へたくそな作品なのでそれでも良いという人は読んでください。
外は寒くなり雪が降り始めた12月。
日は沈み、街灯が町を照らす夜。
片手に買い物袋を持ちながら俺は雪道を歩く。
「今日はよく降るな」
空を見上げ泣てつぶやく。
ふとポケットに入れていたスマホを取り出し時間を確認する。
「やべ、もう22時半だ!」
あわてて自宅まで走る。
このままじゃまたあいつに文句言われちまう。
「ただいま」
「おかえりー、早くご飯ご飯!」
「まってろ、すぐ作るから」
そういってこたつで丸くなっている栗色の髪をした少女のために夜食を作る。
彼女の名は
今年の春にうちのアパートの前で段ボールハウスを建設しているところを偶然発見し
ほっておくのも忍びなかったのでうちに居候させることにした。
大家さんは家賃を払って騒ぎを起こさなければいいと基本的に放任主義なので許してくれた。
「悪いが唯舞、お茶だけでも出しといてくれないか?」
「わかったー」
彼女はこたつから出て食器棚から湯呑を二つだし机に並べ近くの魔法瓶からお湯を急須に入れる。
「いれたよー」
「ありがとよ」
お茶を湯呑に入れた彼女は再びこたつに戻って行く。
それと同時に俺は火を止め、食器棚のどんぶりを取り出しご飯を入れていく。
ご飯をよそった後、鶏肉を卵でとじたものをご飯の上に乗せる。
そしてつゆもたっぷりといれる。
「ほら晩飯で来たぞ」
二つのどんぶりを机に並べる。
「いただきます」
二人はこたつに入り夜食をいっしょに食べる。
「そういえば、お前。
卒業後どこ行くか決めてるのか?」
「どこ行くと言うと進路のことかー」
彼女は箸をくわえたまま天井へと視線を向ける。
「とりあえずここで住んでていい?」
「駄目とは言わないけど、お前だって女の子だろ?」
「私もう今年で20だよ。女の子って呼ばれるような年じゃないよ」
「もう20なら、なおさら俺と一つ屋根の下で暮らしててもいいのか?」
「私はいいよ。私は欠月《かづき》のこと信じてるから」
「そうか、だけどその場合は家賃は半分ずつだからな!」
「はーい!」
止めていた手を動かし晩飯を食べていく。
食べ終わり食器を洗っているとチャイムが鳴った。
「俺は手を離せないから出てくれるか?」
「わかった」
唯舞はちゃんちゃんこを着るとそのまま玄関まで向かっていった。
「誰でしょう?」
扉を開ける音が聞こえるとすぐに閉まる音が聞こえた。
驚いた俺は食器を置くと手を拭きながら振り返る。
「どうした?」
「ちょっと見たくないもの見ちゃったから」
「そうか」
俺は手を拭き終わった後タオル置き玄関まで行く。
「退いとけ」
「駄目だよ」
「むこうにいる奴に会いたくないんだろ?」
「そうだけど」
思えば彼女と過ごしていた時間が愛しかったのだろう。
だがこの時の俺はまだそんなことには気づいていなかった。
俺は扉をあける。
すると向こう側の指が扉の隙間に入ってきた。
俺は扉の向こうの側を睨む。
「警察、呼ばれて欲しいんですか?」
「彼女を返してもらいたい」
相手は自宅に侵入しようと手を伸ばす。
俺はその手をひねりあげる。
「警察呼びますよ?」
「黙れ、お前に用はない」
相手は抵抗する。
俺はその相手に足払いをかける。
転んだ相手の上に乗りボケットからスマホを取り出す。
そして電話帳から110をタップする。
「もしもし、警察ですか?」
『はい、警察です。どういった要件でしょうか?』
「不審者です。今すぐ星見荘まで」
『わかりました』
警察との通話がきれる。
「唯舞、大家を呼んでくれ」
「わかった」
唯舞は急いで外に出、階段を下りる。
「待て!」
取り押さえている男は彼女を追いかけようとするかのように暴れる。
それを俺はより強い力で押さえる。
さらに暴れる男を押さえきれなくなった俺は後ろに投げ飛ばされた。
そして男は俺に見向きもせず唯舞を追いかける。
たが男は階段を上ってきた大家さんに殴りとばされる。
「私の家の住人に手出ししないでもらおうかしら」
大家はに殴りとばされた男は完全にのびてしまった。
「雪夜さん、紐をお貸しくださいな」
上ってきた唯舞は大家さんに紐を渡す。
大家さんはすぐに男の手と柵を結ぶ。
「あなたたちの知り合い?」
「私の知り合いです」
その言葉をいった彼女の顔は暗かった。
だから俺は嘘をついた。
「いいや、俺の知り合いだ」
「違うよ!私の知り合いだよ」
「どっちであろうと変わりませんわ」
大家さんは俺に拳骨をしたあと唯舞にデコピンをした。
「痛い!?」
「きゃっ!?」
「危ない時は助けてあげますが今後こういうことがありませんように」
「「はい」」
そうこうしている間に警察のかたが到着した。
「大丈夫ですか!?」
下を見下ろすと自転車と警官が1人いた。
「大丈夫です!」
俺は手をふって安否を知らせる。
警官はそれを確認すると階段をかけ上がってきた。
「すみません、到着が遅れてしまいました」
「あなた1人なのですか?」
「はい、ちょうど他のかたが出払っていて本官をあわせて二人しかいなかったので本官1人できました」
「そうですか」
大家さんは柵のほうに結んでいる紐をほどく。
そして紐を警官に渡す。
警官はそれを受けとると男に手錠をかける。
「23:15分、暴行の容疑で同行してもらう。」
警官はそのまま男を連れていく。
「迷惑かけてすみません」
大家さんに謝ると彼女は無言で俺の頭に手をおく。
「ちゃんと彼女を守ってやりなさい」
彼女の手は少しあたたかった。
そんなはずはないはずなのに。
彼女の腕は肘から下が自分の物ではない。
彼女は幼いころ電車の横転事故にあい、奇跡的に助かった。
ただし左腕を失った。
同行していた両親も失った。
残った物は使いきれない財産とそれをめぐる親戚どうしの醜いわだかまりだけだった。
だが彼女はそれにくじけはしなかった。
残った財産を自分の生活費と勉学と失った左腕を取り戻すために使用した。
いじめもあったが左腕を失った私を助けてくれる友人は誰1人いなかったそうだ。
だが彼女はいじめもにはくっしなかった。
そして進学し大学院卒業の証明をもらって今はここで大家をしている。
そして失った左腕の代わりを義手で補っているそうだ。
ゆえに彼女はたとえ相手が男でも鋼鉄の腕の一撃で沈めることができる。
だからこそ拳骨を喰らうとひじょうに痛い。
かげんこそしているだろうがなにぶん鋼鉄でできた拳などでやっぱり痛いのである。
「言われなくてもそのつもりだ」
ここに住んでいる住人はだいたい人には言えないような何かをかかえている。
大家さんがそうしむけている。
彼女は決して理由をきかない。
目を見ればわかるそうだ。
かといって無作為に秘め事をあるものを入居させてるわけでもないらしいが。
その者に秘め事があるかいなかが。
彼女は俺の頭から手を離すと彼女は去っていく。
「大丈夫?」
唯舞がよってくる。
「大丈夫、たいしたことはない」
「洗い物の残りは私が洗うよ」
「ありがとな」
二人そろって自宅に戻る。
それから洗い物をおえた唯舞はシャワーを浴びるため浴室に入る。
シャワーが床をうつ音が扉をこえて聞こえてくる。
俺は扉をの前にたち中の唯舞に話かける。
「唯舞、ちょっといいか?」
「うん、話でしょ?」
「そうだ」
「お風呂から出た方がいい?」
「そのままでかまわない」
「わかった」
シャワーの音が止まりバスタブから湯が流れ落ちる音が聞こえる。
「はじめにいっておくが何があっても俺はお前を裏切らない」
「うん」
「言えるならいってくれないか」
「あの男のこと?」
「いや、お前のことだ」
「私のこと?」
「そうだ。俺はあいつが誰なのかなんて興味ない」
そうただ大切な人に手出しするやつは容赦はしない。
思えばこの頃から唯舞を大切な人として認識していたんだ。
「その代わりといってはなんだが俺の秘め事を教える」
「そうだね、教えてあげてもいい。だけど今はまだダメ」
「そうか」
「その時がきたら私から教えるよ。その時に欠月の秘め事を教えて」
「わかった」
俺は扉の前から立ち去る。
窓をあけポケットからキセルを取り出し口をつける。
キセルからはシャボン玉が出る。
俺も唯舞もヤニの匂いが苦手でタバコは吸わない。
だけど俺は口に何かをいれていると落ち着く。
だからこれを持ち歩いている。
キセルからは出たシャボン玉が夜空に上っていく。
「あがったよ」
「わかった」
キセルを机に置きシャワーを浴びに浴室へといった。
風呂にはつからずシャワーだけあびて浴室を出た。
体を拭きおへ寝間着に着替え寝室へと行きすぐに床についた。
次の日の朝、今日の講義の準備をすすめながら朝食の準備をする。
朝食の準備がおわると唯舞が起きてきた。
「おはよー」
「おはよう」
「朝ごはんできてる?」
「あぁ、できてるよ」
唯舞は寝間着のまま朝食を食べる。
俺も朝食を食べる。
「今日はいっしょにいくぞ」
「んー、わかった」
俺も寝間着から私服に着替え外出する準備を整える。
「まだかー?」
「まだかかりそう」
「そうか」
窓を開けキセルを取り出し口をつける。
シャボン玉がキセルから出ていき空へと上っていく。
少し視線を下げると黒服の人がこちらの部屋を覗いていた。
「気のせいか?」
気のせいとは思いたいが。
「お待たせ」
「今日は徒歩じゃなくてバイクで行くか」
「別にいいけど」
「じゃ、行くか」
駐車場まで足を運びバイクを取り出す。
「二人乗りしても大丈夫?」
「バレなきゃ問題ない」
「バレなきゃって」
そうこう言いながら唯舞はバイクに乗る。
バイクを大学まで走らせる。
たどり着くと講義の時間より1時間早くついてしまった。
「見つからなかっただろ」
「見つからなかったけど」
唯舞はヘルメットをはずし苦笑いをうかべる。
俺もヘルメットをはずす。
少し目を動かし周りを確認する。
「よし、怪しいやつはいない」
聞こえないほどの小声で呟く。
「どうする、これから?」
「講義までまだ時間あるね」
腕時計を見ると昼食の時間というにはまだはやかった。
「しかたない、講義室にだけでも入るか」
「そうだね」
それから講義室で講義がはじまるまで本を読み2人で時間をつぶした。
講義がはじまりノートをとる。
講義の教師の話が講義の話題からはずれたので今日の献立を考える。
今日はクリスマスイブの前日、ならクリスマスイブの食事が美味しいく感じるようにあまりしつこすぎない味がいいだろうか。
そうこう悩んでいるとポケットのスマホがバイブルでメッセージが来たことを知らせる。
ポケットからスマホを取り出しメッセージを確認する。
『明日、寮の皆でパーティーをします』
これは明日は講義をさぼるべきだろうか。
メッセージを下にスクロールするとまだメッセージがあった。
『ちなみに全員参加で強制です』
行かないという選択を絶たれた。
『他のかたと予定があるかたはその人があなたの信用にたる場合のみその人の参加を許可します』
そうきたか。
だがあんなことがあったばかりだというのにそんなに開放的で良いのだろうか。
いや違うかあの人は自らの目で信用にたるかどうかを判断するつもりなのか。
スマホをポケットに戻し再び講義を受けることにした。
幸い講師の話が講義に戻ったので真面目に講義を受けれそうだ。
そのあとも講義の話題がそれることなく講義は終了した。
「今日の講義はこれだけだし珍しく欠月も私もバイトないけどどうする」
「明日は寮でパーティーがあるらしいから寮に帰って飾りつけでもするか?」
「うん、そうしよう」
たぶん、俺たち以外にも飾りつけにくるだろう。
「よし、帰るか」
また2人でバイクに乗り寮まで帰宅する。
寮へと帰ると大家さん以外に人が2人がいた。
「大家、この飾りはどこにつければいい」
「さんをつけなさい!」
「どこにつけるんだ」
「お話を聞きなさい!」
大家さんと身体の大きな男がもめていた。
「あっ、おかえりなさい」
出迎えてくれたのはガスマスクを着けた女の人だった。
「ただいまです」
「ただいまー」
「佐藤さん何でガスマスクなんか着けたまま何ですか」
「あぁ、さっきまで物置で探し物してたの」
「何を探していたんですか?」
「大家さんはの衣装よ」
あの人の衣装か。
何を着るんだ。
「フリフリの」
後ろからの投擲物。
ぶつかる先は佐藤さん。
佐藤さんの後頭部にマジックペンが直撃する。
「痛いじゃないですか」
「佐藤さん口を慎んでください」
「照れてるんですか?」
再び投擲物。
佐藤さんはそれを受けとめる。
「ダメですよ。なんでもかんでも投げちゃ」
「大家、早く教えろ」
「楠、さんをつけなさいとあれほど言っているでしょ」
それから日が沈むまで準備をおこなった。
「みなさん、お手伝いありがとうございます」
大家のお礼とともに皆は解散した。
「唯舞、帰るぞ」
周りを見回しても彼女が見つからない。
ポケットからスマホを取り出し唯舞に電話をかける。
だがつながらない。
嫌な予感がよぎる。
「欠月、何を慌てている」
楠さんが話しかけてくる。
「唯舞が見つからないんだ!」
「それがどうかしたのか?」
「あいつはこの頃不審者につけ回されていたんだ」
「もしや、さっき駐車場で見知らぬやつを見かけた」
すぐに俺は走りだす。
唯舞、大丈夫なのか?
唯舞が車に乗るところを見つけた。
「唯舞!」
車は無慈悲にも走りだす。
すぐに俺はバイクに乗り走りだす。
車はとまることなく走り続ける。
俺もバイクを走らせる。
車は近くの立体駐車場に入っていく。
俺もそこへとバイクを走らせる。
車を追いかけたどり着くいた先は屋上だった。
「ヘルメットを着けずに走って来るとは駄目な子だ」
「子供扱いされるような年じゃねーよ」
「私から見れば君も子供だよ」
バイクからおり目の前の男に話しかける。
「唯舞を返せ」
「彼女にはサンタになってもらう」
「はぁ?」
あまりに現実みのない理由だった。
「サンタは現実にいるのだよ」
「それがどう唯舞とつながる」
「少しサンタについて説明しよう」
サンタは人であって人ではない。
サンタにはトナカイを駆りソリにのってブレゼントを届ける義務がある。
サンタは各地に存在する。
だが最近はサンタが減って来ている。
なぜかと言うとサンタになるには清廉潔白でなければならない。
「つまるところ何がいいたい」
「異性とキスすらしていないことが条件だ」
「他の奴らはそんなつまらない人生送りたくないといったところか」
「つまらないとは心外だな。とても良い役目じゃないか」
「本人の意思はどうなんだ」
「快く受け入れてくれたよ」
車から唯舞がおりてくる。
「ごめん、断ったら大家さん達が」
「どこが快くなんだよ」
「どうせあやつには君を救うことはできない最後に思いを告げたらどうだね?」
「救うことはできないだと?」
「なら俺も唯舞に言いたいことがある」
唯舞がいなくなった時はじめてきずいた。
俺はあいつのことが好きだったんだ。
そうじゃなきゃ、かってにいなくなったぐらいで取り乱さない。
あの時だってそうだ。
「俺の秘め事を教えてやる」
「先に言うんだ」
「そうだ。文句なら後でいくらでも聞いてやる、だから聞け。
俺はお前が好きだ」
「私だって欠月のことが好きだよだけどもう遅いよ!」
「いいや、まだ間に合う!」
俺はバイクに乗り唯舞に向かって走りだす。
「血迷ったか!?」
俺は唯舞を抱きかかえビルを飛び出す。
「落ちたか!?」
俺は唯舞と共に飛び出した落ちたさきは近くのビルだった。
「危ないじゃない」
「そうだな、バイク壊れちまった」
飛び移るさいバイクを捨ててしまったのでバイクは下に落ちてしまった。
俺は飛ぶ移る前のビルに向き直る。
「よく見てろ!クソジジイ!」
「なんだと!」
「いいか?」
「うん、いいよ」
唯舞の唇に口ずけをする。
「貴様!」
「これでお前の求めるサンタはいなくなった!」
「私はもうサンタをやれません!」
「後悔させてやる!」
男は通信機のようなものをだしボタンをおす。
「突入だ」
「・・・・・・・」
通信機からの変身が聞こえない。
「どうした、星見荘の連中を襲撃するんだ!」
『私の星見荘を襲撃すると言いましたか?』
通信機のむこうから大家さんの声が聞こえる。
「バカなサンタの国の精鋭だぞ!」
『私の星見荘はいろんな人が住んでいます』
『例えば、サンタの国から逃げてきた少女とか』
「例えば警察官とかな」
俺たちの後ろの扉から警察服に身を包んだ楠さんが現れた。
「楠さん警察だったんですか!?}
「以外か?」
「はい」
「正直な奴だ」
「たかが警官一人でどうにかなるとでもいうのか!?」
『そのほかにも趣味でトラップを作っている人がいますの』
『ヤッホー、大丈夫かい?星見荘は大丈夫だよ』
通信機から聞こえた二人目の声は佐藤さんの声だった。
「ちなみにお前のセリフは録音づみだ」
ビルの下からパトカーのサイレンが聞こえる。
「まさか!?」
「そのまさかだ。貴様は包囲されている」
『雪夜、欠月、帰って来なさい』
通信機から大家さんが帰宅を促してくる。
「わかりました帰ります」
俺たちは星見荘に帰宅する。
「欠月ありがとうね」
「どういたしましてだ」
その言葉のあと唯舞の唇が俺の唇に重なる。
「私からの恩返し、私は篠宮 欠月を心の底から愛しています」
不意を突かれて少し驚いたがお返しの言葉をかけてやる。
「俺も雪夜 唯舞のことを心の底から愛しています」
雪降るクリスマスイブの夜、満月というには少し欠けた十六夜の月の下で二人は結ばれた。