今回榛名が暴走気味…かな?
個人的には書いててめちゃ楽しかったけど…
時刻はフタヒトマルマル。
夜のトラック泊地では艦娘たちが寮や自室で自由時間を謳歌している。
ウチことトラック泊地提督、中峰正也もこの時間はのんびり私室と化した執務室でくつろでいる時間だった。
ただ、この日だけはいつもと違っていた。
霧島「失礼します、司令」
正也「来たか。 スマンな、こんな時間に呼び出して…」
霧島「いえ、お気になさらず。 それより私に話というのは…?」
本来自由時間なのにウチの呼び出しに応じて来てくれた艦娘、金剛型戦艦四番艦『霧島』に礼の言葉を送ると、神妙な面持ちで口を開く。
正也「これは、霧島にしか相談できないことなんだが…」
霧島「……。 私にしか…」
沈痛な正也の表情に、霧島も顔をこわばらせながら返事をする。
霧島の知っているこの男は、普段は世話の焼ける提督だが、艦隊の仲間や仲間の姉妹艦が危険なときは我が身の危険を顧みず助けに行く男。
だからこそ霧島はいつもは呆れながらも、内心は正也に対して厚い信頼を寄せていた。
その正也がここまで真剣な表情になるなんて、一体どんな相談なのか…
緊張の色を隠す霧島に、正也は本題を切り出した。
正也「ウチが榛名に嫌われるには、どうすればいいかな?」
霧島「………はっ?」
緊張から一転、目が点になる霧島。
そんな霧島の様子に気付くことなく、正也は話を続ける。
正也「うん。 ウチの気のせいかもしれないんだけど、榛名ってウチに対してかなり好意的に接してきてる気がするんだよ」
霧島「まあ、そうですね…」
正也「でも、榛名ほど器量の良い娘ならもっといい相手が見つかるだろうにもったいないと思ってさ。 それで、榛名の好意の対象をウチから逸らすために、どうすれば嫌われるかなと考えてたんだ」
霧島「はあ、なるほど…。 要するに、榛名姉様に他の男性を好きになってほしくて司令から姉様を遠ざけたい。 さらに言うと、そのためのアイデアを一緒に考えて欲しい。 そういうわけですね…?」
正也「そういうこと。 話が早くて助かるよ、霧島」
嬉しそうに話す正也に対し、今までの心配はなんだったのか… と言わんばかりに頭を抱える霧島。 同時に、どうしたものかと考える。
霧島は知っていた。
正也は榛名が自分を好意的に見てる気がするといっていたが、実際は紛れもなく榛名が提督である正也に恋心を抱いているということに。
しかし、残念なことにこの男は艦隊の皆を同じ泊地で共に過ごす仲間として見ており、異性としてはあまり意識していない。
今回の事も純粋に仲間として心配しているようで、自分に好意を抱いていることに気付いていない模様。
こんなことをしたところで、榛名が心変わりするわけがないと分かっていたのだ。
(榛名姉様がそう簡単に司令を嫌いになるはずないだろうに…。 いや、いっそのことここは…)
一瞬あごに手を置き、何か考え込む霧島。
すぐに顔を上げると、真っ直ぐ正也に顔を向けて言った。
霧島「分かりました。 私も協力します」
正也「おお、助かる! ありがとな、霧島」
そういって正也は霧島に手を差し出し、霧島もその手を握り握手する。
この後、二人は榛名に嫌われるための作戦を立てるのであった。
作戦当日、榛名が秘書艦の日。
正也「ね、眠い……。 これは、気を抜いたら瞼がすぐにふさがってしまいそうだ……」
時刻はマルヨンマルマル。
ウチは提督用の私室から、まだ日の光が射さない薄暗い廊下をよたついた足取りで歩いていた。
普通ならまだ寝ている時間だが、今回は作戦のためにも早く起きなくてはならなかったのだ。
正也「しかし、これも後からやってきた榛名を遅いとけなす為の作戦だ…。 ファイトー、ウチー…」
作戦の内容を自分に言い聞かせながら、ウチは廊下をフラフラと進む。
秘書艦の最初の仕事は提督であるウチを起こしに来ることから始まる。
たいていの艦娘たちは通常の起床時間、6時頃に起こしに来る。
ただ、金剛や扶桑さんといった一部の艦娘たちはなぜかそれより早くに起こしに来たり、中には執務室で寝てるウチの布団に潜り込んでくることもあった。
それ以降、ここトラック泊地では提督を起こしに来るという作業を撤廃し、ウチは執務室に鍵をかけたり不定期に私室で寝泊りすることで、どうにかわが身を守るようにしていた。
だが、今回はあえて今日の秘書艦を勤める榛名に、ウチを起こしに来るよう頼んでおいた。
そうすることでウチは榛名より先に起きて、起こしにきた榛名に対し、
『もうとっくに起きてるよ。 わざわざ起こしてくれって頼んだのに、期待はずれだよほんと…』
などと言って榛名に幻滅してもらおうという作戦なのだ。
慣れない早起きのせいで、いまだに頭が半分夢うつつになっている状態。
どうにか執務室につくと、早速扉を開き…
榛名「あっ、提督。 おはようございます、早起きですね!」
献身的に執務室の掃除をする榛名に出迎えられた。
電灯に照らされた執務室には、塵一つない床とキッチリ整理された執務机、チラリと見ただけでもかなり綺麗に掃除されているのが分かった。
正也「ふぇっ? 榛名、いつから来てたの…?」
榛名「午前3時頃からです。 提督からお願いされたのが嬉しくて、なかなか寝付けなくて…」
榛名「それで、つい早起きして執務室の掃除をしていました。 提督には、綺麗な部屋で執務をしてほしかったので」
はたきを持ったまま、もじもじしながら話す榛名。 心なしか、彼女の頬がうっすらと染まってるように見える。
しかし、今のウチにそれを確認する余裕はなかった。
正也「そうかー、榛名は働き者だなー…」
気付くと、ウチの視界がどんどん狭くなっている。
どうやら、作戦に失敗したというショックと慣れない早起きをしたことによる眠気が、一気にウチの意識を持っていったようだ。
自らの体が床に落ちた衝撃、そして上から聞こえる榛名の叫び声を最後に、ウチの意識はぷっつり途絶えたのであった。
霧島「……。 それで、そのままずっと寝ていたというわけですか。 おまけに榛名姉様に付き添われた状態で…」
霧島「どおりで榛名姉様、朝から上機嫌なわけですよ。 さっき挨拶したら『提督の寝顔、かわいかったなぁ。 早起きは三文の徳って本当だったのね♪』って、うっとりした表情で言ってましたから。 金剛お姉様が聞いていたら悶絶ものですね、これは…」
正也「うぐぐ…」
朝の鎮守府の食堂。
ウチはテーブルの向かいに座る霧島から、あからさまな呆れ顔と嫌味の言葉を飛ばされた。
最初の作戦は失敗。
嫌われるどころか、逆に榛名から好評価を受けてしまったようだ。
霧島「まあ、失敗した以上仕方ありません。 プランBに移りましょう、司令」
正也「あっ? ねえよ、んなもん」
霧島「司令…(ゴゴゴ」
正也「すまん、ついノリで…」
執務室ではいつものように報告書や使用した資材の在庫確認の書類が書かれている。
艦隊が大きくなれば、もちろんそのぶん作成する書類も増える。
そんな膨大な量の書類を、
正也「じゃ、こっちの書類も作成して。 それが終わったら、こっちもやっといて。 この前開発に使った資材の総数の計算も忘れずにな」
榛名「はいっ! 了解です、提督」
ウチはひたすら榛名に丸投げしていた。
中央のテーブルで作業する榛名の脇には、ウチが押し付けた書類がどっかと居座り、ウチの使っている執務机にもまだ記入していない報告書が山積みになっている。
ウチがしていることといえば、机でふんぞり返って榛名が必死に書類作成している姿を傍観しているだけだった。
正也(なあ、霧島…。 やっぱこれ、すげー心痛むんだけど…)
霧島(こらえてください。 元々司令が姉様に嫌われるために立てた作戦でしょ? あなたが先に音を上げてどうするんですか)
正也(そりゃまあそうだけど、さすがにこれはなぁ……)
ウチは榛名に聞こえないよう、小声で耳にこっそりつけている通信機に向かって話す。
そして、通信の相手である霧島からごもっともな一言を返され、こうして歯を食いしばりながら榛名の姿をただ眺めていた。
現在ウチはプランB…もとい次の作戦を実行している。
今度は提督と秘書艦が行う書類作成などの事務仕事を、全て秘書艦である榛名一人に押し付けてしまおうというブラック鎮守府まがいの方法だった。 そうすれば、今度こそ榛名はウチに幻滅してくれるはずだ。
しかし、正直言ってこんな非道な真似をするのはウチもごめんこうむりたい所だが、霧島曰く榛名相手じゃこれぐらいしなきゃ心変わりしない、と一喝されやむなくこの手段をとることにしたのだ。
おまけに、今日はいつも以上に書類の量が多い。
これを一人でこなせと言うのは、嫌がらせというよりもはや拷問のレベルだ。
でもこれだけきつければきつい分、この作戦の効果は上がる。
すまん榛名、こんな大変な作業させて…
だから、ウチみたいな男には見切りをつけて、もっと良い相手を見つけてくれ…!
ウチは内心で目の前の秘書艦に謝罪と懇願の言葉を送っていたとき…
榛名「終わりました、提督。 今度はそちらの書類をやればいいのですか?」
正也「へっ?」
目の前にいた秘書艦が、先ほど渡したばかりの書類を持ってやってきた。
おまけに、書類もこの短時間でどうやって上げたのかと思えるほど、全てきっちりと仕上げられていた。
正也「も、もう終わったんだ。 早いね…」
ウチは呆気に取られながらも榛名から書類を受け取る。
書類を渡してきた榛名の表情はまるで堪えた様子はなく、むしろ嬉々としてやっている風にさえ見えた。
そんな榛名の姿に、ウチは思わずたずねた。
正也「あのさ、榛名。 ウチが言うのもなんだけど、そんな量の書類作業させられて大変じゃないの?」
まさに『お前が言うな』な質問だが、聞かずにはいられなかった。
榛名の方はウチの質問を聞くと、にっこり微笑みながら返した。
榛名「これぐらい、たいしたことではありません。 だって、提督は榛名やお姉様たちを助けてくれた、いわば命の恩人です」
榛名「あのときだって、何の面識もない見ず知らずの艦娘だった榛名を守るため、提督は戦ってくれたじゃないですか。 それを思えば、これぐらいの事じゃ榛名の気が済みません!!」
笑顔で答えたと思ったら一転、今度は凛とした表情で熱く語る榛名。
ウチはいつの間にか、次の書類作業を行おうとする榛名から書類を掻っ攫いこう言っていた。
正也「……。 榛名、ちょっとお茶が飲みたいから入れてきてもらえないか? この書類はウチが片付けるから、その後お互い一息つこうか」
榛名「は、はいっ! 提督と一緒にお茶ができるなんて、榛名感激ですっ!!」
満面の笑みを浮かべる榛名に、ウチも思わず笑みがこぼれる。
その後、榛名がお茶を入れてくるまでにウチはなるべく書類を片付け、二人でお茶と談笑を楽しんだ。
そして、どうにか事務も終わり、ウチは…
霧島「………司令?」
正也「ス、スンマセンデシタ……」
階段の踊り場、両手を組み怒りのオーラを露にした霧島の前で正座したまま謝罪の言葉を述べた。
結局、この作戦も失敗に終わりまた榛名の好感度を上げることとなってしまった。
さすがの霧島も、これには頭を抱えたままため息を吐いていた。
霧島「司令、やはりあなたに嫌われ役は向いてないですよ。 さすがに、もうやめたほうがいいんじゃないですか?」
正也「いや、しかしここでやめるわけには…! このままじゃ、榛名がウチみたいな駄目男に陶酔したままになってしまうだろ!」
霧島「自分で駄目男とか言わないでください…」
反発するウチの言葉に、霧島はため息混じりに返答する。
それでも、ただ真剣にウチは霧島を睨みつける。
そんなウチの視線に根負けしてか、霧島は最後の策を提案してきた。
霧島「こうなったら最終手段です。 『アレ』でいきましょう!!」
正也「うっ…。 やはり、あとは『アレ』しかないか?」
霧島「榛名姉様がちょっとやそっとでどうにかなる相手じゃないのはもう分かっているでしょう? ここまで来た以上、司令も腹をくくってください!!」
正也「…。 よし、分かった。 ウチも男だ、最後の『アレ』で必ず榛名を幻滅させてやるぜ!!」
「やるぞー、おー!!」と自分を鼓舞しながら榛名がいる執務室に向かうウチ。
そのとき、ウチは気付かなかったが霧島はウチの背中を見ながら一言だけ呟いていた。
霧島「はあ…。 私からすれば、榛名姉様よりあなたの鈍さの方が計算外ですよ…」
夕方の執務室。
今日一日の作業が終わり、何をするでもなく一人外の夕日を眺めている榛名。
ウチが部屋に入ると、彼女はこちらを振り向き微笑みかけてきた。
榛名「提督、今日はお疲れ様です」
正也「あ、ああ。 榛名もおつかれ、今日はよく頑張ってくれたな」
榛名「いえ、これですこしでも提督のお役に立てたのであれば、榛名嬉しいですっ♪」
ぎこちない笑顔で話すウチに対し、榛名はどこまでも嬉しそうに答える。
うう… 『アレ』をやるのはさすがに二の足を踏んでしまう…
だが、ためらうウチへ通信機から霧島からの叱咤が飛んでくる。
(司令、ここでやめたら今までの苦労がパアですよ。 これも姉様のためだと割り切って、やってください!)
…そうだ、これは榛名のためにやるんだ。
それに失敗したまま終わったら、ここまで協力してくれた霧島にも申しわけが立たない…!
覚悟を決めろ、中峰正也!!
ウチは意を決すると、自室へ戻ろうと執務室の扉に向かう榛名の背後に向かい…
正也「おおっとぉ、手が滑った―――――!!」
榛名「きゃんっ!?」
おもいっきり榛名の尻を撫で回したのだった。
(ああ、ついにやってもうた…。 さあこい! 罵倒でも平手打ちでも受ける覚悟はできてるぞ!!)
そう、最後の作戦『アレ』とはセクハラのこと。 これをやれば最後、某RPGの主人公の称号よろしくスケベ大魔王の烙印は免れないだろう。
だがこれでいい…
これで榛名がウチを嫌いになってくれれば、ウチも我が身を張ってこの作戦を行った甲斐があるというものだ。
思いっきりセクハラを働いたことでヤケクソ気味に笑っていたウチだが、しばらくするとあることに気付く。
正也「……? 榛名、どうしたん…?」
榛名は尻を押さえながらもじもじしたまま何も言ってこない。
ただ、顔を赤くしながらも妙に熱っぽい視線をウチに向けてきていた。
榛名「あ、あの… 提督…」
ようやく喋り始めた榛名。
ウチは「は、はい…」と短く返事をして、榛名は一言一言を静かに話していく。
榛名「提督が、突然榛名の体を触ってきたときは驚きました…」
榛名「やっぱり、提督も男の人ですからそういうことに興味があるのですね…」
榛名「榛名、ちょっと… いえ、すごく恥ずかしいですけど…。 でも…!」
しばらく訥々と語っていた榛名だったが、すう…と息を吸い込むと、叫ぶように一気に言葉を放出した。
榛名「提督が望むのであれば! 榛名でよろしければ、お相手します!!」
正也「………はっ?」
最初、一体何が起きたのか理解できなかった。
しかし、彼女の返事を聞いた途端、ウチは分かったのだ。
ああ、この作戦も失敗したのか… と。
榛名は真っ直ぐウチの元に駆け寄ってくる。
その熱っぽい視線が、「どうぞ、触ってください!!」と語りかけてきている。
だが、榛名の思いとは裏腹にウチはただ頭の中が真っ白になっていた。
どうしてこうなったのか…
榛名から嫌われるはずが、どうしてここまでド壷にはまってしまったのか…
「司令、もういいでしょう…」
執務室の扉から聞こえてきたウチと榛名以外の人物の声。
振り向くと、そこにはウチと共に作戦を立ててくれた艦娘、霧島の姿があった。
霧島「聞いてください、榛名姉様。 実は司令の今までの言動は、姉様に嫌われるために行っていたものだったのです」
榛名「…? どういうこと、霧島…」
霧島「司令は姉様のような器量のいい娘が自分を好きになるのはもったいないと考え、他の異性の方を好きになってもらうよう自ら嫌われ役を演じていたのです。 まあ、悉く失敗に終わってましたがね…」
霧島からネタばらしをされた榛名は、驚きのあまり大きく目を見開き、食い入るようにウチに尋ねてきた。
榛名「本当に!? そうだったのですか、提督!?」
正也「…うん、霧島の言うとおりだよ。 榛名は綺麗だし優しいし、そんな娘にはウチよりもっといい相手が見つかるだろうからさ、できることならそういった人を探してほしいんだ…」
ウチは真っ直ぐに榛名の目を見つめ、答える。
榛名は何を言うでもなく、瞳を閉じ黙り込む。
榛名「……。 提督の気持ち、よく分かりました」
正也「そっか…。 それじゃ…」
分かってくれた。 ウチは一瞬そう思ったが、榛名の次の言葉は…
榛名「はいっ! 榛名、ますます提督の事が好きになりました!!」
正也「………へっ?」
これ以上ないほど嬉しそうに話す榛名。 その輝いた目には、はっきりとウチの姿が映っていた。
榛名「まさか、提督がそこまで真剣に榛名のことを考えてくれていたなんて、榛名本当に嬉しいです!」
正也「あの~、榛名さん…?」
榛名「すみません、提督。 提督は自分以外の人を好きになってほしくてやってくれたのでしょうが、榛名の好きな人は提督以外考えられません。 今までも、そしてこれからも…!」
正也「いやいやいや、落ち着いて考え直して榛名! 霧島からも言ってやって…!」
感情の暴走が止まらない榛名。
ウチはどうにか彼女を止めるべく霧島に助け舟を求めたが…
霧島「はあ…。 まさかあなたがここまで鈍いとは思いませんでしたよ…」
正也「ど、どういうことだってばよ霧島?」
霧島「私は榛名姉様がどれだけ司令の事が好きか、今回の作戦を通じて司令に気づいてもらおうと思い、協力したのです」
霧島「しかし、最後の最後まで気付かないとは私も予想外でした。 司令の鈍感さは、私のデータ以上ですね」
霧島「諦めてください、司令。 こうなった姉様は梃子でも動きませんし、何より…」
霧島「こうなることに気が付かなかった司令の失態です。 榛名姉様の想い、甘んじて受け入れてください」
正也「き、霧島―――――!?」
ウチの必死の叫びもむなしく、その言葉を最後に執務室を後にする霧島。
夕暮れの執務室には呆然と立ち尽くすウチと、嬉しそうにウチに抱きついてる榛名の姿があった。
次の日。
榛名「おはようございます、提督。 出撃でも、執務でも、榛名は大丈夫ですよ♪」
朝の食堂で朝食をとるウチの隣で、満面の笑みを浮かべながら同席する榛名。
そして、周りでは…
金剛「榛名ばっかり、テートクに付き添ってずるいデース……!」
鳥海「私の計算外でした…。 まさか、榛名さんがあそこまで積極的に行くなんて…!」
扶桑「あなたもですか榛名さん…。 でも、提督の隣は譲りませんよ…!」
金剛たちからのめっちゃ刺々しい視線とオーラが、ウチに向かって浴びせられていたのであった。