艦隊これくしょん 提督代理、着任する   作:なかむ~

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ハイ、というわけで3話まとめて投稿させていただきました。

ちなみに今回登場してる人物(?)は、ピクシブで知り合った方をゲスト出演させていただきました。

またしばらくは番外編が続きそうなので、よければ見てってください。


第54話 中峰幸仁の長い一日(後編)

 

 

「ハイ、カ――ット!!」

 

 

俺が部屋に飛び込んだとき、最初に聞こえた声がそれだった。

次に視界に入ってきたのは、マイクやカメラなどといったテレビやドラマの撮影に使われるような機材の山。

その脇にはなぜか艦娘たちがそれらの機材を抱えながらこちらを撮影している。

一体何なんだこれは?

俺は目を白黒させていると、不意に何者かに声をかけられた。

 

 

「いやー、最高のアクションだったよ。 特にさっきの口上かっこよかったねー♪ 艦娘たちのために自ら身を張って戦う提督、これ以上ないほどいい画が取れた。 PVの完成楽しみにしてくれたまえ」

 

 

俺は声のしたほうを振り向いたが、そこには誰もいない。

一体今の声はどこから? 慌てて周囲を見回すと、

 

 

「ここだよ兄ちゃん。 足元足元」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幸仁「リ…リス…?」

 

 

俺の足元にはなぜかミリタリールックに身を包んだリスが、俺に向かって話しかけてきていた。

あまりに妙な状況に困惑気味の俺に、今度は見知った人物が俺の元にやってきた。

 

 

「おーい! お疲れさま兄ちゃん、かっこよかったよ」

 

幸仁「お、お前正也じゃないかっ!!」

 

 

そこにいたのはトラック泊地の提督であり俺の弟である人物、中峰正也だった。

なぜここにこいつまでいるんだ? このリスと一体どういう関係なんだ?

疑問ばかりが俺の頭を駆け巡っていたそのとき、その疑問に答えてくれる者が現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今までの出来事、あれ全部プロモーションビデオの撮影だったのよ」

 

 

そういって俺の元にやってきた人物、それは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幸仁「む、叢雲!? お前、無事だったのか…!!」

 

 

誘拐されていたはずの叢雲だった。

あいつの無事な姿を見れて一安心の俺だったが、すぐに別の疑問が浮かんできた。

 

 

幸仁「…ちょっと待てよ。 プロモーションビデオの撮影? それって一体どういうことだ…?」

 

利根「昨日話していたケッコンカッコカリのじゃ。 ある日突然誘拐された最愛の艦娘を救うべく、提督自らが誘拐犯に立ち向かうというストーリーでのう、お主を主人公にして撮影しとったという訳じゃ」

 

幸仁「利根、お前もいたのかっ!! …って、それじゃここへ来る途中俺を襲ったのは…?」

 

正也「あそこ」

 

 

俺は正也が指さす方を見ると、そこにはさきほど俺を襲った三人組の姿があった。

思わず身構える俺だが、三人は俺を襲う様子はなく、一人ずつ俺の目の前でフードを取ってその素顔を披露していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぷはっ。 これ被ってる間、ほんと暑かったなー」

 

「おまけにこの服、動きにくくて困るわ。 もう…」

 

「あの、お疲れ様でした。 中峰さんのお兄さん、凄かったですね~」

 

 

 

 

 

幸仁「お、お前らって北上と大井、それに綾波じゃないか!」

 

 

俺を襲った襲撃者の正体は、間宮さんが提督を勤めているという舞鶴鎮守府の艦娘。 北上・大井・綾波の三人だった。

まさか、これは…

 

 

北上「そう、あたしら出演者として出ていたんだよ。 あの時、ボートを襲ったのも撮影のための演技だったんだよね」

 

 

にししっ♪ と朗らかな笑顔で答える北上。 しかし、俺にはあの時言いたいことが一つあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幸仁「…演技の割には、俺のボートを爆破したのはやりすぎじゃないか? 下手してたら俺大怪我してたぞ…!」

 

北上「あー、あれは…その… 撃った魚雷は火薬の入ってない撮影用のものだったんだけど、当たり所が悪かったというか良すぎたというか… あたしの魚雷が偶然燃料タンクの部分にぶつかっちゃったらしくて、その衝撃で内部に火花が散っちゃってそれが燃料に引火しちゃったようなのよ……。 いわゆる事故ってやつ…、ごめんね」

 

幸仁「………。 それじゃ、あのとき綾波が俺目掛けて発砲したのも演技なのか? あれ、下手してたら俺に直撃してたぞ」

 

綾波「あ、あれは…えっと… 北上さんと大井さんを追い詰めてたお兄さんの気迫があまりに凄くて… それで、つい綾波も本気で対応しちゃいまして… はい…」

 

 

要するに、俺は撮影事故でボートを爆破された挙句、演技のつもりが本気で撃たれそうになったってことか。

頭を抱えため息を吐く俺に、気まずそうに苦笑いを浮かべる北上と、必死に何度も頭を下げる綾波。

そうこうしていると、今度は二人組みの襲撃者が俺の元にやってきて、さきの三人と同じようにフードを取りその顔を見せてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうも、中峰さんのお兄さん。 あたし佐世保鎮守府所属、航空戦艦の伊勢よ。 よろしくね」

 

「同じく佐世保鎮守府所属、航空戦艦日向だ。 君の強さ、たいしたものだったぞ。 まさか人間に背負い投げされるとは、私も思わなかったからな」

 

 

 

 

 

次に挨拶してきたのは、明石さんが提督を務める鎮守府。 佐世保鎮守府の所属艦、伊勢と日向の二人だった。

 

 

幸仁「襲撃者って、全員正也の知り合いだったのかよ…。 じゃあ、さっき戦った男は一体誰なんだ…!?」

 

 

三度疑問を口にする俺。 さっきの男は間違いなく艦娘ではないし、なによりあの強さは普通じゃない。 明らかに艦娘の域を超えている…

 

一体誰が……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私だよ、幸仁君」

 

 

その声とともに、後ろの扉から入ってきた人物。

 

全身黒焦げのスーツに身を包んで現れた男。 そこにいたのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幸仁「か、神原さん!?」

 

 

そこにいたのは正也をトラック泊地の提督にしてくれた人であり、横須賀鎮守府の提督を務めている神原駿少将だった。

 

 

神原「実は、終盤のシーンで主人公と黒幕との大立ち回りを撮りたいといわれてね。 中峰君では君に気付かれるかもしれないということで、代わりに私が務めさせてもらったのさ」

 

リス「このおっちゃん、剣術をかじってたって言うんで急遽参加してもらったんだ。 まあ、突然燃え上がったのは驚いたけど、本人はたいした怪我じゃないって言ってるし、こっちもいいシーンが撮れたし、万々歳だな」

 

 

…そういえばそうだった。

正也が言っていたが、神原さんも正也や間宮さんたちと同じ適合者。 身体能力も普通の人間より上がっているんだ。

それでも、あの強さは尋常じゃなかったぞ…!? 純粋な力なら艦娘をも上回るし、凄すぎるだろこの人…!

 

リス「さーて。 後はラストシーンの撮影だけだけど、どうしたものかねぇ?」

 

 

そういって、作業の予定表を眺めているリス。 そうだ、まだ気になることがあったんだ…

 

 

幸仁「…ところで、さっきからお前は何なんだ? ただの…というわけではないが、何でこんな所にリスが…?」

 

リス「なんだ兄ちゃん、人を見かけで判断してはいけないって学校で教わらなかったのか?」

 

幸仁「いや、そもそも人じゃないだろ」

 

 

俺がそう突っ込みを入れると、話を聞いていた正也が説明してくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正也「なんでも、大本営が艦娘たちに広報活動をさせているというテレビ局から、今回のプロモーションビデオ撮影のため協力してもらおうということで呼んだんだって。 スタッフからはzikuuって呼ばれてるんだ」

 

幸仁「zikuu、ねえ…」

 

zikuu「ジョン・ウーでもいいぞ(キリッ」

 

幸仁「呼ばねえよ…」

 

zikuu「まあ、それはそれとして」

 

幸仁「自分から振っといてなんだこいつ…」

 

 

zikuuと名乗るリスは、俺の台詞を軽くスルーすると叢雲達の元に尋ねていった

 

 

zikuu「それで譲ちゃんたち、いいかげん役は決まったのか?」

 

 

その言葉に叢雲達はどこかばつが悪そうにお互い顔を合わせあう。 なんかあったのか?

 

zikuu「実はヒロインの艦娘と主人公がお互いの愛を確認し合い、ケッコン指輪をはめるっていうラストシーンの撮影でさ。 誰がヒロイン役をするかで未だに話がついてないんだよ」

 

幸仁「そうなのか? そんなにあいつらヒロイン役として出演したいのかよ」

 

 

というかさっき神原さんと戦っていたとき、俺はあいつらの想いに応えられないって言ったよな? そんなこと言った後でケッコンカッコカリするって展開的にどうなんだよ……

叢雲たちの方を見ると、どうやらまだ決まらないらしく、自分が出演するとお互いに主張しあっている。

このままじゃ堂々巡りになりそうだし、どうにかしてヒロイン役を決めさせないとだな…

 

 

正也「だったらさ、ここは兄ちゃんが提督らしく、ヒロイン役をビシッと指名してきなよ」

 

幸仁「お、おい… あいつらがやりたがってるのに、俺が勝手に決めたら駄目だろ」

 

綾波「そんなことありませんよ。 むしろ一緒に出たいからこそ、お兄さんに選んでもらえたほうが皆さんにとっても嬉しいはずです」

 

幸仁「そ、そういうものか…?」

 

綾波「そういうものですよ。 さっ、行って来て下さい」

 

 

正也と綾波に背中を押されながら、俺は叢雲達の下へと歩いていった。

正直言うと、俺は誰ともケッコンカッコカリするつもりはないが、このままじゃ撮影が終わらないし、なにより真似事でもあいつらは俺とケッコンカッコカリすることを望んでいる。

そんな彼女達の気持ちに報いるためにも、この決断は避けては通れない。

俺は覚悟を決めると、叢雲たちに声をかけた。

 

 

幸仁「お前ら、聞いてくれ」

 

叢雲「何よ突然。 こっちは誰が出演するかで話し合って…」

 

幸仁「その出演者を誰にするか、俺が決めさせてもらった。 お前らじゃ埒があかないからな」

 

赤城「ほ、本当ですか提督!?」

 

利根「それで、おぬしは誰を選ぶんじゃっ!?」

 

 

思いのほか俺の決断に食いつく面々。 俺は若干引き気味になりながらもどうにか話を続ける。

 

 

幸仁「俺がヒロイン役として選ぶ相手。 それは……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの日から数日後。

 

泊地の食堂においてあるテレビで、俺達は撮影が終わり出来上がったというPVを鑑賞していた。

 

 

島風「うわー! 提督すごーい、どうやったらあんなに速く動けるの!?」

 

幸仁「あのリングをつけたらなぜかできるようになっていた。 要は感覚かな?」

 

長門「なんとっ! 戦艦二人をこうも容易く倒すとは、さすがだな提督…!」

 

幸仁「向こうが一人しか来なかった時点で不意打ちすると予想してたからな。 まあ、実際やるときは俺も内心ヒヤッとしたよ」

 

 

テレビのモニターには、俺が伊勢と日向の二人を倒し横須賀の港へやってきた場面が映り、そして黒幕役の神原さんとの大立ち回りのシーンに入った。

俺と神原さんが戦う姿を見るたび、「おお―――!」とか「ああ――――!」と興奮と不安が入り混じった声が聞こえてきた。

演出のため用意された脅迫状から始まったこの騒動だけど、まあ皆は楽しんでるようだしこうして無事に終わっただけでもよしとしよう。

そして戦闘は終わり、場面は俺が奥の扉を開け中にいるヒロインを迎えるシーンに入っていった。

 

 

 

 

 

 

幸仁『おい、大丈夫か!?』

 

 

薄暗い部屋の奥。

暗がりの中で横たわる一人の艦娘に俺は駆けよっていった。

 

 

幸仁『しっかり… しっかりしてくれ!』

 

『う… あっ…』

 

 

彼女は弱々しい声とともにゆっくりと体を起こし、俺は彼女の体を支えた。

 

 

幸仁『こんなになるまで待たせてしまってすまない…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幸仁『もう大丈夫だからな。 叢雲っ!!』

 

 

俺に体を支えられているヒロイン、叢雲は虚ろな目を俺へと向ける。

実際は撮影のための演技なのだが、こうして見ると本当に衰弱してるように見える。 アカデミー女優賞物だなこれは…

 

 

叢雲『あ、アンタ… 来て…くれたんだ』

 

幸仁『当たり前だ、大事な仲間を放っておけるわけないだろ。 お前が無事で、本当に良かったよ』

 

叢雲『その…ごめんね。 アタシたち、アンタの部下なのに… 上官であるアンタに心配かけちゃって…』

 

幸仁『そんな気にするなよ。 言ったろ、お前らが無事ならそれでいいって』

 

叢雲『でも…敵に拉致されるなんて失態を犯したアタシが、何の罰もないんじゃ…示しが付かないし…』

 

幸仁『…そうだな。 なら、お前には罰として特別任務を受けてもらうことにしよう』

 

 

俺はそういって、撮影の際あらかじめ渡された四角い小箱をポケットから取り出す。

中にはケッコンカッコカリに使われる銀色のシルバーリング。

俺は箱からリングを出すと、ゆっくりと叢雲の指にそのリングをはめ込んだ。

 

 

叢雲『…えっ? アンタ…これって…!?』

 

幸仁『これは俺からの特別任務だ。 叢雲、お前には俺の大事なパートナーとして、これからも俺の傍にいてもらうぞ。 いいな?』

 

幸仁『とりあえず、お前はそこで体を休めておけ。 俺は他の皆を迎えに行ってくるからな』

 

 

目を丸くしながら指輪を眺める叢雲を尻目に、俺はその場を後にしていき、一人残された叢雲は誰もいない倉庫でポツリと呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

叢雲『アンタって本当にバカよ… こんなの、罰でもなんでもないじゃない…!』

 

 

叢雲『まあ、任務である以上、仕方ないから引き受けてあげるわ。 アタシを選んだこと、後悔するんじゃないわよ…!』

 

 

叢雲『これからも、この戦争が終わってからも、アタシはずっとアンタの傍にいてやるんだから、覚悟しときなさいっ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうしてPV鑑賞は終わり、俺は大きなため息を付いた。

 

 

幸仁「ふう… こうして見ると、なんか恥ずかしいな」

 

叢雲「恥ずかしいのはこっちよ。 全く、アンタがアタシを選んだせいでこっちも大恥かいたわよ…」

 

利根「おや、それはおかしいのう? あのとき、お主自分が出ると言っとらんかったか?」

 

叢雲「あ、あれはアンタ達にこんな役やらせるのはかわいそうだと思って引き受けてやったのよ!」

 

赤城「そんなこと言って、叢雲さんもやる気満々だったじゃないですか。 私だって提督に指輪渡してほしかったのに…」

 

 

叢雲「あれは演技なんだから、実際にもらってるわけじゃないのよ! ほら、無駄口叩いてないでそろそろ仕事に戻りなさい」

 

 

叢雲がそういうと、各々整備や訓練など各自やるべき作業をすべく持ち場へと戻っていき、食堂には俺と叢雲の二人だけになった。

 

 

叢雲「ぼさっとしないで、アンタもまだ書類が残ってるでしょ。 ちゃっちゃと片付けちゃうわよ!」

 

 

そういって、先に食堂の出口に向かう叢雲。

徐々に小さくなっていく彼女の背中を見ながら、俺は声をかける。

 

 

幸仁「そういえば、お前ってあんなに演技が上手だったんだな。 俺、素直に感心しちゃったよ」

 

叢雲「何くだらないこと言ってんのよ。 そんなこと言ってる暇があったら、アンタも早く来なさい!!」

 

 

その言葉を最後に食堂を去る叢雲。

さすがにいつまでもこうしているわけにも行かないし、俺も腰を上げると叢雲と同じく執務室へと向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あんなこと、演技で言えるわけないじゃない。 バカ…」

 

 

廊下の方から微かに聞こえてきた声。

誰かの声に似ているその言葉を、俺はあえて聞こえてない振りをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後日談

 

 

 

 

 

撮影も終わり、しばらくしたある日。

タウイタウイ泊地の元に一通のメールが送られてきた。

 

 

幸仁「あれっ? メールがきてる、誰からだ?」

 

 

突然のメールに首を傾げる俺。

内容を見ると、メールの送り主は撮影監督を担当したzikuuというリスからだった。

 

 

『いや~、このたびはPV撮影に協力してもらってありがとさん♪ おかげで、こっちもいい仕事ができたよ』

 

 

俺からすれば、あいつらが拉致されたと聞かされるわ、突然艦娘に襲撃されるわで散々だったけどな…

静かな怒りを押し殺しながら、俺はメールを読み進める。

 

 

『元々トラック泊地の提督に頼むつもりが、「ウチよりいい相手がいるよ」ということでおたくに撮影を変えたけどね。 確かに良かった、あんたにやってもらって正解だったわ♪』

 

 

…ちょっと待て。 ということは本来正也がやるはずの撮影を俺がやる羽目になったのか!? それも、あいつの差し金で…!!

 

『実は、近々あるバラエティ番組の撮影があってね。 提督と艦娘の二人一組でスゴロク対決しようという内容なんだけど、ぜひまた出演してもらえないかね?』

 

 

………。

 

俺は無言のままタブレットをとると、素早く画面を叩きメールの返事をかいていった。

 

 

 

 

 

 

 

『そういうことでしたら、トラック泊地の提督であり、俺の弟である中峰正也を使ってやってください。 バカでおっちょこちょいな奴だから、バラエティで出せばいいリアクションを見せてくれるはずです。 頑丈さだけが取柄なんで、遠慮なくこき使ってやってください』

 

 

 

 

 

 

返事を書き終えた俺は、即座に相手に返信メールを送り腹黒い笑みを浮かべた。

 

 

幸仁「覚悟しろよ正也…。 俺を売った分、お前にもしっかり働いてもらうからな」

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、正也も彼が主催するスゴロク大会で大変な目にあうのだが、それはまた別の話である。

 

 

 




今回の話で少し補足説明をさせていただくと、神原駿は本来は間宮たち他の適合者と同じようにほとんどリングの力を発揮できませんが、彼は長い間自己鍛錬を行った事で正也や幸仁に匹敵するほどの強さを会得しています。

しかし、適合者になるとき足を故障した事と、リングの力を使う事で体に負担がかかってしまうため、もって数分しか戦う事はできないのです。 ちなみに、大和もこの事は知っています。
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