきた。

 

『ギフトゲーム名"ハンティング"

 

・プレイヤー一覧

久遠 飛鳥

春日部 耀

ジン=ラッセル

アサシン

 

・勝利条件

ホスト側ゲームマスター"ガルド・ガスパー"の討伐

 

・クリア方法

指定武器によってのみゲームマスターを殺傷可能。それ以外での方法での殺傷ではダメージを負わせることは不可能

 

・敗北条件

降参もしくは上記勝利条件を満たせなくなった場合

 

宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下"フォレス・ガロ"はギフトゲームを開催します

"フォレス・ガロ"印』

 

「こ、これは……まずい!」

 

「……どうしたのジンくん。このゲーム、そんなに難しいの?」

 

「……たぶん、むずかしくはないよ」

 

飛鳥の問いに答えたのはジンではなくジャックだった。飛鳥と耀が驚いたようにジャックに振り返ると、ジャックは冷静な目つきで"契約書類"を見つめている。

 

「ルールの殺傷条件がこわいだけ。これじゃあすかのギフトで自殺させることもできないし、ようのギフトで直接攻撃することもできないし、わたしたちのギフトで暗殺もできない」

 

契約による守護。こればっかりはルールなのでギフトを打ち消す能力でも消すことはできない。聖杯戦争に含まれるダメージ軽減もこれにあたる―――つまり、ルールで優位に立つということはかなり厄介。

 

が、その程度だ。傷つけることができないだけで取り抑えることはできる。

 

ガルドを取り押さえればゆっくりと指定武器を選定して殺すこともできる。本当に、それだけ。

 

多少面倒になるだけだ。その多少が仮に、あと一人減ればかなり厄介なことになるのだが。

 

ジャックの説明を聞き終えて三人は改めて自分の一番リラックスできる立ち方で"契約書類"に目に通し始める。

 

それにしても、やはり彼女はジャック・ザ・リッパーなのだろう。ジンはゲーム初参加であるにも関わらず見せつけた理解力と頭の回転には舌を巻いた。まさしく数々の証拠を残しながらもスコットランドヤードから逃げ切った切り裂きジャックの異常性の一端、その頭の良さが顕著に現れている。そんな折に―――

 

「―――あすか」

 

「? なに、ジャッ―――」

 

飛鳥がジャックの方へ振り向いた瞬間、飛鳥の頭があったところに一迅の風が突っ切った。

 

ハラリ、と飛鳥の長髪の一片が落ちる。

 

「あすか、狙われてたよ」

 

ジャックは風が突っ切った方向から目を離すことなくその正体、一本の矢が突き刺さっていた。

 

ジャックはそれを引き抜くと、すん、すん……と矢に鼻を近づけた。

 

「……うん、だいたいわかった」

 

「……え、アサシン、一体なにが起こってるのか……」

 

「向こうにあすかを殺そうとしたひとがいるの。だからわたしたち、そっちに行くね。……うん、行くよ」

 

自分の言葉を確認も含めて復唱する。

 

「ま、待ってジャ……アサシン」

 

唐突にそんなことを言い出すジャックを止めるべくジンが慌てて、咄嗟に言葉を出す。

 

だがそれはジャックの瞳……無垢な子供から冷酷な暗殺者のそれに変わった瞳に止められた。

 

ジャックは既に決意した。それに今のようにサーヴァントのジャックにも気づかれることなく、正確無比に飛鳥の頭部を狙ってきた。

 

そんな相手を無視するというのも現実的ではない。ジャックはしっかりと思考していた。

 

だからとるのは"一番合理的"な手段。飛鳥達が囮を務め、警戒を一瞬でも解いた瞬間を刈り取る。

 

そしてそのまま飛鳥達がガルドを倒せば万々歳。

 

その意図を耀は汲み取ったらしく、飛鳥とジンを先導してガルドがいるであろう、屋敷の方へと向かっていく。

 

ジャックが駆け出してまず最初に気になったのは、弓の発射のインターバル。射てばすぐに次を射つ、というような感覚で討たれたら闇討ちもなにもなく一対一に持ち込むしかない。

 

インターバルがそう短くなくとも不可能と感じればすぐさま攻撃を開始するため。

 

そう思うとジャックはクラスのギフトに恵まれた。"暗殺者の器"の所持者……則ちアサシンと呼ばれるそれらには"暗殺者の器"の内側に内包されたギフト"気配遮断"を持っている。

 

それが強ければ強いほど敵意の有無、サーヴァントの気配の隠蔽と度合いが変わってくる。

 

ジャックの"気配遮断"はアサシンの中でもトップクラスのもので、その気になればこの悪目立ちする服装でありながら完全に存在感を消すこともできる。

 

ただし、攻撃態勢に移ればその隠蔽度合いは大幅に減少している。まぁそれは関係ない。隠蔽できなくても対応される前に倒せばいいだけなのだから。

 

かくして、ジャックにとっていいことに矢が射たれるインターバルはそこまで早くはない。恐らくは矢を射る際に飛距離を伸ばすような工夫をしているからなのだろう。そもそも距離が遠いのなら連射をしてもさして驚異ではない。あるいは―――射手がこのゲームに乗り気ではないか、だ。

 

近づけば近づくほど、矢の正確な発射地点がわかる。だが時々発射地点が変わっているような弾道を見せている。

 

ジャックを察して正確な補足をされないために動き出したか、あるいは元々何度か射ったらすぐに狙撃地点を変えるタイプなのか。

 

後者であればまだ助かるが、と思いながら矢の森を突き抜けること少し。ようやく敵の姿を視認できた。

 

女性だ。緑と青の色が強いイメージを持ち、特異な獅子の耳と尻尾がついている。

 

その手には一張の弓が握られている。瞳にはなにか諦感の境地に至ったような、無機質な感じがする。だが弓を握り、木の上で狙いを定める姿は様になっている。

 

スチャ……、とジャックは腰に下げていたホルスターのような入れ物ナから二本のチョッパーを取り出す。闇討ちで、近接戦闘で確実に仕留めるなら投擲用途も含む医療ナイフ(メス)や使い勝手のいいナイフよりも肉を断つ用途のチョッパーの方がいいと判断したのだろう。

 

「……―――!!」

 

女性が弓を射る、刹那。ジャックは矢を放つこと神経を集中させることで生まれた隙を見逃さなかった。

 

「―――なっ……!?」

 

突然の強襲に驚愕した女性は、それでも手に持った矢の矢じりを使ってチョッパーを受け止めた。

 

チッ、と軽く舌打ちをする。仕留めたと思ったのだが、恐らく別れたことで姿を見失い、警戒をしていたのだろう。

 

結果、確実に仕留めたタイミングに僅かに対応された。そしてその僅かな対応は"暗殺者"(アサシン)であるジャックには致命的だ。

 

「ちっ、よりにもよって子供か―――だがその霊格……汝、サーヴァントだな……!」

 

「………」

 

答える必要はない、とジャックはその顔で答えた。チョッパーを仕舞い、ナイフを一本左手に持ち、右手には四本のメスをポーチから取り出す。

 

それよりも、とジャックは思考する。

 

今この女性は自分をサーヴァントだと看破した。"フォレス・ガロ"が聖杯戦争を知っている、ならば向こうも戦争に関与しているのだろう。"主催者"側として参加することなど普通考えられない。であれば彼女と"フォレス・ガロ"は恐らく"参加者"の側。

 

そして彼女の手には弓。……考えるまでもないだろう。当てはめられた(クラス)は"射手"《アーチャー》だ。

 

そこで一瞬の思考を一旦中断し、ジャックは更に距離を詰める。

 

相手がアーチャーとわかれば話は簡単だ。彼女らは射手として多くの功績を残している。自然、近接戦闘はできても他のクラスよりは劣ると考えるのは自明の理だ。

 

「ふっ!」

 

右手に持ったメスを二本投げる。その軌道はアーチャーのいた場所、木の上という都合、下手に避ければジャックの強襲が待っている。

 

アーチャーはジャックの目論見通り木の上から跳んでそれを避けた。アーチャーを追うようにジャックも木に飛び乗り、またアーチャーに向かって跳ねる。

 

「取った……!?」

 

が、なんということか。確実に突き刺さると思われた攻撃はなんと上空に力強く放たれた一射の反動で高度を乱され、回避された。

 

今度はジャックが決定的な隙を晒すことになった。女性はもう一度弦を引き絞り、ジャックの頭部を目掛けて一発放つ。

 

だがジャックはそれをメスの投擲で頭部を目掛けて飛んでくる矢を迎撃する神業を見せつけた。

 

驚き舌打ちをしつつもまた射った反動で予想よりも早く着地する。

 

そしてもう一度狙いを定め―――見失った。

 

「……何!?」

 

いや、違う。正確には探せないのだ。

 

アーチャーが見上げたそこには、先程まで影も形もなかった濃霧が発生していた。濃霧はやがてアーチャーをも包み込み、その視界を著しく制限する。

 

それだけではない。霧に包まれたと思ったら気持ち、身体に若干の重圧感がのしかかったのだ。だがそれはあくまで気持ち、少しだけ敏捷性が落ちたような気がするがさしたる問題でもない。

 

器に内包される類いのスキルではない。だからといって霧を発生させる類いのギフトという感じでもない。この、独特の感覚は―――

 

「"秘技"か……!これといい先程の強襲といい、やはり"暗殺者"(アサシン)で間違いなさそうだ」

 

だがアーチャーも伊達に射手としてサーヴァントに選ばれるだけのことはある。たかが霧。照準を狂わされようとも当てることこそが狙撃手としての腕の魅せ処だ。

 

アサシンとはその名の通り暗殺者。影からの奇襲においては他の追随を許すことはない。現にアーチャーが最初に彼女の存在を認知したのは最初の闇討ちを彼女によって阻止された時だ。

 

故にこの霧の中アサシンに一矢ぶつけるのは至難の業―――だが。

 

「―――そこだっ!」

 

「ぁぐ!」

 

聞こえてきた悲鳴とこの手応え、当たった。アーチャーは直撃を確信した。

 

狙撃手が長時間同じ場所にいることは得策ではない。アーチャーはすぐさま霧の中から超スピードで脱出し、警戒心を解くことなくじっと霧を見据えていた。

 

◆◇◆

 

「……っ……いたい……」

 

霧の中に潜んでいたジャックは左肩を支えながら霧の中を歩いていた。射たれた左肩はかなりの傷を負っており、先程まで左手に持っていたナイフを握ることすらままならない。

 

「……っ!」

 

少し力を入れて、左肩に刺さった矢を抜く。激痛が襲うが、あまり関係はない。ポーチの中から残るメスを取りだし、自ら肉を削ぎ、特殊な効能を持った傷薬を塗り、それを糸で縫う。

 

そして一本の注射器を取り出すと、少しだけ躊躇うような動作を見せたが躊躇なく刺した。

 

「ぅ……!……ふぅ……」

 

チクリとした痛みに顔をしかめ、抜く。すると見る間に左肩の痛みは消えた。ジャックは左手をぷらぷらと揺らして確認する。

 

少し鈍いが問題ない。それよりも問題なのは……

 

自分が発動した"器の秘技"(宝具)"暗黒霧都"(ザ・ミスト)が正常に発動しなかったことだ。

 

まず発動時。自分が認識しているそれよりも明らかに効果範囲が狭い。そして使う時に座標の固定を要求された。"暗黒霧都"は霧を出すランタンを使うことで流動的に動かすことが可能だったはずだが。

 

それになにより―――アーチャーは"暗黒霧都"から脱出したことがなによりの証拠だ。"暗黒霧都"は霧の毒で効果対象となった者は方向感覚を失い脱出がかなり困難となる。だと言うのに、アーチャーはいとも簡単に霧から出た。

 

確実に脱出する方法は直感系統のギフトか位置を示す魔術のようなものが必須なのだが、アーチャーは不意討ちに完全に驚いていたし、魔術のようなものを使ったような動作をしていなかった。

 

明らかに秘技の能力値が落ちている。これはかなりの痛手になる。

 

「……でも、もんくは言えないよね」

 

一端戦闘行為を終了させてしまったのは向こうのミスだ。ジャックに考える時間、応急処置をする時間を与えてしまったのだから。

 

それになにより、ジャック・ザ・リッパーとの戦闘を途中で終えるのは圧倒的に、致命傷なのだ。

 

◆◇◆

 

「―――な、に……!?」

 

そして同時、アーチャーは強烈な違和感を覚えた。

 

いましがた戦ったはずの少女の姿が()()()()()()。いや姿だけではない。どんな武器を使ったのか、どんなクラスだったのか、思い出せない。いやそもそも少女だったか?少年だったか、老人だったか青年だったかそれとも、中年だったか―――!?

 

忘れるはずのないことを忘れてしまっている。どうして、何故―――!?

 

そんな謎がアーチャーに致命的な隙を生んだ。

 

アーチャーの真後ろにジャックがいた。しかし彼女は混乱と無意識のうちにある『アサシンは霧の中にいる』という思い込みから、そしてジャックの"気配遮断"によって未だに霧を見据えている。

 

そしてジャックは、強襲を選んだ。

 

攻撃態勢に移行して、"気配遮断"の度合いが低下する。背後にジャックがいることを察知したアーチャーは振り向いて―――焦燥感と恐怖心から、先程のように矢で対抗することなくそのまま矢を放った。

 

当然、マトモに照準をつけることなく放ったそれは直撃することなくジャックの右肩をかする。

 

次の行動に移ることを許すことはない。ジャックはアーチャーに飛びつき、押し倒す。

 

「ぐっ、この……!」

 

アーチャーは必死になって抵抗するが、ジャックの拘束から逃れることができない。ただ純粋に、有り得ない話だが明らかに大人相当であるアーチャーよりも幼子であるジャックの方が強い筋力を誇っている。ただそれだけなのだ。

 

膝で肩を抑え、足の付け根を足で抑える。そしてジャックの手は容赦なくアーチャーの首を掴んだ。

 

「ぁっ……ぐぅ、ぇぁ…………!!」

 

「………」

 

ギリ……ギリ……と徐々にその力は増していく。アーチャーの顔はどんどんと蒼く染まっていき、抵抗力もなくなっていく。

 

あと三十秒も絞めていれば間違いなく彼女は死ぬだろう。ジャックはそう確信して更に絞める力を強めようとした、その時―――

 

「待ってくれ、ジャック!」

 

突如聞こえてきたジンの声がジャックを止めた。彼女は絞める力を緩め、ジンの方に首を向ける。

 

「どうしたの、マスター」

 

「彼女に聞きたいことがあるんだ。殺さないでくれ」

 

「……あすかとようは?」

 

「ガルドを倒した時に耀さんが重傷を負ったから本部に向かってる。あそこには医療器具が揃ってるからね」

 

「そっか」

 

ギフトゲームは終わった、ということだ。ジンはそれ以上の被害を出すのは不要とも言っているし、彼女に聞きたいこともある。

 

聖杯戦争の脱落者を出すことができるが、ジャックはジンの言葉を尊重し、アーチャーの首から手を離し、彼女に跨がっていた身体を下ろす。

 

アーチャーはゲホッ、ゲホッ、と何度か咳をして呼吸を整える。下手な抵抗をされないようにか、ジャックにその辺の木に縛られ、首もとにはナイフをつきつけられる。

 

「……えっと、それじゃあ貴女に聞きたいことがあるんですが」

 

「なんだ」

 

「貴女は"フォレス・ガロ"の一員ですか?」

 

「形式上はそうなる。傘下のコミュニティの子供らの自由を交換条件に加入させられた」

 

「おじさん、人質はその日のうちに殺したって言ってたよ」

 

「何……!?それは真か!?」

 

ジャックの言葉にアーチャーは驚いて問いただす。この様子だとそれは知らなかったようだ。八重歯を晒して今は亡きガルドに怒りを見せる。

 

「彼女の言ったことは本当です。僕らの同志の絶対尊主のギフトでガルド本人から聞き出しました。……次の質問をしてもいいですか?」

 

「……すまない。少しだけ時間をくれ。汝らの問いにしっかりと答えるためにも」

 

真実にショックを隠せなかったアーチャーは暫くぼうっとしていたが、やがて凛とした顔つきを取り戻してジンに答える。

 

「落ち着いた。話してくれ」

 

「っ、はい。では聞きます。僕らがガルドと対峙した時に鬼化していました。心当たりはありませんか?」

 

「ある。昨晩イヤにガルドが怯えていたが、それが忽然と消えてな。その時に金髪の幼子を見掛けた……恐らく彼女の仕業だろう」

 

「……金髪の吸血鬼。やっぱりそうなのか……?」

 

今度はジンが動揺しながら無言になった。彼の驚愕はかなりのものだったのか、そこで問答が途切れてしまった。

 

考え更けるジンの様子をじっと見ていたジャックは別に、アーチャーに聞きたいことがあったようで彼女に質問を投げ掛けた。

 

「……アーチャーはこれからどうするの?」

 

「……そうさな。コミュニティが崩壊したんだ。どこかに……南側辺りにでも渡り歩こうか」

 

「そっか。それじゃわたしたちからあと一つだけ、質問ね」

 

「敗者に拒否権はない。好きにしてくれ」

 

ジャックはアーチャーの拘束を解いた。これまで冷酷な対応をしていたジャックの行為に訝しみながら、余計な抵抗はしないと格好はそのままでジャックの言葉を待つ。

 

そんなアーチャーを見たジャックは安心したように、それでも恥ずかしそうに言葉を紡ぐ。

 

「わたしたち、アーチャーのこと知りたい。なんでかわかんないけど……アーチャーの名前、教えてほしいな」

 

―――抱き締めたくなった。恥じらいを持ちながらも、出会って先程まで殺し合っていた自分にそんな事を言ってくるこの少女の尊さに。

 

「……承知した。私の真名はアタランテだ。汝らのような幼子が親の愛を一身に受けて育つような世の中が、私の望みなんだ」

 

「そっか。うん、わかった。アタランテだね。わたしたちはジャックだよ」

 

……眩しいな。とアタランテは思った。

 

いつ見ても子供というのは純真で、無垢で。

 

彼女のつたない笑顔を見ると、自惚れるわけではないのだが自分の願いの尊さを改めて痛感させられる。

 

例えそれが、子供達や多くの人々に否定されようと、この尊い願いだけは、少しでもいいから叶えたくなってしまうのだ。

 

 






実はジャックのこの原動はアタランテの警戒を解いていい感じに友好関係を結ぶためのものなんですがね!幼女と言えど天才殺人鬼だから外堀を埋めるくらいはします。ジャック尊いとか言ってた人を突き落とすこのカミングアウトよ。

ところで、セイバーウォーズとかいうなんだかどこかで見たことあるロゴとテロップのイベントが告知されましたね。まさかオルタってフォースの暗黒面的なアレと同義なのでしょうか。

乳上「モードレッド、オルタはいいぞ」

モーさん「父上がこんなおっぱいになるとかmjkオルタすげーな」

……ナンテコッタイ。

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