呀 暗黒騎士異聞(魔法少女まどか☆マギカ×呀 暗黒騎士鎧伝)   作:navaho

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アスナロ市編でのキャラが見滝原にやってきました。






第弐拾捌話「 転 廻 (壱)」

巴マミは、千歳ゆまと共に見滝原中央駅にてある人物を待っていた。

 

両親の古い友人である”税理士”から、暫くの間、面倒を見てくれる人物を紹介されたためであった。

 

両親の友人の名は”巴 タケシ”といい、同じ名字なのだが、血縁関係があるわけではなかった。

 

親類や家族と良好な関係ではなかった”父”と同じ名字であることと、お互いに気が合ったことで意気投合し、両親とは身内のように付き合っていた。

 

ここ最近は”病”に侵されており、入院生活を余儀なくされていてもマミの事を気に掛けてくれていた。

 

マミ自身も”巴 タケシ”の事は信用しており、時折、アスナロ市の病院で入院している彼の事を尋ねに行くことがある。

 

”マミ”が事件に巻き込まれた事と小さな女の子を保護したことを警察より伝えられ、二人を引き取りたい気持ちもあったのだが、病によりそれが叶わず、両親に変わって生活費などの支援もそうだが、二人のケアをできる人物にお願いすることにしたのだった・・・

 

『すまないね・・・僕が病気じゃなかったらマミちゃん達を迎えられるのにね』

 

「いえ、タケシさんが私の事を気遣ってくれるだけでも感謝しています」

 

両親が事故に遭い、一人生き残ってしまった時、唯一手を差し伸べてくれた人だった。

 

だが、浅ましい親戚達の妨害により嫌がらせなども受けていたが、それでも励ましてくれたりとまたは親代わりにもなってくれた人物であった。

 

『それと今一緒に居るゆまちゃんのことだけど、僕はマミちゃんが助けたいと思うのなら、援助は惜しまないつもりだよ』

 

巴 タケシは、親友の娘の為ならば、どんな援助も惜しむことなくするつもりであった。

 

「ありがとうございます。今度、ゆまちゃんと一緒に会いに行きます」

 

『楽しみにしているよ。だけど、それだったら、すぐにこっちに来ても構わないんだよ』

 

今回の件で巴 タケシはマミたちをアスナロ市に招こうと考えていたが、マミはマミで見滝原でやらなければならないことがある為にその話を断っていた。

 

「お話はいつもありがとうございます。ですが、私もまだやらなければならないことが残っています。それが終わってから改めて、ゆまちゃんと一緒に会いに行きます」

 

『楽しみにしているよ。そろそろ、看護師さん達が来る時間だ。また電話するよ』

 

「はい。連絡を待っています。ゆまちゃんもタケシさんと少しだけお話しする?」

 

「うん!!こんどは、ゆまともおはなししようね!!」

 

『はははは。元気がいいね、今度は僕とたくさん、お話をしよう、ゆまちゃん』

 

そのまま電話での会話を終え、二人は互いに顔を見合わせて笑った。

 

「ゆまちゃん、落ち着いたら、一緒にタケシさんの所へ遊びに行こうか」

 

「うんっ!!!」

 

笑い合う二人に赤い髪の異国の女性が近づいてきた。

 

「やぁ、君がマミちゃんでそっちの子がゆまちゃんかな?」

 

赤い髪の異国の女性の名は、メイ・リオン。

 

フレンドリーに日本語で話しかけてきた異国の女性にマミとゆまは驚いていた。

 

「見た目はこんな感じだけど、僕の中には日本の血が流れているんだよ。育ちもこっちだしね」

 

笑いながら二人の緊張をほぐす気遣いを察し、マミは

 

「驚いてすみません。改めてですが、巴マミです。この子はゆまちゃん」

 

「僕は、メイ・リオン。アスナロ市で大学生をやっていて、こっちには仕事も兼ねて君達の事を巴さんから頼まれてきたよ」

 

「タケシさんとは・・・どういう関係ですか?」

 

「巴さんとは親戚関係だよ。僕も何度かお世話になっていたんだ」

 

”巴 タケシ”とは親戚関係であった。所謂、従姉妹である。

 

「二人とも夕飯はまだだよね♪今晩は、親睦も兼ねてぱぁ~っと豪華に行こうか!!!」

 

メイはすぐ近くの商業施設の最上階にある”レストラン”を指さした。

 

「ゆまちゃんもマミちゃん、好きなのを頼んでいいから!!!いくよぉ~~!!!」

 

「いくぅ~~~!!!」

 

底抜けに明るいメイの勢いに乗るようにゆまも両手を上げて同意し、その様子にマミは笑みを浮かべて久しぶりに”楽しい”と感じていた。

 

「マミちゃんも行こうか♪」

 

「はい」

 

歩き出した三人は、傍目から見ると”仲の良い三人の姉妹”であった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マミたちとは別に紫の布で包んだ長生き箱を抱えた青年が見滝原駅から市内へと入っていった。

 

アスナロ市の京極神社の神主 京極カラスキである。

 

「見滝原においらが来ることになるとはねぇ~~、メイはメイで会う人と仕事があるって言ってたな」

 

「今の今まで来なかったのかよ?お祓いとかで他の地域にも行ってたって聞いたよ。アタシは・・・」

 

隣りを一人の少女が歩いていた。金髪にツインテールの少女 ユウリである。

 

「あぁ。ここは、”天女伝説”が在ってな・・・正直に言えば、近寄りたくなかったんだよ」

 

更に言えば、見滝原から依頼があっても適当な理由をでっちあげて、断ってさえも居た。

 

「天女?アスナロ市の”雷獣”と同じ奴かよ?」

 

ユウリの脳裏に数日前に”アスナロ市”を襲った”雷獣 バグギ”の姿が浮かんだ。

 

伝説が真実であったように”天女”もまた実在するのではと考えていた。

 

だが、”雷獣 バグギ”対策で動いていた彼が近寄ろうともしないことに違和感を覚える。

 

「下手したら、使徒ホラーよりも恐ろしい。そもそも今の見滝原に住んでいる人はその”伝説”すらもしらないからなぁ~」

 

「それってどういうことだよ?」

 

「好奇心が強いのは結構・・・だが、”呪い”や”怪異”には近づかない方がいい。近づいたら連れていかれるからな・・・って、ユウリちゃんはどうして、おいらと一緒に来たのよ?」

 

「そりゃあ、神主さんの護衛だよ。見滝原は物騒だって聞いてるし、それに・・・神主さんが作ってくれた石碑には感謝しているんだ」

 

ユウリが語るのは、京極カラスキが神社の境内に作った”魔法少女達の魂の鎮魂”を願った石碑であった。

 

その石碑は、”少女達の祈りの石碑”といい、居なくなった魔法少女達の名前を刻むモノである。

 

存在を知ったユウリは、京極神社へ赴き、その石碑に”飛鳥 ユウリ”の名を刻んだ。

 

その神社には復讐を誓った”プレイアデス聖団”のメンバーであった若葉未来、宇佐木里美、浅海サキが居た。彼女らは京極神社で魔法少女の傍ら、巫女として神社で働いている。

 

彼女達を一度攻撃した負い目こそは感じたが、若葉未来より自分達が恨まれる理由はしっかりと自覚していると聞かされたことと京極神社では、魔法少女同士の戦いは絶対に行ってはならないという”ルール”があった。

 

”少女達の祈りの石碑”の噂を聞きつけた多くの魔法少女達が訪れることとなった。

 

さらには近くに”絵馬”を掲げる”絵馬かけ所”まで設けられていた。

 

名前もそうだが、何かしらの決意表明もあってもよいのではと神主が考えたことによる。

 

「別に感謝されたいからやったわけじゃないんだがな・・・」

 

元々は魔法少女については若干批判的な考えを持っていたのだが、親友の妹である”暁美ほむら”の存在があったからこそ、彼はその石碑を作り上げたのだった。

 

もしも暁美ほむらが魔法少女でなかったら、アスナロ市に来ることが無かったら彼は、その石碑を作ることはなかったかもしれない。

 

「気休めと拠り所になってくれればと思っただけなんだがな~」

 

「それがアタシ達魔法少女にとっては、”救い”なんだよ」

 

魔法少女の運命は過酷であり、その最後は自業自得な結末でしかない・・・

 

そうなる結末を選んだのは奇跡を願った”自分自身”なのだから・・・・・・

 

そこに自分達が彼女達が居たことを刻む事こそが、人知れず消えていく”魔法少女”の救いかもしれない。

 

「そんな大層な事をした覚えはないんだよな・・・とりあえずはユウリちゃん。今晩はホテルに部屋を取るから、そこで一晩を過ごしてから明日、依頼人にこれを渡す」

 

「今晩じゃだめなのか?」

 

「見滝原の夜は思いのほか濃くってね・・・とてもじゃないが暗い時間に出歩きたくはないんだ」

 

聞けば京極神社から持ち出した”ソレ”はかなり危ないものなので、万が一のことを考えて、明るいうちに行動をするつもりであった。

 

”ソレ”に怪異が寄って来るかもしれないのだ・・・

 

ユウリもカラスキの言葉に従い、予約していたホテルへと向かう・・・・・

 

見滝原の空は夕暮れに染まり、道行く人たちの黒い影が交差していく・・・・・・

 

その影の間に巨大な”異形の影”が笑う・・・

 

「・・・・・・救い?魔法少女に救いなんてないのに・・・そんな何も力の無いモノに縋るの?」

 

影から双方の黄金の瞳が覗く・・・・・・

 

「ほむらちゃんの知り合い?私が知らない人達がいっぱいいるんだね、ほむらちゃん」

 

 

 

 

 

 

 

夕暮れ時の見滝原のビルの間をさやかとソラの二人が駆け抜けていた。

 

「姐さん達と会うって約束しているのに・・・まさか魔女に遭遇するなんて」

 

「それは仕方がありません。あの魔女を放っておくほうが問題ですし、さやかは放っておくつもりはなかったんでしょう」

 

「わかってるじゃない、ソラ。でも、仁美の手掛かりは何処にもなかった」

 

「はい・・・ここまで痕跡がないとなると既にこの見滝原から出ていった可能性があります」

 

さやかは、仁美が見滝原以外に行きそうな場所に心当たりがなかった。

 

「もしも見滝原以外で何かしてからだと遅いよ・・・」

 

「はい。少なくとも彼女がホラーに利用されているのなら、猶更、向こうに先手を取られるでしょう」

 

仁美がホラーに憑依されているとは言わず、利用されていると話すソラに自分を気遣ってくれていることにさやかは胸の内で感謝した。

 

「せめて・・・何か手掛かりとかを占いとかそういう不思議な力で何とかならないかな~」

 

魔法少女ならそういうことが出来そうなのだが、実際にはできないことにさやかは、夢見ていた魔法少女は案外現実的なのだと改めて思うのだった。

 

「そんな能力を持つ者は中々居ませんしね・・・せめて、魔戒法師・・・でそういうことが出来る方が居れば・・・」

 

ソラの”魔戒法師”という言葉にさやかは、ふとある人物がそれに該当することに気が付いた。

 

「そうだ!!!ほむらだ!!!ほむらは魔戒導師で占うことが出来るって言ってた!!!」

 

改めて魔法少女の事情を知っていて、魔戒導師の力を持つ少女の存在を思い出したのだ。

 

数日前にアスナロ市に行っていて、昨晩には戻っていると杏子から聞いていた。

 

だが杏子の表情が少しだけ引きつっていたのは何故だろうと考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ほむらは屋敷のテラスから見滝原市を眺めていた。

 

ここ最近、見滝原で妙な気配を感じており、さらには”魔戒札”による”占い”をエルダと共に行い、近々大きなことが起こるらしいのだ・・・

 

「エルダの”占い”でも見えなかった・・・まるでアスナロ市で感じたモノと・・・」

 

ほむらの脳裏に今は魔導具となったギュテク、かつての姿であったバグギと同じ使徒ホラーがここ見滝原にも現れているようだった・・・

 

『ほむらよ、お前やエルダの不安を煽るつもりはないが・・・使徒ホラーが現れたとみて間違いないだろう。おそらくは”二ドル”・・・アイツは正直性格が厄介だ』

 

「ホラーの性格に厄介でないものがあるの?」

 

『これは痛いところを突くな。魔獣人ども以外の下獣の性格のほとんどが人間からすれば好ましくないのは当然だろうな。だが、二ドルはその中でも特に厄介だ。一言でいわば”愉快犯”とでもいっておこう』

 

ほとんどのホラーが”人を喰う為”にこちらの世界に来ていることを考えると二ドルは”楽しむ為”に人間界に現れている。

 

「愉快犯・・・何をしでかすか分からないと言ったところかしら?」

 

『そうだ・・・奴は楽しみの為ならば、どんなことでもやってのける。例え自身の身を滅ぼすことになっても笑う』

 

ホラーとしての記憶の中でも”二ドル”は異質であった・・・

 

他のホラーから見ても何を考えているか分からない存在だった・・・・・・むろんバグギもそう見ていた。

 

「自分の身が滅んでも快楽に身を任せる・・・非常に厄介ね。ギュテク、あなたのいうように・・・』

 

『そういうことだ・・・やはり今夜も行くか・・・二ドルが何処に潜んでいるか分からぬ。油断だけはするな。奴の”魔針”による傀儡が既に居ると思え』

 

ほむらはテラスより飛び降り、見滝原市へと向かうのだった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ほむらが出て行ったあと、バラゴがその後姿を見ていた。

 

『クククク。バラゴよ、ほむらがそんなにも気がかりなのか?』

 

バラゴの指に嵌る魔導輪 ギュテク本体が話しかける。

 

意識こそは共有していないが、感覚だけは共有している。

 

ほむらの持っている自身の複製は彼女に対して対応が甘いとしか言いようがなかった。

 

意識こそはないが、傍で見ていると良く分かるが”複製”は彼女に対し適切な助言を行っている。

 

あれではまるで魔戒騎士と協力する”魔導輪”そのものではないかと・・・

 

「今のほむら君はここ見滝原での目的を果たすために動いている。僕が出るのは、大物が出た時だ」

 

暁美ほむらの目的を知っているからこそ、彼女の思うようにさせている。

 

ここ見滝原にも”使徒ホラー”が現れたのだ・・・

 

『二ドル以外にもなにやら蠢いているようだが・・・そちらにも気を付けておけよ。敵は何時、何処から湧いてくるかわからぬからな・・・』

 

ギュテクはバラゴに対し、挑発的な態度を取っていた。

 

「助言はしっかりと胸に留めておくとしよう」

 

ギュテクの態度に苦笑しつつバラゴもまた屋敷を後にする。

 

今夜は今夜でやらなければならないことがあった。

 

『バラゴよ。そんなにもあの女が大事ならば、何故精神を支配しない?お前ならば容易であろうに、”束縛の刻印”に我の”複製”を与えたのも全てはあの女の所在を常時把握する為なのだろう?えっ?』

 

「・・・・・・彼女の目的の為に動くところは嫌いではないからな・・・・・・」

 

『クククククク・・・お前も随分と甘いものだ。まぁいい、お前達のその関係を我はゆっくりと見物させてもらおう。我がお前に力を貸すのは当然として、お前達は我を楽しませるが良い』

 

バラゴとほむらの二人の奇妙な関係に魔導輪 ギュテクは笑う。

 

バラゴは無言でギュテクを見るが特に何の感慨のない視線であった。

 

見滝原を包む夕暮れが街を赤く染めていく・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

見滝原の街を一人の少女が自身の姿が写り込んだショップのウインドウを見た。

 

「本当に姿が違うのですね・・・」

 

その少女は志筑仁美であった。だがその姿は、彼女のモノではなく全くの別人のものに変わっていた。

 

これはアスナロ市からの協力者から手渡された”秘薬”の効果によるものである。

 

途中同級生らとすれ違ったが、自分に全く気が付いていなかった事に思わず笑いが込み上げてきたが、ここで笑って目立つのもどうかと考え抑える。

 

暫くして、今の自分の姿は”志筑仁美”ではないことに気が付き、全く存在しない”人間の姿”になっていることを考えて、普段はできない行動を取っても良かったのではと少しだけ後悔した・・・・・・

 

派手な蠍を模した奇妙な腕輪と髑髏を模した奇怪な魔導具を手に取る。

 

「このあたりですわね・・・美樹さやかが魔女と戦っていたのは・・・・・・」

 

仁美は人混みから外れて路地裏に入ると同時に黒いローブを纏った数人の男らが彼女に寄り添うように集まる。

 

黒いローブの男たちの浮遊し移動する様は幽霊を思わせるものだった・・・

 

「まだそう遠くには行っていませんね。ここであの佐倉杏子らと接触されても厄介ですし・・・先に潰しておきましょうか」

 

魔道具からの指示により黒いローブの男達は壁を散会し、美樹さやかとソラの後を追うのであった・・・

 

 

 

 

 

 

 

見滝原市の雑踏を歩いていたほむらは、何か妙な気配が近くを移動していることを感じた。

 

「ギュテク・・・近くにホラーの気配は?」

 

『いや、ホラーではない。おそらくは人型魔導具のものだ。珍しいことにこの時代に”死体”を加工したモノを使うとは・・・むっ・・・この話題は、ほむらには・・・』

 

「構わないわ、ギュテク。私はもう自分自身を憐れむつもりはない。インキュベーター以外に気分の悪いことをする誰かが見滝原に居るようね」

 

ギュテクは、ほむら達魔法少女の事情を知っている。

 

故に口が過ぎたと話すが、ほむら自身は変えようのない事実なので特に気にすることはなかった。

 

彼女の関心はそのような”魔導具”を制作した誰かとそれを使う誰かだった・・・

 

「気配は追えるかしら?ギュテク」

 

『当然だ。他の魔導輪なら無理だが、我ならば可能だ。奴らはどうやら魔法少女を襲うようだ』

 

「・・・アスナロ市でも魔導具を使ってた人が居たけど・・・何か関係があるのかしら?」

 

ほむらの脳裏に”プレイアデス聖団”を攻撃した人型魔道具”魔号機人”の姿が浮かぶ。

 

『お前の考えている事は大まか分かる。気配は魔号機人程は強くはない・・・だが、あの真須美 巴をお前が討滅したことで奴が持っていた”魔導具”が流出した可能性は十分にある』

 

かつてのギュテクが自身の手駒として手を組んでいた”真須美 巴”が多数の”魔導具”を持っていたことを知っていたが、その全てを知っているわけではなかった。

 

また彼女の抱えていた人脈も・・・・・・

 

「そういうことね。あの女もただでは転ぶとは思えなかったし・・・猶更、見滝原でそんな事をさせるわけにはいかなないわね」

 

これ以上のイレギュラーの介入は好ましくないが、今の自分自身もまた”イレギュラー”であろう・・・

 

ならばやることは決まっている。このまま迎え撃つのみだ・・・・・・

 

相手が何であろうと邪魔をするならば排除するまで・・・・・・

 

『ほむらよ・・・こういう小言を言うのは我の性分ではないが、あの暗黒騎士・・・バラゴに思考が似てきているのではないか?』

 

「ふふふふ。元々よギュテク・・・バラゴと私は似た者同士よ・・・以前の私は”同族嫌悪”と”親しみ”の相反する気持ちを彼に抱いていたわ」

 

『そうなのか?今も同じなのか』

 

「分からないわね・・・バラゴの事をどう思っているかは今度改めて話すわ。ギュテク」

 

今は、見滝原で暗躍する”誰か”を知らなければならない。

 

ほむらは、ギュテクの案内に従い、魔法少女を強襲しようと動いている”人型魔道具”の元へと急ぐのだった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




あとがき

ほむらとギュテク複製は、わりと良い関係です。

ギュテクは、元が使徒ホラーの為か、ホラー以外の存在も感知可能。

バラゴとギュテク本体との関係は・・・お察しの通り(汗)

本体と複製ですが、複製は本体から見ると対応が非常に甘いので、これが自分の複製?と少しだけ戸惑っています。

マミさんの知り合い”巴 タケシ”は分かる人には分かるネタです(笑)

最近になって読み直していたら、同じ名字だと思い、マミさんの両親の税理士さんが出ていないなと思い、出してみました。

さやか、杏子、ほむらが動いている中、マミさんはゆまちゃんとお食事です。

マミさんはゆまちゃんの傍に居たいということもあるので、少しだけお休みです。



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