呀 暗黒騎士異聞(魔法少女まどか☆マギカ×呀 暗黒騎士鎧伝) 作:navaho
こいつがアスナロ市に現れた”原因”が少しだけ明らかに・・・
アスナロ市 ”雷獣伝説”
その”雷獣 馬愚魏” 世が乱れ、汚れし時、雷雲と共に現る・・・
馬愚魏 狡猾にて邪悪、人を喰らう
その身体は、雷そのもの・・・人の手には決して触れられぬ・・・・・・
アスナロ市 第三ドーム イベント会場
真須美 巴はイベント会場のステージにパイプ椅子を置き、腰を掛けていた。
周りには彼女が惨殺した少女達の遺体が横たわっており、無残な残骸となったソウルジェムが至るところに転がっている。
彼女が横に視線を向けるとここ数日の間で馴染み深くなった”金色の雷獣”が浮いていた・・・
「バグギ、ちょっと聞きたかったんだけど、アナタどうやって”プレイアデス聖団”から私を見つけ出したの?」
「そんなことか・・・なに、この地に現れた時に偶々ある小娘らを見かけてな・・・」
「ふぅ~~ん。それが、プレイアデス聖団だった訳ね・・・」
真須美 巴はあることに気が付いた。バグギが現れた時にすぐ近くに”プレイアデス聖団”の魔法少女達が居た。
「キャハハハハハハ。ようするに、アナタをこのアスナロ市に呼び寄せたのは・・・あの子達だった訳」
「フフフフフフフ・・・まぁ、そんなところだ。あの日、偶々”雷”に焼かれた小娘の魂の怨みが”ゲート”となり我をこの地に呼び寄せたのだ」
その”雷”も自然発生したものではなく”ある魔法少女”が攻撃の為に使用したモノであった・・・
「そこで我の一部をその場にいた二人の小娘に憑依させてやった・・・色々と我に今の世を見させてくれたからそこだけは感謝しても良い・・・まぁ、お前にとっては面白くもない話だな」
”プレイアデス聖団”に怨みを持つ真須美 巴からしてみれば彼女らに感謝しているバグギの話は面白くはないだろう。
「キャハハハハハ。そんな事はないわよ・・・まぁ、そういう攻め方ならわたしも大歓迎よ♪」
彼女はバグギの話を全面的に肯定していた。言うまでもなくプレイアデス聖団の二人の少女は”バグギ”の駒に知らず知らずにさせられていたのだ。
直接痛めつけるのも悪くはないが、真綿でじっくりと首を絞めて”死”に至らしめるのもまた面白いのだから・・・
「”雷撃”を使う小娘も面白かったが、特にあの二人御崎海香、牧カオルの”陰我”は良かった。あそこまで我のそれに馴染んでいたとはな・・・」
「ふぅ~~ん。それで・・・どうしたいわけ?」
「元々は暗黒騎士が”魔法少女”を連れていると聞いてな・・・あの二人を下僕にしてやろうと考えていたが、お前が見つかったから、用なしになったがな・・・」
雷獣の姿でバグギは笑う。擬人化した獣のように表情豊かであるが、その表情は悪意に塗れていた・・・
「お前のお気に入りの人間もよく働いている。ホラーが憑依するよりもあのままの方が面白い」
「あら?二樹を気に入ってくれたの・・・友達として嬉しいわ♪」
上機嫌に真須美 巴は応えた。自分をコケにしてくれた”プレイアデス聖団”・・・特に御崎海香と牧カオルだけは彼女自身の手で痛めつけたかったのだが・・・
何故なら二人こそ、自分の油断しているところに押し入ってきた・・・・・・
別行動を取っている他の”プレイアデス聖団のメンバー”等どうでも良かった。
二人を”美味しくいただいた”後に、ゆっくりと楽しめれば良いのだから・・・・・・
「フフフフフフフ、本当によく動いてくれる・・・あとはあの二人に少しだけ干渉してやるか・・・」
バグギは真須美 巴に視線を向けて笑った。
アスナロ市 京極神社 宝物社
「バグギについての記録なんですが・・・番犬所もだが、魔戒騎士や法師が強引に持ち出して行ってそのまま返ってこなかったモノも多くて・・・まぁ、取り戻せるだけ取り戻したんですがね」
現在、カラスキはバラゴ、エルダを”宝物社”に案内していた。ここは京極神社の”蔵”であり”曰く付きのモノが多数、封印、保管されている。
「バグギについていうと・・・こいつは形を持った”呪い”であるホラーのそれをさらに上回っているから、どう立ち回っても命がけになる」
過去に現れた”バグギ”についてカラスキは語った。
使徒ホラーの内に数えられ、その力は”強大な雷”を操るだけでも強力なのだが、さらに厄介なことに”雷”そのものである為に”実体”を捉えることが困難であることも挙げられる。
カラスキが京極神社で保管している”資料”に目を通すバラゴとエルダであったが、やはり一筋縄ではいかない相手のようだった・・・・・・
特に実際に戦ったことバラゴは、”バグギ”のその強さを正確に捉えていた。
昨夜バグギは自身の身体となる”機械人形”に入っており、身体を黒炎剣で突き、切り上げたはずだが、身体は破壊できたが本体である”金色の雷獣”には一切のダメージが通っていなかったのだ。
”機械人形”は魔戒法師が使う”魔道具”と違い、人間の現代社会で使われている”電気”で動いており、バグギ自身がエネルギー体となって中に入っていたのだろう・・・・・・
エルダもエルダで魔戒導師として”魔戒札”で戦いの行く末を占うのだが、バグギが存在する未来は暗く見通しのきかない深い闇だけが広がっていた・・・・・・
あまりの強大な邪気故に・・・・・・
「京極 カラスキ・・・奴を倒す手立てを用意していたのではないか」
バラゴの突然の発言にエルダは彼女にしては珍しく驚いた感情を見せていた。
「そこはやっぱりお目が高いわ。一応、うちの神社の中で”雷獣”を封じることが出来る法具がこれよ」
カラスキは大広間に掛けられていたバグギが描かれた同じ掛け軸の裏より古い布に包まれた長い得物を取り出す。
「それは・・・・雷清角(らいしんかく)ではないか・・・」
エルダはその法具を知っていた。かつて魔雷ホラーの脅威に備えて作られた”魔道具”の存在を・・・・・・
「そうなんだよ・・・もともと13本作られた内のこれは最後の生き残りだわ、こいつは・・・」
平安時代の京都である”陰陽師”によって鍛えられた13本の槍。
ほとんどの雷清角は過去のバグギとの戦いや他の”雷”を操るホラーの戦いで失われた。
雷清角を再現しようと多くの才のある”魔戒法師”達が挑戦したが、作られたのは粗悪な模造品でしかなかった。
故にこれは本来ならば”元老院”等で厳重に保管がされなければならないモノであった。
このような神社に隠されていたとは・・・・・・
「それならばバグギを封じ、奴の実態を捉えることもできるだろう・・・だが、何故あの時それをもちださなかった?」
バラゴの疑問は最もであった。まさかこの期に及んで”雷清角”が惜しくなったのではないかと・・・
「そんなこと考えたら、ここで被害を出しまくってくれたボンクラ魔戒騎士と同じになっちまうよ。バグギの動きが過去のどの文献の例が参考にならない手段で来ていることがわかったんだ」
カラスキの弁はこうであった。
現代社会は電気が至る所に流通しており、バグギにとって電気は自身にとっては身体の一部に等しく馴染みのあるものである為、電気の通うところならば、どこにでも現れることが出来る事は予想ができていたのだが、まさか機械などを使って来るとは思いもよらなかったし、文明の機器を使用し予想だにしない手段で出てくるため、最期の一本である”雷清角”を安易に持ち出すわけにはいかなかったのだ・・・
アスナロ市の発展もまたバグギに味方をしており、何処に目があるのか分からず下手に自身を倒しうる”武器”の存在をさらせばどんな手段を取って来るか・・・・・・
彼らは知る由もないのだが、バグギは独自に自身を倒しうる”雷清角”の存在を警戒し、ネットなどの情報を駆使し、探索をしていたことを・・・・・・
「そういうことか・・・その槍はいずれ使う・・・奴を倒すために」
「使われない槍ほど無用なモノはない。こいつは、アンタらが有効に使ってくれ」
カラスキは魔道具”雷清角”をバラゴに手渡すのだった・・・・・・
夜が明け、柔らかな朝日が京極神社を包んでいた・・・
昨夜の雨露が反射し初夏がそろそろ近いのか、雨蛙が跳んでいた・・・・・・
そんな京極神社の一室からミチルは境内の景色を眺めていた・・・
都市部では見られない神社の境内は一種の異世界にも見える。石造りの道に鳥居・・・
さらには神様が宿るとされる”本殿の社”と独特の屋根づくりの建築物はミチルにとっては全てが新鮮であった。
「・・・・・・どうしたの?ミチル」
「ほむらさん・・・ここの景色がなんだか珍しくて・・・・・・」
ほむらが隣に座りミチルと同じように京極神社の景色を眺めた。
言われてみればこのような”和風”の景色を眺めたことはほむらもほとんどなかった・・・・・・
「そうねミチル。ちょっと出てみましょうか?」
折角なので二人で神社の境内を散策してみようとほむらは提案する。
普段の彼女らしからぬ発言であるが、ある人物の影響を僅かに受けているようだった。
その人物はというと・・・・・・
「うぅ~~~ん。可愛い女の子がいっぱい・・・うへへへへへへへへ」
未だに夢の中の住人となっていた・・・・・・
二人はまずは京極神社の入り口である鳥居の更に先である石段まで行き、そこから”鳥居”を潜り
石造りの参道を二人で歩くその脇には”手水舎”
さらには過去に戦、飢饉で亡くなった人達の魂を鎮める”石碑”
今はほとんど使われていないが”相撲場”も存在していた
早朝の境内の空気は冷たく澄んでおり、心地よい冷たさを肌と胸いっぱいに吸い込み二人はさらに奥へ進む。
”社務所”を通り過ぎ、さらにはアスナロ市所縁の神様を祭る”境内社”がいくつも存在し、それら一つ一つに二人は立ち寄った。
これらの一つ一つの由来は丁寧に看板で説明がされており、その由来を知ることを二人は楽しんでいた。
時を遡り、いくつもの時間軸を旅してきた少女 暁美ほむら
”和沙 ミチル”の復活を目的とし、人工的に生み出された12人目の少女 ミチル
二人の存在は世界の”異物”であるのだが、この場所は”異物”である二人を受け入れていた・・・・・・
やがて二人は”本殿”の手前の建物である”拝殿”へとたどり着く・・・・・
「あれ?ほむらにミチルちゃん、朝早くから探検か?」
”拝殿”に辿り着くとほむらの”兄”ジンがトレーニングウェアにタオルを首に掛けていた。
「ジンお兄ちゃん・・・日課の走り込み?」
「ああ、こいつだけはずっと続けていたし・・・気を落ち着かせたかったこともあったしな」
彼が早朝に走り込みを日課にしていることをほむらは知っていた。
あの頃は”心臓の病”の為に付いていくことは”姉 アスカ”共々叶わなかったが・・・・・・
「魔法少女の事は色々大変だったんだろ?まぁ、誰も話を聞かなくてもオレはな・・・馬鹿だからなんでも信じるから大丈夫だぜ」
「えっ!?ジンお兄ちゃん・・・もしかして」
「あぁ~!!!汗臭いと思ったら、汗かいてるわ!!ちょっとシャワーでも浴びてくるわ!!!」
わざとらしき声を上げて立ち去るジンにほむらは、あの頃と全く変わらずに”自分”の兄で居てくれることにほむらは笑った。
「ついでに!!!トイレも!!!」
「そこまで言わなくていいから!!さっさと行くなら行きなさいよ!!!だからアスカお姉ちゃんに”馬鹿ジン”って呼ばれてたんだよ、ジンお兄ちゃんは!!!!」
久しぶりに声を張り上げたのかほむらは珍しく息切れをしていた。魔女やホラーとの戦いで息切れをすることはなかったのだが、まさか自分を苦戦させるのは”兄”であったとは・・・・・・
「もぉ~~、少しは格好よくなったと思ったら・・・中身は全然変わってないんだから・・・・・」
魔法少女をしている時よりも疲れるのは何故だろうかと思いつつほむらは、軽く溜息を付いた。
ふと横を見るとミチルが笑っていた。
「なによミチル?何か可笑しい事でもあったの?」
「いえ・・・ほむらさんって・・・結構可愛いところあるなって・・・」
笑顔のミチルにイラっとしたのか、ほむらは理不尽に彼女の額へ思いっきり強く”デコピン”を行った。
静かな神社清々しいほどの弾く音と少女の悲痛な悲鳴が響いた・・・・・・
「いたいっ!!!」
「ふんっ!!」
「あらら・・・随分と仲の良いことで」
シャワーを浴びに行った兄 ジンと入れ替わるようにここの神主 京極 カラスキが居た。
彼の服装は黒い神主の衣装であった。昨日はカジュアルな服装であったが・・・
「カラスキさん。さっそく仕事ですか?」
「そういうこと・・・バグギの件もだけど一応はいつものお勤めを欠かすわけにはいかないからな」
「バラゴは、どうしてますか?昨晩からエルダと二人であなたを交えて話していましたけど?」
「龍崎さん・・・バラゴさんなら、少しだけ仮眠を取るってさ・・・昨日のダメージが響いているんだって」
龍崎駈音はバラゴの偽名であることを改めて知り、訂正する。
「そうですか・・・あのバラゴですら・・・・・・」
ほむらもまさかバラゴが活動に支障が出るほどの傷を負うとは信じられなかったのだが、相手の”使徒ホラー バグギ”がそれほどまでに強大な力を持っていることを思い知る。
「まぁ、なんていうか・・・ほむらちゃんの前ではそういうところは見せたくないみたいだな、あの人」
カラスキなりにバラゴをフォローするのだが、
「別に心配なんてしてませんよ、私は」
そっけなく返事を返すほむらにカラスキは呆気にとられるのだが・・・
「後でバラゴの部屋を教えてくれますか?一言、文句を言わないと気が済みませんので・・・」
そこまで教えてくれなくてもと思いつつ、ほむらは何だかんだ言ってバラゴが心配なのだと知り苦笑した。
「あいあい・・・そこはちゃんと向こうも分かっているだろうさ」
「それはそうと・・・誰かが近くに来ていてな・・・少し付き合ってもらえるかい?」
カラスキは改めて、京極神社の近くに”魔法少女”の気配が来ていることを告げ、ほむらに同行を願う。
言うまでもなく、直接的な戦闘能力を持たない彼では魔法少女の腕力には敵わないのだ。
「カラスキさんのその”霊感”ですか・・・凄いですね。怪異もそうですが、魔女や魔法少女も感じることが出来るんですよね」
「というよりも何となくわかるって感じだな・・・おいらは・・・」
一旦、ミチルには待ってもらい二人は京極神社の近くに逃げてきた”プレイアデス聖団”と遭遇し、彼女らを保護したのだった・・・・・・
京極神社 客間
保護された”プレイアデス聖団”の魔法少女三人は、カラスキの案内の元、客間に来ていた。
「まさか魔法少女を保護することになるとは・・・うちの神社は寺ならぬ駆け込み神社なのかね」
重症である浅海サキの看病をすべくカラスキは客間に運び込み、そこに布団を敷き寝かしつけた。
「一番ヤバいのはソウルジェムの濁りか・・・確かこの間回収したのが一つ・・・・・・」
懐から特殊な木箱に収められている”グリーフシード”を取り出し、彼女のソウルジェムに濁りを浄化する。
カラスキの手際のよい行動とさらには魔法少女の事情を知っていたことに御崎海香、牧カオル、宇佐木里美は内心驚くとともに警戒の色を浮かべたが、彼は治療をしてくれ、さらには自分達をこの神社に匿ってくれたこともあり、信用が置けるかどうかもう一度見極めようとした。
<ねえ、この人。魔法少女のことを知ってる>
<グリーフシードも持っているから、多分他にも・・・>
<ここは・・・私達魔法少女にとっても都合がよい場所かもしれないわね>
<ちょっと待ってよ、二人とも・・・この人達はわたし達を助けてくれたんだよ。それにここは”神社”だから弁えようよ>
物騒な事を話している御崎海香と牧カオルに対し宇佐木里美は、”京極神社”で何かを起こそうと考え出した二人に抗議を行う。
常識として”神社”で騒ぎを起こすなど、罰当たりであるということもあるが、彼女にとってはここの神社の境内に”動物を供養”する石碑があり、人間の都合で”殺処分された動物”を悼んで作られたものであり、彼女としても安らかに眠っている”場所”を穢すようなことは許容できなかった。
<ごめんね、里美。私達、少し気が立っていたわ・・・・・・>
<・・・・・・・・・・>
二人は改めて冷静になり、里美に詫びるものの彼女は、少なくとも騒ぎを起こすことはないと考えたが・・・
<う・・・うぅ・・・ここは・・・一体?>
「どうやら、気が付いたみたいね」
自身のテレパシーに応えるかのように暁美ほむらがミチルを連れて入って来たのだった。
目覚めたサキは直ぐにほむらに警戒するのだが、今の自分が布団に寝かされていることに気づいた。
「おまえは・・・助けてくれたのか?」
「えぇ・・・不本意だけど、貴女達でも死んだらミチルが泣くから仕方なくよ」
「ほ、ほむらさん・・・わたしは・・・」
「おうおう、ほむらよぉ・・・お前ももう少し素直になったらどうなんだ?」
「ジンお兄ちゃんは黙ってて・・・」
「思いっきりアスカに似てきてんぞ・・・ほむら」
サキは、昨夜の襲撃に続いて二度も助けてくれた事に今まで彼女に”敵意”を向けていた自分が情けなくなった。
それに彼女・・・暁美ほむらの身内と思われる人たちも自分達を心配してくれており、そんな肉親同士のやり取りに彼女は決して悪い魔法少女ではないと考えた。
魔法少女狩りをしていた自分等よりも遥かにマシなのだろう。
(・・・みらいが私達から離れたのはそういうことだったんだろうな)
自分を慕っていた”彼女”が離れたのは、狭い世界を生きていた”プレイアデス聖団”の枠の外にある”何か”を見つけたからだろうと・・・そして、それはあまりにも身近にあるもので・・・
(ミチルが守りたかったモノ・・・”希望”だったんだろう)
彼女の”意”に反して、自分達は他の魔法少女へ積極的に攻撃を行い、”希望”を奪ってきた・・・
「あの・・・これよろしければ・・・・・・」
目の前に湯気が立っている粥を盆に載せたミチルが目の前にいた。
自分達の知る彼女のように自身に溢れ、堂々とした態度ではないのだが・・・
「あ、ああ・・・いただくとしよう・・・」
盆を受け取ると同時に彼女は直ぐに暁美ほむらの後ろに隠れてしまった。
ミチルに恐れられている事に内心、落ち込むのだが自分達はそれだけの行為をしたことを改めて思い知った。
「二人の昼食は大広間に用意しといたから、行ってきなよ。メイも多分、今になって起き出してる」
少し気まずくなった雰囲気にカラスキが助け舟を出す。
時間にしてそろそろ昼食の時間なので、そちらに行ってもらうように声を掛けた。
カラスキの言葉に従い、二人はそのまま大広間へと出ていった。
「ありゃあ、ジン・・・昼飯は大丈夫なのか?」
「そこまで腹は減っていないしな」
”プレイアデス聖団”に聞きたいことがあるのか、ジンはこの場に残るのだった。
「あの・・・すみませんが、サキは・・・」
宇佐木里美が、カラスキに声をかける。
「魔法少女とはいえ、生身の身体だろうから、ここで暫くは休む方が良いよ」
自分達を助けてくれることに安堵した宇佐木里美は、
「それじゃあ、わたしは一旦は離れるわ」
「何処かへ行くのかい?」
「はい・・・ここへ逃がしてくれた”友達”を置いてきてしまったんです。だから、行かないと」
「・・・里美・・・お前の友達については・・・すまなかったな」
謝って許されることではないが、彼女の”友達”が自分達”プレイアデス聖団”を助けるために犠牲になったのは事実であり、あの白いカラスは度々他のメンバーの元にも顔を出すぐらい人懐っこかった。
「あのままにはしておけない・・・ちゃんと送ってあげなくちゃ・・・」
悲痛な表情を浮かべつつ里美は、カラスキらに挨拶をして京極神社を去っていった。
この時、里美とサキは気が付かなかった。御崎海香と牧カオルの二人の表情に生気がなかった事に・・・
瞳の奥に一瞬だけであるが”雷”が走った・・・
大広間で昼食を取った後に食後のココアをほむらは淹れていた。
「ほむらさんのココアって、凄く美味しいんですね」
「この味、ジンの淹れる奴と同じだね・・・やっぱり淹れ方が似るって兄妹なのかな」
美味しそうにココアを啜るミチルとメイにほむらは苦笑し、保温用のカップに蓋をして一杯のココアを手に取る。
「ほむらさん?何処へ行くんですか?」
「・・・ちょっとバラゴの所によ」
若干不機嫌そうな表情で応えるほむらにミチルは、不思議そうな表情を浮かべる。
「あの・・・なんでその態々、不機嫌な思いをしてまでその人の所に?」
ミチルから見たバラゴはエルダ以上に”怖い人物”だった・・・いや、人間とは思えない”何か”を感じていた。
「それが分かったら・・・どんなに良かった事かしら」
ほむらはそのままバラゴの元へと足を進めていった・・・・・・
その様子にミチルは付いていきたくなったが、”バラゴ”が恐ろしい為、行くことはできなかった・・・・・・
「ほむほむも色々悩んでいるんだね~」
「どういうことですか?」
「二人とも、何かお互いに思うところがあるってことだよ」
何かを察しているメイであったが、ミチルはどういうことなのか見当が全くつかなかった。
京極神社の居住区のさらに奥の部屋へとほむらは足を進めた。
そこにバラゴが休んでいるのだ・・・・・・
引き戸を引き、部屋の奥で簡単な作りの椅子に深く腰を掛け眠っているバラゴの姿を確認する。
黒いフードを目深にかぶり表情を伺うことはできない。
手を見るとそこには電熱によって焼けただれた痛々しい手が力なく垂れていた。
「貴方は私に言ったわよね。唯一の究極の存在になるって・・・どうして”力”が欲しいの?」
ほむらにとってバラゴはまさに”最強”の存在だった。
「貴方は・・・こんなにも強いのに・・・」
アスナロ市に現れた”バグギ”を除けば、彼以上に強い存在を知らない。そしてバグギを倒しうるのも・・・
そんな彼が”さらなる力”を求めている事は何の為であろうか?
”野望”の為と応える者がほとんどだろうが、ほむらは限りなく自分に似ている”バラゴ”が何故、力を求めているのか、おおよその検討がついていた・・・・・・
「何となくわかるのよ。貴方は過去に大事な人を守り切れなかったんじゃないかって・・・そうじゃないとそこまでにして”力”を求めないものね」
”生きていてほしかった人”を死なせてしまった”自分の弱さと力の無さ”を憎み、その心の痛みに抗おうとしていることに・・・・・・
眠るバラゴの手をほむらは握り、不得意ながら”回復魔法”を施した。
バグギによる”電熱”による攻撃なのだろう・・・火傷の跡が痛々しかった・・・・・・
「なんだか私達って似てるんだよね・・・バラゴ・・・・・・」
普段ならこのようなことを言う気などないのに、何故か彼が眠っている間しか言えない自分の弱さが恨めしい。
「普段ならこんなことを言えるはずもないわね・・・・・・」
「ほんとに自分の弱さが嫌になるわ・・・」
サイドテーブルに保温用のカップに入れたココアを置き、ほむらは部屋を後にした。
ほむらが出ていた後、バラゴは彼女によって治療された手を無言のまま見つめていた・・・・・・
彼は直ぐにほむらを追いかけたかったが、自身を気遣って部屋を出ていった事に感謝しつつ、サイドテーブルに置かれているカップに手を付けた・・・・・・
「・・・・・・僕もだよ・・・君は知らないだろう。この顔は本当の自分じゃない・・・」
フードの奥に存在する”バラゴ”本来の顔に浮かぶ十字傷を隠すべく彼は、龍崎駈音の仮面を被る・・・
京極神社 客間
「・・・それでお二人さん。さっきから黙っているけど何かあるのかい?」
先ほどから静かである御崎海香 牧カオルの二人が何も喋っていないことにカラスキは改めて二人を見る。
見ると顔色が悪いように見えたのだ。少し青白く見える・・・
「二人とも体調が悪いのか?カラスキ、オレ、ちょっと温かいモノを持ってくるよ」
「あぁ、その方が良いかな・・・」
ジンが部屋を出ていき、カラスキは改めて二人に声をかけた。
「二人とも・・・どうしたんだ?」
「・・・はっ!?!いえ、少し気疲れしていただけです。昨日から理解が及ばない出来事が続いていて・・・」
御崎海香はカラスキに声を掛けられたことに今更ながら気が付いたようだった。
「・・・二人ともあまり休んでいないようだから、ここで少し休みな。おいらは暫く部屋を離れているよ」
プレイアデス聖団の部外者である自分が居ても気が休まらないだろうから、カラスキは一旦部屋から離れて彼女らだけで過ごしてもらうように気を遣うのだった・・・
「ここの神主は本当に分け隔てがないな・・・なるだけここには迷惑をかけるようなことはしたくないな」
浅海サキは、自分達に気遣ってくれる”京極 カラスキ”に礼を言い、改めて二人に話しかける。
「それに・・・12人目・・・いやミチルは私達の知る彼女ではないが・・・確かに”ミチル”かもしれない」
少し幼いのだが、傷つけた自分達を助けてくれるように行動をしている事に人を助けようと魔法少女として戦っていた”彼女”を思い出したのだ。
「・・・いえ、12人目は記憶があるだけの他人よ・・・ミチルを取り戻すには処分するのよ」
「お、おい・・・なにを言っているんだ・・・今の私達は”ミチル”の意に反している。もうこれ以上は・・・」
御崎海香の声が妙に抑揚がなく、人間味を感じられないのだ。
「か、カオルもなにか・・・」
牧カオルに声を掛けるが、やはり彼女の表情は無表情で生気を感じられない。まるで魂が抜け落ちたかのように
「・・・・・・キャハハハハハハ!!!今更、真っ当な魔法少女のようなことを言っているのかしら?」
彼女のその笑い方と口調は、あの”真須美 巴”と同じだった・・・
「ま、まて・・・ど、どういうことだ・・・お前は・・・一体どうやって・・・・・・」
まるで何かに取り憑かれ、人が変わったかのような牧カオルに浅海サキは困惑していた。
「我が少しばかり”力”を”真須美 巴”に貸してやったのだよ」
御崎海香の表情が彼女らしからぬ”悪意”に満ちた笑いを浮かべていた・・・・・・
「ふ、二人とも・・・一体どうしたんだ?ま、まさか・・・」
「キャハハハハ!!今頃気が付いた?」
「我らが知らせてやったのだがな・・・お前には感謝しているぞ、浅海サキ・・・」
「お、お前は一体・・・な、何なんだ・・・」
御崎海香の声ではなく、”邪悪な何か”は本来の声で語る・・・
「覚えいないのか?良いだろう・・・思い出させてやろう。我をこの地に呼び寄せたお前達の”陰我”を」
御崎海香の”魔法”である”記憶操作”は浅海サキにある光景を見せた・・・・・
それは十数日前に行っていた”魔法少女狩り”の光景であった・・・
「ま、まさか・・・私が・・・お前を・・・・・・」
「感謝しているぞ・・・お前達の無自覚な”邪心”がゲートとなったのだ」
浅海サキは、目の前の御崎海香に取り憑いている”邪悪な何か”の正体を察した。
かつて人の世が乱れた時、人々が邪な行いに何も疑問を抱かなくなった時に”雷雲”と共に現れる”雷獣”
その”雷獣”を呼ぼ寄せたのは・・・”プレイアデス聖団”であることを・・・・・・
自分達の行いが”邪悪な雷獣”を呼び寄せたことに浅海サキのソウルジェムは彼女の”絶望”を表すように濁っていく
「まったく・・・ほんとに貴女達には世話が焼けるわ・・・」
浅海サキの周りの光景がモノクロの世界に変わる。気が付けば暁美ほむらが彼女の隣りに来ていた。
「妙なモノが見えたのよ・・・魔法少女に黒い”何か”が取り憑いているのを・・・」
不確定な光景を”魔戒札”が彼女に教えてくれたのだ。エルダもまた京極神社内で何かが起こることを予知していた
まずは危害を加えられるであろう浅海サキを助けるために動いた後、時間を解除し部屋の外に居たエルダらと合流を果たす。
「・・・・・・貴様、バグギか・・・・・・」
エルダは爪を構え、厳しい視線を御崎海香に向ける。正確には彼女の中に居る”バグギ”に・・・・・・
「もう一人は・・・」
牧カオルの中に居るのは”ホラー”ではない別の”邪悪”な意思を持つ存在であった・・・
「キャハハハハハ。ホラーと魔法少女のコラボ♪中々、洒落ているわよね♪」
魔法少女に似つかわしくない程”邪悪”に笑う真須美 巴にほむらは、
「・・・随分とやりたい放題やっているわね。貴女は・・・・・・」
「”さん”ぐらいつけなさいよ・・・プレイアデス聖団共々、礼儀のない後輩が多いわね」
牧 カオルの中に居る真須美 巴は、軽く肩をすくめる。
ほむらは、牧 カオルとは単なる顔見知り程度の付き合いでしかないのだが、明らかに彼女とは違う”誰か”がその身体を乗っ取っていることが分かった・・・
他人に自分の意思を憑依させることが可能なのだろうか?そのような魔法少女も居るかもしれないし、魂である”ソウルジェム”を空となった”別の身体”に近づけることで他人になることとは違い、元々の身体の意思を奪ったうえで自分の”意思”を憑依させ操るとは・・・・・・
「まぁ、貴女には昨晩の遊びを邪魔してくれたけど・・・せっかくだから遊びましょ♪」
牧 カオルの魔法を上書きするように彼女の固有武器である”腕を変化させたブレード”を作り出した。
人間の姿をしながら体の一部を変化させる”ホラー”も存在すると聞いているが、目の前の牧 カオル、いや、真須美 巴はまさにそれであった。
「魔法少女にしては邪悪すぎるわよ・・・貴女・・・」
ほむらは、自身のソウルジェムが魔女と対峙しているような反応を示しているのだ。
真須美 巴の・・・牧カオルのソウルジェムの輝きは”希望”を輝かせる”魔法少女”の魂のそれと違い”異様な輝き”を放っている。
こんな輝きを見たこともないし、聞いたこともない。グリーフシードの邪気、瘴気に限りなく近い。
「キャハハハハハ!!!!いい子ちゃん揃いの魔法少女と私を一緒にしないで頂戴な♪」
真須美 巴は地を蹴り、勢いよくほむら目掛けてブレードを切りつけてきた。
ブレードの切れ味は凄まじく後方の壁に深い傷を刻んだのだ。対するほむらも自身の近接用の武器である”鉤爪”を展開させて、これと斬り合った。
両腕のブレードを器用に操り、さらには彼女独自のフットワークでほむらを僅かであるが押していた・・・
「爪の数は貴女の方が多いけど、手数なら私の方が上ね♪」
耳障りな笑い声と共に真須美 巴はさらにほむらへの攻撃の手を強めた。
(この魔法少女・・・そうとう厄介だわ。ホラーと手を組むだけでもアレなのに・・・)
真須美 巴について、ほむらはその危険性をさらに強めた。言うまでもなく、真須美 巴がもしも”見滝原”に行くようなことになれば、確実に”鹿目まどか”を始め、多くの人達に災いを振りまくことは明白だからだ・・・
故にここで倒してしまうことを決意する。問題は、真須美 巴は”牧 カオル”に意識のみが取り憑いている為、直接攻撃することができなかった・・・
(ここは一旦・・・時間を停止させて・・・・・・)
時間停止させたうえで、反撃の機会を与えずに無力化する方法をほむらは選び、切り結んでいた”鉤爪”に力を込めて、真須美 巴を弾く。弾いた瞬間にほむらは、楯に手を掛けるのだが・・・
「キャハハハハハハ!!!!待ってたわよ!!!!貴女が魔法を使う瞬間を!!!」
突如、牧 カオルの右目が血飛沫と共に弾けて、中からオレンジ色のソウルジェムが飛び出した。
「別のソウルジェム!?!」
異様な光景にほむらの手が思わず止まってしまった。この隙を真須美 巴は逃がさなかった。
ソウルジェムは蕾が花を咲かすように展開し、異様な輝きを持つ”コア”の輝きより、一筋の光がほむらの胸を抉った。
「っ!?!・・・」
元々、心臓に病を抱えていた場所を戸惑いもなく攻撃され、、ほむらは意識が白く、遠のくのを感じる。
「キャハハハハハ!!!貴女の魔法は”時間を停止すること”よね・・・使われる前に不意を突かせてもらったわ」
視線が定まらず、胸が焼け付くように痛み、呼吸が苦しくなっていく・・・
(これじゃあ・・・まだ病院へ戻らなくちゃいけないじゃない・・・)
かつて味わった”胸の痛み”を感じながら、ほむらの意識は暗転した・・・・・・
「・・・ほむら・・・」
動こうとするエルダに対し、御崎海香の内に居る”バグギ”が笑う。
「これ以上、長引かせては目的が果たせないのでな・・・少しばかり”力”を解放させてもらう」
御崎海香の内に居る”バグギ”はその力を思いきり解放した。
彼女の周りが光ったと同時に強烈な専攻と雷鳴が響き、一瞬にして周囲を破壊した。
間近でそれを受けてしまったエルダは身体の至る所に火傷を負い、目は強烈な閃光により半ば焼かれてしまい開けることも困難であった。
エルダは、まさかバグギの一部、分身だけでもこれだけの力を持っていた事は完全に予想外であり、バグギの規格外の”力”を身を持って思い知らされたのだ。
「キャハハハハハハ!!!さすがね、バグギ!!!あ、そろそろ退散させてもらうわ」
”バグギ”、”真須美 巴”らは一瞬にしてその場から消えた・・・
彼らの手に堕ちた”暁美 ほむら”を連れて・・・・・・
二人が消えた後に広がっていたのは客間を中心に瓦礫となった周囲であった。
異変を察知し、到着したバラゴはこの事態を把握した・・・・・・
そのことを理解した彼の胸の内に湧き上がるのは己の不甲斐なさによる怒りだった・・・・・・
「申し訳ありません・・・バラゴ様」
ほむらが敵の手に落ちてしまったことは彼女の完全な失態であった。
だが、バラゴはエルダを責めることはなかった。かつておバラゴならば失敗した下僕、不要となった協力者などは容赦なく切り捨てていたのだが・・・彼は、エルダらに背を向けて何処かへと向かおうとしていた。
それが何処なのか、エルダは目が見えなくとも察した。
「バラゴ様・・・・・・これは、罠です・・・・・・」
エルダはまさか”バグギ”が二人の魔法少女を洗脳し、操っていたことに気が付けなかったことを後悔していた。
不確定な”像”しか見えなかった事で、具体性を欠いていた為、主に報告をしなかったことを・・・
カラスキもまた”霊感”という強みを生かせず、協力者にあるまじき失態を犯してしまったことに・・・
彼もまたバグギの突発的な破壊の余波により傷を負っていた・・・・・・
「奴を倒すことは決定していたことだ・・・それが早いか遅いかだけの事だ・・・」
バラゴの高ぶる感情に呼応するように顔の十字傷が浮かび、ホラーを思わせる”黄色い目”が怒りに染まる。
「エルダ、京極カラスキ、お前たちはここで待機していろ・・・私はバグギ元へ行き、ほむらを取り戻す」
突如としてアスナロ市の空を雷が轟いた・・・・・・
アスナロ市の都市の中心にあるアスナロ市 第三ドームの上空に突如として発生した黒い雲と共に・・・・・
「ハハハハハハ、暗黒騎士。余興は気に入ってもらえたかな?この小娘どもは我も少し手を焼かされておる。早くこちらへ来い、小娘諸共、我が喰ろうてやる」
京極神社の空に響く”バグギ”の声・・・
「違う!!!バグギ!!!お前を制するのは、私だ!!!!暗黒騎士 呀だ!!!!」
バグギの声に応えるようにまた暗黒騎士 呀も吼える。
自らの手で”奪われた大切なモノを”取り戻すために・・・・・・
続 呀 暗黒騎士異聞 アスナロ市編 拾壱
あとがき
バグギがアスナロ市に現れたのは、プレイアデス聖団が魔法少女狩りをしていた時でした。
今作の”プレイアデス聖団”は、色々と厄介なことを引き起こしています(汗)
バグギは、自身の一部をその場にいた”プレイアデス聖団”の中でも特に”陰我”の強い二人に自身の一部を憑依させていました。
まさかほむらが狙われ、バグギの元へ・・・・・・
まさしくさらわれたヒロインを救うべく走り出すバラゴ・・・
ほむらは意外と周りの人に”バラゴ”の事を話しています。
マミのお茶会では大体話すことは”バラゴ”のこと・・・
プレイアデス聖団は生き残れるのか?前門のバグギ、後門の暗黒騎士に挟まれて
次回はバグギとの最終決戦です。
対戦カードは、暗黒騎士 呀VS魔雷ホラー バグギ。
魔法少女側では、ほむらも動きます。
魔法少女喰い 真須美 巴本人との対決(リベンジマッチ)
明良 二樹 バグギに認められる!?!
ホラーが憑依するよりもそのままの方が面白いとのこと・・・
もしかしたら、あのそっくりな人が出てきたり・・・・・・
明良 二樹以外ですが(笑)