艦隊これくしょん 提督代理、着任する   作:なかむ~

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第24話 絶望をぶっ飛ばせ! 中峰正也VS戦艦タ級

 

西方海域、カレー洋の海上。

 

 

ウチらの眼前には戦艦タ級が立ちふさがっており、島に向かうには誰かが戦艦タ級をどかさなければならない状況だ。

 

 

正也「…皆、作戦はさっきと変わらない。 ウチがあいつを倒すから、金剛たちは先にあの島に向かってくれ」

 

霧島「何言ってるんですか司令! さっきあなたが殺されかけたのを見せられたというのに、そんなことできるわけないでしょう!?」

 

正也「うっ…」

 

 

それについては言い訳のしようがない。 現にウチの油断のせいで、まんまと潜水カ級に足元をすくわれちまったからな…

とはいえ、あいつをどうにかしない以上比叡救出に行くことは出来ない。

 

 

 

 

 

正也「それについては本当にすまなかったよ。 でも、誰かがあいつをどうにかしなくちゃならないだろ。 それに、島に向かうのは全員じゃない」

 

霧島「えっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

正也「島に向かうのは金剛・鳥海・羽黒の3人だ。 漣・響、そして霧島はここに残ってくれ」

 

霧島「ど、どういうことですか司令…?」

 

正也「ウチがあいつと戦っている間、霧島たちには周囲に他に敵がいないか警戒してほしいんだ。 またさっきみたいに潜水カ級に捕まったら大変だからな」

 

霧島「…分かりました」

 

漣「ご主人様。 もしまた捕まったりしたら、そのときは漣が潜水カ級ごとご主人様を吹き飛ばしますから覚悟してください」

 

響「さ、漣…。 さすがにそれは……」

 

正也「ああ、もしそうなったら頼むわ漣。 ウチみたいなバカにはちょうどいい薬だ」

 

 

あわてる響を制し、ウチは漣に話しかける。

ウチはそれぐらいされなきゃいけない落ち度があるし、あいつにはそれをする権利がある。

漣と話をつけると、今度は一人仲間内で戸惑っているゴーヤに近づく。

 

 

ゴーヤ「えっと…、ゴーヤはどうすればいいでちか?」

 

正也「いきなりですまないんだけど、ゴーヤには一番重要な役目がある」

 

ゴーヤ「…? 一体何をすればいいの?」

 

 

ウチはゴーヤに作戦の内容を説明する。

話を聞いたゴーヤは不安そうな表情を浮かべたが、恐る恐るウチに聞いてきた。

 

 

ゴーヤ「…本当に、ゴーヤにできるの?」

 

正也「心配ない、ウチも全力であいつの気を引くよ。 だから頼む、これはゴーヤにしか出来ないことなんだ!!」

 

 

自身の中で決心がつかないのか、ゴーヤは目を閉じて必死に考え込んでいる。

しかし、しばらくすると真っ直ぐにウチを見つめ口を開いた。

 

 

ゴーヤ「分かった。 ゴーヤ、頑張ってやってみるでち!!」

 

正也「ありがとな、ゴーヤ。 恩にきるぞ!!」

 

 

これで作戦は整った。

ウチは槍を構えると、艦隊の前線に出て戦艦タ級と対峙する。

一瞬後ろを確認すると、金剛たちはすでに島に移動できるよう身構えており、漣たちもあたりを見渡して敵がいないか警戒している。

 

 

タ級《ソロソロ、沈ム覚悟ハ出来タカシラ?》

 

正也「ああ、ばっちりだ。 こっちもお前を倒す算段はつけてきたぞ」

 

タ級《ソウ。 ジャア…》

 

正也「よし。 それじゃ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タ級《大海ニ沈メ、人間風情ガッ!!》

 

正也「お前、ハイスラでボコるわっ!!」

 

 

 

 

その掛け声と共に、両者が一気に接近。 ついに、ウチと戦艦タ級の戦いが始まったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正也「だりゃあっ!!」

 

タ級《フンッ!!》

 

 

ウチは槍を構え砲弾を発射。 正面の戦艦タ級に向かって飛んでいくが、タ級も同時に主砲から砲弾を放ち、相殺する。

 

だが、こっちは発射と同時に前進。 砲弾の爆発で発生した黒煙に身を隠し、一気に戦艦タ級の懐に突っ込む。

 

 

タ級《速イッ!?》

 

正也「くらえっ!!」

 

 

ウチは槍を大きく回しながら、柄をタ級の頭に叩き込もうとする。 だが、タ級も反応が早く間一髪のところで伸ばした右腕にガードされてしまう。

同時にタ級は左腕を広げ羽織っているマントの下から艤装を展開。 照準を至近距離にいるウチに定めた。

 

 

正也「げっ!?」

 

 

とっさにウチは左に飛んでタ級の攻撃を回避。 タ級の放った砲弾はウチの背後で巨大な水柱を打ち上げた。 まともに食らっていたら、ただじゃすまなかっただろう…

負けじと体勢を立て直し即座に反撃に出る。

ウチは槍を構え一気に先端をタ級に突き出すが、わずかに狙いがはずれ槍の先がタ級にかすった程度だった。

 

 

タ級《アラ、残念ネッ》

 

正也「…それはどうかな?」

 

 

人を小ばかにするように笑うタ級。 と、同時にウチは槍を横に回転させ先端をタ級とは逆向きに向ける。

一瞬で槍の柄の先がタ級のほうを向き、ウチは砲弾の発射ボタンを押す。

スイッチを入れたことで先端から砲弾が発射。 発射の反動でタ級に向けた槍の柄が勢いよく前に出てタ級の腹を直撃する。

 

 

タ級《ガハッ!?》

 

 

さすがのタ級もこれには一瞬ひるみ、ウチもその隙を逃さず追撃する。

よろめいたタ級の頭を狙い、ウチは槍の柄の先端を下に勢いよく下げる。

柄の先端が下に下がったことにより、穂先のほうが弧を描くように大きく振りあがり、そのままタ級の後頭部に振り下ろされた。

 

 

タ級《グアッ!?》

 

正也「どうだ、ちったあ効いたか!?」

 

タ級《グッ!? 調子ニ…乗ルナ!!》

 

 

ダメージは確かにあったが、相手は戦艦。 さすがにこれだけで倒れる相手ではなかった。

叫びながら頭を上げると再びマントの下の艤装を使って攻撃する。

マントから覗く主砲や機銃がウチ目掛けて火を噴き、さすがの猛攻に接近戦を仕掛けていたウチも全力で下がり距離をとった。

 

 

正也「あ、あっぶねえ…。 さすがに至近距離であんなの受けたらひとたまりもなかったな……」

 

タ級《思イノホカヤルジャナイ、人間…。 ソノ実力ダケハ、素直ニ褒メテアゲルワ》

 

 

タ級は口元から垂れる、血のような黒い液体をぬぐいながらこちらを睨む。

 

 

タ級《サスガニ、コレ以上接近サレタラ危険ネ。 ダカラ…》

 

 

そう言うと、マントを翻し自身の艤装を一斉にこちらに向けてくる。

 

 

タ級《コノママ、ハチノ巣ニシテアゲルワッ!!》

 

 

その言葉と共に一気に弾を放つタ級の艤装。

主砲はこれでもかといわんばかりに黒い砲弾をウチ目掛けて放ち、機銃から放たれる弾丸は接近どころか反撃する暇も与えない。

状況は完全にこちらが防戦一方、攻撃こそ最大の防御とはよく言ったものだ。

タ級の砲弾で海面は荒れに荒れ、ウチはとにかくかわすことに専念した。

 

 

タ級《ドウシタノ? アンナ偉ソウナコト言ッテ、モウオ終イカシラ!?》

 

タ級《ソレモソウヨネ! 人間ゴトキガ、深海棲艦ニ挑モウナンテ考エ方ガ馬鹿ゲテルモノネ!!》

 

タ級《ナラ、アナタモ今マデ沈メテキタ艦娘タチノヨウニ、コノ海デ散ッテイキナサイ!!》

 

 

勝ちを確信したのか、より激しさを増す戦艦タ級の砲撃。

しばらく攻撃をかわし続けていたウチだったが、ふと足を止めるとこちら目掛けて飛んできた砲弾を叩き落とした。

 

 

タ級《アラ…、マダヤルツモリカシラ?》

 

正也「いいや、これ以上やるつもりはないぞ。 なにせ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正也「やっとお前をブッ飛ばす準備が出来たんだからな!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

得意げに槍を戦艦タ級に向けて勝利宣言をするウチ。 対するタ級はあからさまな呆れ顔を浮かべた。

 

 

タ級《冗談ノツモリ? 今マデ私ニ一方的ニ押サレテタアナタガ、ドウヤッテ私ヲ倒スッテ言ウノ?》

 

正也「ああ、さっきはそっちがそこに止まったまま砲撃を続けてきたからな。 おかげでこっちも準備が出来たんだ」

 

タ級《訳ガ分カラナイワネ…。 一体アナタハ何ノ準備ヲシテタノヨ?》

 

正也「正確に言うと準備をしてたのはウチの仲間のほうだ。 ウチの目的は仲間の準備が整うまで、お前をそこで足止めすることだったんだよ」

 

タ級《……。 ドウイウコト?》

 

正也「潜水カ級に引き込まれたとき、ウチは海の中で新しい仲間、潜水艦の艦娘『ゴーヤ』に出会ってな。 お前を倒すために協力してほしいって頼んだんだ」

 

正也「ゴーヤにある場所に向かうよう指示し、そこにつくまでウチがお前の気を引いて時間稼ぎをするという算段だ。 漣たちに周囲を警戒させたのも、ゴーヤが敵に襲われないよう見張ってもらう意味も兼ねてたのさ」

 

タ級《…キサマ、ソノ潜水艦ヲドコニ向カワセタ?》

 

正也「知りたいなら教えてやるよ。 ゴーヤが向かった場所はな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正也「戦艦タ級、お前の真下だ!!」

 

 

ウチはそう叫ぶと、作戦通り無線からゴーヤに指示を入れた。

 

 

正也「今だ、ぶっ放せっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督の指示通り戦艦タ級の足元に当たる水中で待機していたゴーヤは、無線からの声を聞くと意を決したように上を向き、手に持った魚雷を真上に向けて大きく振り上げた。

 

 

ゴーヤ「提督…。 ゴーヤ、精一杯頑張ったよ。 だから、後でいっぱいほめてね…」

 

 

一人海の中で呟くゴーヤ。 そして、

 

 

ゴーヤ「魚雷さん、お願いしますっ!!」

 

 

真上にいる標的、戦艦タ級目掛けて全力で魚雷を放ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズドオオオオオオオオオン!!!

 

タ級《グアアッ!?》

 

 

突如足元から浮上してきた魚雷がタ級の足元で爆発。

装甲が硬い戦艦といえど、真下からの攻撃は想定外。 魚雷の一撃を受けたタ級は派手に艤装を吹き飛ばされ、よろめいていた。

 

 

タ級《ニ、人間メ…。 フザケタ真似ヲッ!!》

 

 

タ級はふらつきながらも渾身の一撃を与えようと提督目掛けて砲撃しようとする。 だが…

 

 

 

 

 

 

 

ドスッ!

 

タ級《エッ…?》

 

正也「どこ見てんだ?」

 

 

ウチは爆発でタ級が怯んだ隙に懐にもぐりこみ、槍をタ級の体に深々と刺し込む。

タ級が青ざめた表情でウチを見るなか、ウチは砲弾の発射ボタンに手をかける。

 

 

 

 

 

 

正也「言ったはずだ、戦艦タ級…」

 

 

 

 

正也「今度は、ウチがお前を水底に送ってやるってな!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

槍の穂先から放たれた砲弾は、タ級の体の中で爆発。

タ級は腹に大きな穴を開け水面に倒れこむと、そのまま静かに消滅していったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

疲れでふらふらになりながら漣たちの元に戻ると、霧島が優しげな笑みを浮かべてウチを迎えてくれた。

 

 

霧島「お疲れ様です、司令」

 

正也「ああ、お疲れ」

 

正也「…なあ。 漣、霧島…」

 

霧島「…っ? なんです、司令?」

 

 

突然呼びかけられ、きょとんとする二人。 ウチは少し照れくさそうに二人に言った。

 

 

正也「ウチ、ちゃんと約束守ったよな? 自分に、嘘つかなかったよな?」

 

霧島「…。 まったく、何を言うかと思えば…」

 

漣「ええ、何言ってんですかご主人様」

 

 

 

 

 

 

 

 

漣・霧島「「ちゃんと、守り抜きましたよ」」

 

 

 

声を揃えてそう返答する二人。 こうして、ウチ等は戦艦タ級率いる敵主力艦隊に勝利したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カレー洋に浮かぶ島。

 

金剛は島の洞窟に幽閉されていた比叡に必死に呼びかけていた。

 

 

金剛「比叡っ! 比叡っ! しっかりするネー!!」

 

比叡「…ん。 あっ…、お…姉…様…?」

 

金剛「そうデース!! 無事でよかったデス、比叡!!」

 

比叡「す、すみません…。 捕まっちゃった挙句、お姉様に助けてもらっちゃって…」

 

金剛「いいんですヨー! 比叡が無事なら、それでノープロブレムデース!!」

 

比叡「とにかく、お姉様も無事で何よりです。 あとは、榛名と霧島を見つけなくては……」

 

金剛「それなら大丈夫デース! 榛名も、霧島も、テートクが助けてくれまシタ。 これからは、私達姉妹一緒にいられマース!!」

 

比叡「本当ですか…!? それは…良かった…です…」

 

金剛「エエ…。 ですから、今は比叡も休んでくだサイ。 もう…、誰もいなくなったりしないからネー……」

 

 

幽閉されている間張り詰めていた緊張の糸が切れたからか、倒れるように眠りこける比叡。

そんな妹の頭を、金剛は優しくなでながら微笑むのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

比叡救出のためカレー洋に向かった次の日。

 

 

比叡「金剛型戦艦2番艦、比叡です! このたびは、お姉様や榛名たちを助けていただき本当にありがとうございました!!」

 

 

執務室中に響き渡るほどの大声でウチに挨拶をする比叡。 救出したときは衰弱していたものの、元々タフな性格からか入渠ドックで一晩休ませたらすっかり元気になっていた。

 

 

正也「ああ、元気になったようで何よりだ。 これで、姉妹全員助け出すことができたな」

 

霧島「はい。 感謝していますよ、司令」

 

 

執務室では金剛と榛名も比叡と一緒に楽しそうにじゃれあっている。 本当に、助け出せてよかったな…

 

 

正也「それで、これからどうするんだ、霧島?」

 

霧島「…っ? どういうことですか?」

 

正也「いやさ、これからは姉ちゃん達と一緒にいくかここに残るかどっちにするかってことだよ」

 

 

突然のウチの質問に首をかしげる霧島。

 

実は、金剛と榛名はここに正式に所属しているわけではないからだ。

艦娘は海域で発見された場合、大本営に所属を希望する鎮守府を報告し、それが受理されて初めて正式な所属となる。

霧島はバシー島沖で会ったとき、神原さんに頼んで大本営に受理してもらったが、金剛と榛名の二人は比叡救出のため一時的に手を貸してもらうという意味で、まだ正式な届出は出していない。

要するに、金剛と榛名の二人はここを出てまた自由に過ごすことができるが、霧島はトラック泊地所属の艦娘としてここで働かなくてはならない。 他の姉妹と一緒にいくには、提督であるウチに脱退の許可をもらわなくてはならないのだ。

だから、ウチは霧島に質問した。 ここに残って皆といるか、それともようやく再会できた姉妹と一緒に行くか…と。

 

質問の意味を理解した霧島は、ウチを見ると、

 

 

霧島「はあ…」

 

 

大きくため息をついた。

 

 

正也「ちょっ、何なのそのリアクション!? 人が真面目に心配してるって言うのに!」

 

霧島「本当にあなたは頭が悪いですね。 いいですか、司令…?」

 

 

霧島はウチの鼻先に指を突きつけると、

 

 

霧島「姉様たちが、ここを出て行くと本気で思っているのですか?」

 

 

そう言って、ウチの顔を金剛達のほうに向ける。 そこには…

 

 

 

 

 

金剛「ホワッツ!? テートクー、私は提督の元を離れるつもりはありませんヨー!!」

 

比叡「そうですよ司令! 私はまだ司令に何の恩返しも出来てないんですよ!?」

 

榛名「提督、榛名達はあなたに助けていただいたんです。 ですから、今度は榛名達が提督を助ける番です!!」

 

正也「…と、いうと…?」

 

 

ウチがそう聞くと、3人はお互いに顔を見合わせ、再びウチに向き直った。

 

 

 

 

 

 

 

 

金剛「私達金剛姉妹一同、今日からここでお世話になりマース!!」

 

正也「え…ええ――――――――!!?」

 

 

突然の申し出に驚くウチ。

正直、今回の救出劇が終わったら霧島をどうしてやるか考えていたので、こうなることについてはまったく考えていなかったのだ。

 

とはいえ、高速戦艦の異名を持つ彼女達がトラック泊地に加わってくれれば艦隊の戦力は大幅に上がるし、なにより仲間が増えるのはウチにとっても嬉しいことだった。

金剛たち本人がここへの所属を希望する以上、ウチに断る理由はなかった。

期待に満ちた目でウチを見る比叡。

不安げにウチの顔色を伺う榛名。

そんな彼女達を見て、ウチは軽くため息を吐くと大声で叫んだ。

 

 

正也「そちらの意思は分かった。 なら、ウチも決断するよ」

 

 

 

 

 

 

正也「金剛型戦艦1番艦『金剛』、2番艦『比叡』、3番艦『榛名』! 本日を持って、ここトラック泊地に正式に所属してもらう! いいね?」

 

 

執務室で声高々にそう宣言するウチ。 その言葉を聞いて、3人は嬉々として目を輝かせた。

 

 

金剛「ハーイ! もちろんOKデース!!」

 

比叡「この比叡、今日から司令のために、気合・入れて・行きます!!」

 

榛名「よろしくお願いします、提督。 出撃でも、執務でも、榛名ならいつでも大丈夫です!!」

 

正也「ああ、3人ともこれからよろしくな。 それと…」

 

 

ウチは霧島に向き直ると、にっこり微笑んで言った。

 

 

正也「これからもよろしくな、霧島…」

 

 

ウチの言葉に驚いたのか、そう言われた霧島は一瞬眼を丸くしていたが、クスリと微笑むとウチに向き直って

 

 

霧島「こちらこそ、よろしくお願いします。 司令…」

 

 

そう、ウチに静かにささやいたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霧島「ところで司令…」

 

正也「んっ? どうした、霧島」

 

霧島「この前の建造で司令が使い込んだ分の資材なんですが……」

 

正也「……。 あ、あれはほらっ! 姉ちゃん達助けたってことでノーカンで…!!」

 

霧島「それはそれ、これはこれです」

 

霧島「使い込んだ分、ちゃんと用意してくださいよ…」

 

正也「鬼っ! 悪魔っ! 眼鏡っ!」

 

霧島「司令…(ニッコリ」

 

正也「す、すんませんでした――――――!!!!」

 

 

 

 

その後、資材回復のためウチが数日間オリョクルで資材集めをする羽目になったのはまた別の話だった。

 

 

 




ここまで見ていただきありがとうございます。

ここから先はトラック・タウイタウイ泊地の日常系な話もちょくちょく挟んでいきます。
色々とあれな内容の提督代理シリーズですが、次も見ていただけると嬉しいです。
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