時は夕刻……学生たちが学校での勉学を終えて帰る時刻…………
そしてここ……都立菖ヶ丘学園高等部でも二人の男子学生が背伸びをしながら学校を後にしていた…………
しかし、他の学生が見当たらない。
???「よーやく終わったああああっ!!あのセンコー細かいとこばっか指摘すんだからよぉ~…………」
???「ったく……なんで俺もとばっちりを受けないといけないんだよ…………本当ならテストが終わってスグにでも帰って次の大会に向けて調整したいのにさ…………」
先程声をあげていた男子生徒は九十九燐平(つくもりんぺい)……
そしてブツブツ呟いているのが出海雄介(いずみゆうすけ)である。
雄介の言う通り……今日はテストで、本来ならば午前中に帰れるはずだったのだが…………
雄介「お前がテスト中に遊戯王のデッキ構築してっからこんなことになるんだよぉ!しかもストッパーの俺も残されるし…………解せぬ。」
燐平「だからゴメンってぇ…………」
と、言うわけである。
因みに、雄介の言っていた大会とは遊戯王の事で…………
いきつけのカードショップ主催で月に1度、定期的に行われる大会の事である。
そして、この二人もそれに参加する事になっている…………いや、訂正しよう。
そこに近付くこの二人とはまた違う制服を着た青年と、中学生程の背丈の学生を含めた四人である。
???「…………今誰かに身長をネタにされたような感じがしたんだけど??」
???「気のせいさ……龍騎。」
龍騎「だよねっ!兄ちゃん!」
燐平「本当に仲が良いよなぁ……満さんと龍騎は。」
雄介「この地域では一番仲が良い兄弟だもんな…………」
彼らは三林満、龍騎兄弟。燐平と遊介の幼馴染みで……とても仲が良い事で地域ではかなりの有名兄弟である。
一応、満は高校3年でその他は高校2年である。
互いにデッキの調整等を話し合いながら、四人で帰路につくのであった…………
side雄介
龍騎「そーいやさ、この近くにカードショップがあるのって知ってる??」
雄介「へぇ……そいつは知らなかったな…………初耳だよ」
龍騎がふとこんなことを聞いてきた…………
でもまぁ…………
雄介「この事は燐平には言わない方が良いと思うんだが…………」
龍騎「あ~……だよな。アイツ…………」
二人「「デュエル馬鹿だもんな……」」
そう。
アイツは典型的なデュエル馬鹿だ…………遊戯王の事になると、周りが見えなくなる程の馬鹿だ。
そして今日みたいにどんなときでもデッキ編成を考えるからストッパーとして俺が毎回突っ込まないといけない位だ…………気苦労が増えるからか最近胃が痛い…………
龍騎「…………心中察するよ。」
雄介「…………サンキュ。」
燐平「なぁ!折角だし最近この近くに出来たカードショップに行かね?」
ほうら噂をすればなんとやら
…………何か嫌な予感がするのは気のせいか?
…………で
雄介「結局来る羽目になったわけだ…………ハァ。」
燐平「大丈夫か?悩みがあるなら相談してくれよ?デュエル関連だけだがな!」
誰がお前に相談するんだよ…………ってかお前のせいだぞ?
満「すまないね……俺がこの店のこと言っちゃったから…………」
雄介「…………いえ、気にしないで下さい。」
そして……店内に入ると…………
龍騎「人……居ないね。」
満「居ないな…………」
雄介「閑古鳥が鳴いているにも程があるだろ…………」
燐平「お店の人も居ないぞ?…………あ、これ欲しかったカード!」
…………おい、最後さりげなくカードを拾うな。
満「…………ん?なんだこのカード…………」
色々全員で店員さんを捜索してたら満さんがふと不思議なカードを拾い上げた。
そのカードは白の枠で何も描かれてないカードだった…………ってあれ?確か……
雄介「これ…………似てません?」
そういって俺が取り出したカードは同じく何も描かれてないカードだが、枠の色が青のカードだ。
すると……
燐平「それなら俺も見つけたよ!」
龍騎「僕も!」
燐平が見せてくれたのは紫枠のカード……そして龍騎が持ってきたのは黒枠のカードだ…………どちらとも何も描かれてない。
龍騎「何なんだろうね…………」
パアアアアアアッ!
4人「「「「ええっ!?」」」」
龍騎がそう呟くと突然4枚のカードが光始めたんだ!
そして俺達は意識を失った…………